2017年10月10日更新

クリスチャン・ベールの子役時代からの軌跡を振り返る

©︎Daniel Deme/WENN.com

役作りで大幅な増量と減量を繰り返し、その度に違った雰囲気を醸し出す俳優といえばクリスチャン・ベール。しかし、彼が子役時代から活躍していたのはご存知でしたか。『バットマン』だけではない、まだあまり知られていないベールのエピソードを紹介します。

クリスチャン・ベールとは

クリスチャン・ベールは1974年1月30日生まれのイギリス俳優です。映画『アメリカン・サイコ』やクリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト』シリーズで知られています。

クリスチャン・ベールと3人の姉妹はウェールズからイングランド、ポルトガルを経て、両親の離婚を機にカリフォルニアへと引っ越しています。なお、祖父はコメディアンで大叔父は俳優、母はサーカスの団員と演劇一家でもあります。幼少時代の15年間で15回の引っ越しをしました。

子役時代のクリスチャン・ベール

13歳の時点で既に一家の稼ぎ頭に

姉の影響で演劇を始め、10歳になるとTVなどで子役として活躍するようになります。13歳の時父親が病気になったのもあり、彼が一家を支えることになりました。

初主演映画『太陽の帝国』の後、俳優業を引退することを考えた

TV映画『アナスタシア/光・ゆらめいて』で主要人物の一人を演じたクリスチャン・ベールは、共演者でスティーブン・スピルバーグの妻であるエイミー・アーヴィングの目に留まります。彼女は夫の新作『太陽の帝国』の主役にベールを推薦し、見事彼はその役を射止めました。 本作での演技が認められ、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞青少年ベストパフォーマンス賞を受賞することになります。 しかしこの大作の成功により彼の生活は大きく変わり、友人とも疎遠になってしまったと言います。

そのことが原因で、1度は俳優業を引退することも考えたそうです。

成人後のクリスチャン・ベール

クリスチャン・ベールの恋のキューピッドはウィノナ・ライダー

その後もキャリアを重ねていくベールの転機は1994年のことです。

「結婚は30代中盤以降になるまでそんなことできないと思ってた。でもそのときは突然現れたんだ。まだ心の準備ができていなかった」 そう話すベールは、『若草物語』で共演したウィノナ・ライダーのパーソナルアシスタント、サンドラ・ブラジックと恋に落ちます。そして2人は数年後には結婚することとなりました。

『アメリカン・サイコ』ではディカプリオに主役を奪われそうに

2000年公開のこの映画で、クリスチャン・ベールは連続殺人犯、パトリック・ベイトマン役をメアリー・ハロン監督からオファーされます。しかし事態は一転、クリスチャン・ベールに代わってレオナルド・ディカプリオが主演と発表されたのです。ディカプリオがこの役を降板すると発表された際の代役はユアン・マクレガーへ。

それでもベールは諦めず、マクレガーに電話をかけこの役を引き受けるなと説得。晴れて当初の予定通り彼主演で製作されることとなったのでした。

『タイタニック』、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズへのオファーが来ていた

多くの俳優がヒット作の出演をオファーされたにも関わらず逃すのと同様、ベールもそのような経験があります。オファーを断ったために、『タイタニック』の主役はディカプリオへ、『パイレーツ・オブ・カリビアン』のウィル・ターナー役はオーランド・ブルームの手へと渡りました。

『リベリオン』で「ガン=カタ」を披露!アクション俳優として注目されることに

「ガン=カタ」とは、銃を意味する「ガン」と日本の武術でいうところの「カタ(型)」を合わせて作った造語。クリスチャン・ベール主演作『リベリオン』では、そのガン=カタがふんだんに披露されます。 [マトリックスを超える」ことを宣伝文句に謡った本作では、二丁拳銃を用い接近戦における体術と銃撃を融合させ、新たなガンアクションスタイルを生み出しています。 本作を機に名優クリスチャン・ベールのキャラクターの中に、アクション俳優というカテゴリー加えられたのです。

役作りのための肉体改造がすごい!

