センセーショナルなドラマ『高校教師』のあらすじ・キャストを振り返る!

2017年10月24日更新

1993年に連続ドラマとして放送され社会現象すら巻き起こした『高校教師』。その他、映画版、10年後には続編ドラマも放送されています。伝説と化した『高校教師』の内容を改めてまとめてみました。

ドラマ『高校教師』とは?

TBS系列「金曜ドラマ」枠で1993年1月から3月まで放送された連続ドラマ『高校教師』は、その衝撃的な内容から世間をあっと驚かせ、かつ高視聴率も記録しました。 高校教師の羽村隆夫と教え子である高校二年生の二宮繭の禁断の愛を軸に、レイプ、レズビアン、近親相姦など、従来のドラマではタブーとされてきた題材を堂々と扱い、社会現象にすらなりました。 同年には映画版が公開、2003年には続編に当たる連続ドラマが放送されています。

野島伸司が脚本を務めたヒット作

オリジナル脚本を担当したのは、ヒットメイカーの野島伸司。1991年の『101回目のプロポーズ』、1992年の『愛という名のもとに』、1993年の『ひとつ屋根の下』など、90年代を中心にしたトレンディドラマ黄金期を牽引した脚本家です。 月9に代表される軽いラブコメから、深刻な題材を扱う契機になった作品が『高校教師』であり、野島伸司の代表作のひとつに数えられています。 日向女子高等学院に赴任してきた教師・羽村は、婚約者がありながら教え子の繭に惹かれていきます。明るさと陰の二面性を持ち合わせる繭は、父親からの偏った愛という秘密を抱えており……。その他、異常な教師、一筋縄ではいかないその他生徒たちなど、複雑な学園の人間関係を絡めながら、羽村と繭の禁断の愛を描きます。

謎多きエンディング

30%を超える視聴率を記録した最終回は、その内容とラストシーンの曖昧さから様々な議論と解釈を巻きおこしました。脚本家の野島伸司は、明確な説明をしておらず、観る人の解釈にそのまま委ねているようです。

青海川駅から乗った特急列車に並んで座る二人、結ばれた赤い糸、だらりと垂れさがる繭の腕など、複数の要素から様々な説があります。 例えば、二人で心中したのではないかという説、あるいはどちらか一方だけ死亡説、または単に羽村の夢に過ぎないといった解釈もあります。しかし、どれも決定的ではありません。

1993年版『高校教師』のキャスト

羽村隆夫役/真田広之

大学教授の助手の仕事から、日向女子高等学院に生物の講師として赴任してきた羽村隆夫。婚約者は教授の娘でしたが、そこにはある策略が隠されています。羽村は孤独でおとなしく物静かですが、女子生徒の繭と出逢ったことで、運命の扉が開き、そのことが彼を激しく変えていきます。 真田広之はまさにはまり役で、彼の代表作になりました。

二宮繭役/桜井幸子

日向女子高等学院に通う二年生の二宮繭を演じた桜井幸子は、みずみずしさと繊細さを兼ね備えた演技で、圧倒的なヒロイン像を残しました。 表向きは全く人見知りせず明るい性格ですが、その一面、深い闇を垣間見せます。 クラスの中でもどこか孤立しています。母親は既に亡く、峰岸徹演じる有名な彫刻家である父親の耕介と二人暮らし。実は、耕介の愛情は近親相姦的とも言える異常さを帯びており、そのことが繭に深い陰を落としているのです。

藤村知樹役/京本政樹

英語教師で、テニス部顧問もつとめる藤村知樹は、その美形とスマートさから女子生徒に大変な人気がありますが、裏の顔は異常そのもの。京本政樹が狂気じみた異常性を見事に演じていました。

相沢直子役/持田真樹

藤村知樹の被害者の一人である相沢直子は持田真樹が熱演しました。繭の数少ない親友でしたが、藤村の犠牲となり、妊娠してしまいます。赤井英和演じる体育教師の新庄徹によって救われました。

映画版『高校教師』が1993年に公開

脚本は同じく野島伸司で、ヒロインの名前は繭ですが、ストーリーにつながりは全くありません。 主人公の高校教師・羽野一樹は、かつてラグビーの有望選手だったものの、親友にケガをさせ植物人間にしてしまったという過去を持っています。 そんな羽野が偶然出会ったのが、コンビニで万引きしようとしていた女子高生の柏木繭。二人は、いつしか惹かれあうようになるものの、一樹に想いを寄せる親友の妹、奇妙な女教師、繭の父らが絡んで、スキャンダラスな人間模様が展開します。

映画『高校教師』のキャスト

羽野一樹役/唐沢寿明

ラグビー選手として日本代表候補だったものの、試合中、自らのラフプレーで親友だった牧野武志を植物人間にしてしまいます。そのショックからラグビーを引退し、高校の体育教師兼水泳部顧問として無気力な日常を送っていました。万引き現場を目撃したことで繭と出逢い、そのことが羽野を変えていきます。 唐沢寿明が、内面に闇を抱える高校教師を、さすがの演技力で演じています。

柏木繭役/遠山景織子

私立女子高校に通い、学生寮生活を送る柏木繭。母は出産後すぐ亡くなり、父は海外赴任中。母の死が繭の性格と父親との関係に深く影響しています。盗み癖など、複雑な人間性を抱えているものの、羽野と出逢ったことで繭は変化し、心の闇が露になっていきます。 繭に扮した遠山景織子のナイーブで繊細な演技は高く評価されました。

牧野亮子役/鈴木杏樹

羽野によって植物人間となった牧野武志の妹が亮子です。加害者と被害者家族の関係ながら、羽野に対して恋愛感情を抱いています。それゆえ、繭に対する嫉妬を募らせ、汚いことに手を染めてしまいます。そればかりか、兄との間にもある秘密が……。 本作は鈴木杏樹の映画デビュー作となりました。

榊美和役/荻野目慶子

白百合寮の寮長で音楽の教師、榊美和。生徒を監視するやり方は尋常ではなく、特に反抗的な繭に厳しく当たります。そのやり口はほとんどヒステリックで、異常。演技派女優、荻野目慶子の独壇場でした。

10年の時を経て続編がドラマに

2003年1月10日から3月21日まで、TBS系列の同枠で放送された続編にあたります。とはいえ、1993年のドラマから10年が過ぎたという設定で、登場人物は、京本政樹演じた教師の藤村知樹が、学年主任となって登場する以外、全員一新しています。 脚本は、引き続き野島伸司が担当しました。 舞台は同じく日向女子高等学院。余命わずかの数学教師と、高校二年生のヒロインが互いを支え合い、求めあう関係が軸になっています。それに他の教師や生徒たちが絡みますが、恋愛が中心で、スキャンダラスな面は比較的抑えられた展開となっています。

2003年版『高校教師』のキャスト

湖賀郁巳役/藤木直人

数学担当、水泳部顧問の高校教師が湖賀郁巳です。脳腫瘍のため余命宣告を受けており、そのこともあって文部科学省のエリートから高校教師に身を転じました。もはや人生に絶望しており、苦悩と孤独に生きていましたが、雛と出逢い惹かれ、闇の中に光を見出します。 藤木直人が、真田広之や唐沢寿明とは全く違う教師像を演じています。

町田雛役/上戸彩

今回の女子高生ヒロイン・町田雛には、上戸彩が扮しました。キュートで、明るく、どこにでもいる普通の女子高生ですが、絶望した湖賀に惹かれ、彼を支える強い少女へと成長していきます。