2017年7月6日更新

ポール・トーマス・アンダーソン監督、俳優出演回数ランキング

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マグノリア

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ポール・トーマス・アンダーソン監督作品に出演回数が最も多いのは?

スタイリッシュで臨場感溢れるカメラワークを得意とするポール・トーマス・アンダーソン監督。親子のすれ違いや擬似的な家族など社会の中で苦悩や傷を抱えた人々の日常を鋭く描き出す作風は高い評価を得ています。随所に散りばめられたバイオレンスもスピード感と布が感じられ、爽快感抜群。 アンダーソン監督の映画にはもう一つ特徴があります。それは同じ俳優を複数の作品で繰返し起用すること。落ち着きが有りながらも独特の世界観を持つアンダーソン作品の中で、ひときわ存在感を示す個性は俳優たちは、物語を一層深いものにしています。 ここではポール・トーマス・アンダーソン監督で起用された俳優たちを、その回数とともにランキング形式で紹介していきましょう。

【3位】2回出演 アルフレッド・モリナ

ロンドン出身の俳優アルフレッド・モリナはスペイン人の父とイタリア人の母を持つバリバリのラテン系。印象的な顔立ちと、独特のオーラで存在感を示しています。 堂々とした風格からどちらかと言うと悪役歳適用される傾向がありますがどこかコミカルな雰囲気も持ち合わせた味わい深いキャラはクセになります。

『ブギーナイツ』【1997年】

巨根のポルノスターの人生を描いた半ドキュメンタリー作品で、その栄光と没落、社会の混乱などが見事に映し出された名作です。 モリナが演ずるのはギャングのラハッド。登場こそ終盤となりますが、凶悪でコミカルでイカれたキャラクターは強烈な印象を残します。

『マグノリア』【1999年】

人気クイズ番組の司会者と、それを取り巻く男女9人の人生を追った群像劇で、映画のタイトルは彼らが暮らす通りの名前からとっています。 モリナが演じるのは電気店の店主、ソロモン・ソロモン。主人公の一人である元天才クイズ少年、ドニーの雇い主です。 あまりにも仕事をしないダメダメなドニーにクビを言い渡すという、ちょっと地味な役ではあるのですが、迫力は満点。自分が怒られてるわけではないのに、見ているこっちまで肩をすくめてしまします。 ほとんどドニーにがあるような状況なのになんだかカチンと来てしまうのもモリナの演技力の賜物でしょう。

【3位】2回出演 ウィリアム・H・メイシー

ウィリアム・H・メイシーはマイアミ州出身の俳優で、脚本家、監督下としても活躍しています。元々獣医を志していたというだけあって、知的な役どころが多いようです。 一方でなぜかダメダメな男を演じる機会も多く、頭の良さが空回りしているような残念なキャラクターにも定評があります。

『ブギーナイツ』【1997年】

主人公が身をおくポルノ制作会社の一員であるリトル・ビル。このなんとも言えない悲壮感を漂わせた表情からも分かる通り、なかなか不幸を背負った人物です。 といっても、彼自身はダメダメではありません。他の仲間達にも言えることですが、ポルノ制作に関わる身でありながら自身の哲学を持ち節度ある態度を取れる「出来た人」なのです。 彼の人生を狂わせてしまったのが男好きの奥さん。彼女を愛しているがゆえに、あまりにも開放的すぎる行き方を受け入れられなかったビルはとうとう…

『マグノリア』【1999年】

先に紹介したモリナとは同じ作品に出演しているメイシー。『ブギーナイツ』では接点はほとんどありませんでしたが、こちらの作品ではバッチリ絡みがあります。それもかなり重要な関わり。 そうです。天才クイズ少年のドニー君なのです。あまりにも仕事をしないものだから、キツーイ言葉を投げかけられクビになってしまう…というものすごく残念な役柄。見た目はものすごく真面目で頭良さそうなんですが、そこがまた残念さを加速させています。元少年という歳でもありませんよね。 なんともダメダメな彼ですが、皮肉なことにスポットの当たり方ではソロモンに圧勝しています。

