トガニ 幼き瞳の告発
トガニ 幼き瞳の告発
DOGANI
rating 4 4
63 23

『トガニ 幼き瞳の告発』のGinの感想・評価・ネタバレ

Gin

ストーリー 主人公・カン・イノは大学時代の恩師の紹介で、ソウルから郊外の霧の町・ムジンの聾学校に美術教師として赴任する。 着任早々、双子で校長の弟から口利きの見返りとして金を要求される。違和感を覚えつつも働くイノだったが、教師による生徒への暴力、子供の悲鳴などを目の当たりし、この聾学校でおきている事態に気がつく... ※この映画は実話に基づいている。 カン・イノを演じるコン・ユはとても自然だね、でもそれ以上にいいのが人権センターの幹事役のチョン・ユミ演じるソ・ユジンかな。化粧っ気なく、飾らない立役者を演じている。 実話に基づいている分、ストーリーの評価はし難い。 双子の兄が校長で弟が室長、おまけに学園の創立者の養女が寮長かつ校長の妹にして愛人。教師のパクはサディストだし、警備員もグル、他の教師は見て見ぬ振りってこいつら悍ましいし最低だよ!伏魔殿かここは! この映画ね、"子どもへの性的暴行"っていう、人が目を背けたくなるテーマを扱いながらも、ひよらない。濁す映画もあるけど、この映画では無理矢理犯されるシーンでは子どもが泣き叫ぶし、殴られるシーンはこれでもかっ!ってくらい見せる。ここを退かずに見せて、ダイレクトに投げ込んでくるってのは大事だよ。 だけど、"映画"として出すならここまで綺麗に纏まらなくていい。もっと目を背けたくたくなる、もっと怒りを買う、もっと喪失感を描けたんじゃないかな〜って惜しい気もする。 この映画は"人"よりは"社会"や"大きな流れ"にフォーカスしているから、この主役二人の出過ぎない感じはベターだし、子どもたちも上手で成立はしている。 満足感や、あ、やられた!とかはないけどもコレはコレでありだと思う。 話しは少し逸れるけど、この映画が公開されたのをきっかけに、事件は発覚当時より注目を集め世論を動かした。 事件は再調査され、新たな逮捕者が出るとともに『トガニ法』が制定、子どもや障害者への性的暴行における時効撤廃の厳罰化を促した。 恐ろしい物事を目の当たりにして、果たして貴方はどうするか。作中に描かれるメッセージと、それに応えた世論の動きを突き付けられる一作だね。