2019年8月21日更新

日活ロマンポルノ厳選20作品を紹介!再び注目され、女性ファンからも支持を集める魅力とは

ポルノ

日活ロマンポルノは、多くの人材を輩出したばかりか、映画作品として高く評価されているものもあります。近年では「リブートプロジェクト」によって新作も登場しました。その歴史とルール、おすすめの作品や活躍した女優・俳優まで紹介!

目次

日活ロマンポルノは社会に大きな影響を与えた成人映画!再注目されるピンク映画20作品を紹介

1971年から1988年にかけて、映画製作・配給会社「日活」で製作された成人映画のことを「日活ロマンポルノ」といいます。豊かなストーリーと大胆な演出、過激でダークなテーマなどが特色です。 女性の大胆かつ美しいヌードや性描写は、女性からも高い支持を受けています。日活ロマンポルノで活躍した女優たちは、のちに一般映画やテレビにも進出しました。 また日活ロマンポルノは、石井隆や相米慎二など新進気鋭の監督たちの実験場だったことでも有名です。キャリアの浅い新鋭の映画人にとっては、自らの個性や才能を遺憾なく発揮できる場でした。その結果、多くの名監督がここから輩出されます。 この記事ではそんなロマンポルノの歴史を振り返り、AV(アダルトビデオ)との違いや制作ルールをはじめ、ロマンポルノで活躍した監督・俳優・女優たちとおすすめの作品15本を紹介していきます。 さらに、2016年には日活ロマンポルノの新プロジェクトが立ち上がりました。園子温や白石和彌をはじめとする、今をときめく映像監督たちがロマンポルノに挑戦しています。その全5作品も並べて紹介!

ロマンポルノとは?AVとの違いと制作ルール、その歴史

AVやピンク映画とは一線を画すロマンポルノ

日活ロマンポルノは、いわゆるピンク映画やアダルトビデオ(AV)とは、根本的に別物です。まず、ロマンポルノの製作予算がピンク映画に比べてはるかに潤沢だったということが一つの特徴。また日活所有のスタジオや日活専属スタッフなど、環境においても歴然と差がありました。その結果、大幅に完成度とカラーの異なる映画が出来上がったのです。 またロマンポルノには一定の制作ルールがあり、それさえクリアすればどんなストーリーでも演出でも自由に制作することができました。そのルールとは、「10分に1回の性行為シーンを作る」、「上映時間は70分程度」、「モザイクやボカシは入らないように対処する」といったもの。基本的にロマンポルノでは、表現の自由が尊重されていたようです。 ロマンポルノにはキネマ旬報のベストテンにランキングする作品や、権威ある賞を受賞した作品や役者も少なくありません。無名の監督や脚本家などにとって、自身のオリジナリティや作家性を制約なく発揮できる場となり、日本映画界にとって、新しい才能を育成する重要な場となったことは確かです。

低予算で大量生産され日活を支える

日活は50年代を中心にたくさんのヒット映画を量産し、邦画の黄金時代を支えてきた映画会社でした。ところが、60年代後半から映画界全体の観客数減と経営体質からくる問題から経営難に陥ります。そこで考えだされたのが、一般映画より低予算で、しかも採算面で利益が上がりやすいジャンルとしてのロマンポルノでした。 以後、80年代にかけて一大ブームを巻き起こし、日活は17年間で約1,100本もの作品を量産してその名を知らしめました。 1971年11月に公開された記念すべき第一作は、白川和子主演の『団地妻 昼下りの情事』。団地に暮らす平凡な主婦が浮気に走り、やがて売春婦まで堕ちていく姿を描いています。2010年にはリメイクが製作されるほどの伝説的作品となりました。

日活ロマンポルノ裁判とは

1971年に日活ロマンポルノがスタートすると、翌年に公開された4作品『愛のぬくもり』、『恋の狩人・ラブハンター』、『OL日記・牝猫の匂い』、『女高生芸者』がいきなり警視庁に摘発され、裁判に発展しました。 映画本部長、製作・配給責任者ら6人がわいせつ図画公然陳列罪で、映倫の審査員3人がほう助罪で起訴された事件は、日活ロマンポルノ事件とも呼ばれ、世間の注目を浴びます。 1980年7月、二審の東京高裁も無罪判決を下して無罪が確定しましたが、ポルノ表現を巡って、製作側と映倫も絡んだ、様々な問題を提起することになりました。