【3位】2回出演 ケヴィン・J・オコナー

シカゴ出身でアイルランド系の血を引くケヴィン・J・オコナーはアイルランド系独特の色白でやわらかな顔立ちが特徴で、出演作品も多いベテラン俳優。 どちらかと言うとイケメンに分類される整った顔立ちでありながら、敵役が多い傾向にあります。ハムナプトラやヴァン・ヘルシングなど、化け物じみたビジュアルの役を演じる機会も多いのが特徴ですが、アンダーソン作品では人間らしい泥臭いキャラとして登場します。

『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』【2007年】

『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』は荒野の中からオイルマネーでのし上がった男の人生と、家族を求めながらも消して満たされない悲しさを描いた味わい深い作品です。 オコナーが演じるのは主人公の腹違いの弟を名乗るヘンリー。石油採掘の事故で聴力を失った義理の息子に変わり、家族として、ビジネスパートナーとして主人公を支えていくように見えますが…。 きっかけは詐欺に近く、実際に裏切りも働く彼ですが、完全な悪人とは言い切れないところがなんとも胸に刺さります。

『ザ・マスター』【2012年】

強烈なカリスマ性を持ったドッドとアルコール中毒の荒くれ者フレディ。お互いに孤独と傷を抱えた男が宗教という軸にそって惹かれ合い、認め合い、そして静かに決別を選択する渋さが光る作品です。 オコナーが演じるのはドッドのメソッドに否定的な態度を示すインテリ男性。頑なに見える彼にも彼には彼の正しさ、そして苦悩があるのです。

【3位】2回出演 ジュリアン・ムーア

ノースカロライナ州出身のジュリアン・ムーアはスコットランド人の母親を持ち、アメリカやドイツを転々としながら育ちました。 大学で演劇を学んだことをきっかけに女優を志した彼女は1992年公開の『ゆりかごを揺らす手』で高い評価を受け、名女優としての道を歩み始めます。

『ブギーナイツ』【1997年】

ジュリアン・ムーアが演じるアンバーは、主人公たちを支えるお母さん的な存在。元ポルノ女優という背景を持ってはいますが、とても誇り高く、暖かく、面倒見のいい性格で皆に愛されています。 女優のローラー・ガールや主人公のエディの才能と心根の良さを見抜き、彼らを尊重し居場所を守るために身を粉にする姿はとても頼もしく映ります。

『マグノリア』【1999年】

『マグノリア』ではクイズ番組の元プロデューサーであるアールの後妻、リンダを演じ、ナショナル・ボード・オブ・レビューで助演女優賞を受賞しています。 こちらも愛情に満ちた女性。はじめはお金目当てだったリンダですが、末期がんで死の淵に立つアールを見て深い愛情に目覚めます。夫の死が近づいている事実をなかなか受け入れられない彼女はうまくいかない治療に苛立ちをつのらせ、とうとう自殺を図りますが…

【3位】2回出演 トーマス・ジェーン

トーマス・ジェーンはアメリカのメリーランド州出身。高校卒業後にはハリウッドに移住しますが、なんと当時は路上で生活していたんだそうです。 ヤンチャでワルなイメージもありますが、『ミスト』では娘を守る父親役として出演するなど、頼れるキャラとしての定評も高いです。いずれにせよ渋くてイケメンのおじさまとして人気の高く、演技の評価も高いベテラン俳優です。

『ブギーナイツ』【1997年】

ジェーンが演じるのは主人公の友人の一人であるトッド。ポルノ男優としての生き方に行き詰まった主人公とともに銀行強盗を働くのですが… 登場シーン自体は少ないのですが、主人公の人生に大きな衝撃を与えた重要人物です。

『マグノリア』【1999年】

『マグノリア』では人気クイズ番組の司会者ジミー(現役時のシーン)を演じました。 メインの時間軸では既にヨボヨボのジミー。熱意はかつてのままですがそれがまた悲しさを誘います。司会中に体調を崩しフラフラになってしまうという有様ですから…。 あくまで回想シーンというような扱いですから、カット数は多くないのですが、物語を理解する上ではとても重要な役どころです。あの喜びに満ちた表情を見ればこそ、ジミーに襲いかかる年月の残酷さが身にしみるのです。