一日2時間しか寝ていなかった映画『マシニスト』(2004)

この映画で1年寝ていない主人公を演じるためにクリスチャン・ベールは大幅な減量をおこないました。食べていいのはサラダ、リンゴ、ガムやタバコのみ。この減量は予期していたよりも長くなりましたが、最終的にベールは30kg近く、最終的には54kgまで体重を落としています。 健康にはよくないでしょうが、彼の精神は研ぎ澄まされ、日々2時間の睡眠で過ごすことができたそうです。

その後、『バットマン・ビギンズ』では見事な筋肉美を披露!

役作りのために変幻自在に体型を変化させるハリウッドスターたち。代表格とされるロバート・デ・ニーロは、『レイジング・ブル』の中で25キロの増量に成功しています。 そして、現在、注目されているのがクリスチャン・ベール。2004年公開の『マシニスト』で不眠症に悩む主人公を演じ骨と皮だけの貧相な体型で周囲を驚かせたかと思えば、翌年公開の『バットマン・ビギンズ』では鍛え上げられた美しい筋肉美を披露しています。 リンゴとツナ缶だけで4か月を過ごし85キロから30キロの減量に成功。その後、高カロリーな食べ物を大量摂取し85キロにまで増量、立派な筋肉ボディに仕上げてきたのです。これぞ役者魂。 『マニシスト』の次に演じたのは『バットマン』。しかし大減量した彼は階段を上ることすら困難で、監督のクリストファー・ノーランは彼にできうる限りの増量を命じました。

『戦場からの脱出』(2007)で再び減量

『バットマン』で『マニシスト』のガリガリ姿から45kg近く増量したクリスチャン・ベールですが、『戦場からの脱出』で再び役作りのため激やせしています。むきむきマッチョの姿から、61kgの体重に減量し役に挑みました。

3年間でのこの大幅な増量と減量の繰り返しは凄まじいですね。役者魂を感じます。

『ザ・ファイター』でゴールデングローブ賞、アカデミー賞を受賞

2010年に『ザ・ファイター』でゴールデングローブ賞の助演男優賞とアカデミー助演男優賞を受賞しました。 その後にも、2013年では『アメリカン・ハッスル』に主演し、アカデミー賞で主演男優賞、ゴールデングローブ賞で主演男優賞のミュージカル・コメディ部門にノミネートされました。 クリスチャン・ベールの役者としての執念による徹底的な役作りが世界的に認められ、称賛された証となりました。

南京事件をテーマにした反日作品『戦争の花』に主演、アカデミー賞ノミネートされるも……。

2011年に中国で公開されたクリスチャン・ベール主演作『戦争の花(原題・金陵十三釵)』。南京事件をモチーフにした本作は中国では2011年の年間興行成績第1位となる大ヒットを記録しています。 日本兵による殺戮や少女のレイプシーンと反日感情を煽るような描写が多い本作に対し、ベールは記者会見でプロバカンダではないと発言。2012年のアカデミー賞外国語映画賞中国代表にも選ばれ、中国人監督の初受賞を期待する声が高まっていました。 全ての条件が揃ったように見えた本作でしたが、思いもよらぬことでご破算に。主演のベールが中国人人権活動家の陳光誠と面会しようとしたところ警察関係者から退去を強いられたのです。 この措置をもってベールは試写会にも不参加、アカデミー賞獲得は水の泡と消えてしまったのです。

世間で思われているほど真面目ではない

『バットマン』の撮影中はプライベートでもバットマンのアクセントで話していたというくらい、役作りに対してとても真剣で真面目だと言われているベール。しかし共演したエイミー・アダムスは彼がとても面白くてユーモアのある人物だと話しています。

部分的にターミネーター

『ターミネーター4』でジョン・コナーを演じたクリスチャン・ベールですが、実生活でも趣味のバイクが高じて、2012年には腰にスチールをいれる事故に遭っています。なんと腕にもチタンをいれており、指は切断されたといいます(医師が付け直したそう)。そのお陰でまだ充分に腕は動かないようですが、まさにリアルなターミネーターというところでしょうか。

アメリカ人じゃない俳優がバットマンを演じたのは彼がはじめてだった!

