フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法

The Florida Project
2017年製作 アメリカ 112分 2018年5月12日上映
rating 3.5 3.5
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『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』のスタッフ・キャスト

『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』の感想・評価・ネタバレ

  • s_p_n_minaco
    s_p_n_minaco 0 7月22日

    モーテルの薄紫色、ピンクやペパーミント、カラフルだけど人工着色料みたいな安っぽさでいっそ下品。だが、そんな色彩に負けない下品さで遊び回る子供たち。ガキ大将的なムーニーは、汗と埃をまとった天衣無縫のプリンセスだ。ママのヘイリー同様、パンクに中指立ててルールや世間に対し悪びれない。ディズニーランドの裏側で如何ともし難い現実の世界を暮らすのに、人々はお互いを頼り合うしかなく、それを恥じたりしない。マジックアワーの空、子供目線で仰ぎ見る虹や花火、お城のように聳え立つモーテルはその皮肉さが際立つのだが、それでも住民たちにはある種ゆるやかな連帯感がある。モーテルの階層、各部屋を繋ぐ狭い廊下や階段、誰も泳がないプール、付けっ放しのうるさいTV、ガラクタ同然のおもちゃ。家財一式「引っ越し」シーンとか、せっかく稼いだ収入をムダ買いでパッと使っちゃうとか、すごくリアルでよかった。誰にもジャッジなんかされたくない。ムーニー母娘の一貫した姿勢だ。 このカオスに秩序を維持するべく奮闘する管理人ボビーは、すべてを飲み込んだ“ライ麦畑の見守り役”。変質者を撃退する彼には喝采したくなるほどだし、生活者・大人としての振る舞いがいい。とにかくデフォーさんのリアクション、ヨレっとしたジーンズの佇まい、パサついた表情の素晴らしさ。 そして意表を突くラストの展開に、自分はアルベール・ラモリス『赤い風船』を思い起こした。てっきりあの低空飛行する轟音ヘリにつかまって飛び立つのかと…いやそうじゃないけど、でもジャンシーはムーニーの赤い風船かもしれない。主体性乏しく、大人しくムーニーに引っ張られてたジャンシー。妹のような、まるでムーニーの可愛がってる人形のようなジャンシー。あの瞬間彼女の見せた顔にグッと心掴まれる。そう、ママと喧嘩した友人やマリファナを分け合う掃除婦さんなど、女性同士の関係は管理人&バイトくんとは対照的。例え大喧嘩しても人には頼る相手が必要、というのはショーン・ベイカー監督の前作『タンジェリン』もそうだった。この世知辛い現実にもし救いがあるとすれば、そんなシスターフッドとパンク魂じゃないか。

  • Saki Imura
    Saki Imura 4 6月23日

    色彩が鮮やかで、ポップなシーンの裏側には、子供の視点から見た貧困のリアルが描かれる。華やかなフロリダの裏で、こういったシーンはよく見られるんだろうな。

  • しょうちゃん
    しょうちゃん 4 6月11日

    安モーテルを舞台に、 社会の底辺で生きる母娘の厳しくも愛おしい日々を優しく見つめた感動ドラマ。 やんちゃな6歳の女の子が、 過酷な現実の中でも周囲の大人たちに守られて伸び伸びと暮らしていく姿を、 次第に浮かび上がるアメリカ社会の矛盾とともにカラフルな映像美で描き出していく。 フロリダのディズニーワールドのすぐ裏手にあるモーテルに住む、 シングルマザーといたずらっ子の娘を中心に、 アメリカの貧困家庭の生活をリアルに描いてます。 ムーニーはいたずら好きなやんちゃな少女で、 近所に住む友達と辺りを徘徊してはいたずらを仕掛けることが日常です。 貧しい生活の中でも、 子供たちが無邪気に遊んでいる姿を見せられ、 だんだんと彼らの生活が追い詰められていくのは悲しく感じます。 それを悲壮感漂う表現で描かれるわけでもなく、 子供の視点で色鮮やかなフロリダ描かれいる。 何と言っても子供たちの演技がすごく自然で素晴らしい。

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