2021年3月3日更新

本当に面白いおすすめ名作邦画75選【観るまで死ねない厳選日本映画!2021年最新版】

『万引き家族』
(C) 2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro.

年間600タイトルに迫る本数が公開され、バラエティに富んだ質の高い作品が提供されている邦画。この記事では、各ジャンルからこれぞおすすめ!という日本映画を75作品を一挙に紹介します。

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目次

これが日本映画だ!選りすぐったおすすめ邦画75作品をジャンル別ランキングで一挙に紹介

2019年前後から、邦画の年間の公開本数は600タイトルに迫る勢いとなり、洋画の公開本数を超えたそうです。興行収入においても、それまでの立場が逆転し、邦画の方が上回るようになりました。 ここでは、心に響く人間ドラマや学園もの、日本が世界に誇るアニメや時代劇など、各ジャンルからおすすめの邦画を選出!絶対に観ておくべき、名作日本映画75選を紹介していきます。

【邦画の真骨頂!心あたたまるヒューマンドラマランキング】

名作ヒューマンドラマ映画の評価基準は?

ヒューマンドラマ映画ランキングは「作品の人気度」、「心情表現の繊細さ」、「心に沁みる度」の3つの観点に着目して、ciatr編集部独自に評価しました。

本記事の“人気度”というのは、トレンドとして一過性の人気を得たという意味ではなく、口コミなどでずっと語り継がれてきた名作たちのこと。これ以降の人気度も、「〇〇な映画と言えば?」という問いに高確率で名前が挙がるかどうか、という点を評価基準にしています。

15位:根無し草ヒロインの成長物語『百万円と苦虫女』(2008年)

家族から疎まれ実家を出た鈴子は、“100万円貯まると次の場所へ”という面白いルールを決め、引っ越しを繰り返します。他人とのコミュニケーションに悩みながらも、行く先々での出会いによって少しずつ何かが変わる鈴子の成長ストーリーです。 鈴子を演じる蒼井優のナチュラルな“ゆるさ”が心地よく響く作品。蒼井優の他にも、森山未來やピエール瀧、キムラ緑子などの豪華実力派キャスト陣の共演が注目を集めました。 監督を務めたタナダユキは第49回日本映画監督協会新人賞を受賞し、主演の蒼井は芸術選奨新人賞映画部門を受賞するなど、各映画賞でも高評価を獲得。根強い支持を獲得し続けている傑作邦画です。

14位:南極大陸で奇跡の再会を果たす感動の日本映画『南極物語』(1983年)

昭和33年、南極昭和基地では悪天候のため観測隊の交替が出来ず、15匹の犬が置き去りになってしまいました。犬たちの安否を気にかけていた隊員の潮田と越智は、翌年の観測隊に参加。再び訪れた南極で彼らが目にしたのは……。 兄弟犬タロ・ジロが南極で生き延びた実話をもとに、高倉健主演で映画化されました。鎖に繋がれ餌もない厳しい状況で取り残された犬たちの力強い生命力に、感動せずにはいられません。

13位:ゲイの老人ホームを舞台にした人間模様『メゾン・ド・ヒミコ』(2005年)

末期ガンを患う卑弥呼は、自身と同じゲイのための老人ホームを作りそこで暮らしていました。彼の娘の沙織は、ゲイとして生きていく道を選んだ父親を許せずにいます。そんな時、卑弥呼の恋人である春彦が老人ホームで働かないか、と彼女に相談するのです。 同性愛というデリケートなテーマや老人問題も絡めながら、ゲイである父親を嫌悪する娘と、ホームで暮らす人々の生き様を温かくも切なく綴ります。 監督を務めた犬童一心は、妻夫木聡主演のラブストーリー『ジョゼと虎と魚たち』や、樋口真嗣との共同監督でスマッシュヒットを記録した『のぼうの城』でも知られています。本作の脚本を務めたのは、『ジョゼと虎と魚たち』でも脚本を務めた渡辺あやです。

12位:さだまさしの楽曲を大沢たかお主演で映画化『風に立つライオン』(2015年)

アフリカの医療に人生を捧げた医師、シュバイツァーに感銘を受けた航一郎は、自らも医師を志すようになります。そんな彼が大学病院からケニアに派遣されることに。現地で航一郎が目にしたのは、大きな怪我を負った少年たちが次々に運ばれてくる現実でした。 さらに彼らはみな、麻薬を打たれ戦場に立たされていた少年兵だったのです。そんな中、航一郎はンドゥングという少年兵と向き合うことになりますが……。 1987年にリリースされたさだまさしの同名楽曲が原作の本作。主演の大沢たかおが、映画化を熱望したことで実現しました。監督は『AUDITION オーディション』や『着信アリ』で知られる三池崇史です。

11位:世界でも絶賛!日本の巨匠・小津安二郎の代表作『東京物語』(1953年)

『東京物語』
© New Yorker Films/Photofest/zetaimage

小津安二郎監督が家族や人生をしみじみと描き、名作映画『市民ケーン』や『めまい』などが1位を受賞してきた「世界映画史上ベスト作品」にて第1位に輝きました。国内で快挙を達成しただけでなく、海外でも高い評価を得ている傑作です。 田舎から東京へ出てきた老夫婦は子どもたちを訪ねますが、みなそれぞれに忙しく、親身になってくれたのは戦死した次男の嫁でした。 カメラを固定して人物を撮る、「小津調」と称される独自の演出技法が取り入れられており、家族の姿が丁寧に描かれている本作。家族という人間にとって1番最初の共同体が、経年によって少しずつバラバラになっていく様子が穏やかかつ独特のトーンでつづられ、映画を通して家族に伴う寂しさが表現されています。

10位:実力派の俳優たちによる圧倒的な演技『恋人たち』(2015年)

夫や姑との心の通わない生活に疲れた主婦、同性愛者で実績重視の弁護士、妻を通り魔に殺された男性。異なった環境の3人の物語を、橋口亮輔監督が丁寧に紡ぎ上げました。 キャストは橋口監督がワークショップで見出したというほぼ無名の俳優たちですが、その実力は本物です。ブルーリボン賞の監督賞や、日本アカデミー賞の新人俳優賞、毎日映画コンクールでは日本映画大賞と録音賞を受賞するなど、各映画賞でも存在感を発揮。 英字新聞社の「The Japan Times」のマーク・シリングは、「この1年間で見た作品の中で最良のものである」と評し、5点満点中4.5点の高評価を付けています。本作はさまざまな方面から人気を獲得し、大きな注目を浴びました。

9位:辞書づくりに臨む人々をユーモラスに描いた日本映画『舟を編む』(2013年)

本屋大賞を獲得した、三浦しをんによる同名小説の映画化作品です。 20数万語を収録する新辞書づくりに臨むのは、言葉に関して類まれな感性を持つ馬締光也を中心とした個性あふれる仲間たち。主人公・馬締役は松田龍平が務め、宮崎あおい演じる林香具矢とのロマンスも描かれます。 本作は第37回日本アカデミー賞にて、最優秀作品賞をはじめとする6部門の最優秀賞を受賞。第68回毎日映画コンクール日本映画大賞、第26回日刊スポーツ映画大賞作品賞などの、国内の多数の映画賞を受賞しました。 さらに第86回アカデミー賞では、外国語映画部門日本代表作品に選出されるなど、日本映画としての魅力がつまった作品になっています。

8位:宮沢りえ主演の泣ける邦画『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016年)

第40回日本アカデミー賞にて、作品賞、監督賞、脚本賞の優秀賞を獲得し、主演女優賞と助演女優賞では最優秀賞に輝いた、中野量太監督の感動作。 宮沢りえを主演に迎え、余命わずかな主婦が、残った時間を使って家族のために奔走する姿を描きます。いじめをきっかけに、学校を休みがちになった娘の安澄を説得したり、行方不明になっていた夫の一浩を連れ戻し銭湯を再開店させたり……。 主人公の双葉は、末期ガンを患っていることを感じさせないほどのパワフルさを発揮。人生の最後の一瞬まで家族への深い愛を貫く彼女の姿が、観客の胸を打ちます。 本作で監督・脚本を担当した中野は、この作品で商業用長編映画の監督デビューを果たしました。

7位:横道世之介という愛すべきお人よし『横道世之介』(2013年)

