2017年7月6日更新

佐野史郎、冬彦さんで一躍有名になったベテラン俳優の魅力

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佐野史郎

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佐野史郎のプロフィール

佐野史郎(さのしろう、1955年3月4日生)は島根県出身の俳優です。身長176cm、血液型B型。アベベネクスト所属。1975年劇団「シェイクスピア・シアター」の創設メンバーとして加入。1984年まで在籍して演劇を学び、1986年林海象監督のデビュー作『夢みるように眠りたい』の主役に抜擢され、これが映画初主演となりました。 1999年公開の映画『カラオケ』では初めて監督としてメガホンをとり、同窓会を機に距離が縮まるアラフォーを現実に起こりそうなリアルな観点で描いています。 佐野の実家は島根県松江にある佐野家が代々継いでいる医院。佐野の父も継ぎましたが、現在は弟がここを継いでいます。佐野自身は医者を目指さず、高校卒業後に上京し美学校の中村宏油彩画工房で絵を学んでいます。 ブレイク以前は『さんまのまんま』のセットを組むアルバイトを経験しており、『夢みるように眠りたい』でベネチア映画祭に招待され帰国した次の日にもそのバイトをしていたといいます。その後1987年NHKの大河ドラマ『独眼竜正宗』やフジテレビ系ドラマ『荒野のテレビマン』など出演作も増え、アルバイトの必要はなくなっていきました。

「冬彦さん」が社会現象に!!

1992年7月3日からTBS系で放送されたドラマ『ずっとあなたが好きだった』。主演は賀来千香子が務め、相手役を布施博が演じました。昔の恋人と結ばれなかった賀来演じる美和が、違う男と結婚したが夫のマザコンぶりや姑の身勝手な振る舞いに耐え切れず離婚し、昔の恋人とヨリを戻すというストーリー。 初回視聴率は13.0%と低めでしたが、佐野が演じるマザコン男のキャラクターが視聴者の間で強烈だと話題となり、「冬彦さん現象」とも呼ばれました。そのおかげもあってか視聴率はぐんぐん伸び最終回では34.1%を記録。 この年の流行語に「マザコン」「冬彦さん」がノミネートされ、マザコン男=冬彦さんという概念を生み出すほどの一大ブームとなったのです。佐野にとっても今作は大出世作となり、その後の作品の出演本数は急激に増加しました。

東野圭吾作品のモデルに!?

東野圭吾作品で一番有名となった作品といっても過言ではない『ガリレオ』シリーズ。俳優・福山雅治が主演ということで話題となり、「月9」枠で放送されたドラマは2シーズン、ドラマの劇場版として公開された映画は2作品と大人気シリーズとなりました。 原作者の東野圭吾によると、この作品の主人公である湯川学は佐野史郎をイメージして創られたキャラクターだといいます。東野圭吾は佐野のデビュー作にもなった『夢みるように眠りたい』を観た事があり、その際に佐野が演じた探偵役がとても印象に残っていたそう。その為自身の探偵小説に佐野が演じたキャラクターのような探偵を書こうとして完成した作品が『ガリレオ』シリーズでした。

佐野史郎のドラマ出演歴がすごい!

『ずっとあなたが好きだった』のスタッフ出演者が集結!

1993年にTBS系で放送された『ダブル・キッチン』。主演は山口智子と高嶋政伸。1992年に同局で放送され大ヒットとなった『ずっとあなたが好きだった』の貴島プローデューサー、野際陽子、佐野史郎も出演したことで話題となった今作は、平均視聴率22.3%、最高視聴率は最終回の30.7%という高視聴率を記録しました。 二世帯住宅の花岡家に巻き起こる、嫁姑問題などのドタバタ騒動をコミカルに描いたホームドラマ。佐野史郎は前作のマザコン男とは打って変わって、気弱で頼りない売れないミュージシャン役を演じています。

飯島愛原作の問題作がついにドラマ化

2001年にフジテレビ系で放送された、飯島愛原作の同名のベストセラーの自伝を映像化したドラマ『プラトニックス・セックス』。サブタイトルは「娘の叫び!親の涙…そして親子の闘いが始まる」。 佐野史郎が演じたのは、絶望の淵に立たされた星野真里演じる主人公・愛をキャバクラで働かせる石川秀夫という重要な役どころです。その他にも現・関ジャニ∞の渋谷すばるや藤木直人、妻夫木聡など豪華俳優陣が脇を固めています。

現代のプリティーウーマン

2012年フジテレビ系「月9」枠で放送された今作は主演・小栗旬、ヒロイン・石原さとみと若手俳優の中でも人気絶頂の2人が演じるということでたちまち注目を集めました。現代版『プリティ・ウーマン』的ラブストーリーに加え、「男のカッコよさ」を追求したような、企業ものとしての要素も多く含まれている作品です。 佐野は小栗演じる日向が創った会社「NEXT INNOVATION」で経理を担当する山上芳行役を演じました。ドラマ後半で会社が窮地に立たされた際には、井浦新演じる朝比奈と日向と山上の3人で協力し最悪な事態を無事免れています。

引き込まれていくミステリーサスペンス

逢坂剛原作の小説『百舌の叫ぶ夜』と『幻の翼』を、TBSとWOWOWで共同制作され映像化した作品『MOZU Season2~幻の翼~』。ドラマの2シーズン、劇場版においての主演は西島秀俊。2015年の劇場版の公開に伴いスピンオフドラマが放送されましたが、その際は香川照之が主演となっています。 西島演じる公安捜査官・倉木が、自身の妻が死んだ謎を調べるべく独自で捜査を行っていき、より深く濃い事件に巻き込まれていくストーリー。佐野はSeason2から出演する倉木の公安の上司・池沢を演じ、圧倒的な演技力でただならぬ存在感を放っています。

実はゴジラの大ファン!

