エッチな映画のエッチなシーン割合をグラフ化したら色々わかった
エッチな映画にエッチなシーンはどれくらいあるのか
時々そういう気分になってなんとなくエッチな映画のエッチなシーンが観たい、そんな時はありませんか? 私にはありません。 そういう邪な気持ちで映画を鑑賞するなんてことは私には全くありませんね。断じてありえません。私が映画を鑑賞する理由はただ一つ。知的好奇心を満たすためだけです。その知的好奇心はどこまでも純真なのです。 そんな私は、ある日ロマンポルノという映画ジャンルに出会いました。
ロマンポルノ観たことあります?
ロマンポルノとは70年代から80年代にかけて、日活によって製作されたポルノ映画群です。この映画には必ずエッチなシーンがあります。逆にエッチなシーンを入れ込めば比較的自由な映画製作ができるため、多くの映画作家が芸術性や物語性に富んだ映画を多数製作しています。今でも活躍する多くの映画監督がロマンポルノ出身だったことは知られています。 そんなロマンポルノをいくつか鑑賞した私はあることが気になったのです。 ロマンポルノのエッチなシーンの割合ってどれくらいなの??
実際に調べてみた
実際にロマンポルノを鑑賞し、エッチなシーンとなった場面をカウント。エッチなシーンとそうでないシーンとをまとめてグラフにし、その他の映画との比較などを行なって、ロマンポルノの特徴を検討します。知的な記事ですね。 エッチなシーンとそうでないシーンとの判断は私southpumpkinに一任されております。モットーは冷静沈着。好きな食べ物はサンドイッチです。どうぞよろしく。
ちなみにこちらがカウントしているノート。なんだかダイイングメッセージみたい。 対象とした映画はロマンポルノから下記の3本です。ロマンポルノをあまり知らない人でも楽しめるような映画をチョイスしてみました。この記事をきっかけに鑑賞していただければ、と思います。 1.『桃尻娘 ピンク・ヒップ・ガール』 2.『女教師』 3.『ラブホテル』 さらに比較として下記2本についても同様にカウントを行いました。 4.『ヘルタースケルター』 一般的に広く知られたエッチな映画。沢尻エリカの大胆な脱ぎっぷりで話題に。 5.『ターミネーター』 実はエッチなシーンがあり、お茶の間を凍らせてきた問題の映画。 映画について簡単にまとめた私のレビューも掲載していますので参考にしてください。
1.『桃尻娘 ピンク・ヒップ・ガール』
女子高生のちょっと(かなり)Hな珍道中
親友の裕子が失踪。原因は男だとなんとなく知っていながら、レナは裕子を追いかけて信州へと向かうあずさへ乗り込む。 竹田かほり主演の桃尻娘シリーズ第一弾。テーマは女子高生の青春であり、親友ながらも性においてお互いに優位性を持ちたい二人が信州、金沢、京都を放浪します。性描写も非常に軽いタッチで描かれ、とにかく竹田かほりと亜湖の魅力爆発。とってもキュートな竹田かほりは観ているだけで元気になれますし、亜湖はなにやら妖しい。そんなに可愛い女の子じゃないのかもしれませんが、艶かしいような色気を感じます。素敵。キャラクターにフォーカスで詰め寄る撮影が好き。めちゃ可愛い。
グラフは上図です。左端が上映開始で、右に行くことで時間が進み右端で映画が終わります。エッチなシーンはピンク色でその他のシーンは濃青で塗りつぶしています。 図からわかるように、『桃尻娘 ピンク・ヒップ・ガール』におけるエッチなシーンは計8回、全体の13.6%を占めています。 ストーリー上、どのようにしてエッチなシーンを挿入するのか、はロマンポルノにおいて大きな問題と言えます。エッチなシーンが映画を邪魔してはならないので、闇雲にすることはできません。『桃尻娘 ピンク・ヒップ・ガール』においては、登場人物二人の回想によってエチエチなシーンが映されてるため、無理なく高い頻度で性描写を描くことに成功しています。
2.『女教師』
犯された女教師、犯人は生徒、目撃者あり
放課後ピアノを引いていた音楽教師。背後に忍び寄る男子学生に気づかず、あっという間に押し倒されて犯されてしまう。それをとある男教師に目撃されていた。 ロマンポルノの名手、田中登による本作。暴行を受けたことに声を上げようとする主人公に対し、騒ぎを大きくさせたくない学校や自分との結婚に傷がつくことを恐れて黙らせる彼氏。かわいそうに、主人公の女は我慢して耐えますが、何者かの密告によって曲げられた事実が学校中に知れ渡ることに。ここまではロマンポルノ的にありそうな展開ですが、犯人不明の誘拐事件が発生したり、登場人物2人が殺されたり、とサスペンスな展開に。映画としてなかなか面白く鑑賞することができました。 クライマックスでの濡れ場は接写のカットを並べた肉感の強いシーンになっており、見所の一つ。 濡れ場に直接絡んでいるわけではありませんが、蟹江敬三と樹木希林とが主人公を追い詰めるシーンがすごい。特に樹木希林の「どうせあんたが…」という演技がよい。
『女教師』のエッチなシーンは計5回、全体に占める割合は16.1%でした。 この映画では誘拐事件が勃発します。そのせいもありサスペンス映画のような雰囲気を醸し出します。グラフにおいて中盤から終盤にかけての濃青の箇所はその誘拐事件のシーン。面白いのですが、あれ?何の映画をを観に来たんだっけ?となります。物語の展開に比重が置かれているため、『桃尻娘 ピンク・ヒップ・ガール』と比較するとエッチなシーンの回数は少ないのですが、一回のシーンが長いため割合としては『桃尻娘 ピンク・ヒップ・ガール』を超える結果になりました。 ロマンポルノには本作のようにサスペンス映画となったり、別の作品ではホラー映画のようになったりもします(例:『女地獄・森は濡れた』)。その種類は千差万別です。お好きなジャンルのロマンポルノから挑戦してみてはいかがでしょうか?