実は女性ファンも多い日活ロマンポルノ

日活ロマンポルノからは、主演女優からSMの女王と謳われた谷ナオミや、ドラマやバラエティでも活躍している美保純など、人気スターが数多く誕生しました。 エロティックなシーンが満載のポルノ映画でありながら、日活ロマンポルノには女性ファンも多数。リアルで共感しやすいストーリーや、丁寧に作られた映像美など、女性の心に響くポイントがたくさんあるのです。 そして、何より女性ファンが多いのは、女性の大胆かつ美しいヌードや性描写にあると言われています。あられもない姿で演技した美しい女優たちが、のちに一般映画やテレビの世界に進出していくのは、女性に好かれたことの表れです。 若手人気女優やタレントには、ファンを公言する人も。『あまちゃん』のユイ役でも知られる女優の橋本愛は宮下順子のファンであることを語り、臼田あさ美も自身のInstagramに好きなロマンポルノのポスターを載せたことがありました。 現在もドラマで活躍するベテラン俳優の若々しい姿が見れたり、艶のある美しさを持つ主演女優たちから影響を受けたりと、女性が見ても楽しむことができるポルノ映画が日活ロマンポルノなのです。

日活ロマンポルノは「映画」です。今こそ見るべき究極の15本を紹介

これまで紹介してきたように、日活ロマンポルノはただのセクシービデオではありません。当時の新進気鋭の監督や俳優・女優たちによって、その才能がいかんなく発揮されている映画なのです。 ここからいよいよ、厳選した15本を紹介していきます。

『団地妻 昼下がりの情事』(1971年)

白川和子主演、日活ロマンポルノ伝説の第一作

southpumpkin 日活ロマンポルノ記念すべき第一作目。実はその他作品に比べてとても面白い、という映画ではなかったように思います。 コンクリートジャングルの中に押し込められた妻。魔が差して昔の男とホテルに行きますが、実は弱みを握られていて…。おそらくあまりにも本作をイメージしているものが多いのでしょう、普通にポルノを見ているような気分になりました。挑戦的な映像も少ないし。日活ロマンポルノに対しては作家性、芸術性を求めている分、少し物足りない気分に。そういう意味では「そうして私はコールガールの道を…」とのコメントで始まる回想シーンはとても良かったです。 園子温『恋の罪』の神楽坂恵パートは本作から影響を受けているのでしょう。とてもよく似ています。

日活ロマンポルノの第1作目となる記念碑的作品です。主人公を、初期の日活ロマンポルノを代表する女優となった白川和子が演じ、監督は、「マスター・オブ・ロマンポルノ」の称号を持つ西村昭五郎が担当しました。 都内近郊の団地で、鬱屈した生活に不満を覚えていた主婦が、隣人の誘いで、次第にコールガールの世界に足を踏み入れていきます。専業主婦の不満と開眼を描き、フェミニズムの観点から論じられることも多い作品です。

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『赫い髪の女』(1979年)

原作・中上健次、監督・神代辰巳で描く屈指の名作

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雨の降る寂れた街、トラック運転手の二人は社長の娘を犯した後に赤い髪の女を拾い、サングラスの男はその女と同棲を始める。 神代辰巳監督作品。女と男が絡み合うシーンが多く感じました。その間にあされる会話でお互いの愛を積み重ねて行きます。本作のテーマはずばり"寝取られ"。エロジャンルとしても既に形成されている要素を直球で投げてきます。愛した女を別の男に抱かれ、その間に自分は自分を慰める。そんな背徳感は今もなおエロの脈略として続いているのです。その後のオチはまさに男女のどうしようもなさを描いていて実にリアリティがあります。何の裏付けもされていませんが"寝取られ"元祖な映画だとするならば、その歴史的な価値は評価されるべきだとは思います。ですが繰り返し引用されたその要素に今の時代見てもそれほど心打たれませんでした。正直ちょっとハマらなかったかなあ、という映画です。 宮下順子の代表作とも言える作品。宮下順子はマジで綺麗です。石橋蓮司がサングラスの男を演じているのも笑える。

昭和を代表する純文学作家である中上健次の短編『赫髪』を原作に、今や大御所の荒井晴彦が脚本を手掛け、のちに日本映画を代表する監督の一人となる神代辰巳がメガフォンをとった作品です。 ダンプカーの運転手と、道で拾った赫い髪の女がアパートの一室でひたすら性愛にふけるさまを絶妙のカメラワークで鮮烈に描いています。ヒロインには宮下順子が扮し、運転手を石橋蓮司が演じました。日活ロマンポルノを代表する傑作のひとつとして評価されています。

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『恋人たちは濡れた』(1973年)