吉田修一の同名小説の映画化。大学進学のために上京した、お人好しの横道世之介と彼を取り巻く人々のエピソードを綴るヒューマンドラマです。時折、後日譚となる16年後のストーリーを挿入させながら語られ、切なさと愛しさに満ち溢れた作品。 主演を実力派俳優の高良健吾、ヒロインの与謝野祥子役を吉高由里子が務め、その他にも池松壮亮や伊藤歩、余貴美子や井浦新などの演技派キャスト陣が集結。 本作の公式サイトには84名以上の著名人からコメントが寄せられるなど、派手な作品ではないものの多くの人々を虜にしています。主題歌は人気ロックバンドの「ASIAN KUNG-FU GENERATION」が担当しました。

6位:心に響くクライマックスのライブシーン『ソラニン』(2010年)

浅野いにおの同名漫画の映画化です。会社を勢いで辞めてしまった芽衣子と、音楽活動が思い通りにいかない種田を主人公とした青春映画。原作の空気感を大切にしながら、人生において誰もが持つ夢や葛藤を丁寧に描き上げています。 芽衣子の恋人で、バイク事故で急死してしまう種田成男役を高良健吾、2人と同じバンドでドラムを担当するビリー役を、桐谷健太が好演しました。 さらには、人気ロックバンド「サンボマスター」のメンバーとして活躍する近藤洋一も出演。劇中、登場人物たちが実際に演奏する楽曲「ソラニン」は、「ASIAN KUNG-FU GENERATION」がメロディーを付けました。音楽色の強い映画として、若者を中心に人気を集める作品です。 芽衣子を演じた宮崎あおいが歌う真っすぐな「ソラニン」は必聴!

5位:血の繋がらない我が子と父の物語『そして父になる』(2013年)

是枝裕和監督が2013年に製作した映画『そして父になる』。主演を俳優で歌手の福山雅治が務め、尾野真千子や真木よう子、リリー・フランキー、ピエール瀧、樹木希林などの豪華実力派キャスト陣が一堂に会しました。 出生から6年後に、子どもの取り違えが発覚したふたつの家族。彼らの交流と葛藤を、是枝監督の独自性が光る淡々とした映像で映し出しました。情緒的な雰囲気、胸に刺さる感情表現も用いて、登場人物の感情を丁寧に描いています。 本作は第66回カンヌ国際映画祭にて審査員賞を獲得し、国内での劇場公開時に映画観客動員ランキングで2週連続で1位を記録するなど、大きな注目を集めました。

4位:一瞬ホラーな衝撃のタイトルの意味とは?『君の膵臓をたべたい』(2017年)

浜辺美波 君の膵臓をたべたい
©️2017「君の膵臓をたべたい」製作委員会 ©️住野よる/双葉社

2016年本屋大賞で第2位となった、住野よるの大ヒット同名小説を映画化。浜辺美波と北村匠海がW主演を務め、第41回日本アカデミー賞にて新人俳優賞を獲得しました。 原作にない12年後が描かれ、高校時代を回想する「僕」とその周囲を通して、すい臓の病で亡くなったクラスメイト・桜良の存在が紐解かれます。桜良の“死ぬまでにしたいこと”を叶えるうちに、2人の間には友情とも、恋とも言える感情が芽生えて……という感動のストーリー! 現在の「僕」役には小栗旬、桜良の友人・恭子役には北川景子が抜擢されました。生と死をテーマに、“人と人との繋がり”を真っ直ぐに綴った本作。衝撃的なタイトルの意味を知るとき、誰もが涙すること間違いなしです。

3位:2018年、最も話題になった日本映画『万引き家族』(2018年)

『万引き家族』
​(C) 2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro.

リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、樹木希林らが出演した、是枝裕和監督による珠玉の家族ドラマ『万引き家族』。 第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを受賞した本作は、万引きで生計を立てる家族の暮らしと、彼らの秘密を描いています。パルム・ドールを日本映画が受賞するのは、1997年に公開された今村昌平監督の『うなぎ』以来であり、21年ぶりの快挙として大きな話題に。 是枝監督は本作を製作にするにあたって、構想に10年もの月日を費やしており、満を持しての映画化となりました。

2位:米アカデミー外国語映画賞を受賞した日本映画『おくりびと』(2008年)

『おくりびと』本木雅弘、山崎努
© REGENT RELEASING/zetaimage

所属していた楽団が解散し、故郷に戻り職探しをする主人公・小林は、ちょっとした勘違いから納棺師の仕事をすることになります。特殊な仕事のため、妻や友人からなかなか理解を得られない中、納棺師の業務にやりがいを見出し始めますが……。 主演を務めた本木雅弘が、遺体に死に化粧を施し棺に納めるシーンは必見です。心のこもった一連の儀式はとてもあたたかく、そして美しく、視聴者の心に深く響きます。 その感動は世界にも通じ、モントリオール映画祭グランプリのほか、多くの賞を獲得しました。

1位:古き良き日本を描いたヒューマンドラマ『ALWAYS 三丁目の夕日』(2005年)

昭和33年の東京を舞台に、集団就職で上京した少女やその就職先の家族、近所の駄菓子屋など、下町に暮らす人々の喜怒哀楽を描いた心温まるドラマ。VFX技術を駆使し、本物に負けないほど美しい夕陽や東京タワーが見事に再現されています。 第29回日本アカデミー賞では13部門すべてでノミネートされ、そのうち12部門で最優秀賞を受賞するなど、高い評価を獲得しました。 本作で監督を務めた山崎貴曰く、「当時の風景の再現以上に、人々の心や記憶に残っているイメージ的情景の再現を重視してつくられた映画」とのこと。昭和の日本特有の温かさを感じられる作品となっています。

【恋愛や思春期の葛藤……悩める若者たちの姿を描いた青春映画ランキング】

名作青春映画の評価基準は?

思春期特有の虚無感、孤独感や言葉に言い表せない苛立ち。若者だった誰もが、恋愛や友情などを通して胸に抱いたであろう、様々な感情を綴った青春映画をランキングにしました。

青春映画のランキングの評価基準は「人気度」、「葛藤などの表現の上手さ」、「若い世代の共感度」の3点です。

10位:若者たちの狂気を描いた衝撃作『ディストラクション・ベイビーズ』(2016年)

小さな港町で暮らす泰良は両親を早くに亡くし、日々喧嘩に明け暮れていました。ある日家から飛び出した彼は、中心街に行き強そうな相手に喧嘩を仕掛けます。 それを見て泰良に興味を持った裕也。2人は車を奪い、偶然車に乗っていたキャバクラ嬢の那奈とともに街を出ますが……。 愛媛県松山市を舞台に、『誰も知らない』で一躍有名になった柳楽優弥が主演を務めました。その他にも、菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎、池松壮亮、北村匠海など次世代の若手俳優が集結しており、彼らの演技は高く評価されました。知る人ぞ知る傑作邦画です。

9位:やんちゃ少年の青春物語『キッズ・リターン』(1996年)

北野武監督の6作目にあたる作品です。 何かと問題を起こす高校生のマサルとシンジ。ひょんなことからシンジはプロボクサーの道を歩み、マサルはヤクザの世界での成功を夢見ます。それぞれ順調に進んでいたものの、思わぬ挫折を味わうことになるというほろ苦い青春ストーリーです。 主要キャストを金子賢、安藤政信、森本レオなどの個性派人気俳優陣たちが務め、音楽監督をジブリ映画の作曲家として知られる久石譲が担当。スタッフ陣の豪華さでも注目を集めました。 本作は第49回カンヌ国際映画祭で監督週間正式出品作品に選出され、第51回毎日映画コンクールでは日本映画優秀賞を獲得しています。シンプルなストーリー構成と、独自の存在感を放つ画面作りが高く評価されました。

8位:岩井俊二ワールド全開の日本映画『花とアリス』(2004年)

幼馴染みの2人の少女と先輩の男子生徒とのいびつな三角関係を、岩井俊二監督独特の空気感の中で綴ります。中学も高校もバレエ教室も通学路も、いつも一緒にいた有栖川徹子と荒井花。しかし、花の初恋が2人の友情の形を少しずつ変えていくのでした。 本作は短編と長編の2パターンが存在し、劇場公開された長編バージョンは、ネット配信された短編バージョンを再編集したもの。アリスこと有栖川徹子を演じた蒼井優の幻想的なバレエシーンは必見です! 2015年には実写映画版の前日譚である長編アニメ映画『花とアリス殺人事件』が公開。絵コンテを基に実写映像を撮り、それをトレースしてアニメーション化する「ロトスコープ」という手法が用いられています。 この作品も実写版と同様、監督・脚本を岩井俊二が務め、主人公2人の声優も鈴木杏と蒼井優が続投しました。

