ドラマ「教場」シリーズのあらすじネタバレを結末まで!順番表や原作小説についても紹介
原作小説もコミカライズ版も
2020年、2021年に新春ドラマで放送された「教場」シリーズ。人気の小説のドラマ化ということで、大きな話題となっていました。 この記事では、ドラマと原作小説のあらすじをネタバレありで解説していきます。 ※本記事にはストーリーのネタバレが含まれているため、未視聴の人は注意してください。
ドラマ「教場」シリーズの放送順
※配信状況は4月6日時点のものです。
原作「教場」シリーズの読む順番は?
- 教場
- 教場2
- 教場0 刑事指導官・風間公親
- 風間教場
- 教場X 刑事指導官・風間公親
【2020年1月放送】ドラマ「教場1」
病気で休職した警察学校の教官・植松の代わりに臨時でやって来た、木村拓哉演じる風間公親。風間教官は赴任初日から生徒全員の顔と名前を完璧に覚えており、生徒の思惑をもすぐに見抜いてしまう鋭い観察眼の持ち主でした。 前職も志望動機も様々な生徒たち。最初は30人だった風間教場ですが、適性をふるいにかけられ、1人また1人と警察学校を去っていきます。厳しい指導を行うことで警察官になるにふさわしい人材が選び抜かれ、生徒たちは人として大きく成長を遂げていくのです。
「教場1」前編のあらすじ【原作ネタバレ有】
宮坂定(工藤阿須加)と平田和道(林遣都)
大学生の頃、遭難から助けてくれた警察官の平田に憧れて入校した元小学校教師の宮坂定。恩人の息子・平田和道と同期入校となり、落第生の平田を度々助けていました。しかしわざと出来が悪い生徒を演じる宮坂のことは風間も平田も気付いており、風間からは退校届を渡されます。 厳しい規則と罰則に嫌気がさした平田はついに気力を失い、宮坂を道連れにした硫化水素ガス自殺を計画。それを見抜いた風間が間一髪で食い止め、平田は退校処分を受けて去っていきました。 原作小説では、1作目『教場』第1話「職質」で宮坂と平田の物語が描かれています。
楠本しのぶ(大島優子)と岸川沙織(葵 わかな)
前職がインテリアコーディネーターだった楠本しのぶは同期の岸川沙織と仲良くしていますが、実は彼女を恋人をひき逃げした犯人と疑っていました。気の弱い岸川を助ける裏で脅迫状を送って自白を迫りますが、岸川は楠本が使っているミントの香りで彼女が差出人だと気付きます。 追い詰められた岸川は、駐車場に罠を仕かけて楠本に重傷を負わせてしまいました。楠本は風間に退校届を渡されますが、見込みがあるため松葉杖で復帰し無事卒業。退校した岸川に会いに行き、互いに謝罪して和解しました。 原作小説では、1作目『教場』第2話「牢問」で楠本と岸川の関係が明かされています。
日下部准(三浦翔平)と樫村卓実(西畑大吾)
妻子持ちの元プロボクサー・日下部准は、実技は得意なものの学科は落第寸前。持ち込み禁止の物品を調達する「調達屋」の存在を知り、捕まえて手柄にしようとします。同期の樫村卓実が調達屋だとつかみますが、逆に取引を持ちかけられて学科の模範解答を受け取ってしまいました。 さらに学校内で発生した小火の犯人に仕立て上げられますが、風間が2人の関係を見抜き、樫村は退校処分に。日下部は不正を働いたことで退校を言い渡されますが見込みありとされ、それ以来は自身の力で学科の成績も上げていきました。 原作小説では、1作目『教場』第4話「調達」で日下部と樫村の一件が語られます。
「教場1」後編のあらすじ【原作ネタバレ有】
南原哲久(井之脇海)と宮坂定(工藤阿須加)
南原哲久は銃器マニアのサバイバルゲーム好き。射撃訓練の成績は優秀です。しかし休暇外出中に殺傷性の高い拳銃を密造しており、手入れしている時に暴発させて腕を負傷してしまいます。 宮坂に学校内に持ち込んだ密造銃を発見され、彼の警察手帳を奪うことで口止めを図りました。病院の診断書ですべてを見破った風間は南原が隠していた拳銃を発見し、射撃訓練場で銃口を向けて南原を追及。南原は警察手帳の隠し場所を白状し、逮捕されて退校処分になりました。 原作小説では、南原は2作目『教場2』第1話「創傷」で登場。ドラマでは宮坂と同期ですが、原作では別の期で、警察手帳の一件は別の人物とのエピソードになっています。