海辺の街を舞台に、神代辰巳が描くみずみずしい青春模様

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男が久しぶりに故郷に戻ってくるが、旧友たち人話しかけられても「人違いだ」と言い張る。そんな男はポルノ劇場で働き始め…。 主人公である男が現れ、そして去るという基本的な映画構造を為しています。男は波のように見えます。おそらく平穏で毎日に退屈していた女たちは、底知れぬ魅力のある男に魅了されているのでしょう。夫は明らかに不倫し、妻である自分は性が混濁する劇場の受付に囚われている。男に魅了された妻は積極的に求めるようになるが、それはまるで助けを求めているかのよう。ネタバレになるので書きませんが、もう一人の女も男に「助けて」と呼びかけています。男が、まるで地獄かのような地上に舞い降りた天使のように見えてくる。青姦や強姦が多いのはなにかそういう退廃的な印象を醸し出しているようです。のがただ映画はそれほど絶望的なものにならず、瑞々しいほどの青春映画に仕上がっている。ラストの海辺、僕は『愛のむきだし』を想起しました。園子温は当然この映画を観ていることでしょうし、なにかインスピレーションも受けているはずです。 ゴリゴリのテクニックに偏ったロマンポルノではないのですが、非常にロマンポルノらしい映画でした。鑑賞環境が違えば星はもう少し高くなっていたかも。

海辺の田舎町を舞台に、5年振りに故郷の土を踏んだ青年と1組の男女のやるせない関係を、神代辰巳監督が独特のタッチで描きました。 小劇場出身の大江徹を主人公に、ロマンポルノの人気女優・中川梨絵をヒロインに迎え、神代独特の世界観が描かれます。浜辺で裸の男女3人が馬跳びをするなど、名シーンも多い、青春映画の傑作になりました。

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『桃尻娘 ピンク・ヒップ・ガール』(1978年)

橋本治原作、女子大生二人を描く青春ガールズムービーの傑作

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親友の裕子が失踪。原因は男だとなんとなく知っていながら、レナは裕子を追いかけて信州へと向かうあずさへ乗り込む。 竹田かほり主演の桃尻娘シリーズ第一弾。テーマは女子高生の青春であり、親友ながらも性においてお互いに優位性を持ちたい二人が信州、金沢、京都を放浪します。性描写も非常に軽いタッチで描かれ、とにかく竹田かほりと亜湖の魅力爆発。とってもキュートな竹田かほりは観ているだけで元気になれますし、亜湖はなにやら妖しい。そんなに可愛い女の子じゃないのかもしれませんが、艶かしいような色気を感じます。素敵。キャラクターにフォーカスで詰め寄る撮影が好き。めちゃ可愛い。

陽気で奔放なレナと、消極的な処女である裕子。対照的な性格の女子大生二人が、自由にアバンチュールを楽しむ姿を描いた青春官能映画です。 原作は、小説現代新人賞を受賞した橋本治の同名小説。脚本を務めているのが、のちにテレビの名作ドラマを多数手がける金子成人です。 思春期を迎えた女子大生の感性をみずみずしく描き、官能的でありながら、どこか乾いたタッチが高く評価されています。とりわけレナを演じた竹田かほりの魅力全開!

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『天使のはらわた 赤い教室』(1979年)

性の暴力と狂気を描き、シリーズ二作目にして傑作との評価

southpumpkin 数ある日活ロマンポルノの中でも最も有名な一本とされる映画。成人誌出版社に勤めるカメラマンがとあるビデオ映像で出会った女性に恋をします。運命の下り坂を転げ落ちる女性に惹かれた男が何とか救おうとするものの、見事にすれ違います。退廃的な女性の魅力というのでしょうか、開き直っていた女性が最後の見せる表情には注目です。 本作は女優の可愛さ、もそうですが蟹江敬三の演技に見惚れてしまいます。男がなぜ女に惚れたのか説明はなされていませんが、蟹江敬三のその表情に答えが隠れているような気がします。『赤い淫画』と同じく女性が望みもしないビデオに出演するというのは同じですが、こちらは心情描写に寄っていたような気がします。ポルノ映画なのにこんなにしっとりと表情を見せる映画があるでしょうか。ただ、個人的には映像的テクニックにパワーが込められた『赤い淫画』の方が好きです。
Qua_moon ラスト素晴らしい!堕ちていくヒロインの殺伐とした色気素晴らしい!恋の罪のミツコはこういうところからインスピレーション受けてるのかなと勝手に想像。ポルノを馬鹿にするつもりはないけど、「ポルノなのにこの素敵なストーリー!」と感動してしまった。蟹江敬三さん、素晴らしい演技。

