2019年5月17日更新

『白い巨塔』新旧キャスト比較 2019年版も豪華俳優が勢ぞろい

これまで何度も映像化されてきた人気作『白い巨塔』が、2019年5月に5夜連続ドラマとして、岡田准一主演で再び映像化されます。そこで、今作のキャスト陣と2003年版のキャストを比較しつつ、あらすじや見どころを振り返っていきます。

『白い巨塔』が2019年再びドラマ化 2003年版キャストと比較しつつ紹介

1965年に新潮社より刊行された山崎豊子の長編小説『白い巨塔』が、テレビ朝日が開局60周年を記念し、新たにドラマ化されることが発表されました。 同作が映像化されるのは実に7度目。2019年版のドラマは、主演に岡田准一を迎え、その他の登場人物も豪華キャストが起用されてています。半世紀以上にわたって愛されてきた『白い巨塔』は、一体どのように生まれ変わるのでしょうか? この記事では、主にドラマ『白い巨塔』2003年版と2019年版のキャスト陣を比較しながら、今作の見どころやあらすじを紹介していきたいと思います。

『白い巨塔』は医学部で繰り広げられる権力争いを描いたストーリー

『白い巨塔』は、医学部准教授の財前五郎が、大学の医学部第一外科教授になるという悲願に向けて邁進していく物語。 舞台となるのは、大阪にある国立浪速大学第一外科。教授を目指す財前の前には、熾烈な教授職争い、派閥同士の確執、医療現場の腐敗や汚職など、次々と障害が立ちはだかります。重厚な人間ドラマが展開する、社会派ストーリーです。 中心になるのは、全くタイプの異なる財前五郎と里見脩二という二人の医師です。二人が医師として、ひとりの人間としてどのような道を歩むのか、大河ドラマ的面白さも本作の醍醐味になっています。 今回のドラマ版の舞台となるのは2019年です。現代の最新医療を物語の中に登場させることで、現代だからこそ作れる、新しい『白い巨塔』が作られることになります。

2003年版の各話あらすじはコチラ

原作は山崎豊子のベストセラー小説

原作は、言わずと知れた山崎豊子による傑作ベストセラー小説です。1963年から1965年まで、続編が1967年から1968年まで、週刊誌の連載小説として発表され、連載時から大変な反響を巻き起こしました。

『白い巨塔』の映像化は7度目、韓国でのドラマ化も!

『白い巨塔』は何度か映像化されています。 『白い巨塔』が最初に映像化されたのは1966年、田宮二郎主演による映画でした。翌年には、佐藤慶主演でテレビドラマ化され、1978年には、再び田宮二郎を主演に迎えて全31話の大作で連続ドラマが放送されています。また、1990年には全2話のスペシャルドラマが放送、また2007年には韓国でもリメイク版が制作されました。 そして2003年、再び本格的に大型連続ドラマ化が実現します。第一部が2003年10月9日から12月11日まで、第二部が2004年1月8日から3月18日まで放送され、全話高視聴率を記録したばかりか、社会的にも大きな話題を呼んだ連続ドラマとなりました。 今回の岡田主演版『白い巨塔』は、同作の7度目の映像化作品となります。これまで何度も映像化されてきた人気作だけに、2019年版にも大きな期待がかかると同時に、過去作品と比較されるプレッシャーもありそうです。

『白い巨塔』メインキャストを紹介

まずは『白い巨塔』の重要人物を、2003年版のキャストと比較しつつ紹介していきます。

主人公・財前五郎/新:岡田准一(旧:唐沢寿明)

財前五郎は本作の主人公であり、国立浪速大学病院第一外科の助教授です。専門は食道外科で(2019年版では「腹腔鏡のスペシャリスト」となっています)、オペの技術は天才的。その実力と持ち前の上昇志向で権力闘争を生き抜き、見事教授に上り詰めます。 ところが、彼はある手術で手を抜き、手術を受けた患者は術後しばらくして亡くなってしまいました。財前は遺族に訴訟され、また自身が肺ガンを患っていることも判明し、ゆっくりと名誉と地位が崩れていきます。

岡田准一

過去に財前を演じてきたのは、田宮二郎、佐藤慶、村上弘明、唐沢寿明、キム・ミョンミンの5人。特に、田宮は映画版と1978年のテレビドラマ版で、2度にわたって財前役を演じた上、ドラマ版ではプロデュースもしています。 岡田は財前というキャラクターについて、「現代にはなかなかいないキャラクター」とコメントしています。絶対の自信を持ち、自らの野心のためにギラギラとエネルギッシュに行動していく財前というキャラクターは、確かに現代社会ではなかなか見られない人物かもしれませんね。 そんな彼を演じる上で、岡田は「やるからには財前五郎を味わい尽くそう」と、気負うことなく撮影も楽しんでいる様子。岡田が医師役を演じるのは今回が初となりますが、医師役を演じることについても前向きに取り組んでいる様子です。 岡田准一は1980年11月18日生まれの、俳優・歌手です。ジャニーズの人気アイドルグループV6に所属しています。代表作には2002年ドラマ『木更津キャッツアイ』や2014年ドラマ『軍師官兵衛』などがあります。

唐沢寿明

したたかに渡り歩く自信家でありながら、心の奥にある人間らしさを匂わせる複雑な主人公を、唐沢寿明が見事に演じ切りました。過去2回財前を演じた田宮二郎のイメージが強かったのですが、唐沢が新しい魅力を付け加えたと高く評価されました。 唐沢寿明は1963年6月3日生まれの俳優です。代表作には2008年映画『20世紀少年』や2016年ドラマ「ラストコップ」があります。彼は明るくユーモラスな人物で、バラエティ番組への出演も多数あります。 唐沢寿明は、財前の野心に溢れた人間臭い部分を見事に表現しました。対して岡田准一は、財前を演じるには少し爽やかすぎるような気もします。彼が財前という人物にどのようなアプローチで迫っていくのかが、今作の出来栄えを最も左右することになりそうです。

里見脩二(さとみしゅうじ)/新:松山ケンイチ(旧:江口洋介)

財前五郎と並ぶ、物語のもう一人の主人公とも言える存在が、里見脩二です。彼は浪速大学病院第一内科の助教授ですが、財前とは全く対照的に出世には一切関心がありません。正義感や道徳心が強く、親身になって患者を診察します。

松山ケンイチ

登場人物の中で唯一の良心的な人物ともいえる里美脩二を演じるのは、松山ケンイチです。彼は独特の存在感が売りの俳優ですが、2019年版『白い巨塔』でも、その存在感を存分に発揮してほしいですね。 松山ケンイチは1985年3月5日生まれの俳優です。代表作には2006年映画『デスノート』や2010年映画『ノルウェイの森』があります。

江口洋介

里美の患者第一の姿勢は、財前や上層部と対立します。彼はやがて浪速大学を離れて、民間の千成病院内科医長の道を歩むことに。 江口洋介が演じた、実は財前の一番の理解者でもある里見の優しさが、深刻なドラマの救いでした。 江口洋介は1967年12月31日生まれの俳優。1990年代にはトレンディドラマの常連として、一世風靡しました。代表作に1991年ドラマ『東京ラブストーリー』や、映画「るろうに剣心」シリーズなどがあります。 江口洋介と松山ケンイチは、どちらも幅広い役柄を演じる実力派俳優として知られていますね。少し似た毛色の2人のように思えますが、2人はそれぞれが独特な雰囲気を持っています。松山が演じる里美は、江口が演じた里美とは全く別の印象を与えてくれるかもしれません。

東貞蔵(あずまていぞう)/新:寺尾聰(旧:石坂浩二)

東貞蔵は、名誉ある浪速大学病院第一外科教授です。退任後、近畿労共病院院長に就任するもの、財前が第一外科教授の後継者となることを望まず、様々な邪魔と策略を仕掛けます。元々師弟関係にあったはずの東と財前の対立は、物語の大黒柱のひとつでもあります。

寺尾聰(てらおあきら)

2019年版『白い巨塔』で東貞蔵を演じるのは、寺尾聰(てらおあきら)です。寺尾は、心優しい人物を演じることが多いイメージですが、今回演じるのは、財前を邪魔立てする腹黒い役柄となります。物語の中核となる人物を、どのように演じてくれるのでしょうか。 寺尾聰は1947年5月18日生まれの歌手・俳優です。代表曲に「ルビーの指輪」があります。主な出演作品は、1996年ドラマ『忠臣蔵』、2014年ドラマ『軍師官兵衛』などです。

石坂浩二

2003年版『白い巨塔』では名優・石坂浩二が、東のいやらしさとしつこさをさすがの演技力で演じました。石坂浩二は1941年6月20日生まれの俳優です。彼は劇団四季に所属していた経歴があり、代表作には1990年ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』や、2001年ドラマ『水戸黄門』があります。 寺尾聡も石坂浩二も、共にベテラン俳優として知られています。石坂浩二の劇団仕込みの芝居に対し、寺尾聰はよりナチュラルな演技をする印象があります。2人とも渋くカッコいい俳優ですが、その違いが大きく作品の印象を変えるかもしれません。

花森ケイ子/新:沢尻エリカ(旧:黒木瞳)

