タップできる目次
- 1.本当にズーランダー状態になったベン・スティラー
- 2.マレーシアで上映禁止になった『ズーランダー』
- 3.ムガトゥのキャラはスタートレックが元ネタ
- 4.ハンセルはオーウェン・ウィルソンにあて書きした役!
- 5.母親をモデルにしたミラ・ジョヴォヴィッチ
- 6.ベン・スティラーの家族が勢揃い!?した『ズーランダー』
- 7.アレクサンダー・スカルスガルドのデビュー作!
- 8.不吉なナンバーRFK575
- 9.『2001年宇宙の旅』のパロディ
- 10.ふざけているけど、モデル業界の実情には忠実
- 11.デヴィッド・ボウイがカメオ出演
- 12.テレンス・マリック監督のお気に入り
- 13.ジャスティン・セロウも出演!
- 14.テロ事件の直後に公開された『ズーランダー』
- 15.友人の短編映画がきっかけになってできた『ズーランダー』
1.本当にズーランダー状態になったベン・スティラー
墓場でのシーンで、デレク・ズーランダーは「なんで男性モデルを(暗殺に使うのか)?」とたずねます。プルウィット(デイヴィッド・ドゥカヴニー)が長い返事をしているうちに、スティラーは次のセリフを忘れてしまい、アドリブでもう一度同じ質問をすることに。ドゥカブニーはアドリブにあわせて、「今説明しただろ」と答えたそうです。ベン・スティラーが、本当にまぬけなズーランダーのようになった瞬間でした。
2.マレーシアで上映禁止になった『ズーランダー』
『ズーランダー』はマレーシアでは上映禁止となりました。これはマレーシアの首相が物語では暗殺の対象となったため。マレーシアの隣の国シンガポールでも一時上映禁止に。他のアジアの国で上映される際には、マレーシアではなく「ミクロネシア」と改名されていました。
3.ムガトゥのキャラはスタートレックが元ネタ
ベン・スティラーは、ウィル・フェレルの演じたヴィランのムガトゥを、1968年に放映されたスタートレックのセカンドシーズン『ア・プライベート・リトル・ウォー(原題)』に登場する、白い毛をはやしたサルのようなモンスターから名付けました。
ふさふさした白い巻き毛もこのモンスターにインスパイアされたそうです。
4.ハンセルはオーウェン・ウィルソンにあて書きした役!
ベン・スティラーはハンセル役をオーウェン・ウィルソンのためにあて書きし、他の俳優をキャスティングすることは考えもしなかったそうです。
ちなみにウィルソンは2002年公開の戦争映画『エネミー・ライン』の撮影にも参加していて、その役のために髪を短くしている必要があったため、『ズーランダー』ではずっとかつらをかぶっていました。
5.母親をモデルにしたミラ・ジョヴォヴィッチ
ムガトゥの手下カティンカを演じたミラ・ジョヴォヴィッチは、自分の母親ガリーナ・ジョヴォヴィッチを演技の参考にしたそう。ガリーナはロシア系アメリカ人で女優としても活躍しています。
6.ベン・スティラーの家族が勢揃い!?した『ズーランダー』
『ズーランダー』にはベン・スティラーの家族が多く出演しています。マチルダ役のクリスティン・テイラーはスティラーの妻ですし、モウリー・ボウルスタイン役は父親のジェリー・スティラー、卵をムガトゥに投げつけて抗議する女性は母親のアン・メイラ、ハンセルのロフトに住む友達の一人は姉のエイミー・スティラー、テレビコマーシャルのディレクターは義理の兄弟であるミッチ・ウィンストンが演じていました。
7.アレクサンダー・スカルスガルドのデビュー作!