7位:人気作家・伊坂幸太郎の同名小説を映画化『アヒルと鴨のコインロッカー』(2007年)

濱田岳と瑛太のダブル主演で、伊坂幸太郎の人気小説を映画化しました。 アパートに引っ越してきたばかりの椎名に、ある理由で本屋襲撃をもちかける隣人の河崎。若者たちの一風変わった友情に胸を打たれると同時に、伊坂マジックを堪能できる作品です。物語が進むにつれ、意外な事実と謎めいたタイトルの意味が判明します。 原作者の伊坂幸太郎は、本作に関して「この作品を映画化するのは難しい」とコメントしていました。しかし演技派キャストによる高い演技力と、張り巡らされた伏線を見事に回収するストーリー展開は高く評価され、長きに渡って愛される作品となりました。 本作の舞台となっている宮城県の仙台で、すべてのロケ撮影が行われています。

6位:思春期の心の闇をリアルに描いた話題作『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)

リリイ・シュシュと名乗る、謎のアーティストを崇拝する少年が主人公の本作。いじめや暴行、援助交際などに苦しむ14歳の行き詰った心を、印象的な音楽と岩井俊二監督特有の映像美でまざまざと描き出しています。 監督・原作者の岩井が掲示板に公開したインターネット小説を基に、原作本と映画が制作されました。映画は架空の世界と現実の小説の世界が融合したつくりとなっています。 主演の市原隼人のほか、忍成修吾、蒼井優が出演しており、キャスト陣の豪華さでも有名な作品。クラスのマドンナである久野を演じた伊藤歩は、役作りのために実際に頭を丸刈りにして、後半のシーンの撮影に挑みました。

5位:少年少女が抱える狂気を赤裸々に描く『台風クラブ』(1985年)

思春期の少年少女が抱える鬱憤や危うい感情を、相米慎二監督が狂気的に描いた衝撃作です。 男子生徒をプールに沈めて瀕死の状態にさせたり、女生徒を暴行目的で追いかけたり、台風接近の妙な高揚感とともに異常な行動に走る生徒たち。 主人公・三上恭一の恋人である高見理恵役を演じた工藤夕貴は、体当たりの演技が話題となり、本作をきっかけに注目を集めます。クラス担任の教師役を演じた三浦友和は、それまでの誠実で真面目なイメージからかけ離れた、生徒に関心のない無責任な役柄を演じ、俳優としての幅を広げました。 映画『ラストエンペラー』などで知られるイタリアの映画監督ベルナルド・ベルトルッチは、本作を「創作意欲を刺激する作品」と称賛するなど、業界内でも高い支持を受けています。

4位:園子温監督が人間の心の奥底を浮き彫りにした『ヒミズ』(2012年)

鬼才・園子温監督がメガホンを取り、古谷実の同名漫画を実写映画化した『ヒミズ』。家庭環境に恵まれない少年と少女の日常が、とある事件を機に暗転する様を描きます。 人間の奥底の“冷たく暗い”部分にスポットを当て、普通を願った少年少女が絶望と狂気に飲み込まれながらも、懸命に生きる姿を追った本作。東日本大震災の影響を受け、原作から改変された感動的なラストシーンは、忘れられない光景になるかもしれません。 主演の染谷将太と二階堂ふみは、第68回ヴェネツィア国際映画祭のマルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)を受賞し、国際的に高い評価を獲得。共演には渡辺哲をはじめ、光石研、窪塚洋介、でんでんら実力派俳優が名を連ねました。

3位:広瀬すず主演、競技かるたにかけた青春!『ちはやふる -上の句-』(2016年)

広瀬すず主演の映画「ちはやふる」シリーズは、競技かるたに青春をかけた学生たちを描いた作品。本作とその続編『ちはやふる 下の句』が最初の2部作として制作され、その後2018年3月に完結編となる『ちはやふる 結び』が公開されました。 原作は2007年12月から連載中(2021年2月現在)の人気同名コミックスで、競技かるたブームの火付け役となった作品。 劇中では、競技かるたを中心にしたスポ根的なドラマと、主人公と2人の幼馴染みの三角関係を描く恋愛ドラマが描かれています。 主演の広瀬すずの他にも、野村周平や新田真剣佑、上白石萌音など注目若手キャスト陣が脇を固め、キャストの豪華さも話題となりました。

2位:それぞれの視点で描く群像劇『桐島、部活やめるってよ』(2012年)

バレー部のエース・桐島が突然退部したことがきっかけとなり、彼に直接関係する生徒だけでなく、間接的な繋がりの生徒にまで波紋が広がる本作。 それぞれ悩みを抱える登場人物5人の心理描写にフォーカスした作品で、悩みを隠したまま表面的に交わり、出来事が進んでいきます。タイトルになっている桐島は、映画には直接登場しません。 原作は平成生まれの人気小説家、朝井リョウのデビュー作であり、第22回小説すばる新人賞を受賞した同名小説。作品発表時、朝井は現役の早稲田大学生であり、そのことも大きな話題を呼びました。 監督を務めた吉田大八をはじめ、キャストの神木隆之介や東出昌大、橋本愛らが複数の映画賞で監督賞や俳優賞を受賞するなど、多方面から高く評価された作品です。

1位:卓球に打ち込む少年たちの熱すぎる物語『ピンポン』(2002年)

人気漫画を宮藤官九郎の脚本で映画化し、卓球をこよなく愛する少年たちの姿をスピード感溢れる迫力の映像で描いています。 卓球部に所属する幼馴染のペコとスマイル。インターハイの地区予選で負けてしまったスマイルは、顧問のスパルタ指導のもと、卓球の才能を開花させます。一方で、落ち込んだペコは卓球の世界から離れてしまうのでした。しかし2人は思わぬところで再会するのです。 個性の強いキャラクターを見事に再現するのは、窪塚洋介、ARATA、大倉孝二ら。中村獅童の怪演も大きな話題となりました。原作は漫画家・松本大洋による同名漫画で、独特でスピード感のある絵のタッチと、繊細な感情表現が光るストーリー展開で多くのファンを獲得しています。 本作は第26回日本アカデミー賞で優秀作品賞、優秀監督賞、優秀脚本賞などを受賞したほか、評論家の間でも高い評価を獲得。また、2014年には原作の絵をほぼそのまま使用したアニメーション番組が放送されるなど、長きに渡って愛されています。

【年齢は関係ない!観るべき感動の日本アニメ映画ランキング】

感動するアニメ映画の基準って?

大人から子どもまで笑って、泣けて、感動できるアニメーション映画。世界中の人々に愛される日本の文化、“ジャパニメーション”の魅力が詰まった必見のアニメ映画を紹介しましょう!

アニメ映画ランキングの評価基準は「人気度」、「大人でも楽しめる度」、「感動度」の3点です。

10位:押井守監督渾身の1作『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』(1984年)

高橋留美子原作の人気アニメ『うる星やつら』の劇場版2作目です。 主人公・あたるが通う友引高校の“学園祭の前日”がループするという不可思議な現象が起こり、住人は次々と姿を消し、街は荒れ果てていきます。ラムとあたるのラブコメディという元々のスタイルから完全に脱し、アニメにおける不変の時間軸に一石を投じた、押井守監督こだわりの1作です。 興行収入は前作を下回ったものの、雑誌『キネマ旬報』内の読者選出ベスト・テンで第7位にランクインするなど、作品の内容に関しては高い評価を獲得しました。 画期的なアイディアと斬新な設定が施され、当時の多くのクリエイターに大きな影響を与えた本作。その公開2年後に製作された『うる星やつら4 ラム・ザ・フォーエバー』は、夢をテーマにした作品となっています。

9位:「ドラえもん」史上初の3DCG映画『STAND BY ME ドラえもん』(2014年)

長い歴史を持つ『ドラえもん』の原作から、特に人気のエピソード7つをピックアップ。のび太がドラえもんと出会い別れるまでや、のび太としずかちゃんのロマンスなどを組み合わせ、再構築したストーリーが展開されます。 藤子・F・不二雄原作の国民的アニメとして親しまれる「ドラえもん」が、シリーズ初の3DCGによってつくられた画期的な作品。VFXの第一人者・山崎貴監督と八木竜一がメガホンを取り、懐かしくも新しい「ドラえもん」を誕生させました。

8位:「ポケモン」初のアニメ映画『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』(1998年)

ポケモンマスターになることを目標に旅を続けるサトシ一行は、とある招待状を受け取りポケモン城へと向かいます。しかし、それは人工的につくられたポケモン「ミュウツー」の策略であり、サトシたちはバトルに負けてしまい……。 世界中にファンを持つTVアニメ「ポケットモンスター」シリーズの記念すべき劇場版1作目です。本作では、ポケモンの「オリジナル」と「コピー」の戦いが描かれ、人間によって生み出されたコピーポケモンの存在意義を問う内容となっています。

7位:大人も感涙する傑作アニメ映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』(2001年)

国民的人気アニメ『クレヨンしんちゃん』の劇場版9作目です。大人たちの心を惑わせ、懐かしい時代へと時間を戻そうとする謎の組織「イエスタディ・ワンスモア」が登場。その企みを阻止するため、嵐を呼ぶ幼稚園児・しんちゃんらが果敢に立ち向かいます。 昭和30年代から40年代という大人も楽しめる要素が存分に盛り込まれ、親子で楽しめる名作です。 監督を務めた原恵一は、「あのような形でつくることで『クレヨンしんちゃん』ではなくなる自覚があったが、それでもいい映画を作りたいという気持ちが勝った」と本作についてコメント。その言葉通り、TVシリーズ版や過去の劇場版からはかけ離れた、異彩を放つ作品だという評価も多く見受けられました。 なお本作は、1999年放送の「母ちゃんと父ちゃんの過去だゾ1」の回を原型につくられています。

6位:バケモノの世界へ迷い込んだ少年の成長物語『バケモノの子』(2015年)

バケモノの子
©︎NIPPON TELEVISION NETWORK

人間界「渋谷」とそのパラレルワールドとして存在する、バケモノの世界「渋天街」。ある日、ひとりぼっちの少年は「熊徹」というバケモノと出会い、強くなりたい一心で熊徹の弟子になりました。 修行をしながら少年が人間界と行き来をする中、2つの世界を巻き込む重大な事件が発生し……。 『サマーウォーズ』などをヒットさせた細田守監督作品です。孤独な人間の少年と荒っぽいバケモノ・熊徹が次第に心を通わせ合う様子や、人間界で新しい出会いを得る少年の成長が描かれました。役所広司や宮崎あおいらが声で命を吹き込んだ、生き生きとしたキャラクターもとても魅力的です。

5位:デジタル世界で繰り広げられるひと夏の戦い『サマーウォーズ』(2009年)

細田守『サマーウォーズ』
© FUNimation Entertainment/Zeta Image

憧れの先輩・夏希に誘われ、夏希の田舎にやって来た男子高校生・健二。彼は思いがけず発生したサイバー攻撃から世界を守るため、得意の数学を活かし立ち向かっていきます。 デジタル世界でのバトルと、アナログ的な田舎のあたたかい家族の対比が秀逸な作品です。第42回シッチェス・カタロニア国際映画祭では、アニメーション部門の最優秀長編作品賞、第41回星雲賞メディア部門に輝くなど、国際的にも高く評価されました。 また本作は、学生たちの夏休み期間中に度々テレビ放送されることも有名。その際にはファンの人々が同じシーンの名セリフをSNS上に書き込むなど、夏の風物詩として親しまれています。

4位:日本アニメ映画の超大作。神獣と人間、正義をかけた戦い『もののけ姫』(1997年)

もののけ姫
©Miramax Films/Photofest

「タタリ神」から呪いを受けたエミシ一族の青年アシタカは、呪いを解くための旅に出ます。辿り着いた「タタラの村」では、人間の生活を守るべく鉄を造っていました。しかし、神々の森を破壊する鉄造りに怒る神とタタラの人々との戦いが始まり……。 宮崎駿監督が16年という構想期間を経て製作した、スタジオジブリの超大作です。森に住む神獣と人間との対立を描きながら、不条理な世の中でも強く“生きる”というメッセージを投げかけました。

3位:大友克洋監督が自身の同名漫画を自らアニメ映画化『AKIRA』(1988年)

『AKIRA』(1988)
© Streamline Pictures/zetaimage

荒廃した近未来都市「ネオ東京」が舞台。超能力者の少年アキラをめぐる軍とゲリラの壮絶な戦いに、暴走族の主人公らが巻き込まれていくというストーリーです。 世界中に多くのファンを持つ人気作であり、今となれば“オリンピックを翌年に控えた2019年”という、予言めいた設定にも驚かされます。芸能山城組が手掛けた本作の音楽は、劇伴の域を越えた独自性の高い音楽だとして反響を呼び、高い評価を獲得しました。 日本国内のみならず、アメリカやイギリス、フランスなどを中心とした世界各国で注目と人気を集め他本作。今もなお多くのファンを持つ、日本の名作アニメーション映画として世界から愛され、2021年現在ハリウッドでの実写映画化も進行中です。

2位:邦画史を変えた社会現象アニメ映画『君の名は。』(2016年)

『君の名は。』
(C)2016「君の名は。」製作委員会

東京の少年と飛騨の山奥に住む少女が、夢の中で度々入れ替わる不思議な現象を通じて惹かれ合い、定められた運命に立ち向かっていく感動作です。 2020年12月までの日本国内歴代興行収入ランキングでは、『千と千尋の神隠し』、『タイタニック』、『アナと雪の女王』に続いて第4位にランクイン。全世界興行収入は約400億円に及び、「千と千尋」の約355億円(2021年2月現在)を抜いて、日本映画歴代1位となりました。 本作は2016年の夏休みシーズンに合わせて本作は劇場公開されましたが、連日館内は超満員を記録。そのため、異例のロングラン上映となり、一部劇場では翌年の2017年8月11日まで上映が行われたことも話題になりました。

1位:異世界での少女の成長を綴った邦画最大級のヒット作品『千と千尋の神隠し』(2001年)

『千と千尋の神隠し』
© 2001 Studio Ghibli・NDDTM

主人公の千尋は引っ越しの途中、両親とともに神々が住む世界に迷い込んでしまいました。両親は魔女によって豚に変えられ、千尋は魔女の「湯屋」で働くことに。様々な出会いを繰り返しながら、両親を元に戻す策や人間界に帰る方法を模索します。 宮崎駿監督が贈る日本のアニメ映画の金字塔と言える作品。国内の興行収入316.8億円という記録は、長きに渡り他の追随を許しませんでした。しかし2020年12月、劇場版「鬼滅の刃」が“19年ぶり”にランキングを更新し、ついに王座から降りる日が……。 誰もがアニメ映画の未来に希望を見ると同時に、「千と千尋」の魅力を再認識しました。

【言葉では言い表せない……甘くて切ない恋愛邦画ランキング】

傑作恋愛映画の評価基準は?

恋愛映画といえば、漫画原作の胸キュンストーリーの印象が強いかもしれません。

しかし、甘さと切なさが混在するような作品でこそ、邦画らしい繊細な心理描写は生かされます。今回は、そんな胸に迫る傑作たちを「話題性」、「言葉にできない切なさ」、「心情描写の繊細さ」の3点から評価しました。

8位:松岡茉優の怪演が光る1作『勝手にふるえてろ』(2017年)

『勝手にふるえてろ』松岡茉優
©2017映画「勝手にふるえてろ」製作委員会

松岡茉優が主演を務めたラブコメディ『勝手にふるえてろ』。松岡演じる恋愛経験ゼロのOL・ヨシカが2人の男性の間で揺れ動く様を、とてもポップに描いたのが特徴です。 とはいえ、胸に刺さるような場面もあり、恋愛に対して消極的になってしまっている人には、特にオススメしたい1作と言えるでしょう。 原作は人気小説家・綿谷りさ著作の同名小説です。綿谷は高校生時代にベストセラー小説『インストール』でデビューを飾り、19歳で『蹴りたい背中』を執筆。同作で第130回芥川賞を最年少受賞したことも話題を集めました。 本作のメイン公開劇場だった新宿シネマカリテでは、ウェス・アンダーソン監督作『グランド・ブタペスト・ホテル』をしのぐヒットを記録。2018年3月時点で、同館の歴代興行収入1位を獲得するなど、異例のヒットを飛ばしました。

7位:悲しい負の連鎖から見出す希望『そこのみにて光輝く』(2014年)

心に傷を負い仕事を辞めてしまった男と、家族を養うために想像を絶する状況下に置かれた女。ある時ふたりが出会い、一途に愛を貫く様を描きました。 恋に落ちる主人公とヒロインを演じた綾野剛と池脇千鶴、池脇演じる千夏の弟役を務めた菅田将暉らの迫真の演技が光ります。 本作の原作は、第2回三島由紀夫賞の候補作にも選出された佐藤泰志著作の同名小説。同著者の作品で実写映画化もされた作品『海炭市叙景』と『オーバー・フェンス』とともに「函館3部作」と称され、ファンの間で親しまれています。 第87回アカデミー賞にて外国語映画賞部門の日本代表作品に選ばれ、第38回モントリオール世界映画祭では最優秀監督賞を受賞するなど、国内外で高評価を獲得しました。