花森ケイ子は、ホステスであり財前の愛人です。財前の野心溢れる行動を、陰ながら支えます。

沢尻エリカ

2019年版『白い巨塔』で花森ケイ子を演じるのは、女優・沢尻エリカです。ケイ子は2003年版では高級クラブのママという設定でしたが、今作ではホステスということになっています。陰ながら財前を支える愛人です。 沢尻エリカは1986年4月8日生まれの歌手・女優です。代表作に2006年ドラマ『タイヨウのうた』や2007年映画『クローズド・ノート』があります。

黒木瞳

2003年版『白い巨塔』でケイ子を演じたのは黒木瞳です。高級クラブのママであり、複雑に絡みあう様々な人間関係を俯瞰しています。財前の野心的な邁進を見守りながら、どこか不思議な存在の美人ママです。 黒木瞳は1960年10月5日生まれの女優です。宝塚歌劇団出身で、退団後に1986年映画『化身』で芸能界デビューを果たしました。代表作には、2002年映画『仄暗い水の底から』や2003年ドラマ『GOOD LUCK!!』などがあります。 黒木瞳がケイ子を演じたのは40代半ばの時ですが、今作でケイ子を演じる沢尻エリカは30代前半と、10歳程度の年齢差があります。役柄もクラブのママからホステスに変わっており、設定年齢が若いことが反映されている模様です。 黒木瞳が包容力のあるオトナなイメージなのに対して、沢尻エリカは気の強いイメージが抜けません。キレイどころのケイ子を、どのように演じるのか注目です。

その他のキャストも豪華俳優陣が勢ぞろい

メインキャスト以外の俳優陣も、豪華な人物が勢ぞろいしています。ここからは、主人公の周りを固めるキャスト陣を紹介していきます。

鵜飼裕次(2003年版では鵜飼良一)/新:松重豊(旧:伊武雅刀)

第一内科教授から、ついに浪速大学病院のトップである学部長に上り詰めるのが鵜飼良一です。権力と金を崇拝し、したたかな計算から財前の教授就任に味方します。医師としても腹黒く、本作の黒い登場人物の代表です。

松重豊

2019年版では松重豊が演じます。名バイプレイヤーとして名高い松重は、最近では組織のリーダーなどを演じる機会が多く、ピッタリの配役ですね。彼は、代表作に2012年ドラマ『孤独のグルメ』などがあります。

伊武雅刀(いぶまさと)

2003年版では伊武雅刀(いぶまさと)が演じました。多様な顔があり、どすの効いた伊武は、まさにはまり役でした。彼は代表作に、2007年ドラマ『風林火山』などがあります。

財前又一/新:小林薫(旧:西田敏行)

財前又一は、主人公・財前五郎の義父であり、財前マタニティクリニック院長をつとめています。自身の莫大な財力を惜しみなく裏金につぎ込み、五郎を教授にするため尽力します。

小林薫

2019年版では小林薫が演じます。彼は代表作に2009年ドラマ『深夜食堂』や2018年ドラマ『ハゲタカ』などがあります。渋い雰囲気が魅力的な小林は、2003年に同役を演じた西田敏行とは対照的な印象ですが、どのように役を作っていくのでしょうか。

西田敏行

2003年版では西田敏行が演じました。彼は代表作に「釣りバカ日誌」シリーズや、2012年映画『アウトレイジ ビヨンド』などがあります。普段のほがらかなイメージから、腹黒い又一が、どこか憎めないキャラクターになりました。

柳原雅博(2003年版では柳原弘)/新:満島真之介(旧:伊藤英明)

第一外科の医局員で、財前五郎の天才的なオペ技術を崇拝しているのが柳原雅博です。大学病院内の権力闘争そのものとは無縁でしたが、ある患者の担当になったことで、次第に財前の絡む複雑で黒い人間関係に巻き込まれていきます。 財前への純粋な気持ちによる尊敬が、次第に反発心に変わっていきます。

満島真之介

2019年版で柳原を演じるのは、満島真之介です。彼は女優・満島ひかりの弟としても知られており、その明るい人柄から、バラエティ番組でも活躍しています。憧れから反発へと次第に変化していく柳原の心境を、上手く演じ切ることが出来るのでしょうか。

伊藤英明

2003年版では、伊藤英明が演じました。確かな演技力で、若く純粋な医師・柳原を演じ切りました。彼は代表作に「海猿」シリーズや、2010年映画『悪の教典』などがあります。

亀山君子/新:美村里江(旧:西田尚美)

亀山君子は、第一外科主任看護師です。物語中が進むと彼女は近畿労共病院に移りますが、その後の展開の柱になる医療裁判において、証言台に立つキーパーソンです。地味ながら重要な役柄となっています。