2010年から放映されたテレビドラマシリーズ『トゥルーブラッド』のエリック・ノースマン役や2016年公開の『ターザン:REBORN』で主演しているスウェーデン出身の俳優アレクサンダー・スカルスガルドは『ズーランダー』でハリウッド映画デビューを果たしました。
アレクサンダーはふざけてガソリンをまき散らして死ぬデレクのモデル友達の一人、ミーカスを演じています。
彼はハリウッドにいた父で俳優のステラン・スカルスガルドを訪ねているときに本作のオーディションを受けるチャンスを手にしました。ベン・スティラーと台詞を読み合わせして役を手に入れ、撮影のためにニューヨークへ。スウェーデンに戻ると、友人たちにハリウッド映画での演技は楽勝だと話しましたが、その後俳優として軌道に乗るまで苦労したようです。
8.不吉なナンバーRFK575
デレクがモデル仲間とドライブする車のナンバープレートにはRFK575というナンバーが記されていますが、これは1997年公開の『ロング・キス・グッドナイト』や2001年公開の『ファイナル・デスティネーション』に登場する不吉な運命を負った車のナンバーと同じ。モデル仲間たちが破滅に向っていることが暗示されているのです。
9.『2001年宇宙の旅』のパロディ
デレクとハンセルがコンピューターの電源を入れようとして奮闘するシーンは、1968年公開のスタンリー・キューブリック監督の名作『2001年宇宙の旅』のサルたちがモノリスの周りに集まるシーンが元ネタになっています。(スティラーとウィルソンはサルのように跳ね回り、同じ音楽がかかり、ウィルソンはサルと同じように骨をつかみます。)
10.ふざけているけど、モデル業界の実情には忠実
おもしろおかしくモデル業界を描いている『ズーランダー』ですが、実際の業界の実情に忠実な面もあるようです。デレクのアパートには二段ベッドがありますが、実在のトップモデルシンディ・クロフォードとジュールズ・アズナーは駆け出しのころ、同じバンクルーム(たくさんの人が寝られる二段ベッドが複数設置された部屋)を共有していたそうです。
11.デヴィッド・ボウイがカメオ出演
『ズーランダー』には、2016年に亡くなったイギリスのカリスマ的ミュージシャン、デヴィッド・ボウイがモデルウォークの対決の審判としてカメオ出演しています。ベン・スティラーはボウイが出演してくれるかどうかわからない状態で脚本を書いていたそうです。
スティラーは監督・主演をつとめた2014年公開の『LIFE!』でも、ボウイの代表曲の一つ「スペース・オディティ」を物語で重要な役割を果たす曲として使っていました。
12.テレンス・マリック監督のお気に入り
アカデミー賞7部門にノミネートされた1999年公開の『シン・レッド・ライン』や、カンヌ国際映画祭でパルム・ドール賞を受賞した2011年公開の『ツリー・オブ・ライフ』などで知られるテレンス・マリック監督は、好きな映画の一つとして『ズーランダー』をあげているそう。ベン・スティラーはマリック監督の誕生日にズーランダーからの特別なビデオレターをプレゼントしたと言われています。
13.ジャスティン・セロウも出演!
2010年の『アイアンマン2』の脚本や2016年公開の『ガール・オン・ザ・トレイン』への出演、人気テレビドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』や『エイリアス』などのゲスト出演で活躍しているジャスティン・セローも邪悪なDJ役で『ズーランダー』に出演しています。
当時あまり知られていなかったセローはブレイクダンスを披露していました。2008年公開の『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』やアメリカで2016年公開の『ズーランダー2』でもベン・スティラーと組んで脚本などを担当しています。
14.テロ事件の直後に公開された『ズーランダー』
『ズーランダー』は2001年に起きたアメリカ同時多発テロの直後にリリースされました。視覚効果チームは世界貿易センタービルの写った映像を後から編集して削除していました。ベン・スティラーは、映画の公開日が延期される可能性もあったと話しています。
僕たちがこの映画を公開するべきかどうか、議論になった。でも僕は当時映画を公開するべきでない理由を思いつかなかったんだ。ヒットしないかもしれなかったけど、それは公開しないという正当な理由にはならなかった。
15.友人の短編映画がきっかけになってできた『ズーランダー』
ベン・スティラーは、『ズーランダー』の着想について、彼の友人のドレイク・ストレイザーが制作していたモデル業界を風刺する短編映画に、男性モデル役で出演をオファーされたことがきっかけになったと語っています。