DCコミック原作の人気ヒーロー映画『バットマン』は、これまでに何度もリメイクされています。マイケル・キートンが初代バットマン役に起用され、次にヴァル・キルマー、ジョージ・クルーニーと、みなアメリカ人俳優によって演じられてきました。

前述でお伝えしたとおり、クリスチャンは生粋のイギリス人で、イギリス人がバットマン役に起用されたのは、2015年現時点では彼のみです。

あのミュージカル映画に出演していた

意外と知られていませんが、彼は1992年のアメリカのミュージカル映画『ニュージーズ』に出演しているんです!当時まだ10代だったクリスチャンの歌やダンスシーンを観ることができます!

ブッシュ大統領役を蹴った!?

2008年のオリバー・ストーン監督作『ブッシュ』では、当初、主人公ジョージ・W・ブッシュ役にクリスチャンが配役されていました。しかし、彼はこれを断り、代役にジョシュ・ブローリンが起用されました。

実は心の優しい超イイ人!

様々なチャリティ等に参加しているベールは、2012年7月にコロラド州で起こったオーロラ銃乱射事件に際し、自らの意思でオーロラを訪問し生存患者を見舞っています。

また、バットマンファンの4歳の白血病の少年とその家族をディズニーランドに招待したり、8歳の白血病の少年と電話で交流を図ったりするなど、これらの活動は高く評価されています。

でも短気なんです...

2008年『ターミネーター4』の撮影で、撮影監督が本番中にも関わらずセット内にいたことに激怒し、4分間にわたって放送禁止用語まじりの言葉を怒鳴り散らしました。その後、このテープが流出してしまい、彼の評判はガタ落ちに...。

後にクリスチャンは、出演したラジオ番組で「自分でも信じられないほど、常軌を逸した行動をしてしまいました。非常に後悔しています」と謝罪。続けて、「あの作品は私だけでなく、監督、スタッフの皆さんが一生懸命制作した作品です。とても素晴らしい作品なので、私の愚行が理由で見たくないとだけは思わないでください」と監督やスタッフを気遣う発言を述べました。

役作りの天才

『マシニスト』と『バットマン・ビギンズ』での徹底した役作りについて先ほどお伝えしましたが、これだけではないんです!

2013年の『アメリカン・ハッスル』は、1970年代にアトランティックシティで実際に起きた収賄スキャンダル「アブスキャム事件」を基に製作されました。

そこでクリスチャンは、実物に近づけるように髪の毛を一部剃ってバーコードヘアにし、体重を増やして肥満の体を作り上げました。

彼の父親は3度の結婚歴があった

元パイロットの父デイビッド・ベールは、2003年62歳で亡くなるまで3度の結婚歴があります。最初はサンドラという女性と結婚しましたが、1964年に離婚。そしてクリスチャンの母であるジェニー・ジェームズと2度目の結婚をしましたが離婚に至り、2000年にフェミニストライターでジャーナリストでもあるグロリアという女性と結婚。彼女とは2003年デイビッドが脳リンパ腫で亡くなるまで添い遂げました。

アップルの創業者役を降板

ダニー・ボイル監督がメガホンをとる、故スティーブ・ジョブズ氏の伝記映画の主役にクリスチャンが起用されていましたが、降板してしまいました。

オファーを受けて考慮した結果、自分は適役ではないと判断したことが辞退の理由だそうですが、最終的にセス・ローゲンが契約にサインしたと言われています。

あの人気キャラとソックリ!?

『セサミストリート』や『マペット放送局』でおなじみカエルのカーミットですが、ネット上でカーミットとクリスチャンがソックリだと話題になっています。

人気キャラとはいえ、まさかカエルと似ていると言われるなんて...。みなさんは似ていると思いますか??

クリスチャン・ベールの今後

2016年3月4日公開映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転』。 クリスチャン・ベールはアカデミー賞脚色賞を受賞した本作に出演。リーマンショックの裏側でウォール街を出し抜き大儲けした男たちを描いた本作に、クリスチャン・ベールはヘビメタ好きの元神経外科医マイケル・バリー役で出演し、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされました。