2017年7月6日更新

映画『彼女の人生は間違いじゃない』あらすじ・キャスト【廣木隆一監督】

彼女の人生は間違いじゃない
(C)2017『彼女の人生は間違いじゃない』製作委員会

大人気漫画を原作にした『PとJK』が2017年3月に公開されるなど、原作つき映画に定評の高い廣木隆一監督。彼が自身の小説を原作にした『彼女の人生は間違いじゃない』は、震災の爪あとが残る福島県を舞台にしています。本作についてまとめました。

廣木隆一監督が自らの小説を映画化した『彼女の人生は間違いじゃない』

『彼女の人生は間違いじゃない』

(C)2017『彼女の人生は間違いじゃない』製作委員会

『余命1ヶ月の花嫁』や『PとJK』など、書籍や漫画を原作とした映画制作に定評のある廣木隆一監督。最新作は2017年7月公開予定の『彼女の人生は間違いじゃない』です。原作は廣木隆一監督の同名小説で、彼にとっては記念すべき小説デビュー作でもあります。

本作の舞台は、廣木監督自身の故郷・福島県。東日本大震災から5年後の福島県で、今も癒えない深い傷跡を抱えながら生きていく人が描かれています。主演は新進気鋭の女優・瀧内公美が務め、その他のキャストに高良健吾、光石研などの実力派が脇を固めました。本作のあらすじやみどころについてご紹介します。

『彼女の人生は間違いじゃない』あらすじ

彼女の人生は間違いじゃない

(C)2017『彼女の人生は間違いじゃない』製作委員会

東日本大震災から5年後の福島県、いわき市。主人公のみゆき(瀧内公美)は、父の修(光石研)と仮設住宅に二人で暮らし、市役所に勤めています。しかし、週末になると、彼女は「東京の英会話教室に通っている」と父親に嘘をつき、デリヘルのバイトのために高速バスに乗って渋谷に向かっていました。

デリヘルのバイトをしてからちょうど2年がたちますが、いつもみゆきは三浦(高良健吾)が運転する車に乗って客の待つラブホテルへと向かっていました。バイト後に地元に戻ると、妻の死から立ち直れず自暴自棄になる父と衝突します。震災は、彼女や周囲の人にまだはっきりとした傷跡を残していたのです。

そんな日常の中、いつものように週末に渋谷に行くと、突然三浦が仕事を辞めていました。驚いたみゆきは、彼の行方を探しますが……。

主人公・みゆきに瀧内公美が抜擢!

みゆき/瀧内公美

瀧内公美『彼女の人生は間違いじゃない』

(C)2017『彼女の人生は間違いじゃない』製作委員会

いわき市で市役所の仕事をしながら、週末は渋谷でデリヘルという二重生活を行うみゆき。生活に困っているわけではないのですが、震災で母を亡くし、すべてが変わってしまった彼女は、未来を求めてさまよっています。

瀧内公美は1989年10月21日富山県出身。2012年から女優として活動を開始し、2014年の映画『グレイトフルデッド』ではベテラン俳優の笹野高史と共にダブル主演を果たします。震災後の福島県を描いた本作について「私がこの題材を表現する事が出来るのか。緊張して棒人間になっていました。」とコメントするほど緊張していたようです。

しかし、撮影の間はみゆきの役になりきるため、一度も家に帰らなかったというところから、彼女のこの映画に対する意気込みが感じられますね。

個性派俳優が揃った映画『彼女の人生は間違いじゃない』キャスト

三浦/高良健吾

高良健吾『彼女の人生は間違いじゃない』

(C)2017『彼女の人生は間違いじゃない』製作委員会

渋谷でデリヘルの仕事をするみゆき。彼女の送り迎えを担当するのが高良健吾演じる三浦です。送り迎えの他にデリヘルの仕事中、みゆきが客とトラブルになった時にも仲裁役をするなど頼りがいのある男性ですが、突然この仕事を辞めてしまいます。