美村里江

2019年版では美村里江が演じます。彼女はもともとミムラという芸名で活動しており、その名前でピンと来る人も多いのではないでしょうか。端正な顔立ちの実力派女優です。彼女は代表作に、2008年ドラマ『斎藤さん』や2009年ドラマ『銭ゲバ』があります。

西田尚美

2003年版では西田尚美が演じました。西田の主な出演作品は、2013年映画『図書館戦争』などです。最近ではNHKのコント番組「LIFE」に出演しており、ひょうきんな人柄で笑いを取っています。

東政子/新:高島礼子(旧:高畑淳子)

東政子は、東貞蔵教授の夫人にして、浪速大学教授夫人会「くれない会」の副会長をつとめている人物です。夫を陰で支えるばかりではなく、自らもしたたかに動きます。夫と対立する財前五郎を嫌悪している、腹黒い女性です。

高島礼子

2019年版で演じるのは、高島礼子。彼女は「極道の妻たち」シリーズの主演として知られています。腹黒い夫人役に迫力が増しそうで、期待が出来そうですね。

高畑淳子

2003年版では高畑淳子が演じています。政子役を見事に演じきり、そのすさまじい怪演ぶりが、大変な話題になりました。彼女は代表作に『3年B組金八先生』や、2010年ドラマ『Mother』などがあります。

財前杏子/新:夏帆(旧:岩村麻由美)

財前又一の娘にして、財前五郎の妻となったのが杏子です。恋愛結婚ではなく、いわば両者合意の上の政略結婚。教授夫人になりたいがため、五郎を支えます。現実的で冷めた雰囲気があるキャラクターです。

夏帆

2019年版で演じるのは、女優の夏帆です。近年彼女が見せる演技はとてもナチュラルで、どんな役柄にもピッタリはまります。打算的な妻役も、その確かな演技力で演じ切ってくれるでしょう。

岩村麻由美

2003年版で演じたのは、若村麻由美です。現実的で冷めた雰囲気の杏子役を見事に演じ、出演シーンは彼女の独壇場となる程でした。

東佐枝子/新:飯豊まりえ(旧:矢田亜希子)

佐枝子は、東貞藏と政子の一人娘です。正義感が強くお嬢様気質な人物で、両親の姿ややり方に疑問を覚える一方、誠実な里見に惹かれていきます。そのこともあって、後半の裁判では、遺族の側に立つことを選ぶに至ります。

飯豊まりえ

2019年版では飯豊まりえが演じます。飯豊は2018年ドラマ「花のち晴れ」でもマイペースなお嬢様役を演じて高評価を得ています。今作での役柄もピッタリですね。モデルや女優として近年メディア露出が増えている、新進気鋭の若手女優です。

矢田亜希子

2003年版では、女優の矢田亜希子が演じました。矢田もキュートな存在感を放っていて、佐枝子のお嬢様ぶりを視聴者に印象付けました。彼女は代表作に、1995年ドラマ『愛していると言ってくれ』や2006年ドラマ『トップキャスター』などがあります。

関口徹(2003年版では関口仁)/新:斎藤工(旧:上川隆也)

関口徹は、後半の医療裁判で、遺族側の弁護士をつとめます。それまで医療裁判を多く担当し、医療現場の闇を知り尽くした立場から、弁護を担います。裁判に対して冷めた態度で取り組みますが、里見らと接するうち、次第に真摯に向き合うようになっていきます。

斎藤工

2019年版で演じるのは、俳優の斎藤工です。斎藤は実力派俳優として近年多数の作品で活躍しており、飾らない性格でバラエティ番組にも多々出演しています。そんな彼が、医療現場の闇を正すべく、裁判で戦う関口を演じます。

上川隆也

2003年版で演じたのは上川隆也です。斎藤工同様、二枚目なルックスで知られている彼が、関口を演じました。上川は代表作に、2007年ドラマ「スワンの馬鹿」や、テレビ朝日の人気ドラマシリーズ「遺留捜査」などがあります。

豪華キャストが集結する2019年版『白い巨塔』は5月22日から放送

今回は、2019年ドラマ『白い巨塔』と2003年版のキャスト比較をしつつ、あらすじなどを紹介してきました。 本作は、監督に2016年映画『後妻業の女』の鶴橋康夫ら、脚本に2005年映画『パッチギ!』や2014年ドラマ『マッサン』の羽原大介らが起用されています。鶴橋、羽原共に実力派のスタッフだけに、2019年版『白い巨塔』のクオリティにも期待出来そうですね。 ドラマ『白い巨塔』は、「テレビ朝日開局60周年記念作品」として2019年5月22日から5夜連続で放送されます。豪華キャスト陣による、現代版にグレードアップした名作『白い巨塔』に期待大です。