週刊ヤングコミック連載の石井隆による『天使のはらわた』を原作に、石井と監督の曽根中生が共同脚本を手掛けた本作。前作『女高生 天使のはらわた』に続くシリーズ二作目です。 暴行現場を撮影され、ブルーフィルムが市場へ出回ってしまったことから、地獄の生活へと転落していく女の姿を描きます。ヒロインに扮したのは、水原ゆう紀。またポルノ雑誌の編集者・村木役で蟹江敬三が登場します。

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『ダブルベッド』(1983年)

豪華キャストで描く、大人の男女のやるせない関係

中年を迎えつつある夫婦、夫の友人、その若い愛人の関係と官能の日々をやるせなく赤裸々に描きます。彼らに扮したのは、日本を代表する役者たち、大谷直子、石田えり、柄本明、岸部一徳です。 原作は、中山千夏の同名小説。監督は『スローなブギにしてくれ』や『ダイアモンドは傷つかない』の藤田敏八、脚本は荒井晴彦、宇崎竜童が音楽を担当と、すべてにおいて一流スタッフによって製作された豪華作品です。

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『昼下がりの情事 古都曼陀羅』(1973年)

京都を舞台にした、独特の映像イメージが印象的秀作

一人の老画家と養女との異常な関係を描いた、初期の名作に数えられる一作です。年頃になった養女をお見合いさせては肉体を弄び、色欲の泥沼にはまり込んでいく老画家の姿を描きます。 脚本を担当したのは中島丈博。山科ゆり、宮下順子の女優陣の他、若き風間杜夫が出演していることでも知られています。前田米造が撮影した、京都の観念的なイメージシーンが印象的です。

『一条さゆり 濡れた欲情』(1972年)

ストリップの女王・一条さゆりの半生を、神代辰巳監督が描いた傑作

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神代辰巳最初期の作でありながらロマンポルノ最初期の作。一条さゆりという実在の伝説的ストリッパーの自伝映画で、本人役で一条さゆりが出演します。実際のストリッパーがストリップするのだから、それはそれは臨場感溢れる脱ぎっぷり。ろうそく熱そうだ。 ですが、一番画面に映っているのは一条さゆりではないのです。実は主人公は一条さゆりに執着する若いストリッパー。彼女とその取り巻きの男たちが映画の半分以上映っています。一条さゆりの内面はほとんど描かれない。連想したのは『桐島、部活やめるってよ』です。桐島、もしくは一条さゆりを中心とした人間関係。『桐島、』ほどそれは特徴めいていませんが、映画としてのメッセージはもしかしたらあれに近いのかも。この解釈が個人的には一番しっくりくるのですが、ここに至らなければよくわからない映画です。実は解釈にも確証を得ていないので、ややクエスチョンマークを浮かべながら星を3にします。最初期にして不思議で難解なロマンポルノでした。こういうよくわからなさも楽しめるようになりたい。

関西ストリップの女王として一世を風靡した一条さゆりの半生を、神代辰巳監督が虚実ない交ぜに描き、一大センセーションを巻き起こした、日活ロマンポルノを代表する名作のひとつです。単なる成人映画の枠を飛び越え、その年のキネマ旬報日本映画ベストテン第8位に輝くほどの高い評価を得ました。 不動の人気誇るストリップの女王としてだけなく、引退興行では、公然わいせつ罪として警察に逮捕された一条さゆり本人が、主人公を演じます。また、さゆりにライバル心を抱く新人ストリッパーに扮した伊佐山ひろ子の魅力も見逃せません。

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『縄と乳房』(1983年)

SMショーで生計をたてる男女のやるせない関係を描くポルノ映画

京都のストリップ劇場を舞台に、別れようとして離れられない、SMショーに出演する男女・小夜と功の関係を描きます。 小夜に扮したのは松川ナミ、そして功を演じているのは田山涼成です。監督は、谷ナオミ以来、『軽井沢夫人』などSM世界の極致を追求してきた小沼勝が担当しています。

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『ラブ・ハンター 恋の狩人』(1972年)

性に溺れていく上流階級令嬢の悲劇を描いた衝撃作

偶然、母と祖父の近親相姦を目撃して以来、淫蕩の血が目覚め、性に溺れていく令嬢。テレフォンセックス、乱交パーティーなど、あらゆる官能を交えながら描き、戦慄のインパクトを残しました。 上映最終日に、猥褻映画として警察に摘発されるといういわくつきの作品です。そうしたことから、ヒロインを演じた田中真理は、「ロマンポルノのジャンヌ・ダルク」とも呼ばれました。