菱沼羽津希(川口春奈)と枝元佑奈(富田望生)
優れた容姿と整った顔立ちで生徒たちの視線を集めている菱沼羽津希。菱沼はいわば警察学校の広告塔で、テレビや雑誌の取材を度々受けていました。そのせいか菱沼は自信過剰な性格で、風間教場の仲間・枝元佑奈を自分の引き立て役としていつも側に置いています。 菱沼の傲慢っぷりは加速する一方で、あるテレビ取材では自分がより美しく映るために、枝元に隣で手話通訳を行うよう指示するほどでした。見かねた風間は菱沼に退校届を手渡します。 菱沼は衝撃を受け、それを記入して提出するも受理されませんでした。しかしその後枝元との関わりによって、他人を尊敬できる謙虚な人間に成長していきます。 原作小説では、菱沼と枝元は2作目『教場2』第4話「敬慕」に登場しました。
都築耀太(味方良介)
学科の成績優秀な都築耀太。町工場が廃業に追い込まれた父親が、警察官に不当な扱いを受けるのを目の当たりにしており、警察官に恨みを持っています。 ポーカーフェイスで人を寄せ付けない都築でしたが、本当は「苦しむ人の側に立つ警察官」を目指す志の高い生徒。そんな彼の本心を打ち明けさせた風間には、卒業式で感謝の気持ちを伝えました。 原作小説では、1作目『教場』第6話「背水」に都築が登場しています。
結末
ドラマ『教場』で無事に卒業式を迎え、警察官になったメインキャラクターは宮坂定、楠本しのぶ、都築耀太、菱沼羽津希、日下部准、石山広平の6名。 卒業検定では、都築に本心を語らせるために風間はわざと彼の父親を罵倒し、彼のように“警察に文句がある”人物こそが警察官にふさわしいと語りました。卒業式では彼ら1人ずつに合った言葉を贈っています。
【2021年1月放送】ドラマ「教場2」
前作から2年後が舞台となる『教場Ⅱ』。第198期生として卒業し、警察官となった宮坂が仮入校中の第200期の指導員を務めています。今期も教官の風間公親が担当する「風間教場」には、様々な事情を持つ生徒たちが集まっていました。 第200期の生徒たちにももちろん容赦なく、適性のない者はふるいにかけて退校届を手渡す風間。仮入校時に宮坂が気にかけていた生徒・漆原は、遅刻を繰り返す問題児として目を付けられていましたが、彼の挙動不審には実は理由があり……。
「教場2」前編のあらすじ【原作ネタバレ有】
鳥羽暢照(濱田岳)
鳥羽暢照は白バイ隊員に憧れて警察官を目指す元バイク便のライダー。聴覚が優れていますが、水泳訓練で溺れた稲辺隆(眞栄田郷敦)を助けて急性中耳炎になってしまいます。それを風間に悟られまいと日記や目撃証言で嘘をつき、ついに退校届を渡されてしまいました。 嘘の証言で追い込まれた稲辺にアリを詰め込んだイヤーマフを瞬間接着剤で付けられて、鼓膜が破れる重傷を負いますが、同期たちの励ましで新たな決意を持って訓練に励みました。聴覚も回復して無事に卒業し、交通機動隊に配属されます。 原作小説では、1作目『教場』第3話「蟻穴」で鳥羽と稲辺の一件と顛末が語られています。
忍野めぐみ(福原遥)
性犯罪の被害に遭った際、警察官に助けられたことで警察官を目指している忍野めぐみ。運動が苦手で術科で後れを取り、それが原因でいじめに遭っていました。同期の堂本真矢から筋力トレーニングの方法を教わり、心身ともに強く成長していきます。 しかし堂本が備品紛失の犯人であることをかばって隠し、風間に見抜かれて退校届を突きつけられてしまいます。忍野が自分をかばっていることを知り、堂本は自ら警察学校を去っていきました。 この2人の友情は、原作小説では2作目『教場2』第2話「心眼」で描かれています。
漆原透介(矢本悠馬)
