神山健治が手がける10の傑作アニメまとめ【東のエデン、攻殻機動隊シリーズほか】
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神山健治、コメディから社会派作品までこなす名アニメ監督
神山健治は、『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』で有名なアニメ監督、押井守主催の「押井塾」で学び、ヒット作品を数々生み出しているアニメ監督です。 元々は美術スタッフとしてアニメに関わっていた神山ですが、『機動警察パトレイバー』のスピンオフである『ミニパト』で監督を務めてからは、監督として数々の作品を生み出しています。
実はあの傑作SFアニメに神山健治も参加していた
『AKIRA』(1988)
世界大戦を経て、荒廃しながらも人々がまともな生活を送れるようになった近未来。主人公である金田のと友人の鉄雄は、バイクで暴走族行為をしている最中に1人の少年とぶつかり、重傷を負います。 その直後、鉄雄は軍の研究対象として、そのまま連れ去られてしまいます。研究所内で超能力に目覚めた鉄雄は、次第に力を増幅させていきます。暴走する鉄雄とそれを止めようとする金田。更には世界大戦の原因を作った超能力者アキラまでもが関わり、世界の崩壊をかけた戦いが繰り広げられます。 1988年に公開され、世界的なヒットとなったこの作品で、神山は背景を担当していました。
神山の担当シーンは窯の背景とキキが涙ぐむシーンの背景
『魔女の宅急便』(1989)
ジブリ映画として有名なこの作品で、神山は背景を担当していました。主人公である魔女のキキが、独り立ちの修行のため、故郷を離れ宅急便屋さんとして奮闘するというストーリー。 キキの故郷であり、どこか懐かしい雰囲気の漂う田舎町や、シンボルの時計塔がそびえ立つ、ちょっと都会な港町など、魅力的な町並みが物語に花を添えていることは間違いありません。
神山健治が初めて脚本を手がけ、キャリアの転機となった一作
『BLOOD THE LAST VAMPIRE』(2000)
1960年代の日本、主人公の小夜が米軍基地内の学校に転校してくる所からストーリーは始まります。 何者かに監視されながら正体不明の怪物に襲われた小夜が、事の真相を暴こうとしていく中で、刀を振るい戦うというこの作品、海外でも人気があり、『BLOOD+』という続編が作られたり、メディアミックス作品も多く存在しています。 2000年に公開され、これまで背景・美術を務めてきた神山が脚本に挑戦したという「転機」となる作品でした。
神山健治が「心の師」と呼ぶ押井守の監督作品で演出を担当
『人狼 JIN-ROH』(2000)
押井守が監督を務めた、『ケルベロス』シリーズの作品の1つです。前2作は実写映画でしたが、本作品はアニメ映画となっており、神山は演出を務めました。 第2次世界大戦でドイツと敵対し敗戦、ドイツの占領下になったという世界観の中で、悪化していく環境の中での政府と反政府組織の戦いを描いている作品です。 残虐な表現・描写が多いことから、映画公開時にはPG-12の指定が付いていました。
監督・神山健治の名を一気に世に知らしめた不朽の名作
『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』シリーズ(2002.2004)
押井守の『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』や原作漫画とはまた一味違うパラレルワールドのストーリーとして、神山が監督を務めTVシリーズとして放映されました。 SF的な世界観有り、ミステリ要素有り、個性的なキャラクター達による人間ドラマ有りで、『攻殻機動隊』を見たことがない、という方にも自信を持ってオススメ出来る作品です。
実はポップな作風も得意、神山健治が手がけた人気シリーズスピンオフ
『ミニパト』(2004)
『機動警察パトレイバー』のスピンオフである短編作品です。人形がパタパタと動くような形で、兵器として、ロボットとして、またアニメ作品として、それぞれの観点で『パトレイバー』を紹介していきます。 同時上映された『WXIII 機動警察パトレイバー』がハードな内容だったのに対し、ほのぼのとした『ミニパト』は一服の清涼剤になった、というところでしょう。
神山健治が描いた美しいファンタジー作品
『精霊の守り人』(2007)
上橋菜穂子の同名小説を原作としたTVシリーズで、現代や近未来の作品が多い神山としては珍しく、機械文明の出てこないファンタジーの世界での出来事を描いた作品です。 女用心棒のバルサが、事件に巻き込まれた皇子チャグムを助ける所から物語は始まります。この世ならざる世界に住まう精霊の卵を宿してしまい、父である皇帝に命を狙われるチャグムを救うための冒険。その中で芽生えていく2人の絆と、チャグムの成長が見どころと言えるでしょう。
風刺も盛り込まれた社会派名作アニメ、神山健治の代表作
『東のエデン』シリーズ(2009.2010)
東のエデンシリーズは神山が監督、『ハチミツとクローバー』の羽海野チカがキャラクターデザインを務め、TVシリーズと劇場版2作品で構成されています。 100億円の電子マネーが入り、必要とあらば国を動かすことも出来る携帯電話を持たされた、「日本を救う」というテーマに挑む「セレソンゲーム」に参加することになってしまった少年・滝沢朗。滝沢とゲームに巻き込まれた少女、森美咲を軸にした物語です。 ゲームの参加者は1番最初にゴールした者以外は死ぬ、という残忍なルールを持つ「セレソンゲーム」。森見が初めて滝沢と会った時、滝沢は記憶を失っていました。 ほぼ無尽蔵に使える資金と命懸けという条件の中でハラハラする展開が続きますが、滝沢はその中で自分なりの「日本を救う」方法を考え抜きます。彼が出した答えとは……。気になる方は是非劇場版までご覧下さい!
人気作品を大胆にアレンジ、3DCGで神山健治が魅せる
『009 RE:CYBORG』『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』(2012.2016)
石ノ森章太郎の人気作品である『サイボーグ009』シリーズは数度に渡ってTVアニメ化されていますが、神山は2010年に公開された短編・2012年に公開された映画の監督を務めています。 神山の手がけた009の特徴は、何といっても全編3Dであること!作品の一部で3Dが使用される事は増えてきていましたが、日本人の作ったアニメで全編というのは中々少ない状態です。 幾度となく映像化され、評価のハードルの低くない『サイボーグ009』ですが、丁寧に作られた本作は3Dである事の違和感を感じさせない魅力的な作品に仕上がっています。
神山健治の描いた女子高生、ファンタジー、家族の物語
『ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜』(2017)
神山が原作・脚本・監督をつとめ、2017年3月18日に公開予定の本作。 主人公ココネは昼寝が特技の女子高生。気づけば同じ夢を見ていることを不思議に感じながら生活していましたが、東京オリンピック開催が目前に迫ったある日、父が逮捕されてしまうという大事件が発生! 父を追って旅をするココネは、不思議な夢が謎を解く鍵になっていることを発見し、夢と現実の両方の世界へ旅に出ます。2020年という近未来と夢の世界を、ファンタジーな世界観で描いた物語に期待が高まります。