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『暴行切り裂きジャック』(1976年)

日活アクション映画を彷彿とさせる暴力ポルノの傑作

southpumpkin 初めて鑑賞した日活ロマンポルノなのですが、後々調べてみるとかなり異端な作品だったようです。「あぶない刑事」「相棒」シリーズで名を成した長谷部安春監督の日活時代の作品。ドラマシリーズでは観られないキレってキレの演出が素晴らしい。ポルノ映画として10分に一回お色気シーンが有る、というのが物語上の良い意味で制約となっていることがわかります。 人を轢き殺したことが快感となってしまったカップルが人を殺しまくる、というサイコキラーもの。いちいち演出が画期的でヌーヴェルバーグの香り漂う傑作でした。個人的に最高だなあ、と思ったのが廃ボーリング場での殺害からのお色気シーン。殺された女股下からのあの映像キレッキレです。さらにオープニングのタイトルカットは名作と名高いですね。 これからしばらく日活ロマンポルノを見漁る日々が始まりそうです。 ところでciatrって日活ロマンポルノも登録できるんですよ!みなさんもぜひ!

桂千穂の脚本を長谷部安春が監督した本作。日活アクション映画の雰囲気を引き継ぐ、暴力を柱に据えたロマンポルノの傑作です。殺人でしか快楽を得られなくなった若い男女・ユリとケンの異常な関係を描きます。

桂たまき、山科ゆりの他、岡本麗も出演しています。音楽のスキャットも印象的な異色作にして傑作との誉れ高い作品となりました。

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『わたしのSEX白書 絶頂度』(1976年)

昼は看護師で夜は娼婦のヒロインを演じた三井マリア、幻の作品

昼間は大病院の採血係として働き、夜は娼婦として姿態をさらす看護師あけみの性生活を描いた官能ドラマです。 同居する予備校生の弟・キヨシ、娼婦の道に誘ったヤクザとその恋人のストリッパーなど、4人の間で繰り広げられる性の饗宴を大胆に描きます。日活ロマンポルノへの出演は本作一本だけの、三井マリアの体当たりの演技は必見です。

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『(秘)色情めす市場』(1974年)

大阪の釜ヶ崎・旧赤線地帯に暮らす売春婦たちの生き様

bonkuraman69 日活ロマンポルノの大傑作のひとつです。 何回みてもよいですね。「ウチなぁ、なんや逆らいたいんや」で鐘の音がゴーンゴーンとなるはじまりがもう既に傑作の予感です。西成の猥雑さの中、過去を隠したい人たちが集まる西成で自分を探す皮肉な映画だと思うのです。ロマンポルノのカラー制約の中、カラーを使ったシーンに一切裸がないだけでなく異世界に一気に連れていかれた感覚になる快感は正に絶頂感でしょう(笑)(裸ではなく絡みでした) とんでもない快作で大傑作は間違いないです。 日本映画好きは避けては通れない一本です(笑) ちやみに「仁義の墓場」での西成の箇所はここからですよね。個人的には空族の映画特に「雲の中」や「サウダーヂ」もかなり影響受けてると思うのです。

大阪の旧赤線地帯で、売春婦の母の元に生まれ、障害を抱える弟の面倒を見る19歳のトメを主人公に、閉鎖的社会でしたたかに生きる女性たちの姿を描きます。

主演は芹明香、監督は「性愛のリアリスト」とも称された田中登がつとめました。名匠・故深作欣二監督は、本作に影響を受けて『仁義の墓場』を製作したという逸話は有名です。

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『人妻集団暴行致死事件』(1978年)

不良三人組の無軌道な青春を描く鮮烈な衝撃作

mataro_mince
mataro_mince 3.5

ピンクレディが踊り狂う昭和50年代埼玉の村落。気のいい地元不良青年三人組。ヌイてもヤッても賢者タイムが来ない年頃。労働で汗して楽しみは酒と女遊び。酔った勢いのタマゴ泥棒で迷惑をかけた中年男に懐き共に遊ぶ間柄となる「人妻集団暴行致死事件」C神戸1。作った人達の映画にかける情熱が熱い。2017年3月29日 日活ロマンポルノ「人妻集団暴行致死事件」観劇。映画は近年いろいろ観たつもりだったけれどこれほど「俺等、映画が作りたいねん!」って衝動が伝わってきたのは全く初めてだった。映画って物語以外から伝わるものに感動することもあるんやね。