【3位】2回出演 ドン・マクマナス

1959年アメリカ生まれの俳優で『キル・ショット』などハードなイメージの作品での活躍が多いワイルドなキャラクターとして知られています。 人気海外ドラマ24などにも出演しており、ほかにも有名所の海外ドラマに数多く登場しています。男性らしいガッシリとした体つきとややタレ目のゴツさと柔和さが調和した顔立ちが特徴です。

『マグノリア』【1999年】

『マグノリア』では医師を演じています。アールの妻リンダが痛みを軽減するための処方薬を増量するように懇願するシーンなどで登場。医師としてはごくごく冷静な対応をしているのですが、リンダにとってはもどかしい。そんな緊張感が伝わってきます。

『パンチドランク・ラブ』【2002年】

『パンチドランク・ラブ』は真面目で偏屈で、でもなんだかちょっとずれてて、ユーモアもあって…そんな不思議ちゃんな雑貨店経営者、バリーを中心に様々な事件と笑いが生まれるコメディ作品です。 マクマナスは声の出演となっています。

【3位】2回出演 ホアキン・フェニックス

アメリカ出身のホアキン・フェニックスは俳優を数多く排出するフェニックス家の生まれで、兄も姉も役者という超エリート。もちろん実力も抜群で、『グラディエーター』ではアカデミー賞にノミネート、その後も『サイン』、『ホテルルワンダ』などの有名映画に数多く出演しています。 一時歌手への転向を宣言して衝撃が走ったこともありましたが、じつは映画のための役作りだったそうですよ。

『ザ・マスター』【2012年】

トラウマから暴力と自己嫌悪に溺れる荒くれ者、フレディを演じています。主人公のドッドと出会うシーンでは、アルコールにいろいろな市販薬そしてシンナーをまぜた滅茶苦茶なカクテルをあおり、トッドにも薦めるかなりヤバイ人として登場しました。ちなみに、ホアキン自身も結構ヤンチャな行動で知られます。或る程度は素なのかもしれません。 意外にもこれが元で惹かれ合った彼ら。ドッドの教団の重要メンバーとして行動をともにし、フレディも一時落ち着きを取り戻します。 やがて決別となるのですが、そこで血なまぐさい展開というわけではなく、お互いの存在を認め、尊敬しつつも方向性の違いから別れを決意するというかなり落ち着いた行動をとっています。彼らの静かな成長が胸にしみる映画です。

『インヒアレント・ヴァイス』【2014年】

アンダーソン監督のセンスがてんこ盛りな映画と言われている『インヒアレント・ヴァイス』。イメージ画像は最後の晩餐をモチーフにしながら、テーブルにはピザが並び、背景にはネオンサインというとってもアメリカナイズされたものです。 ホアキンはマリファナ中毒の私立探偵のドッグを演じています。男らしく、快活でコミカルで、とにかくキレが良く渋カッコいい姿を演じています。話のスジは複雑で一度見たきりでは理解し難いとの声も。ストーリーが一筋縄ではいかないところがアンダーソン監督作品の魅力かもしれません。

【3位】2回出演 メローラ・ウォルターズ

サウジアラビア出身ですが、両親はともにアメリカ人。オランダで過ごしたこともあるなど国際色豊かな人生を歩んでいます。 『今を生きる』でデビューを果たした後『素晴らしき日々』など映画やドラマで活躍しています。キリッとした顔立ちと深みのある目力が魅力です。

『ブギーナイツ』【1997年】

主人公の同僚のバックと共に電気店の開業を目指す女性、ジェシーを演じています。 ポルノ関係者ということで無碍に融資を断られるシーンは、彼らの悔しさと世間の偏見の理不尽さが際立ちます。やがて妊娠したジェシー。苦難を強いられるバックですが彼女の為ぬ奮闘し、やがて思わぬチャンスを掴みます。