6位:園子温監督による傑作邦画『愛のむきだし』(2009年)

母を亡くした少年を中心に、愛を渇望する人々を生々しく描写した衝撃作。宗教問題、盗撮、バイオレンスなど、過激なテーマがてんこもりです。作中では過激なセリフが数多く登場するため、R-15指定となっています。 4時間弱という長丁場ですが、飽きさせない展開と満島ひかりらの体当たりの演技によって、あっという間に感じるかもしれません。 また満島の他にも、それまで演技経験がほとんどなかった人気音楽グループ「AAA」のメンバーである西島隆弘が主要キャストを務め、配役の異色さからも注目を集めました。後の日本アカデミー賞女優で、演技力の高さに定評のある安藤サクラも出演。 本作は毎日映画コンクールで、監督賞とスポニチグランプリ新人賞を獲得し、ベルリン国際映画祭でも上映されるなど、批評家の間でも高い評価を得ました。

5位:安藤サクラの体当たりの演技が話題に『百円の恋』(2014年)

ハードなラブシーンやボクシングシーンも見事にこなした、安藤サクラの熱演が光る1作。 引きこもりの怠惰な生活を送っていた32歳の一子が百円ショップで働き始め、冴えない日々を打開すべく、恋やボクシングに全力投球していきます。 本作は第57回ブルーリボン賞と第88回キネマ旬報ベスト・テンにて、主演女優賞を獲得しました。日本アカデミー賞では最優秀女優賞、最優秀脚本賞、優秀作品賞、優秀監督賞、優秀助演男優賞を受賞するなど、多数の映画賞を席巻。 またこの年の米国アカデミー外国語映画賞で、日本代表作品に選ばれた作品でもあります。 安藤は撮影のために短期間で大幅な体重の増減を実施し、そのストイックな役作りも大きな話題となりました。

4位:邦画だから味わえる魅力が詰まった恋物語『ジョゼと虎と魚たち』(2003年)

田辺聖子による同名短編小説の映画化作品。妻夫木聡と池脇千鶴が主演し、平凡な大学生と足の不自由な少女とのアンバランスな恋を描きました。上野樹里や新井浩文といった後の人気俳優陣も多く出演しています。 繊細な心理描写に共感する声も多く、おもわず自身の恋愛の記憶が呼び起こされる秀作です。 監督を『メゾン・ド・ヒミコ』などの多数の作品で知られる犬童一心が、劇中の音楽を人気実力派バンド「くるり」が担当し、その独自の世界観も魅力的です。 第77回キネマ旬報では最優秀主演男優賞、第46回ブルーリボン賞では最優秀主演男優賞と最優秀主演女優賞にノミネートされました。

3位:雨の季節に起こった愛の奇跡『いま、会いにゆきます』(2004年)

ある雨の日、妻に先立たれ一人息子と暮らす男性の前に、妻そっくりの記憶喪失の女性が現れます。驚きながらも彼女を家族として迎え、3人の同居生活が始まりますが……。 市川拓司のベストセラー小説を、中村獅童と竹内結子の主演で映画化した作品です。子役・武井証の好演も涙を誘い、美しい家族愛を描いた感動の物語となりました。

2位:菅田将暉と小松菜奈の共演による時を超えたラブストーリー『糸』(2020年)

『糸』小松菜奈、菅田将暉
(C)2020映画『糸』製作委員会

中島みゆきの名曲をモチーフに、18年に渡る運命の恋を綴る壮大なラブストーリー。前回の『溺れるナイフ』から5年、菅田将暉と小松菜奈が再び恋人役を演じました。 平成元年に生まれ、13歳の時に出会った高橋漣と園田葵。2人は想いあったまま引き離され、8年後、21歳になった漣は北海道でチーズ職人をしていました。さらに10年後の平成最後の年、2人は導かれるように再会することになり……。 平成30年史を背景として、故郷に残った連と東京、沖縄、シンガポールと各地を転々とする葵の人生を並行して描いており、時代の変遷も胸に迫ります。2人の切っても切れない絆とその想いがたどり着いた結末に、涙せずにはいられません!

1位:邦画界に「セカチュー」ブームを巻き起こした純愛物語『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年)

主人公・朔太郎に置手紙を残し、婚約者・律子が姿を消します。律子は1本のカセットテープを見つけ、朔太郎の故郷・高松へ。律子の行先を偶然知った朔太郎は、かつての恋人・亜紀を想い起こし……。 片山恭一のベストセラー小説に、独自のストーリーを加えて映画化した作品です。原作では軽く触れられただけの律子を映画ではキーパーソンに据え、高校時代に恋人を失った朔太郎の心の傷を、救いに導く役割も与えました。

【ヤクザものから特撮まで!ド派手な日本アクションの傑作映画】

名作アクション映画の評価基準は?

洋画のアクションは大迫力!と言われますが、日本が誇る特撮やヤクザものだって負けていません。

ド派手なアクションが楽しめる邦画の傑作を「人気度」、「アクションの迫力」、それを盛り上げてくれる「物語のアツさ」の3点で評価してランキングにしました。

8位:物議を醸しながらも各映画賞を総なめにした衝撃作『バトル・ロワイアル』(2000年)

高見広春による同名小説の映画化です。新しい法律の下、無人島に閉じ込められ殺し合いをさせられることになった中学生たちの混乱と友情を、容赦ない暴力表現とともに描きました。 生徒役オーディションには約6000以上の応募があり、その中から主人公の七原秋也役に藤原竜也が、中川典子役に前田亜季が大抜擢。その他の主要人物を塚本高史、柴咲コウ、栗山千明、山本太郎、安藤政信、高岡蒼甫などが演じ、最終的には42名の生徒役が決定しました。 本作を鑑賞したクエンティン・タランティーノ監督が、栗山千明のバイオレンスな演技を気に入ったのをきっかけに、栗山は『キル・ビル Vol.1』に出演。『バトル・ロワイアル』でのワンシーンをオマージュしたシーンを自ら演じました。

7位:インディーズが誇る究極のバイオレンス映画『狂い咲きサンダーロード』(1980年)

暴走族がはびこる近未来の街「サンダーロード」。新しい暴走族のルールに反抗した「魔墓呂死(まぼろし)」のジンは対立組織から惨い仕打ちを受け、不自由な体にされてしまいます。それでも復讐のために戦いを挑むという、バイオレンス要素が満載の物語です。 劇中歌として泉谷しげるの楽曲をはじめする、さまざまなアーティストが手がけたロックミュージックが使用されました。 アクション映画を得意とする石井岳龍監督が大学時代に製作した自主映画ですが、全国公開されカルト的な人気を誇る名作と言われています。 石井監督は本作で第23回ブルーリボン賞のスタッフ賞を受賞し、主演の山田辰夫は第4回日本アカデミー賞と第5回報知映画賞、第2回ヨコハマ映画祭の各新人賞を獲得。日本における多くの映画賞で華々しい成績を残しました。

6位:日本任侠映画の金字塔『仁義なき戦い 広島死闘篇』(1973年)

仁義なき戦い 広島死闘編
©東映

深作欣二監督の代表作である「仁義なき戦い」シリーズの2作目です。 昭和25年、1950年の広島市。村岡組と大友組の対立に、広能組組長・広能昌三までもが巻き込まれる形で、広島は大きな抗争へと発展していきます。 本作では菅原文太演じる広能昌三が脇役となり、千葉真一が務めた大友勝利の突き抜けたキャラクターが際立ちました。 メインキャストの千葉は常にサングラスを着用したり、唇を裏返して糊で貼り付けたりと、役に合わせて徹底した役作りを模索。時には台本にない芝居を多数取り入れるなど、役者魂が光る作品です。

5位:日本不良漫画の金字塔が、豪華俳優で実写映画化『クローズZERO』(2007年)

舞台となるのは、“不良の”名門で知られる鈴蘭男子高校。鈴蘭にはいくつもの派閥があり、日々勢力争いを繰り広げています。特に3年の芹沢は、「百獣の王」という異名を持ち鈴蘭の頂点に立っていました。 そこに覇権を狙う滝谷が転入してきます。彼も「最凶の転入性」と称される強者で……。 高橋ヒロシによる不良漫画の金字塔「クローズ」の世界観をベースに、映画では漫画の前日譚であるオリジナルストーリーが展開されます。主演キャストに小栗旬を迎え、山田孝之、桐谷健太、高岡蒼佑、黒木メイサら豪華キャストが集結。監督を務めたのは三池崇史です。