社会になじめず、捌け口が見付からない不良3人組。彼らに過去の自分自身を重ねる中年男の泰造と仲良くなり、ある日、美しい妻・枝美子のいる自宅に招待されて……。 直木賞作家・長部日出雄の原案を、鬼才・田中登が監督。同年のキネマ旬報ベストテン第9位に輝くほど、高く評価されました。キャストには、室田日出男、黒沢のり子、古尾谷康雅(雅人)、小松方正らが名を連ねています。

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『ラブホテル』(1985年)

相米慎二監督が描く、ホテトル嬢とタクシー運転手の切ない愛

bonkuraman69 相米の日活ロマンポルノ後期の作品。 前はそんなに意識しなかったのですが、脚本が石井隆だったんですね。だから名前が名美なのかと納得しました。相米の長回しはやっぱり快感ですね。それに石井隆の脚本が相まって実に良いです。前半は村木、後半は名美のドラマ構成でそれの昇華が石井隆らしい切なさです。 そしてラストの長回しとラストシーンは鳥肌ものです。これだけでご飯三杯はいけます。 あ、この映画はロマンポルノですが全くエロさはありませんのであしからず(笑)

石井隆の脚本を、『セーラー服と機関銃』『台風クラブ』『お引越し』など数々の名作を生み出した故相米慎二が監督した、エロティックドラマです。

タクシー運転手の男と偶然再会したホテトル譲の関係を、相米監督お得意の長回しと独特のセンスで描きました。山口百恵やもんた&ブラザーズなど、挿入された歌謡曲も印象的な秀作で、1986年の第7回ヨコハマ映画祭にて第一位、ヒロインを演じた速水典子は最優秀新人賞を獲得しました。

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意外なあの人も!?ロマンポルノで華咲いたスター女優・俳優たち

白川和子

1947年9月30日生まれ、長崎県佐世保市出身の白川和子。東京の跡見学園女子大学在学中、劇団「赤と黒」に入団し、1967年にピンク映画『女子寮』に出演して映画デビューしました。 1971年に日活にスカウトされて移籍し、記念すべき第一作『団地妻 昼下りの情事』に主演します。「団地妻」シリーズを中心に人気を博し、日活ロマンポルノ初期のトップ女優になりました。その後は一般映画やテレビドラマでも数々の話題作に出演するようになり、2015年6月からはワハハ本舗に所属しています。

谷ナオミ

1948年10月20日生まれ、福岡県福岡市出身の谷ナオミは、1967年にピンク映画『スペシャル』で女優デビュー。芸名は谷崎潤一郎の「谷」と『痴人の愛』のヒロイン「ナオミ」を組み合わせたものでした。 やがて日活に移籍し、1974年に団鬼六原作の『花と蛇』に主演し話題を呼びます。その後も団原作のSM映画に多数出演。日活ロマンポルノを代表する女優となり「初代SMの女王」と称されました。1978年の『薔薇の肉体』では、第2回日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞しています。結婚を機に引退し、2013年まで熊本でスナックを経営していたようです。

宮下順子

1949年1月29日生まれ、東京都世田谷区出身の宮下順子。1971年『私はこうして失った』で女優デビューし、10年近く日活ロマンポルノの看板女優として活躍しました。 演技力と存在感では他の追随を許さず、色気と強さだけでなく知性も兼ね添えた女優として高く評価されました。代表作は「団地妻」シリーズや1979年の『赫い髪の女』など。日活以外にも多数の一般映画や時代劇、テレビドラマに出演し、今も現役で活躍しています。

美保純

1960年8月4日生まれ、静岡県静岡市出身の美保純。上京して広告代理店でアルバイトしていた時にスカウトされ、1981年『制服処女のいたみ』で主演デビューしました。1982年に出演した『ピンクのカーテン』でブレイクし、アイドル的存在として今までにないポルノ女優の地位を築きます。この作品では、ブルーリボン新人賞を獲得しています。 それ以後は『男はつらいよ』への抜擢など一般映画やドラマにも出演し、着実に演技派女優としての歩みを続けました。今や名バイプレイヤーとしてなくてはならない女優の一人であることは周知の事実。最近ではテレビのコメンテーターとしても活躍しています。

蟹江敬三

新劇やアングラ劇団などに所属する、実力がありながらまだ名の知られていなかった男優が、日活ロマンポルノに出演し、キャリアを重ねてきた例は複数存在します。 惜しいことに2014年に亡くなった名俳優・蟹江敬三もその一人です。若い頃から演劇活動を中心に、映画やテレビの脇役として数多くの作品に出演する一方、日活ロマンポルノ作品にも複数出演しました。 代表作は、1979年の『天使のはらわた 赤い教室』の 村木哲郎役で、ファンの間では伝説的と称されるほど高く評価されています。 蟹江の野性的な魅力は、日活ロマンポルノにおいては「強姦の美学」と称えられるほど、存在感のあるものでした。