佐野は妖怪やゴジラ、ドラキュラなどゴシックホラーファンとしても有名。1993年の「これからゴジラ映画に出演して欲しい俳優トップ4」で1位に選ばれ、そのゴジラ好きが高じて、1999年『ゴジラ2000ミレニアム』、2001年『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』、2004年『ゴジラ FINAL WARS』の作品に出演する運びとなりました。 また、小泉八雲については特に関心が強く、自身の一人娘に八雲と名付けるほど。妖怪好きという事で水木しげるや京極夏彦とも親交があり、2005年公開の映画『妖怪大戦争』では二人と共演しています。

ギターが得意!ロックにも詳しい佐野史郎

意外にも趣味はエレキギターで、ロックミュージックやニューミュージックにも精通しているという一面を持つ佐野。松任谷由実やビートルズは昔からのファンで、特にユーミンは上京後ユーミンがいるライブ会場に出向くなど追っかけをしていたほどだったそう。 高校生の時は地元である島根で同級生だった、BOWWOWの山本恭司らと「題名のないバンド」というロックバンドを結成。その後成人してからも「タイムスリップ」や「Sanch」などのロックバンドも組んでおり、「Sanch」としては2005年のフジ・ロック・フェスティバルへの出演経験もあります。

佐野史郎の妻はどんな人?

石川真希(いしかわまき、1959年12月25日生)東京都出身の女優です。160cm、血液型B型。芸能事務所は佐野と同じアベベネクストに所属しています。 状況劇場出身で、佐野のデビュー作1986年『夢みるように眠りたい』で共演。その後に結成したロックバンド「タイムスリップ」のボーカルも務め、夫婦でCM出演も果たしました。 主な出演作は2006年ドラマ『アテンション・プリーズ』長野和子役、2009年映画『ディア・ドクター』高畑晴枝役、2014年映画『呪怨-終わりの始まり-』乾教頭役など。

佐野史郎のブログが面白い!

佐野史郎が運営する公式サイト「橘井堂(キッセイドウ)」。江戸をイメージされたこのサイトのデザインまで佐野が行っているかは不明ですが、佐野のブログの他にも出演予定作品の記載や、問い合わせメッセージフォームまであり本格的なHPとなっています。 ブログは、ゴジラや妖怪、小泉八雲、江戸川乱歩やラヴクラフト、はっぴいえんど、水木しげる、つげ義春、ロックバンドなど好きなもの、出演作について深く熱く語っています。上記で好きなものが被った人、興味がある人は「橘井堂」を一度覗いてみると面白いでしょう。

佐野史郎の出演映画

気弱で奥手な主人公を熱演

1990年公開、福田陽一郎監督・脚本。南果歩、佐野史郎W主演でマイケル・オコーナー原作の小説『さよならパーティー』を元に映像化された作品です。 恋に無縁で不器用な独身男・朝田卓也と恋に積極的なOL・室井美加がひょんな事から接近し2人の恋模様を描いたハートフルラブコメディ。佐野は美加に一目惚れする主人公・卓也を熱演。自分に自信が無く気弱で奥手な佐野の一面が見られます。

佐野の違った一面が観れる社会派ドラマ

1992年公開、田代廣孝初監督作品。東京、フィリピン、そして東北の田舎の農村を舞台に在日外国人妻をテーマにした感動のヒューマンドラマです。 農村に嫁ぎ心と身体に傷を負った訳ありフィリピン妻を『月はどっちに出ている』で知られるルビー・モレノが演じています。佐野はフィリピン妻が働く中華料理店で出会った、娘を殺された過去を持つ男・国分良一役を演じました。ちなみに佐野の妻・石川真希も密かに出演しています。

これぞ佐野史郎の真骨頂!

1993年公開、池田敏春監督。東京で起こる不可解な事件を追う女性刑事と、その事件になんらかの形で関わる謎の大学教授を描いたサイコサスペンス。 ミステリアスで謎多き大学教授は佐野史郎、正義感の強い女性刑事は横山めぐみが演じています。佐野に不気味で怪奇なイメージがついた後の作品で、「冬彦さん」以上にミステリアスでホラーな佐野になっています。

父親らしくない父親を好演

2014年公開、藤井直人監督、岡田将生主演。伊坂幸太郎の同名の小説が原作で、高校生の由紀夫と4人の父親が巻き込まれる事件を描いた笑いあり涙ありのサスペンスコメディ。 佐野は4人の父親の中の一番の年長者でまとめ役な大学教師・悟役を熱演。一般家庭の父親の概念とは一風変わった父親を演じました。その他にも忽那汐里や柄本明、宮川大輔、駿河太郎なども出演しています。