フォースとは?「スター・ウォーズ」に欠かせない概念を解説
「スター・ウォーズ」のフォースとは?謎に包まれた概念を解説
「フォース」とは「スター・ウォーズ」シリーズに登場するエネルギー体で、フォース=センシティブ(フォース感知者)が使うことができる超常的な能力です。「ミディ=クロリアン」というあらゆる細胞内に共生する微生物の含有値が、その能力の強さに影響を及ぼします。 ファースは銀河万物あまねくすべてを包摂するもので、ライトサイドのジェダイとダークサイドのシスによって日常生活から戦闘まで、幅広い用途で使用されています。ジェダイとシスの双方によってフォースの研究が行われ、様々な使用方法が編み出されてきました。 ここでは主にシリーズの「正史」で語られたフォースの歴史や、その技と能力などを紹介していきます。シリーズを通して重要な役割を担うフォースという力について、今一度復習しておきましょう。 ※本記事には「スター・ウォーズ」に関するネタバレ情報を含んでいます。未鑑賞の方はご注意ください!
「スター・ウォーズ」フォースの歴史を紐解く
フォースの歴史は古く、ジェダイとシスに分裂する前の古代からフォースの能力が研究されてきました。しかしこれが、フォースの能力を防御と献身のために使用する光のジェダイと、怒りなど爆発的な感情から力を引き出す闇のシスの二大勢力に分かれる結果に。それぞれが信じるフォースの哲学がぶつかり合い、関係は悪化してついに銀河の覇権をめぐる戦いが勃発します。 ジェダイとシスの戦いは何世紀にも渡り、シスは暗黒面の力以外に惑星を滅ぼすような超兵器の製造にも着手しました。超兵器には巨大なカイバー・クリスタルが使用され、ジェダイが使うライトセーバーにも同じクリスタルが必要なことから、クリスタルの産地を確保する戦いが熾烈になっていきます。 しかし旧共和国後期にシスが内紛によって自滅し、銀河共和国が誕生すると、ジェダイがその平和を守る役割を果たしていきました。全滅したと思われていたシスですが、実は「2人の掟」を定めて密かに生き延びており、ダース・シディアスことパルパティーンによって共和国は銀河帝国へ、そしてジェダイ抹殺が行われるのです。 このようにして、光と闇のフォースをめぐる戦いは、長い間ジェダイとシスの勢力の隆盛と衰退を繰り返してきました。
フォースを活用して繰り出せる技や能力をキャラと共に解説
物体を動かす能力(フォース・プル/フォース・プッシュ/フォース・フライト)
いわゆる超能力でいうところの念力(テレキネシス)の能力で、直接人や物を触れずに動かすことができます。遠くの物を引き寄せたり、周囲の物を操ったりと日常的に使用するほか、戦闘にも様々な形で使われています。 例えば複数の敵と対峙した時に一気に突き飛ばしたり、相手を引力で引き寄せたりすることも。こういった力は多くのジェダイやシスが多用しており、まだジェダイの訓練を受けていなかったレイがライトセーバーを引き寄せた場面も印象的でした。 またこの力は自分自身の体にも用いることができ、アナキンのように自分の体を空中で浮遊させることも。使い方と訓練次第で、物や自身の体を自在に動かすことができる万能な力ですね。
マインド・トリック
相手の心を読む力から発展して、心を操る「マインド・トリック」が使われることがあります。フォース=センシティブはフォースによってある程度の予知や相手の思考を読むことができますが、さらに心に意思を植え付けて行動を操作することもできます。 この能力に秀でていたのが、銀河の交渉人として活躍したオビ=ワン・ケノービです。その力は敵から賞賛を受けたことがあるほど。しかし、もし相手が強い意思を持っているとあまり効果は期待できません。さらに、ハットのジャバ・ザ・ハットやトイダリアンのワトーなど、元々マインド・トリックに対する耐性を持つ種族もいるようです。
霊体化(フォース・ゴースト)
ジェダイが肉体的な死を迎えた後に目に見える形で現れた姿を「霊体」と、霊体化した姿はフォース・ゴーストと呼ばれています。肉体を捨て、全時空のフォースの一部であり全体として存在することができる、ジェダイの進化形といえるでしょう。 古代からジェダイやシスが現世に留まる技として使用していましたが、時代を経て失われていました。クワイ=ガン・ジンが死後にこの技を極め、ヨーダとオビ=ワン・ケノービに伝授したといいます。アナキンもシスからジェダイに帰還した後に霊体化して登場しました。 さらには、ルークも「最後のジェダイ」で遠く離れた惑星オク=トーからファースト・オーダーの前に幻影として姿を現しています。死後ではないため霊体とはいえませんが、これもこの力の応用なのでしょうか。ルークは力を尽くした後、肉体を消してフォースと一体化しました。
フォース・チョーク
フォース・チョークは主にシスの暗黒卿が使う技で、特にダース・ベイダーが得意としていました。「チョーク (choke)」とは首を締めて窒息させるという意味。たとえ遠くにいる相手でも、正確な場所がわかっていればその首を締め上げることができます。 この能力は物体を動かす力の応用で、ダース・シディアスは相手に物体を落下させたり、投げつけたりする攻撃手段として活用しました。それゆえ、もちろんジェダイも使うことができる力であり、ヨーダやルークも相手に威嚇や警告として力を抑えて使用することもあったようです。
フォース・ライトニング
シスの暗黒卿が手や指から放つ電撃技で、ダース・シディアスやドゥークー伯爵が攻撃手段として使っていた場面が印象に強く残っています。非常に強い威力を持つ技のため、ジェダイがライトセーバーで防ぎきることは難しく、パルパティーンが放った電撃でメイス・ウィンドゥが吹き飛ばされたこともあります。 しかしヨーダはドゥークー伯爵やパルパティーンの電撃を、なんとフォースを使って手のひらだけで防ぎ、さらにそれを跳ね返しています。ヨーダならではの熟練の技法ですね。 「最後のジェダイ」ではダークサイドの使い手であるファースト・オーダー最高指導者スノークが、カイロ・レンに対してフォース・ライトニングを使っています。スノークはシスの暗黒卿ではないものの、それ相応の力を持っていたということでしょうか。
フォース感知能力
フォース=センシティブは、相手の先の行動を読む予知能力や、それを応用して空間認識能力を高めた操縦術、さらに相手の感情を読み取ったり自分の考えを相手に送るなど、フォース感知能力を使って様々な力を発揮することができます。 相手のフォースを感知する能力として、カイロ・レンとレイが互いに波長を合わせて自分の記憶や思考を送り合っていました。また、ルークはベスピンでの戦いでダース・ベイダーに敗れた時、レイアに自分の危機を知らせています。
万物を操る力「フォース」の使い道が重要
こうしてみると、フォースは万物を自在に操ることができる力といってもおかしくないわけですが、やはりそれを使う者によって様相が一変するものでもあります。ジェダイが良き方向へ導くか、シスが悪しき方向へ堕とすか、その力を使う者にかかっているといえます。 ジェダイや反乱同盟軍の合言葉として使われる「フォースと共にあれ (May the Force be with you.)」という言葉は、実はシスの間でも同じように使われています。それは、元々はフォースという力をともに研究してきた間柄であったジェダイとシスの関係を表しているもの。 元は同じ、ファースの力を信じてきた者同士のジェダイとシス。「スカイウォーカーの夜明け」で、この二つの勢力が一つになる時が来るのでしょうか?その点にも注目してシリーズ最新作を楽しみたいものです。