人情紙風船

人情紙風船

1937年製作 日本 86分 1937年3月25日上映
rating 4.5 4.5
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『人情紙風船』とは

江戸深川の長屋を舞台とした悲哀に満ちた人間模様を描いた時代劇。1937年製作。 河竹黙阿弥作の歌舞伎『梅雨小袖昔八丈』(通称:髪結い新三)を原作に『藤十郎の恋』三村伸太郎が脚本を担当、『森の石松』の山中貞雄が監督をつとめる。山中監督はこの作品の封切り日に召集を受け中国に出征、病死し、この作品が遺作となった。 『戦国群盗伝』の河原崎長十郎、歌舞伎役者・中村翫右衛門、『阿部一族』の橘小三郎、『蟹工船』の山岸しづ江、『虞美人草』の霧立のぼるらが出演。

『人情紙風船』のあらすじ

江戸深川の貧乏長屋に住む髪結い・新三(中村翫右衛門)は強欲な大家・長兵衛(助高屋助蔵)をそそのかし、同じ長屋で亡くなった故人への餞別だと宴会を開くような男。 ある日、新三は勝手に賭場を開いたかどで大親分・弥太五郎源七(市川笑太朗)の手下に連れ出されそうになる。しかし隣家の紙風船の内職で暮らす浪人・海野又十郎(河原崎長十郎)と妻・おたき(山岸しづ江)のところに逃げ込み、難を逃れた。又十郎は士官を目指し、亡き父の知人・毛利三左兵衛(橘小三郎)を頼る浪人である。しかし、毛利は又十郎の士官願いを迷惑に思い、又十郎の亡き父の手紙も投げ捨ててしまう。その上、質屋・白子屋の手配で源七らを差し向けて又十郎を叩きのめさせたのだった。 ある日、新三は借金をしに白子屋を尋ねるが無下に断られ憤慨する。新三は腹いせに白子屋の娘・お駒(霧立のぼる)を誘拐する。お駒には家老の子息との縁談があり、それを毛利が取り仕切っていた。毛利に手ひどく扱われていた又十郎はこの誘拐に加担してしまう。 白子屋の依頼を受けた源七が交渉に来るが、新三の無礼なやり方のせいで交渉は一度決裂してしまう。大家・長兵衛がこれを聞きつけ、再度交渉をはじめるのだが、事件は意外な結末に向かい、転がりだすのだった。

『人情紙風船』のスタッフ・キャスト

『人情紙風船』の感想・評価・ネタバレ

  • mince

    命鴻毛のごとしの博徒。 体裁を保ちつも貧乏長屋に住まう浪人夫婦、 善悪定めなくその日を暮らす長屋の住民。 生きる糧や自尊心を奪われた心象、冷たく敏い耳目。隔てるは薄板一枚”人情紙風船”@塚口3。 どう生きても同じ1個の命。ドブに流れ浮く紙風船。 山中貞雄VS川島雄三って観たい。

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