
『紀子の食卓』の感想・評価・ネタバレ
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家族の崩壊と「似非家族」という新しいかたちでの再生、という大まかな流れは「愛のむきだし」と同じだが、こちらはよりシンプルに見える。 園子温の映画は、「私は詩人です」と言わんばかりのモノローグとそれを盛り上げるジャンプカットが多いが、これはその極北。しかし、ウザいはずなのに不思議と見ていられるのは、言葉が持つ純度が高いからなんだろう。 だから、言葉がなかったり、力を持たなくなった時の園子温の映画は、ただのバカ映画にしかならないのが事実だ。 これは、バカ映画ではない方の、純粋で面白い、いつまでも見ていられる園子温映画だと思うが、少し惜しいのは、映画の後半になると、あんなに魅力的に見えた吹石一恵や吉高由里子、つぐみではなく、光石研がただただ可哀想に見えてしまうことだ。 また、主人公が処女であることを気にしているのに、その問題が完全に打ち捨てられてしまうのも気になる。 しかし、上野駅を彷徨く高揚感、「家族ごっこ」をする場面の幸福感と違和感の同居、青春を完全に喪失する幕引きなどには、言い表せない切なさがたしかにあった。
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自殺サークルで園子温を知り、続編があるとのことで観た紀子の食卓。 だから園子温映画で2作目に観た作品なんだけどこれから園子温にどハマりして行った。 今だから言えるけど園子温らしいグチャグチャした映画。 レンタル家族というサービスで実父が娘2人をレンタルして家族を演じるシーンで、設定面白いなぁ、血まみれで普通にご飯食べてるの狂ってるなぁ、そうやって持っていかれた。 園子温の映画には何回かこの血まみれなのに平然とご飯を食べるシーンが登場する。冷たい熱帯魚とか、愛のむきだしとか。 独特の雰囲気で駆け抜ける、園子温好きにはたまらない作品でした。
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紀子の食卓って映画おもしろいよ 観てみて! ほぅ 単館系のほのぼの映画かな どれどれ 、、、ババーン!!
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田舎での暮らしを憂鬱に感じていた女子高生紀子、彼女は広い世界を求め「廃墟ドットコム」という掲示板サイトを活用する。ある日突発的な家出により東京を訪れた紀子を掲示板での中心人物クミコが保護、徐々にクミコの世界へと足を踏み入れる... 枠組みに収まった自分を演じる、エゴとエゴのぶつかり合い、流石人間の本質的な部分を見せるのが上手い監督ですね。決壊ダムさんもとい、クミコの話が妙に説得力ありました。 女優陣3人の演技良かったです。吹石一恵、吉高由里子どちらも詳しくはないですが脳みそに刻み込まれました。吉高由里子さんのトリスの片鱗をhappy~で見れました笑 デビュー作でこの演技とは凄いですね 初見のつぎみさんは最近芸能活動していないようで残念です。
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吉高由里子デビュー作、…デビュー作!? と、おそらく関係各社を驚愕させたであろう完成度、驚きました。吹石一恵とのダブル主演なんですが、特に後半、完全にもってっちゃった…すごいよ吉高ちゃん…トリスハイボール飲んでウィィィィー!じゃないよ…。 田舎でのお仕着せがましい家族像に鬱屈をため込んだ女子高生が、ネットなどを通じて外の世界に憧れ、家出して東京に出てきたところ、奇妙な世界に足を突っ込むことになる、というストーリー。 「自殺サークル」に微塵も興味がわかなくて、今作ともどもスルーし続けていたのですが、今作は割とシンプルにイニシエーションの話でしたね。「かわいい子には旅をさせろ」ってやつですね。 ちょっと過剰な演出というか(血とかね)、ぶっ飛んだ設定で魅せようという鼻息が煩い感じではありますが、観易かったです。
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DVDにて ようやく観ました。「愛のむきだし」を観る前に観ておこうと思い。 ああ〜、結構ディープでした。紀子の、って言うより、家族全員が主人公なんですね。ちょっと粗いところも多かったけど、ゾワゾワとくる感じ、結構好きです。
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脚本監督:園子温 2006年公開 主にモノローグで構成されていて、 本当の自分とは何か考えさせられる。 終盤の姉妹の部屋を父が再現した時の不気味さこもる演出がとても印象的で好き。
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自殺サークルと通じてるので セットで観ると良いかも…
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園監督の中で一番難しいというかよくわからなかった。ただ園ワールドというか世界観みたいなものは最も露骨に出ている作品なのかもしれない。
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すごいぐろいし狂ってるけど悪くない映画
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園子温監督の作品すきなのに、これはよく分からなかった… 2015.01.07
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さすが園さま!という作品
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2014.7.9DVD 退屈。長かった。 でも最後の吉高の演技がよかったから印象に残る作品。 でも、園子温だからって期待しすぎたかも。
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園子音の主要な作品で唯一見てなかった作品。 正直なところ長くていつ終わるんだろ~と思ってしまった。『愛のむきだし』の長さは苦痛ではなかったのに… 園子音の作品は、監督の発言等を聞いてから、意味を求めないようにしている。 でも、『紀子の食卓』を見ていて、知り合いが「友達が新興宗教に走った時、あるマンションに殴りこんで力づくで取り戻した」って言ってたのをなんとく思いだした。 『自殺サークル』で繰り返される、「あなたはあなたの関係者ですか」という台詞は相変わらず私を悩ませる。
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廃墟ドットコム?レンタル家族?集団自殺?家族のあり方? いろんなものが交錯していてよくわからなかった けど、あなたはあなたと関係していますか? という言葉がとても印象に残っている。
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園子温作品として3番目に見た。例のごとく後味は良くないし、幸せな要素もほとんどないんだけれど、見終わった後のカタルシスがすごい。
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自殺サークルの続編
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レンタル家族
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吉高由里子の演技がよかったです。今の演技とはちがい、人間らしさがすごく出てる気がします。
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自殺サークルの続編 家族の崩壊と再生の話で愛のむきだしに通じるものがあるなぁと思った