2017年7月6日更新

ドラマ『最高の離婚』が最高である5つの理由

最高の離婚

2013年にフジテレビ系で放送された『最高の離婚』は、現代の結婚観や家族のあり方をコメディタッチで描いたドラマです。劇中では数々の名言が飛び出し、視聴者の心を鷲掴みにしました。『最高の離婚』の魅力について詳しく追ってみます。

『最高の離婚』とは?

最高の離婚

2013年にフジテレビ系で放送されたドラマ『最高の離婚』。軽い気持ちで結婚し離婚するカップルが増えている現代において興味をそそられる番組タイトルであり、2組のアラサーカップルを通し家族のあり方や結婚観をコメディタッチで描き話題となった作品です。その人気を受け、のちにスペシャルドラマも放送されました。

2年前に結婚した濱崎光生と結夏は、性格の違いから噛み合わない結婚生活を送っています。そんな頃、光生は元彼女の上原灯里と偶然再会し、灯里の夫・諒とも交流するようになり、複雑な人間模様が繰り広げられ……というのが連続ドラマでのストーリー。

結婚生活においての「あるある」ネタに共感するほか、ロケ地の中目黒川周辺の風情豊かな街並みもドラマの盛り上げに一役かっていたかもしれません。それでは、『最高の離婚』の魅力について詳しく検証していきましょう。

1:キャストが最高!

最高の離婚、キャスト

濱崎光生/瑛太

自動販売機設置会社に勤める濱崎光生。妻の結夏とは、ほぼ成り行きで結婚しました。大雑把な結夏に不満を感じながらも結婚生活を送っています。人付き合いが苦手で、名字を「はまざき」と読み間違えられる度に「はまさき」と訂正するという、理屈っぽくて神経質な性格。かなりめんどくさそうな男です。

そんな濱崎光生を演じたのは、東京都出身(出生は新潟)、1982年12月13日生まれの瑛太(えいた)でした。

モデル活動を経て、俳優の道へ。ドラマ『WATER BOYS』で頭脳派の生徒会長を演じ注目され、以降も多くの話題作に出演し演技を磨きます。『最高の離婚』では、神経質な変わり者の夫になりきり高い評価を受け、「ザテレビジョンドラマアカデミー賞 主演男優賞」ほか複数の賞を受賞しました。

濱崎結夏/尾野真千子

光生の実家のクリーニング店を継いでいる結夏。よく言えばおおらかですが、夫の光生からすれば大雑把でがさつです。離婚届は、結夏が半ば強引に提出しました。

濱崎結夏を務めたのは、奈良県出身、1981年11月4日生まれの尾野真千子(おの・まちこ)です。

中学3年の時、地元で河瀬直美監督にスカウトされ『萌の朱雀』で主演デビュー。高校卒業を機に本格的に女優業をスタートさせます。不遇の時代を経て、映画『クライマーズ・ハイ』玉置千鶴子役で広く認知され、NHK『カーネーション』では主役・小原糸子役を痛快に演じ、誰もが認める実力派女優となりました。

『最高の離婚』でもそのダイナミックで高い演技力が評価され、「放送文化基金賞 演技賞」に輝いています。

上原灯里/真木よう子

アロママッサージ店を経営する上原灯里。光生の元彼女であり、腰を痛めた光生が灯里の店を訪れ再会しました。デリカシーのない発言をする光生とは、最悪の思い出があるようです。

そんな上原灯里は、千葉県出身、1982年10月15日生まれの真木よう子(まき・ようこ)が務めました。

2001年からドラマや映画に出演。映画『ベロニカは死ぬことにした』では大胆な濡れ場に挑戦し、抜群のスタイルを披露しています。ドラマ『SP』ではクールなアクションを見せ、重い過去を背負うヒロインを見事に演じ切った映画『さよなら渓谷』では、国内の主演女優賞を総なめにしました。

『最高の離婚』での灯里は青森県出身という設定であり、感情的に自分の気持ちをぶつける際に思わず方言になってしまうシーンが印象的です。

上原諒/綾野剛

美術大学で講師をしている灯里の夫・上原諒は、飄々としたモテ男です。口紅の付いた洗濯物を、こっそり結夏のクリーニング店に持って行っているのだとか。

どこか憎めない上原諒を務めたのは、岐阜県出身、1982年1月26日生まれの綾野剛(あやの・ごう)です。

俳優デビューは『仮面ライダー555』でした。多くのドラマや映画に出演し俳優としてのキャリアを重ね、 NHK『カーネーション』で尾野真千子と共演した頃から一気に知名度を上げます。『最高の離婚』での諒役は見事な人たらしぶりで、人付き合いの苦手な光生との対比も物語のよいアクセントとなりました。

