退屈な日々にさようならを

2016年 日本 142分
rating 5 5
2 5

「退屈な日々にさようならを」のスタッフ・キャスト

「退屈な日々にさようならを」の感想・評価・ネタバレ

  • Tsubasa_Kawano
    Tsubasa_Kawano 5 7月3日

    本当に大好き今泉力哉さん。群像劇の天才。好きってどういうこと?から発展し遂に死ぬってどういうこと?本当ってどういうこと?まで来ました。今泉さんの作品は人物達に横の繋がりがあって、台詞でもありましたが、退屈って人の数だけあるんだよって。人には人の人生があってそれぞれが感情を持って毎日を過ごしていて、その中で人と人とは出会う。そんな当たり前の事を思い出させてくれる。それぞれに事情があるから、誰が悪いどこで間違えたを考えるとぐるぐる回る…西川美和さんの映画でもよく思います。

  • southpumpkin
    southpumpkin 5 5月21日

    素晴らしい傑作。10年代邦画史に名を残す作品です。 映画の序盤は(映画界としては)どこにでもいる冴えない作家の日常を映します。知り合いが作った映画を貶してみたり、彼女に別れを切り出されたり。そんな退屈な毎日に徐々に非日常が挿入されていきます。あまりに突飛な展開に映画の論理性は崩壊します。いわゆるアート映画という逃げ道で表現されるかのような映画へと遷移していくのです。 ある出来事をきっかけに映画は転換します。転換した映画では、なんと崩壊した論理性を再構築していきます。この映画の物語は一つ筋の通ったもの(かなり奇跡的な出来事が重なって)であったことが判明。映画は”遺された者への思い””罪の告白"などというメッセージを含んでくるのです。そうして映画は一度見事に”終了"します。しかし映画は続き、冴えない作家の日常に戻りようやく映画は終わるのです。 転換後の世界は”映画”の世界、つまり劇中劇と言えるのではないでしょうか。映画内映画には映画に出てきた人々が少しずつ顔を出して構成されているのも映画内で映画が作られていることを示しています。映画と映画内映画の関係性は、 映画を観ている我々観客が生活する映画外と映画の関係そのものです。 僕は劇場を出たあと、本当に世界が違って見えました。映画と映画内映画の間はひと続きで繋がっているため、僕と映画の世界がひと続きで繋がっているような感覚に陥るのです。僕の目の前で信号待ちをしている二人の女子高生が、実は恋愛関係だったら。もしかしたら嫌い合っているのに友達関係を演じているのだったら。そんな映画みたいな出来事が起こる可能性を支持しているのがこの『退屈な世界にさようならを』という映画なのです。退屈な世界にさようなら、をしてくれるのは”映画"なのです。僕はもともと映画が好きですが、この映画を通じて映画がもっと好きになりました。極上の映画体験でした。久々に星5。 今泉力哉監督、初鑑賞でした。今後も活躍を期待したいのですが、同時にこれ以上の傑作を生み出さないでほしいという気持ちもあります。園子温における『愛のむきだし』のような関係で本作がいてくれないと嫌です。

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