4位:逆刃刀に誓った流浪の剣士『るろうに剣心』(2012年)

和月伸宏による同名漫画の実写化シリーズ第1作目です。かつて「人斬り抜刀斎」と呼ばれた緋村剣心は、2度と人を斬らないと心に決め、流浪の旅を続けていました。その中で様々な事件に遭遇し、人々を守るために剣をふるいます。 佐藤健が主演を務め、武井咲や吉川晃司、蒼井優や青木崇高、綾野剛や窪田正孝、江口洋介、香川照之などの豪華キャスト陣が脇を固めました。 第36回日本アカデミー賞で武井が新人女優賞を獲得し、第1回ジャパンアクションアワードでは、スタントやアクションに関する賞を複数受賞。国内の映画賞で多くの記録を残し、特にアクションシーンへの評価が高い作品です。

3位:「全員悪人」でお馴染みのヤクザ映画『アウトレイジ』(2010年)

北野武監督の「アウトレイジ」シリーズ第1作目。過激な暴力描写と、「全員悪人」というキャッチコピーで1作目から大きな話題を呼び、3部作が制作されています。 北野監督自ら主演を務め、椎名桔平や加瀬亮、三浦友和や國村凖などの豪華出演陣が話題を呼びながらも、バイオレンスな表現からR15+指定となりました。「バカ野郎」「この野郎」などのセリフが飛び交う“たけしワールド”が全開で、監督のファンならば観逃せないシリーズです。

2位:日本映画を代表する黒澤明作品『七人の侍』(1954年)

時は戦国時代、野武士の襲来に生活を脅かされていた貧しい百姓たちが腕利きの浪人7人を雇い、ともに命をかけて戦う様を描きました。 また2016年には、アントワーン・フークアが監督を務め、日本でも話題になったリメイク版『マグニフィセント・セブン』も公開。同作にはデンゼル・ワシントン、イーサン・ホーク、クリス・プラット、イ・ビョンホンなどの実力派人気俳優が集結しています。 撮影中、撮影の邪魔になりそうな電柱を、黒澤明監督の「どかせ」の一言で本当に撤去するなど、黒澤明にまつわる伝説が数多く生まれた作品となりました。

1位:日本vsゴジラ!リアルな描写が人々の心を掴んだ怪獣映画『シン・ゴジラ』(2016年)

数ある日本の「ゴジラ」シリーズの中で、初めてフルCGで製作された作品です。ある日、海上に謎の巨大生物が現れ、成長しながら東京・神奈川を破壊していきます。 従来のシリーズで重視されたゴジラと自衛隊の戦闘シーンよりも、常的でよりリアリティーのあるシーンが多く含まれている本作。日本政府の会議の様子やネット上での国民の反応、会見の模様といった日常的で、よりリアリティーのあるシーンが特徴的です。 そのため、事態の解決に当たる人間たちの心理描写や日本社会の仕組み、災害時の政府の動き方などが丁寧に描かれています。 主演の長谷川博己や石原さとみ、高橋一生や市川実日子、竹野内豊や高良健吾などの豪華なキャスト陣の出演も話題を呼びました。またピエール瀧や前田敦子、KREVAといったさまざまなジャンルの俳優たちのカメオ出演にも注目が集まったようです。

【1度は聞いたことがあるはず!有名シリーズの邦画ランキング】

面白いシリーズもの映画の評価基準は?

ホラーにオカルト、刑事ものなど様々なジャンルの邦画から、誰もが1度はタイトルを聞いたことがある有名シリーズを厳選しました。

今回の評価基準は「人気度」、「シリーズ全体の面白さ」、「ブーム性」の3点です。ブーム性は継続的な評価という意味ではなく、公開時に社会現象的な人気が出たもの。シリーズを重ねてもマンネリ化せず、新作が出た時にどれだけ世間にインパクトを与えたか、という点を評価しました。

7位:横溝正史の小説「金田一耕助シリーズ」の映画化『八つ墓村』(1977年)

かつて金に目がくらみ、村人が落武者たちを惨殺したという村。この村で32人の男女が殺戮される事件が起こり、さらに20年後、再び奇怪な連続殺人事件が発生しました。事件解決を依頼された名探偵・金田一耕助は、“八ツ墓村”で謎解きに乗り出します。 全編に渡りオカルト色に満ちた作風で、「祟りじゃ~」のセリフは流行語にもなり、山崎努の怪演も印象的な傑作ホラーです。 横溝正史作の人気小説「金田一耕助」シリーズを映画化した作品で、金田一耕助役を往年のスター俳優・渥美清が演じ、萩原健一や小川真由美、山崎努や市原悦子など実力派俳優陣が脇を固めました。また、主人公の少年期役として、子役時代の吉岡秀隆が出演しています。 1979年にテレビ放送された際は、関東地区で34.2%という異例の高視聴率を獲得した人気作品です。

6位:日本ホラー映画の火付け役『リング』(1998年)

リング 貞子
©️OMEGA PROJECT/zetaimage

鈴木光司の同名小説を映画化した、人気ホラー「リング」シリーズの第1作目です。 キーアイテムとなるのは、観た者は1週間後に死んでしまうという「呪いのビデオ」。それを取材するテレビディレクターが、自身もその呪いに巻き込まれることになり、恐ろしいビデオに秘められた事実を探っていきます。 本作は邦画ホラー(Jホラーとも)ブームの先駆けとも言われており、挿入歌がヒットするなど、一大ムーブメントを巻き起こしました。その後も数々の関連作品やスピンオフ映画が公開されたほか、ハリウッド・リメイク版も製作されており、世界的に高い人気を誇っています。

5位:木村拓哉主演の人気ドラマがスクリーンに『HERO』(2007年)

6年ぶりに東京地検城西支部へ帰ってきた久利生検事。彼が担当した過失致死事件に大物弁護士が登場したことから、代議士の収賄事件にも繋がることが発覚します。久利生は証拠を集めるため、検察事務官の雨宮とともに韓国へ飛ぶことに……。 木村拓哉主演の大ヒットドラマ『HERO』の劇場版シリーズ1作目です。阿部寛、大塚寧々らお馴染みのメンバーのほか、特別編ドラマの中井貴一らも出演。また、久利生と対峙する弁護士を松本幸四郎が務め、久利生の事務官役・松たか子との親子共演も話題となりました。

4位:世界でも人気の原作漫画を実写化し大ヒット『DEATH NOTE』(2006年)

人気漫画『DEATH NOTE』の実写映画化です。本作の主人公は、名前を記入するだけで命を奪うことができる死神のノートを手にし、正義の名のもとに殺人を繰り返す青年・夜神月。彼と対をなす天才で、一連の死亡事件を捜査する名探偵・L(エル)の駆け引きを描きました。 原作から抜け出たように完璧なLを演じた松山ケンイチの出世作となっています。 2部作の後編にあたる『デスノート the Last name』のほか、スピンオフ作品である『L change the WorLd』が2008年に公開されました。その後も2015年にテレビドラマ化し、劇場版『デスノート Light up the NEW world』が公開されるなど、多岐に渡って映像化された作品です。 2017年にはアメリカとカナダで撮影されたリメイク版、Netflixオリジナル映画『Death Note/デスノート』が全世界に配信されるなど、国際的な人気を誇っています。

3位:東野圭吾の直木賞作品を映画化『容疑者Xの献身』(2008年)

福山雅治主演のドラマ「探偵ガリレオ」シリーズの劇場版です。「ガリレオ」の異名を持つ物理学者の湯川が、完璧に細工された殺人事件の謎を解いていきます。しかし、隠されていた真実はあまりにも悲しいものでした。 主演の福山雅治の他にも、柴咲コウや北村一輝、渡辺いっけいや真矢みき、ダンカンが出演するなど、TVドラマ版と同じ豪華キャスト陣の共演が注目を集めました。事件の容疑者となる石神役を務めた、堤真一の熱演が胸に迫ります。 原作は東野圭吾の同名人気推理小説で、通称「ガリレオ」シリーズの第3弾。第6回ミステリ大賞などの文芸賞を獲得し、「このミステリーがすごい!2006」では第1位に輝きました。

2位:限られたわずかな時間の中での救出劇『BRAVE HEARTS 海猿』(2012年)