役者として非常にストイックであり、自分の芝居に満足した時が役者を辞めるタイミングという旨の発言をしているそうです。

2:脚本は坂元裕二

最高の離婚、小説

『最高の離婚』を語る上で、脚本のおもしろさは外せません。担当したのは坂元裕二で、オリジナルの書き下ろし作品です。

坂元裕二(さかもと・ゆうじ)は、大阪府出身、1967年5月12日生まれ。19歳にして「フジテレビヤングシナリオ大賞」受賞し脚本家としてデビューしました。

その後手掛けた作品には、トレンディドラマの王道『東京ラブストーリー』や社会派の『Mother』、重厚なテーマの『それでも、生きてゆく』など、それぞれ異なる趣のヒット作が並びます。

人と人とのつながりを心に響くセリフとともに描き出す坂元の脚本は高く評価され、多くの受賞歴があり、『最高の離婚』も「ザテレビジョンドラマアカデミー賞脚本賞」を受賞しています。

3:心に刺さる名セリフの数々

最高の離婚1

『最高の離婚』では、共感できるセリフ、深いセリフ、感心する例えなど、心に刺さる名セリフがたくさん登場し、視聴者の心を捕えました。いくつかピックアップしてみましょう。

深いおばあちゃんの言葉

「結婚すると女は男のダメな所を許し始め、男は女のダメな所を探し始める」
引用:nakimedia.net
「缶詰が発明されたのは1810年、缶切りが発明されたのが1858年。おかしいけれど、そういうこともある。大事なものが、あとからおくれてくることもある。愛情だって、生活だって」

濱崎夫婦のよき理解者である光生(瑛太)の祖母(八千草薫)のあたたかいセリフです。

大縄跳び

周りにうまく溶け込めない自分を、光生(瑛太)は「大縄跳びにうまく入れない」と表現しました。

全国の主婦喝采

「外食したらお金払うでしょ、家で食べたら「ありがとうおいしかった」って言う、それがお金なの。言わなかったら食い逃げ」

夫婦喧嘩のシーンで結夏(尾野真千子)が光生(瑛太)に放ったセリフです。全国の妻の気持ちを代弁した拍手喝采の名言でした。

4:斬新な展開

最高の離婚、はっさく

名言に彩られた『最高の離婚』は、斬新なストーリー展開でも大きな話題となりました。

例えば、噛み合わない濱崎夫妻がじわじわと離婚へ発展するのかと思いきや、序盤の1話から2話にかけてもう離婚が成立してしまいます。

そして、光生(瑛太)が元同棲相手の灯里(真木よう子)に再開し、ほんのりと気持ちが浮かれる光生に対して、灯里は過去の光生のデリカシーのなさすぎる発言の数々に「死ねばいいと思っていた」と告白。期待する甘い展開は見事に裏切られました。

さらに、灯里と諒(綾野剛)の上原夫婦が実は婚姻届を提出していなかったことが発覚。2組のカップルはお互いに相手を交換しそうな雰囲気を醸しながら、光生や結夏にも新しい異性の影がちらつきます。

男女の本音を名言にのせて、くるくるとめまぐるしい展開を見せる『最高の離婚』。終盤で光生がアキバ系アイドルに夢中になることや、結夏がAV女優にスカウトされるなど、恋愛要素以外での予期せぬ展開にも目が離せないドラマです。

5:各話のサブタイトルが秀逸

最高の離婚、サントラ

『最高の離婚』の魅力のひとつに、センス溢れるサブタイトルも挙げられます。

第3話までは、「つらい。結婚って、長い長い拷問ですよ(1話)」や「あなたなんて死ねばいいのに(2話)」など、登場人物の心情を表した比較的短いフレーズでした。

第4話からは「いい加減に認めたら!?私はずっと前から気づいているよ!?あなたは私のことなんて好きじゃないの!あなたが好きなのは自分だけなの(4話)」と長文になったため、ラテ欄には収まりきらず、要約して「あなたが好きなのは自分だけ」と掲載されたそうです。

また、メインキャスト4人による毎回変わるエンディングのダンス映像も、クールを装いながらどこか滑稽で視聴者の心をくすぐりました。芸達者なキャスト陣や斬新な脚本はもちろん、作品全体に散りばめられた秀逸なギミックにより『最高の離婚』という最高のドラマが生まれたと言えるのではないでしょうか。