風間杜夫

風間杜夫は、かつて別名の人気子役として活動していましたが、13歳のとき劇団を退団してからは低迷。そして、1972年、日活ロマンポルノ作品で新しく「風間杜夫」の芸名で再デビューを果たします。 一般映画への出演も兼ねながら、数々の作品に登場しますが、中でも代表作は、1973年の『昼下りの情事 古都曼陀羅』と『女教師 私生活』、1975年の『実録・元祖マナ板ショー』などです。 端整なマスクと確かな演技力は評価され、その後、『蒲田行進曲』(1982年)の銀四郎役、テレビドラマの『スチュワーデス物語』(1983年)で大ブレイクするなど、大物俳優へと上り詰めていきました。

内藤剛志

内藤剛志は、文学座研究所を経て、1980年に『ヒポクラテスたち』で映画デビューのかたわら、20代にはたくさんのロマンポルノ作品に出演しています。 当時は「新人は日活行け、そこで根性つけてこい」と言われていたらしく、武者修行の場として多くの新人俳優が出演していました。

新進気鋭の監督たちの実験場となった

石井隆

キャリアの浅い新鋭の映画人にとって、日活ロマンポルノは、自らの個性や才能を遺憾なく発揮できる場でした。その結果、多くの名監督がここから輩出されます。 石井隆も、代表的な一人です。もともと劇画漫画家でしたが、1977年、自身の作品『天使のはらわた』が、日活ロマンポルノで映画化され大ヒットします。シリーズ2作目においては脚本を手がけ、1988年の『天使のはらわた 赤い眩暈』ではついに監督をつとめました。 本作は日活ロマンポルノを代表する傑作のひとつとして高く評価されています。 その後一般映画でも、1992年『死んでもいい』、1993年『ヌードの夜』、1995年『GONIN』など、世界的評価の高い、名監督になったことは周知の事実です。

相米慎二

『セーラー服と機関銃』『お引越し』など、日本映画界に数々の名作を残し、2001年に亡くなった相米慎二監督も、日活ロマンポルノにも確かな足跡を残しています。 元々、契約助監督として日活撮影所に入所し、ロマンポルノ作品の助監督を務めていました。自身が監督した1985年の『ラブホテル』は、ロマンポルノ後期の傑作に数えられています。

28年ぶりの復活!「リブートプロジェクト」全5作品を紹介!

日活ロマンポルノが誕生してから45年となる2016年には、リブートプロジェクトが行われました。園子温や行定勲など人気監督5名によるオリジナルの日活ロマンポルノが制作され、2017年2月まで1作品ずつ上映されています。 この企画は、女性目線で日活ロマンポルノを復活させようというプロジェクトで、5作品ともすべて女性目線で描かれています。2012年に過去の人気作品を上映した際に女性客が意外にも多かったことから、新しく女性ファンを獲得して復活を目指すことになったのです。

『風に濡れた女』監督・塩田明彦

作品のタイトルは『風に濡れた女』。神代辰巳監督・中川梨絵主演による1974年のロマンポルノの傑作『恋人たちは濡れた』へのオマージュ的作品です。 過去を背負い、都会から田舎にやってきた男・高介と、野性的で奔放な魅力を湛えた地元の女・汐里の出会いと欲望の果てを軽やかに描きます。二人を永岡佑と間宮夕貴がみずみずしい演技を見せてくれる作品です。 監督・塩田明彦は1961年9月11日、京都府生まれ。1999年、初の長編『月光の囁き』が国内外で高い評価を受けます。2005年には、オウム真理教事件をもとにした『カナリア』で、レインダンス映画祭グランプリを受賞しました。 その他代表作に『害虫』『黄泉がえり』『どろろ』などがあり、メジャー作品においてもヒットを記録しています。2019年映画『さよならくちびる』がヒット作になったのが、記憶に新しいですね。