時間感覚が通常の人と異なるため、度々遅刻を繰り返していた漆原透介。問題児として副教官の須賀に目を付けられていましたが、ある時外出した日を境に校内を突然走り回るなど、より挙動不審に。副教官たちからは薬物使用すら疑われてしまいます。 実は、外出した日に門限に遅れそうになった漆原を交通整理していた宮坂が通した後すぐ、宮坂が車にはねられたことを錯乱するほど心配していたのでした。走り回っていたのは、宮坂に関する通達書を探していたためで、彼が殉職したことを記した通達書を見つけて泣き崩れてしまいます。 責任を感じて退校を申し出ますが、風間から宮坂の命を背負っていると諭され、努力を重ねて無事に卒業を迎えました。 漆原のエピソードは、原作シリーズの4作目で長編の『風間教場』に登場します。
「教場2」後編のあらすじ【原作ネタバレ有】
比嘉太偉智(杉野遥亮)
剣道の国体選手で、実直な性格の比嘉太偉智。真面目なところを副教官見習いの田澤愛子から目を付けられ、誘惑されますが断り続けました。すると田澤は彼を「教官に言い寄る問題児」として報告して退校の危機にさらされますが、風間が田澤の企てを見破ります。 その後、救助訓練の際に足を滑らせた田澤を助けようと腕をつかみますが、前述の一件から戸惑いもあり、引き上げられずに転落させてしまいます。責任を感じた比嘉は自ら退校届を預かり、後日復帰した田澤には心身ともに強くなる決意を伝えました。 比嘉と田澤のエピソードは、原作シリーズの4作目で長編の『風間教場』に登場します。
田澤愛子(松本まりか)
元々は刑事で、警察学校には副教官見習いとしてやってきた田澤愛子。必要以上に生徒たちと距離を縮めて親しくなろうとし、風間から注意を受けてしまいます。実は刑事時代に上司に裏切られ、同僚からも見捨てられたことで警察に恨みを抱いており、故意に不祥事を起こすことを企てていました。 そのターゲットに比嘉を選び、誘惑したものの拒絶されたため、問題児として退校させようとします。しかし企てはすべて風間に見破られ、救助訓練で腕を負傷。復帰後に辞表を提出しますが、比嘉や風間の言葉を受けて心改め、第200期の卒業後に刑事勤務に戻っていきました。
出馬求久(重岡大毅)
パトカーの乗務員を目指している出馬求久は、ある日パトカーの運転実習中にパニックを起こしてしまいます。その原因は「スズメバチ」。車内にスズメバチが入ってきたことに驚き、出馬は運転操作を誤り生徒たちの列へ突っ込んでしまうのです。 風間教官の素早い判断により、この運転ミスは幸い大事には至りませんでした。これを機に出馬は自分を戒め、大きく成長していくことになります。 出馬と後述の石上史穂の物語は、原作小説1作目『教場』第5話「異物」に登場する由良求久のエピソードをベースにしています。
伊佐木陶子(岡崎紗絵)と杣利希斗(目黒蓮)
神奈川県警の幹部である母を持ち、成績優秀なエリート訓練生・杣利希斗。しかし実は母の強い希望に逆らえず、本当は母を恨んで辞めたがっていました。故意に爆弾騒ぎを起こして退校になろうとしますが、風間に見抜かれて未遂に。 退校と同時に「警察官になった方がいい理由」を考えるよう言い渡されますが、同じく警察一家の出の伊佐木陶子が自分の子を身ごもったことを知り、新たな家族のために警察官になる決意を固めました。 この2人のエピソードは、原作小説4作目『風間教場』で語られています。
石上史穂(上白石萌歌)
石上史穂は元々は第199期生でしたが、仲の良かった同期の浦美慶介と出馬求久が総代の座を得るために関係をこじらせ、ある事件を起こしたことがトラウマになり、休学していました。 その事件とは、交通実習で出馬が故意に浦美を車ではね、その後石上の目の前で出馬が自殺を図ったこと。 第200期に復学しますが、人の死に直面するような場面では震えが起こるなどトラウマが再発。風間に「すでに出馬のことを背負っている」と諭され、トラウマを克服していきます。出馬と浦美に再会し、怪我を治してまた警察官を目指すと語った出馬のことも、卒業式で風間に報告しました。
風間教官の過去が明かされる?