演じる高良健吾は1987年11月12日熊本県生まれ。地元の雑誌でモデル活動を始めた後に上京して俳優を志します。2013年の主演映画『横道世之介』でブルーリボン主演男優賞を受賞し、2016年も映画『シン・ゴジラ』や朝ドラ『べっぴんさん』など映画・ドラマともに大活躍しました。

修/光石研

光石研『彼女の人生は間違いじゃない』

(C)2017『彼女の人生は間違いじゃない』製作委員会

今はいわき市に彼女と二人で暮らしているみゆきの父・修。5年前の震災で妻を失った悲しみから抜け出せず、土壌汚染で農業の仕事もできない修は、人生に生きがいを見つけられずに絶望した状態です。そのため、支給された補償金をパチンコにつぎこむ日々を送り、みゆきと口論が絶えません。

演じる光石研は1961年9月26日福岡県出身。1978年の映画『博多っ子純情』で主役としてデビューという華やかなスタートをきります。2016年は高良健吾と同じく『シン・ゴジラ』に出演しましたが、それ以外にもピーター・グリーナウェイ監督やテレンス・マリック監督など海外の名匠と仕事をする機会も多いです。

勇人/柄本時生

柄本時生『彼女の人生は間違いじゃない』

(C)2017『彼女の人生は間違いじゃない』製作委員会

勇人はみゆきの務める市役所の同僚です。家族が震災で離ればなれになり、そのため勇人は震災について訊ねられてもうまく答える事ができません。彼もまた、みゆきたち親子のように震災によって人生を狂わされ、未来に希望を持つ事ができずに苦しんでいます。

演じる柄本時生は1989年10月17日東京都出身。父に柄本明、母は角替和枝、兄に柄本佑と、家族揃っての俳優一家で自身も2003年から俳優活動を開始します。2008年には映画『俺たちに明日はないッス』で主演を務め、2016年のNHK BSドラマ『初恋芸人』で主役を演じました。2016年から2017年も映画『聖の青春』やTVドラマで活躍中です。

山本/篠原篤

篠原篤

みゆきの元彼で、現在は県外で暮らしている山本。5年前に、震災で母親を亡くしたみゆきに心ないひと言を放ち、二人はそれが原因で別れてしまいます。それを後悔している山本は今も彼女に未練があるようで、必死にコンタクトを取ろうとします。

演じる篠原篤は1983年2月1日福岡県出身。2010年から俳優活動を開始し、2015年に橋口亮輔監督の映画『恋人たち』で初主演を務めます。妻を通り魔によって殺された男の役を熱演し、日本アカデミー賞などの多くの賞を総なめにします。2017年には『獣道』も公開予定です。

「福島だけの問題ではない」という姿勢で撮影した本作

日本全国に大きな衝撃と悲しみを与えた東日本大震災。それから5年の月日が流れても、今も仮設住宅で暮らしている人は福島県内でも7万7千人以上います。しかし、廣木監督は「今を生きている僕らの映画にしたかった」と述べており、福島で撮影して感じた事をすべて描き切るつもりで制作に挑んだそうです。

また、みゆき役の瀧内公美は「これは福島だけの問題ではない」と監督からアドバイスを受けたとコメントしています。確かに、2016年4月には熊本地震が起こり、その後も日本各地で地震が発生しています。また、地震のような災害だけでなく不慮の事故などの喪失は、いつどんな時に起こるかは誰もわかりません。

「どうしても描きたかった」と監督が望んだ本作は、決して観客にも他人事で済ませられない内容だと思います。

映画『彼女の人生は間違いじゃない』は2017年7月15日公開!

彼女の人生は間違いじゃない 原作

廣木隆一監督、瀧内公美主演の映画『彼女の人生は間違いじゃない』は2017年7月15日に公開されます。これまで漫画や小説が原作になった映画を多く手がけ、スクリーンに魅力的な世界を再現した廣木隆一監督。彼が自身の小説を原作にした本作は、監督の想いがストレートに感じられる内容になりそうです。

映画公開の前の予習として、原作小説を事前に読むのもいいかもしれません。廣木隆一監督が文字で綴った原作の世界を、自らの手でどのように映像化するのか注目です。