2017年7月6日更新

映画『ねぼけ』あらすじ・キャスト【壱岐紀仁初監督作品】

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落語

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モントリオール映画祭で大絶賛!映画『ねぼけ』

クラウドファンディング・プラットフォーム「MotionGallery」で一般から支援金を募って制作された本作は、モントリオール世界映画祭ではたくさんの観客を感動させました。カナダ領事館の後援も受け、現地でアンコール上演を果たしたほど話題となった作品です。 日本の伝統芸能「落語」をテーマに、人生のやりきれない思いを、昭和を思い出させる丹念なタッチで描く、珠玉のヒューマンドラマです。 主人公の売れない噺家と取り戻せない過去に生きる女性の愛と葛藤を中心に、彼を取り巻く人々の人間模様が描かれます。また、神話の国・宮崎で撮影が行われ、宮崎の美しい風景や映像が観る人に感動を与えました。 数々の受賞歴を持つ壱岐紀仁が映画初監督を務め、脚本・撮影も手掛けています。モントリオール映画祭では衝撃のラストが大きな反響を呼んだようです。 上映は、宮崎市の宮崎キネマ館で2016年10月15日から28日迄公開されるほか、2016年12月17日からは東京のケイズシネマで公開。大阪、京都、愛知では2017年ロードショーが決定しています。

映画『ねぼけ』あらすじ

売れない噺家のダメ人間・三語郎と、過去にとらわれ続ける恋人・真海の、愛と葛藤を描いた群像劇。 主人公の落語家・三語郎は、酒や女にうつつを抜かして自堕落な生活を続けてきました。落語にも熱心になれず、稼ぎはほとんどありません。三語郎との結婚を願い献身的に支える恋人の真海ともうまくいかず、二人の気持ちはすれ違うばかりです。 落語の師匠の点雲も三語郎を心配しています。そんな師匠の厳しい言葉も三語郎には届かず、とうとう弟分の彼女にまで手を出してしまう始末。何をやってもうまくいかない自分自身にに苛立つ三語郎は、恋人の真海に八つ当たりをしてしまい、ショックを受けた真海は三語郎の前から姿を消してしまうのです。

映画『ねぼけ』出演のキャスト

仙栄亭三語郎役/友部康志

本作でダメな主人公を熱演するのは、俳優・友部康志。「北区つかこうへい劇団」などで活躍し、個性派俳優として映画や舞台に多数出演しています。

宮真海役/村上真希

主人公三語郎の恋人役は、女優の村上真希です。19歳でスカウトされ、モデルとして活動後、女優に転身し多数の映画に出演。日本伝統工芸・職人・ものづくりをこよなく愛する女優としても知られ、短編映画『すず』(2016年)や映画『恋の手本』(2013年)など地域の伝統を題材にした映画に主演しています。

仙栄亭点雲役/入船亭扇遊

三語郎の師匠役には、初の映画出演となる落語家の入船亭扇遊が務めます。 入船亭扇遊は、その圧倒的な表現力で「落語家から今最も尊敬をあつめる落語家」として称されます。モントリオール映画祭でも、その鬼気迫る演技が絶賛されました。

映画『ねぼけ』で初監督を務める壱岐紀仁

映画『ねぼけ』で初監督を務める壱岐紀仁は、宮崎県出身の1980年生まれ。壱岐紀仁の作品は、これまでに国内外の映画祭やアートコンペティションに出品され、数多くの賞を受賞しています。 映画監督、写真家のほかに、柳田国男の民俗学や宗教学に影響を受け、民俗学者という顔も持ち合わせており、アジアを中心にフィールドワークを重ねながら、古代神話をモチーフにした独自の幻想世界を映像化し高い評価を得ています。

映画『ねぼけ』の見どころは?

落語の神様古今亭志ん生が愛した十八番・人情噺「替り目」

入船亭扇遊が人情噺「替り目」で酒に溺れた人の悲しみを表現するシーンでは、鬼気迫る演技で観客を魅了し、落語の世界へと一気に引き込みます。江戸の安政4年より続く日本でも歴史ある鈴本演芸場に、落語の神様が舞い降りた奇跡の瞬間で、本作のハイライトとも言えます。 入船亭扇遊の出演がきっかけとなり、六代目席亭・鈴木寧の粋な計らいにより落語の殿堂鈴本演芸場で高座のシーンロケが実現しました。

神話の国・宮崎の「新田神楽」

映画『ねぼけ』のもう一つの見どころは、スクリーンを揺らす圧巻の「蛇切」のシーンです。「新田神楽」は、宮崎県新富町の新田神社に伝わる民俗芸能で、新富町指定無形文化財に指定されており、物語の重要なモチーフになっています。 「新田神楽」の中でも最高の盛り上がりを見せるのが「八岐大蛇」伝説に基づく、真剣を用いた「蛇切」の場面なのです。本作で宮普一役を演じる緒方利幸は、実際に神楽舞の名手であり、宮崎県において新田神楽の継承を通じ、地域の子供たちの教育を手助けを行っています。 新富町と新田神楽保存会の全面協力により、神話の国・宮崎の神楽の祭礼を実際に撮影し、壱岐監督がどうしても取りたかった神話の海での舞が特別に実現しました。