聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア

The Killing of a Sacred Deer
2017年製作 イギリス・アイルランド 121分 2018年3月3日上映
rating 3.1 3.1
17 1

『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』のスタッフ・キャスト

『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』の感想・評価・ネタバレ

  • s_p_n_minaco
    s_p_n_minaco 0 2018年7月5日

    腕時計にしろパーティにしろケーキにしろドーナツにしろ、「ベルトは金属の方が」「残ればいいのに」「食べていって」「噛んで飲み込め」「歩け」「秘密を話せ」と、最初はやんわり、でも徐々に強引に迫る圧力の不快さ!なのに、相手は「革にした」「帰る」「食べない」「歩けない」「秘密なんてない」と決して応じることがない(これも徐々に断固として拒否)。一方には暖簾に腕押しのモヤモヤ感。一方では決断を迫られる悲壮感。お互いに平行線のまま続いていく不毛。それは心臓外科医とその家族、彼らと恐ろしく謎めいた少年どちらの関係にもある。 ヨルゴス・ランティモス監督作は今回も、何でそんなことしなきゃないの?って不条理がまずあって、そこが不穏であり滑稽でもあり。コリン・ファレルは八の字眉毛だけでなく、濃いヒゲまでもが存分に活かされてて。彼が決行するクライマックスは明らかに笑わせようとしてるとしか思えない。解決法ってそれじゃないだろ!同じくニコール・キッドマンの冷酷さもハマってたが、やはりバリー・コーガンの不条理を煮詰めたブラックホールみたいな存在が強烈(マイルズ・テラーに似てるけど、ちなみにテラーはラビット・ホール)。あの顔は何もかもおかしい、まったく心がない、意思の疎通が絶望的なこのキャラクターのためにあるかのようだ。 まあ最初から最後までいちいち違和感たっぷりだし、『ファニー・ゲーム』を思い出す厭な後味もたっぷりなんだけど、比較的今回は解りやすいかも。とはいえ「聖なる」が掛かるのは鹿なのか、殺しなのか。そこ悩んでしまった。アリシア・シルバーストーンにびっくり。

  • southpumpkin
    southpumpkin 4 2018年5月20日

    外科医の夫が気にかける青年。彼を自宅に招き家族に紹介するが、少年は偏執じみた付きまといをする。 最高。なにかをこすり合わせたような、旋律があるのかないのかわからないような不協和音とそれとは真逆のクラシックが張られた映画。しかし歪なのは音楽だけではありません。わざと完璧な構図を崩した画面や、セオリーを完全に無視したストーリー展開など全てがとにかく歪。ストーリーはやばすぎ。ラスト周辺の展開はクソ(いい意味で)としか言いようがありません。コリン・ファレルが泣くのも十分にわかる。 またなんの裏付けもないのですが、ハネケ『ファニーゲーム』を再構成したと思われる形跡が散見します。突然現れる青年によって家族がむちゃくちゃ、さらにラストシーンはもう確信犯でしょう。『ファニーゲーム』を超えていこうとする気概すら感じる超特大の不条理です。 『ダンケルク』でおなじみバリー・コーガンくんがすっげえいい演技…?なのか?これはヨルゴス・ランティモスによる悪意ある編集なのではないのか??とにかくレストランのラストカットは鳥肌必死です。やばいよ。そういえばヨルゴス・ランティモス『ロブスター』もラストシーンはレストランだったな。

  • 錆犬

    2018/04/01 伏見ミリオン座

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