『マグノリア』【1999年】

ジミーの娘で薬物中毒の女性、グローディアを演じています。 警察官であるジムに薬物使用の現場を見られてしまいます。必死に取り繕っているのはバレバレ。しかし、彼女の奥底にあるピュアさを見出したジムは彼女に恋をしてしまいます。 不安と驚きに満ちた様子をリアルに演じきり、緊迫感を高めています。終盤に向かって変化していく表情も注目です。

【3位】2回出演 ルイス・ガスマン

プエルトリコ出身のルイス・ガスマンは見た目がかなりワイルドかつゴツく、イメージを役に生かしている俳優です。刑事ものやクライムもの(犯罪を描いた作品)などスリリングな作品を得意とし、警察官や悪役の一員を演じる事が多い俳優でもあります。 いわゆる強面に分類される顔立ちで貫禄たっぷり。緊迫感のあるシーンをバッチリと引き締める演技はさすがです。

『ブギーナイツ』【1997年】

クイズ番組の出演者という比較的穏やかな役柄で出演しました。たしかに、こういうパワフルなおじさんがよく出てきますよね。 強面の彼ですがこういう大らかで気さくな役も似合うのです。どことなくジャイアンを髣髴とさせる表情も安心感があります。ちなみに役の名前も「ルイス」です。

『パンチドランク・ラブ』【2002年】

こちらも悪役ではありませんね。主人公が経営する会社の従業員という至って真面目な役、ランスとして出演しました。『マグノリア』ではテレビ向きの陽気に笑うおっちゃんでしたが、本作ではどちらかと言うと寡黙なキャラ。 実際にさほど物静かなわけではないのでしょうが、社長のバリーがいつも脳天気にはしゃいでいるせいでランスがとても落ち着いて見えるのです。頭に羽が生えたバリーの隣で、腹を立てるでもなく、訝しげにあるいは呆れた様子で見つめる表情がなんともいえません。

【2位】3回出演 ジョン・C・ライリー

シカゴ出身の俳優ジョン・C・ライリー。出身地の名を冠した『シカゴ』では迫力のある歌声も披露し、アカデミー賞にノミネートされました。 エネルギッシュでコミカルな役柄を得意とし、コメディ作品に多く出演しています。

『ハードエイト』【1996年】

カジノで生まれる喜怒哀楽と友情、愛情、裏切り、目まぐるしくも淡々としたタッチで二人の男の人生を描き出す味わい深い作品。本作は監督が25歳の時に撮影したというのだから驚きです。 ジョンが演じるのは同じファーストネームをもつジョン・フィネガン。アンダーソン監督はしばしばこのような配役をするようです。 本作はギャグは抑えめのクールで緊張感のある世界観を持ち、ジョンもなかなか渋い立ち回りを見せてくれます。

『ブギーナイツ』【1997年】

先輩男優のリード役を演じています。ちょっと抜けているけど後輩思いで面倒見のいいキャラ。 みんなでお風呂を楽しんだり、トランプをしたり…とにかくたのしそうです。食事の準備をするなど、ちょっとお母さんみたいな一面もあります。ファッションセンスがちょっと独特で、どこで買ってくるの?というようなシャツを着ているシーンもちらほら有ります。

『マグノリア』【1999年】

薬物中毒の女性、クローディアに恋をしてしまう警察官、ジムを演じています。コカインを吸っている現場を目撃してしまったジム。クローディアは当然あたふたと落ち着きない様子なのですが、それを見たジムもなんだかオロオロしていて微笑ましいです。 やはりどことなく抜けたキャラクターですが、彼女を思う気持ちは揺るぎなく、時にとても頼もしく見えます。

【2位】3回出演 フィリップ・ベイカー・ホール

フィリップ・ベイカー・ホールはオハイオ州出身の俳優で、軍人や教師など多彩な経歴の持ち主でもあります。 円熟味のあるおじいちゃんと言った風貌で、シリアスからコメディまで幅広く活躍しています。風格に満ちた雰囲気を漂わせつつも、どこか気弱な面もあり、ちょっと母性本能をくすぐられてしまう人も多いはず。