海上保安庁の精鋭が集まる特殊救難隊に所属する仙崎と吉岡に、海上着水したジャンボジェット機の事故情報が入ります。機体が海に浮かんでいられる時間は20分、機内の要救助者は346人。しかも、吉岡の恋人がCAとして搭乗していました。 海難救助に命をかける「海猿」シリーズの劇場版4作目であり、シリーズ最終作。キャストの熱演と迫力の映像によって緊迫感溢れる海洋ムービーに仕上がり、手に汗握らずにはいられません。

1位:シリーズが続々と日本映画の興行収入を塗り替える『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003年)

前作『踊る大捜査線 THE MOVIE』の事件から5年後、観光スポットとなったお台場で殺人事件が発生し、女性警視正が指揮を執ります。噛み付き魔の出現やスリ事件も並行して起こる中、青島刑事らは上からの指示に縛られ、思うような捜査が出来ず……。 大ヒットドラマ「踊る大捜査線」シリーズの劇場版2作目です。青島らは犯人逮捕のために奔走するも、縦割り行政が邪魔し「レインボーブリッジ、封鎖できません!」の名台詞が生まれました。 劇場版シリーズは「THE FINAL」まで、スピンオフを除いて全4作が制作。そのどれもが邦画興行収入の上位にランクインするなど、日本全国でヒットしたシリーズとなりました。

【人間の闇に正面から向き合う!ヘビーでメッセージ性のある邦画ランキング】

ヘビーな名作映画の評価基準は?

メンタルが落ち込んでいる時に観るのは危険!?ヘビーだけど考えさせられる邦画の名作を、「人気度」、実在の殺人事件など「扱うテーマの重さ」、「社会に投げかけるメッセージ性の強さ」の3点からランキングにしました。

6位:行き過ぎた愛情表現の行方『オーディション』(2000年)

村上龍の同名小説の映画化です。新作映画のオーディションに応募してきた女性の中から再婚相手を決めようと考えた男が、あるひとりの女性に心を奪われたことから、おぞましい恐怖体験をすることになります。 三池崇史監督によるあまりにも残酷な描写に、海外の試写会では退出者が続出する事態に!無修正版を観たショックで、病院に運ばれた人もいたという衝撃作です。 また、マッド・デイモン出演の映画『ディパーテッド』のワンシーンで使われた他、アメリカの人気ミュージシャンのマリリン・マンソンも絶賛。マンソンは監督の三池に電話でリメイク版への出演を希望するなど、国外からも支持を得ました。

5位:ネグレクトの実態を映画化『誰も知らない』(2004年)

誰も知らない 柳楽優弥
©︎ IFC FILMS

1988年に実際にあった子ども置き去り事件を題材に、過酷な生活を強いられた兄弟を描いた物語。15年の構想期間を経て、是枝裕和監督が映画化しました。 長男を演じた柳楽優弥が、カンヌ国際映画祭の最優秀主演男優賞を史上最年少で獲得し、その名を世界に知らしめた作品です。 さらにネグレクトを繰り返す母親役を演じたYOUは、演技経験がほとんどない状態での起用であったものの、その自然体な演技が見事です。キネマ旬報ベスト・テンで助演女優賞、日本アカデミー賞で優秀助演女優賞を受賞するなど、役者としての大きな才能を開花させました。

4位:アツすぎる男の“絶対に勝たなきゃいけないケンカ”『宮本から君へ』(2019年)

宮本から君へ
©「宮本から君へ」製作委員会

1990年から1994年に『モーニング』誌で連載された、新井英樹の同名漫画を原作とした本作。2018年放送のTVドラマから池松壮亮や蒼井優などの主要キャストが全員続投し、ドラマ版の続きとなる物語が描かれました。 熱血営業マン宮本浩は、まっすぐで熱く、不器用すぎる男。彼はある日、恋人の靖子の家に食事に呼ばれますが、そこへ靖子の元彼・裕二が現れました。 宮本が靖子のために裕二を追い払ったことをきっかけに、2人は心から結ばれるようになります。しかしある日、靖子を連れて営業先との飲み会に参加した宮本は、ひとり酔いつぶれてしまい……。

3位:実話をベースにしたある青年のゆがんだ青春『青春の殺人者』(1976年)

両親から愛され育ったはずの青年が、成り行きで父も母も手にかけてしまい、転落の人生を歩む様子を冷ややかにとらえた作品。 主人公役の水谷豊、そしてその恋人を務めた原田美枝子の熱演は、今も色あせることなく心に重く響きます。その他にも、主人公の母親役を市原悦子、主人公の高校時代の同級生役を桃井かおりが演じるなど、個性派キャストの起用が特徴的。 本作は、1974年に千葉県で実際に起きた親殺し事件を基にした小説『蛇淫』を、大胆なアレンジを加えながら映画化したもの。また、若手実力派俳優の染谷将太や脚本家の野沢尚などから「特別な作品」として絶賛されるなど、業界内でも多くのファンを持つ不朽の名作です。

2位:日本映画界に衝撃作が走った話題作『告白』(2010年)

湊かなえのベストセラー小説の映画化です。「私の娘がこのクラスの生徒に殺された」という、1人の教師の衝撃的な告白から始まるミステリー。愛娘の命を奪われた復讐劇でありながら命の尊さも切実に訴え、主演の松たか子の狂気的な演技が話題になりました。 監督を務めたのは、独特な映像表現と大胆な色彩を放つ個性派作品で知られる中島哲也。映画『嫌われ松子の一生』や『パコと魔法の絵本』、役所広司主演で小松菜奈のブレイク作『渇き。』などの作品で知られています。 本作では監督の特徴でもある明るくカラフルな色彩描写を封印し、モノクロの映像を多用するなど、全編を通してトーンを抑えた演出を取り入れています。これによって、映画のテーマである少年犯罪やいじめ、復讐にまつわる重々しい雰囲気を存分に表現することに成功。 また、「AKB48」や「相対性理論」、「Radiohead」などの多種多様なアーティスト陣による楽曲が、作品の混沌とした世界観を高めました。

1位:人間の本性に迫る傑作邦画『怒り』(2016年)

渡辺謙が主演を務め、森山未來、松山ケンイチ、広瀬すず、高畑充希、池脇千鶴、宮崎あおいら主演級の俳優陣が多数出演した『怒り』。綾野剛と妻夫木聡が、ゲイのカップルを演じたことも注目された話題作です。 ある事件の容疑者と見られる男たちと、それを取り巻く人々を描いた群像劇で、豪華俳優陣の演技合戦が大きな見どころ。 本作は吉田修一の同名小説を原作としており、2007年に実際に起きた殺害事件から着想を得て執筆された作品です。 第40回日本アカデミー賞では、最優秀助演男優賞をはじめとする多数の賞を受賞。その他にも日本映画界の各映画賞を席巻し、2016年を代表する邦画のひとつとなりました。 また、第41回トロント国際映画祭や第64回サンセバスチャン国際映画祭に出品されるなど、日本国外からも高く評価されました。

【戦争や歴史を元にした「平和」について考えさせられる邦画作品ランキング】

戦争邦画の名作の評価基準は?

日本史においても、世界史においても避けては通れない、戦争とそれにまつわる歴史。日本人の目線から描かれた、「平和」を問う邦画の名作を厳選しました。

評価基準としたのは「人気度」、「考えさせられる度」、「平和への思いの強さ」の3点です。

6位:戦艦大和の乗組員を描いた終戦60周年記念作品『男たちの大和/YAMATO』(2005年)

日本海軍が誇る戦艦大和。その乗組員という過去を持つ漁師の神尾が、上官だった内田の娘・真貴子の頼みを聞き、大和の沈没点まで彼女を案内することになります。船を進ませながら神尾の重い口が開き、戦時中の様子が語られて……。 辺見じゅんによる小説の映画化です。本作の登場まで、大和が沖縄で行った特攻作戦「菊水作戦」に関係する映画は、軍の上層部が中心としたものがほとんどでした。しかしこの映画は、下士官や市井の人々の目線から描かれました。 実寸大の戦艦大和を建造して実現した戦闘シーンは、日本映画史上最大規模の迫力です。

5位:ビルマの竪琴を奏でる水島上等兵の決断『ビルマの竪琴』(1985年)

ビルマ戦線で敗北が決まった日本軍。水島上等兵は素直に撤退することを日本兵に勧めますが、抵抗を続けた多くの兵が命を落としました。水島は仲間の霊を弔うため、ひとりビルマに残り僧侶となることを決意します。 竹山道雄が“児童向け”に執筆した小説を1956年に映画化した市川崑監督が、再びメガホンを取り1985年に製作した作品です。中井貴一がビルマの竪琴を操る水島役を演じ、仲間からの「水島!一緒に日本へ帰ろう!」という感動的なセリフが、一大ブームを巻き起こしました。

