ナルシストスネ夫
スネ夫の本名は骨川スネ夫。のび太のクラスメイトで2月生まれです。ナルシストでイヤミ、口が上手く、ジャイアンなど強い者にはへりくだりますが、のび太にはいつも威張っています。
身長は135センチとのび太よりも5センチ低いことがコンプレックスです。イヤミの多いスネ夫ですが時々素直な一面もあり、どこか憎めないキャラクターとなっています。
『ドラえもん』を見たことのある人ならスネ夫の「ママ〜!!」を、1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
そんなナルシストなスネ夫の自慢話から展開するエピソードを7つ選出し、ご紹介していきます。
1:1巻「古道具きょう争」
スネ夫の家はお金持ちなので、古くからの骨董品がたくさんありました。それを自慢げに見せびらかすスネ夫。のび太は悔しくてたまらず、ドラえもんに泣きつきます。
22世紀でも骨董品は流行っていたため、タイムレシーバーで鉱石ラジオを手に入れスネ夫に対抗するのび太。鉱石ラジオを皆珍しがり、勝負はのび太にあったかと思われました。
しかしのび太の行動のせいで、街中が古いものと入れ替わり大混乱になってしまいました。
2:7巻「空とぶさかな」
スネ夫の家は広く立派な池があります。そこでのび太が飼い慣らされた魚を自慢された時のこと。そのことが無性に悔しくなり、ドラえもんに話します。
ドラえもんはのび太と海へ向かい、あるエサを魚たちに食べさせます。するとエサを食べた魚たちは空中を飛び回り、エサをくれた人によくなつきました。そしてのび太たちは空とぶさかなをスネ夫に自慢します。
スネ夫は逆にのび太の魚がうらやましくなり、エサを海の真ん中で撒きます。そんな場所で撒いたことが仇となったのか、スネ夫のエサには深海魚など不気味な魚たちの群れが。そして結局、魚から逃げ回るという因果応報なオチでした。
3:6巻「この絵600万円」
のび太と歩いていたのび太パパ。そこで高名な洋画家と出会いますが、その洋画家は昔パパの絵の先生をしていた柿原先生でした。
柿原先生の絵は600万円すると聞いたのび太は、現在使えない古銭をたくさん所有していることを自慢をしていたスネ夫のことを思い出し、彼から古銭を譲ってもらいます。
そしてタイムマシンで過去に飛び、無名時代の柿原先生の絵を買いにいき、水車の絵を格安で購入。喜び勇んで現在の世界に持って帰ります。
しかし実はその絵は昔パパが描いたものだったことが判明。がっかりするのび太とドラえもんでした。スネ夫のおっさんじみたコレクター趣味がかいまみえましたね。
4:19巻「影とりプロジェクター」
星野スミレという、ある人気歌手の恋人について盛り上がるのび太たち。スネ夫はその情報を知っていると自慢しますが、のび太には聞かせてもらえません。
ドラえもんにのび太がそのことを話すと、「影とりプロジェクター」という道具を出してくれました。人間の影の部分を機械の中に移して投影することで、本人が何をしているのか分かるという道具です。
スミレの影を取って来た2人は、彼女についての驚きの事実を知るのでした。
5:10巻「のび太の恐竜」
ティラノサウルスの爪の化石を自慢するスネ夫。そんなスネ夫に対抗し、のび太は“恐竜の化石を丸まる見つけてやる!”と、宣言をしてしまいます。そんなことがきっかけで始まった冒険により、のび太は恐竜の赤ちゃんピー助と出会います。
ピー助を可愛がり育てることで、ピー助の本当の幸せを願いに気づき、白亜紀の世界に帰してあげる決意をしたのび太。感動のラストは涙なしでは見られません。
スネ夫の自慢話は感動をも呼び寄せるのです。
6:21巻「ミニハウスでさわやかな夏」
しずかと夏休みの宿題を一緒にやす約束をしようとしていたのび太。しかし、しずかはスネ夫の家の方が環境がいいからと、スネ夫と勉強する約束を交わしていました。
怒ったのび太はドラえもんに相談すると、ミニハウスという未来の人が時々住む家に連れて行ってくれます。広い家と大きな庭、そしてプールまである快適設備。一方スネ夫の家のしずかクーラーが故障して暑い部屋の中。
これでは勉強ができない、と彼女はのび太の元へと帰ってきます。そしてのび太のミニハウスで楽しく過ごしていると、またまたスネ夫が邪魔にかかって・・・。
7:27巻「コンチュウ飛行機にのろう」
スネ夫は自宅でプロジェクターを使い、のび太たち相手におなじみの旅行自慢を始めます。自家用飛行機をアメリカの友達に借りて、ハワイの島を巡った話を延々と聞かされ、のび太は猛烈にうらやましくなってしまいます。
スネ夫の飛行機よりももっと楽しいものを、とドラえもんがのび太に教えたのは、コンチュウの上に乗って空を飛べるコンチュウ飛行機でした。コンチュウに乗って冒険をするアドベンチャーな回です。
この他にも、スネ夫の自慢話をきっかけに展開する物語は本当に多いです。結局いつも秘密道具を使ってリベンジされ、落ちにもなかなかなれない。そんなスネ夫のかませ犬的な扱いが、彼のことを本当には憎めない、愛すべきキャラクターにさせている要因なのかもしれません。