ドラマ『教場Ⅱ』後編のラストで、風間がかつて捜査一課の刑事であったことが描かれています。 部下の遠野章宏(北村匠海)とともにある捜査に当たっており、豪雨の夜に不審人物に職務質問した遠野が千枚通しで刺され、加勢した風間も右目を失うほどの重傷を負ってしまいました。 この事件以来、風間は右目に義眼を付けており、この件がきっかけで冷厳な教官になったと、警察学校長の四方田が語っています。
原作『教場0』がドラマ化!風間教官が義眼になった理由とは
ドラマ「教場0」1話のあらすじ
瓜原潤史(赤楚衛二)は2019年、地域課の警官で犯人逮捕に貢献し、署長賞を受賞しました。県警本部捜査一課・調整官の眞堂丈史(小林薫)に命じられ、瓜原は捜査一課への配置換えされることに。 そこで瓜原は、県警本部捜査一課の刑事指導官・風間公親(木村拓哉)と出会います。風間は新人刑事とバディとなり、いわゆる「風間道場」として新人刑事を育てていました。風間と瓜原はタクシーの乗客が刺殺される事件に向き合い、日中弓(内田理央)という女性を容疑者として調べることに……。
原作3作目『教場0』のあらすじ
教場シリーズ第3弾として発売された『教場0』では、風間がまだ現場で働いていた頃のエピソードが綴られています。 『教場0』の第1話では男女関係のもつれが発端に起こった事件が描かれており、第3話では小学校でのいじめを題材とした物語が綴られています。すべての章で異なるテーマが取り上げられているため、最後まで飽きずに読み進めることができる1冊です。
原作小説もコミカライズ版も
風間教官が義眼になった理由とは?【ネタバレ注意】
『教場0』では風間の右目が義眼になってしまった理由についても言及されています。風間が義眼になってしまったのは、とある事件の中で後輩警官である優羽子という人物を庇ったことが理由。 犯人に千枚通しで目を貫かれ、失明してしまいます。そして庇ったにも関わらず優羽子は重症。風間の苦悩が伺えるストーリーです。
原作4作目『風間教場』のあらすじ
102期
教場シリーズ第4作目として発表された『風間教場』。これまでの作品と異なり章がわかれておらず、筆者初の長編小説となっています。 『風間教場』では風間の冷徹な部分より、人間味のある部分にスポットが当たっています。風間の義眼の理由に関係している平優羽子も、風間の助教官として登場。優羽子は学生柔道界の猛者と言われている生徒に言い寄られ、それを風間が助けるというエピソードも描かれています。 また風間教場の元生徒・宮坂も学生の世話役として登場します。大きく成長した宮坂の姿にも注目です。 このように小説『風間教場』では、風間の今まで描かれてこなかった温かい人柄が垣間見えるエピソードが綴られています。ドラマとは違う人間味のある風間教官の姿に心が温まる作品です。
原作小説もコミカライズ版も
「教場」シリーズのネタバレあらすじを紹介!新ドラマに期待
「教場」シリーズのあらすじを原作小説とともに紹介してきました。生徒たちが心に秘めた想いと、風間教官が行う驚きの指導に目が離せない作品ですね!ドラマと小説の違いを探しながら作品を楽しむのもオススメです。 2023年4月からは、続編の『風間公親―教場0―』が月9ドラマとして放送されます。ぜひ本記事を読んで、連ドラの放送を待ちましょう!