4位:大島渚監督による不朽の名作『戦場のメリークリスマス』(1983年)

戦場のメリークリスマス
©︎UNIVERSAL PICTURES

舞台はジャワ島の日本軍捕虜収容所。戦争映画ですが戦闘シーンはなく、極限状態に置かれた男たちの間で生まれた奇妙な形の愛、そして友情を描いた物語です。 坂本龍一とデヴィッド・ボウイのキスシーンや、坂本が担当した主題曲も話題に。主題曲は英国アカデミー賞作曲賞を獲得し、第36回カンヌ国際映画祭に出品されました。その際にはグランプリ有力作品とささやかれるなど、国際的にも高評価を得た作品です。 デヴィッド・ボウイと坂本のみならず、ビートたけしやジョニー大倉、内田裕也などの異色の個性派キャストの共演でも大きな話題を呼びました。

3位:戦時中も日常を大切にしようとする女性の姿を描く『この世界の片隅に』(2016年)

『この世界の片隅に』劇中カット
(C)こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会

『マイマイ新子と千年の魔法』の片渕須直監督が、こうの史代の同名漫画をアニメ映画化。第2次世界大戦下の広島県を舞台に、戦争の残酷さや平和とは何かを問う作品です。 昭和19年、18歳を迎えた主人公すずは、軍港都市の呉へと嫁ぐことになりました。戦況が悪化し、生活が苦しくなる中でも工夫を重ね、暮らしを豊かにしようとするすず。たくましく生きる彼女や市井の人々を通して、日常の尊さを考えさせられます。 日本中の観客から、そして世界からも愛された“すずさん”を能年玲奈(現:のん)が演じ、同年度の声優アワードでは特別賞を受賞。クラウドファンディングから始まった本作は、権威ある日本アカデミー賞の最優秀アニメーション作品賞を獲得するまでに至りました。

2位:大日本帝国が最期を迎える日を忠実に再現『日本のいちばん長い日』(1967年)

半藤一利の綿密な取材に基づくノンフィクションを原作に、1945年7月26日のポツダム宣言発表から玉音放送の同年8月15日までを丁寧に再現しました。 戦争の愚かさを浮き彫りにした史実に基づくストーリー、三船敏郎をはじめとする重厚なキャスト陣の熱演など、後世に語り継がれるべき名作です。 本作の製作会社である東宝の中では、「ヒットよりもこの作品を作ることの意義を重視したい」という声が挙がるなど、スタッフ陣の強い思いのもとに製作された作品。脚本を担当した橋本忍は本作について「スタッフ全員が外れると思ったのに、大当たりを取った」と語っています。 また2015年には本作と同タイトルで、役所広司や本木雅弘、堤真一や松坂桃李などの豪華キャスト陣と原田眞人監督による、リメイク版が公開されました。

1位:臆病者と呼ばれた天才パイロットの真実『永遠の0』(2013年)

百田尚樹の大ベストセラーの映画化です。特攻隊として散ったという祖父の真の想いを彼の人生を追う孫の視点で紡ぎ上げます。山崎貴監督の巧みなVFXが臨場感を高め、岡田准一や三浦春馬らの心打つ演技も印象的な感動作。 第38回日本アカデミー賞で最優秀作品賞、最優秀主演男優賞、最優秀監督賞、最優秀撮影賞ほか11部門で賞を獲得し、報知映画大賞や毎日映画コンクールなど国内の多数の映画賞を授賞。 さらには、イタリアの第16回ウディネ・ファーイースト映画祭にてゴールデン・マルベリー賞(最高賞)を受賞するなど、国際的にも高い評価を得た作品です。 本作は全国430館で上映され、8週連続で興行収入1位に輝いたことから、異例のロングラン上映が実施されるなど大ヒットを記録しました。

【このシュールさが良い!思わず笑顔が溢れるジャパニーズコメディランキング】

傑作ジャパニーズコメディ映画の評価基準は?

ゾンビも古代ローマも学園ものも、邦画にかかればコメディに!?真剣すぎて逆に笑えてしまう、シュールなジャパニーズコメディ映画の傑作をランキングにしました。

評価の基準は「人気度」、「コミカルさ」、コメディに大事な「テンポの良さ」の3点です。

5位:突然電気がなくなった!荒地となった東京を脱出できるか『サバイバルファミリー』(2017年)

平凡な一家に突然“サバイバル”が襲い掛かる!?鈴木家はある日、東京から電気が姿を消したことで日常生活が送れなくなってしまいました。家の電気、ガス、水道だけでなく交通機関もストップし、東京は大混乱に陥ります。 鈴木家の長である父・義之は、家族で東京を脱出することを決意。自転車で西に進み始めます。 映画『ウォーターボーイズ』や『ハッピーフライト』など、コメディ映画に名作が多いことで知られる矢口史靖が監督を務めた本作。 バイプレイヤーとして多くの作品に出演する小日向文世が主演を務め、オーディションで選ばれた泉澤祐希、葵わかな、母親を演じた深津絵里とともに“サバイバルファミリー”に扮しました。

4位:三谷ワールドが炸裂する群像コメディ『THE有頂天ホテル』(2006年)

舞台は大晦日の老舗ホテル。自殺願望の大物演歌歌手、汚職の代議士などお客がワケありならば、従業員も様々な事情を抱えた人たちばかりです。それぞれのストーリーが巧みに絡み合い、新しい年へ向けて同時進行していきます。 主演の役所広司、佐藤浩市、松たか子など豪華キャストが顔を揃え、三谷幸喜監督の類まれなセンスで味付けされた極上のエンターテイメント作品です。

3位:イケメンたちの大胆な演技に注目『帝一の國』(2017年)

『帝一の國』
(C)2017フジテレビジョン 集英社 東宝 (C)古屋兎丸/集英社

菅田将暉、野村周平、竹内涼真、間宮祥太朗、志尊淳、千葉雄大といった旬のイケメン俳優が多数出演した『帝一の國』。総理大臣である父を持つ赤場帝一は、政界にコネがある超名門「海帝高校」の生徒会長に立候補します。 生徒会長になったあかつきには将来の内閣入閣が約束されますが、帝一の前には続々とライバルが現れるのでした。 原作はカルト的人気を集め、カリスマとして支持され続ける漫画家・古屋兎丸による同名漫画です。映画のキャッチコピーは「野心が、止まらない!!!」、「僕は、靴を舐めて、勝つ。」。その独特の世界観と唯一無二の作品の存在感を発揮するワンフレーズとして、公開前から注目を集めました。 また、全5話のスピンオフドラマ『帝一の國〜学生街の喫茶店〜』も製作されるなど、様々な視点からファンを楽しませてくれました。

2位:ネタバレ厳禁!邦画界奇跡の大ヒット作『カメラを止めるな!』(2017年)

カメラを止めるな 秋山ゆずき
© ENBU ゼミナール

超低予算映画ながら、驚異的なヒット作を記録した上田慎一郎監督の『カメラを止めるな!』。 ある廃墟でゾンビ映画を撮影していた日暮隆之たちは、突然本物のゾンビに襲われます。リアルな映像を撮れると思った日暮監督は「カメラは止めない!」と叫び、本当にゾンビに襲われているシーンをカメラに収めますが……。 最初から最後まで張り巡らされた伏線が、後半で一気に解き明かされていくストーリーのカタルシスが病みつきになるとの声も多く、リピーターが続出。 たった数館から始まった小さな作品は口コミで広がり、ひと夏で日本中に大熱狂を巻き起こしました。

1位:古代ローマと現代日本を繋ぐ壮大なお風呂コメディ『テルマエ・ロマエ』(2012年)

古代ローマ帝国で浴場設計を手掛ける技師・ルシウスが、突然現代にタイムスリップし、日本の銭湯という素晴らしいシステムを知ります。彼は故郷へ戻った後に、日本文化を参考にした様々な風呂を造り脚光を浴びるのですが……。 ヤマザキマリの漫画を映画化し、古代ローマと現代日本の風呂をめぐる騒動を描いた傑作です。主演の阿部寛が彫りの深い顔立ちを活かして、古代ローマ人の主人公を好演。ルシウスと何度も遭遇するヒロイン、山越真実は上戸彩が演じており、コミカルな掛け合いが楽しい作品です。

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