3.『ラブホテル』
死にかけの男の目の前に現れた天使は、全裸で
借金で追い詰められた男。ラブホテルに女を呼び出して、手足を縛り放置…。2年後、タクシーの運転手をしていた男は偶然あの時の女と再会する。 相米慎二監督作品。というよりも石井隆脚本作品としたほうがいいのでしょうか。相米慎二らしい長回しは圧巻ですが、そもそも石井隆脚本の『天使のはらわた』シリーズとされているので。男に言われて気を良くした女が「私は天使よ」と喜ぶシーンは印象的ですが、女は決して天使などではなく男にとっては疫病神のようなものになっています。男は女に命を救われましたが、再び現れた女によって男の人生はまた少し変わっていってしまいます。そんな悲しい運命を背負ってしまった女の話。不幸ったらないね。 相米慎二は本作の公開年を同じくして『台風クラブ』を撮っています。かたやポルノ、かたや少年少女映画なのでもうこの人すごい。そういえば本作のエンドロールでたくさんの子供が階段を駆け上がってましたが、ポルノに子供出すのはねえ、ちょっと…。
『ラブホテル 』のエッチなシーンは計6回、全体に占める割合は25%でした。 『女教師』よりもさらに一回の長さは長くなっています。圧巻なのはクライマックスにおける9分間のエッチなシーン。なんとこのシーンは、一回もカメラのカットがない長回しなのです。長回しは『カメラを止めるな!』でも話題になりましたよね。役者は9分間役を演じる必要があり、カメラや照明もそれを追い続ける必要があります。難易度の高い技法ですが、この『ラブホテル』の長回しは最高です。ぜひご覧ください。 この映画の監督は薬師丸ひろ子主演で知られる『セーラー服と機関銃 』の相米慎二です。しかも『セーラー服と機関銃』の後にこの映画を撮影しています。このように一般でもよく知られた映画監督がどんどんロマンポルノを撮っていた時代があったんですね。
エッチなシーンがある映画との比較
4.沢尻エリカの脱ぎっぷりがカッコいい
『ヘルタースケルター』におけるエッチなシーンの回数は5回、全体における割合は7.9%でした。 沢尻エリカが大胆に脱いだことでよく知られる本作。蜷川実花がメガフォンを取ったことでも話題となり、皆さんの中にもご覧になったことがある方が多いのではないでしょうか?エッチなシーンが多く、さらにアート性も高いのでロマンポルノと比較になるかと思い調べてみました。ですがグラフを見てわかる通り、後半からエッチなシーンはありませんでした。 こうして考えてみるとロマンポルノはいくらアート性が高いとは言え、エッチなシーンをメインに製作されていることがわかります。『ヘルタースケルター』がロマンポルノであるならば、ラストにエッチなシーンが絶対に入っていたはずです。
5.実はHなシーンがある、要注意映画
『ターミネーター』では一回だけ、全体において0.7%しかエッチなシーンはありません。 うっかり家族で観ちゃうと大惨事になってしまう『ターミネーター』ですが、ロマンポルノと比較したら大したことはありません。いいですか、家族と一緒に『ターミネーター』を観る予定の青少年諸君。このタイミングです。映画後半のこのタイミングで思い出したように席を立つんですよ。いいですね。
最後に
ここまで様々な映画のエッチなシーンをカウントしてきました。エッチなシーンとそうでないシーンをグラフ化することで、その映画の特徴をまとめることができました。 そこで映画ではない作品にも挑戦してみることにしました。あくまで知的好奇心から、です。
はい、と。 さて、さっそくカウントの結果を報告します。カウントした作品は諸事情によりご紹介することができませんが、大きいマジックミラーが出てきました。なんなんですかね、あれは。
あー、なるほどね。はいはい。すごくいいですね。いいです。 エッチなシーンの割合は脅威の62.9%となりました。エッチなシーンは計4回。ここは4人、とした方が分かり易いかもしれません。私は2人目がいいです。
いかがでしたか?
エッチなシーンを色分けし可視化することによって、その映画の特徴をまとめることができました。この記事ではロマンポルノを中心に調査しましたが、エッチなシーンがある映画は古今東西様々あります。機会があればまた別の映画でもやってみたいですね。エッチなシーンに皆目興味のない私でしたが、少し興味もでてきました。 それでは私は今すぐやることができたので、この辺りで。