『牝猫たち』監督・白石和彌

作品のタイトルは『牝猫たち』。新宿の風俗嬢を描いた1972年の田中登監督による名作『牝猫たちの夜』へのオマージュ作品であり、また日活ロマンポルノを代表する女優・白川和子がSMクラブのマダム役で出演していることも話題に。 白川和子は記念すべきロマンポルノ第一作『団地妻 昼下がりの情事』の主演女優でもあります。 本作では、新宿から池袋に舞台を移動し、風俗で働く3人の女たちの悩み、そして周囲の男たちとの風変りな関係を群像劇の形で描いています。中心になるヒロインを演じたのは井端珠里です。 監督の白石和彌は1974年12月17日生まれ、北海道旭川市出身です。若松孝二、行定勲、犬童一心など数々の監督のもとで経験を積んだあと、2010年、『ロストパラダイス・イン・トーキョー』で監督デビューしました。 2013年の映画『凶悪』が高い評価を受けヒット、第5回TAMA映画賞最優秀新進監督賞、第38回報知映画賞監督賞、第37回日本アカデミー賞優秀監督賞など、数多くの賞を総なめしています。2016年には『日本で一番悪い奴ら』が話題を呼び、第15回ニューヨーク・アジア映画祭のオープニング作品に抜擢されました。

『アンチポルノ』監督・園子温

作品タイトルは、いかにも過激な園子温監督らしく『アンチポルノ』。 小説家であり、アーティストでもある京子を主人公に、虚実ない交ぜの世界で混乱する姿を描きます。京子を演じるのは、AKB48研究生の経歴を持ち、園子温監督作品の常連でもある冨手麻妙です。 監督の園子温は1961年12月18日生まれ、愛知県豊川市出身です。1986年以来、ぴあフィルムフェスティバルに度々入選し、1990年のスカラシップ作品『自転車吐息』は、ベルリン国際映画祭に招待され上映されました。 90年代はインディーズ界を中心に活躍しましたが、2009年の『愛のむきだし』に始まり、『冷たい熱帯魚』『恋の罪』『ヒミズ』などが立て続けに国内外で高い評価を獲得し、数々の賞にも輝いています。2015年の『新宿スワン』も大ヒットを記録した、名実ともに今の日本を代表する映画監督の一人です。

『ホワイトリリー』監督・中田秀夫

作品タイトルは『ホワイトリリー』。描かれるのは、その名が象徴するとおりレズビアンの世界です。ロマンポルノ王道のひとつだと言えるでしょう。ここでは、はるかと登紀子の究極の愛を、一人の男・悟を介在させて描きます。 主人公のはるかを演じているのは、『仮面ライダーW』で人気を博した飛鳥凛。子供向け作品から大きく飛躍し、大胆な初ヌードが話題を呼びました。 監督・中田秀夫は1961年7月19日生まれ、岡山県出身です。東京大学卒業後、にっかつ撮影所に入社し、助監督などをつとめ経験を積みます。1992年、『本当にあった怖い話』で監督デビュー後、文化庁芸術家在外研修員としてイギリスで学びました。 帰国後、1998年に監督した『リング』が大ヒットし、ジャパニーズホラーを代表する監督の一人になります。『リング2』のハリウッド版でも栄えある監督に抜擢されました。他にも代表作として、2018年映画『スマホを落としただけなのに』や2019年映画『貞子』があります。

『ジムノペディに乱れる』監督・行定勲

作品タイトルは『ジムノペディに乱れる』で、テーマは、行定勲監督十八番とも言える大人の切ない恋愛。全てを失った一人の映画監督・古谷慎二が、女たちとのふれあいに本物の温もりを求めて彷徨する姿を描きます。 苦悩する古谷には、独特の演技力と個性が高く評価されている、吉本興業の板尾創路を抜擢。大胆なキャストが話題を呼びました。共演は、芦那すみれ、岡村いずみらです。 監督・行定勲は1968年8月3日生まれ、熊本県出身です。東放学園専門学校在学中から、映画製作に携わり、岩井俊二監督の『Love Letter』や『スワロウテイル』では助監督をつとめました。 2000年の劇場映画監督デビュー作『ひまわり』が、第5回釜山国際映画祭批評家連盟賞を受賞したあと、続く『GO』と『世界の中心で、愛をさけぶ』が大ヒットし、一躍人気監督になりました。近年では、2017年映画『ナラタージュ』や2018年映画『リバーズ・エッジ』などを監督しています。

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日活ロマンポルノ、知れば知るほど面白い!今こそ再注目すべき映画たち

日活ロマンポルノの中には、映画作品として高く評価されているものが数多く存在します。歴史をたどってみると、ただの官能作品でないことが分かりますね。 さらに若手女優の橋本愛や臼田あさ美といった人物を中心に、女性ファンが多いことも事実。2016年のリブートプロジェクトも盛り上がり、ロマンポルノは今こそ再注目すべき映画になっているのかもしれません。 官能・エロスをテーマに、その時の情熱や魂が込められた至極の作品をぜひ堪能してみてください!