『ハードエイト』【1996年】

一文無しの主人公に手を差し伸べ、助言を与える謎の老人、シドニーを演じています。 威厳のある氷上の奥にはどこか悲しみが潜んでいるような、複雑で渋みのあるキャラクターです。彼がなぜ、ジョンのこと気にかけるのか、シドニーって一体何者なの?という疑問がひしひしと湧いてきます。答えは本編を見てのお楽しみです。

『ブギーナイツ』【1997年】

フィルムからビデオへの転換期を迎えたことをいち早く察知し、ジャックにポルノビデオの制作をすすめる男性、フロイドを演じています。 先見性やビジネスの手腕は抜群な一方、利益を再優先するような面もあり、一同は反発をします。とはいえ助言は彼らの将来を思ってのことですから、内心は複雑でしょう。時代のながれを象徴するようなキャラクターと言えます。

『マグノリア』【1999年】

余命二ヶ月の司会者、ジミーを演じています。 倒れそうになりながら司会を務める姿は尊敬と痛々しさが入り交じる複雑な気持ちにさせられます。若かりし頃の活躍を見れば、そこが彼の生きがいなのだとわかるだけに、とても残酷です。 こういう今にも泣きそうな演技はフィリップの得意とするところですね。つい感情移入してしまう人も多いのではないでしょうか。

【1位】5回出演 フィリップ・シーモア・ホフマン

第一位はニューヨーク州出身の俳優、フィリップ・シーモア・ホフマン。父はゼロックスの重役、母は家庭裁判所の裁判官というとてもお堅い家庭で育ちました。両親の離婚などを乗り越え、俳優としてデビューし、ローアンドオーダーなどの人気ドラマで活躍するようになります。 柔和で白いヒゲを蓄えた大柄な風貌は、サンタクロースを彷彿とさせます。気のいいおじさん役から知的で重々しい役まで幅広くこなします。ただし、若いころはどちらかと言うとコミカルで、ヤンチャだったり気弱だったりとやはり多彩。アンダーソン作品では若いころの姿が印象深いかと思います。 輝かしい業績を残した彼は、ストレスからアルコールや薬物に依存し、2014年には薬物の過剰摂取とみられる事故でなくなりました。皮肉にもアルコール依存の再発のきっかけとなったのが『ザ・マスター』の打ち上げパーティー。たった一杯が彼の人生を転落させてしまったのです。危機感をつのらせた彼は、子どもたちをハリウッドから遠ざけるように言い残していたそうです。

『ハードエイト』【1996年】

カジノで賭けをする客の役として登場します。役名はありませんがバッチリと映りインパクトの有るキャラクターです。 この頃のフィリップはまだ綺麗な金髪でふっくらと若々しい風貌です。あのおじいちゃんもヤンチャだったのね、と微笑ましさを感じます。カジノの客らしく、いかにも羽振りのいい感じがにじみ出ています。

『ブギーナイツ』【1997年】

音響係でゲイのスコティJrを演じています。当然のことながら主人公のエディにベタボレです。 ハードエイトからまもなく、やはり若々しい。そしてムッチリ加減が増しています。そこがまた役どころにマッチしていますね。ちょっと粘っこい視線がいかにもソッチの人という感じでリアルです。

『マグノリア』【1999年】

アールの付き添いの看護師、フィル・パルマを演じています。ちなみに「フィル」は「フィリップ」の愛称として使われる短縮語。つまりやはり本人の名前を関した役名なのです。 大柄な体格を活かした、ちょっとモッソリした純朴なキャラです。天然キャラで三枚目のポジションなのですが、角度によってはものすごくイケメンに見えます。逆にかなり間抜けに見えるカットもあり、同じ人がこんなに違って見えるのか!と、その演技に圧倒されます。

『ザ・マスター』【2012年】

主人公のドッドを演じています。前作から間が空いたこともあり、かなり渋くなって登場。コミカルさは身を潜め、引き締まっています。今作でははっきりとイケメンといえますね。 内面も堂々としてカリスマ性のある人物として描かれています。とはいえ、やはり心の奥底に寂しさを抱えているキャラで、その辺りの表現は流石といったところです。フレディとの静かで深い心の交流はぐっと来ます。