2018年12月10日更新

本当に面白いおすすめ名作邦画50選【観るまで死ぬな!2018年最新版】

年間600タイトルに迫る本数が公開され、バラエティに富んだ質の高い作品が提供されている邦画。この記事では、各ジャンルからこれぞおすすめ!という邦画を50作品まとめてみました。

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選りすぐったおすすめ邦画50作品を一気にご紹介!

2018年現在、邦画の年間の公開本数は600タイトルに迫る勢いであり、洋画の公開本数を超えたそうです。興行収入においても、それまでの立場が逆転し、邦画の方が上回るようになりました。 ここでは、心に響く人間ドラマや学園もの、日本が世界に誇るアニメや時代劇など、各ジャンルからおすすめの邦画を選出し、絶対に観ておくべき名作50選を紹介していきます。

古き良き日本を描いたヒューマンドラマ『ALWAYS 三丁目の夕日』

昭和33年の東京を舞台に、集団就職で上京した少女やその就職先の家族、近所の駄菓子屋など、下町に暮らす人々の喜怒哀楽を描いた心あたたまるドラマです。VFX技術を駆使し、本物に負けないほど美しい夕陽や東京タワーも見事に再現されています。 第29回日本アカデミー賞では、13部門すべてでノミネートされ、そのうち12部門で最優秀賞を受賞するなど、高い評価を獲得しました。 本作で監督を務めた山崎貴曰く、「当時の風景の再現以上に、人々の心や記憶に残っているイメージ的情景の再現を重視してつくられた映画」であり、昭和の日本特有の温かさを感じられる作品となっています。

カンヌ国際映画祭にてパルム・ドールを受賞『万引き家族』

リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、樹木希林らが出演した、是枝裕和監督による珠玉の家族ドラマ。 「第71回カンヌ国際映画祭」で最高賞のパルム・ドールを受賞した本作は、万引きで生計を立てる家族の暮らしと彼らの秘密を描いています。カンヌ国際映画祭の最高賞であるパルム・ドールを日本映画が受賞するのは、1997年の今村昌平監督の『うなぎ』以来であり、21年ぶりの快挙として大きな話題を呼びました。 是枝監督は本作を製作にするにあたって、構想に10年の月日を費やしており、満を持しての映画化となりました。

根無し草ヒロインの成長物語『百万円と苦虫女』

家族から疎まれ実家を出た鈴子は、「100万円貯まると次の場所へ」という面白いルールを決め、引っ越しを繰り返します。他人とのコミュニケーションに悩みながらも、行く先々での出会いによって少しずつ何かが変わる鈴子の成長ストーリーです。 鈴子を演じる蒼井優のナチュラルな“ゆるさ”が心地よく響く作品。蒼井優の他にも、森山未來やピエール瀧、キムラ緑子などの豪華実力派キャスト陣の共演も注目を集めました。 監督を務めたタナダユキは、第49回日本映画監督協会新人賞を受賞し、主演の蒼井優は芸術選奨新人賞映画部門を受賞するなど、各映画賞でも高評価を獲得。根強い支持を獲得し続けている、傑作邦画です。

実力派の俳優たちによる圧倒的な演技『恋人たち』

夫や姑との心の通わない生活に疲れた主婦、同性愛者で実績重視の弁護士、妻を通り魔に殺された男性。異なった環境の3人の物語を、橋口亮輔監督が丁寧に紡ぎ上げました。 キャストは橋口監督がワークショップで見出したというほぼ無名の俳優たちですが、その実力は本物です。ブルーリボン賞の監督賞や、日本アカデミー賞の新人俳優賞、毎日映画コンクールでは日本映画大賞と録音賞を受賞するなど、各映画賞でも存在感を発揮しました。 英字新聞社の「The Japan Times」のマーク・シリングは、「この1年間で見た作品の中で最良のものである」と評し、5点満点中4.5点の高評価を付けるなど、さまざまな方面から人気を獲得し、大きな注目を浴びました。

辞書づくりに臨む人々をユーモラスに描く『舟を編む』

本屋大賞を獲得した三浦しをんの同名小説の映画化です。20数万語を収録する新辞書づくりに臨むのは、言葉に関して類まれな感性を持つ馬締光也を中心とした個性あふれる仲間たち。 主人公・馬締役は松田龍平が務め、宮崎あおい演じる林香具矢とのロマンスも描かれます。 第37回日本アカデミー賞で最優秀作品賞をはじめとする6部門の最優秀賞を受賞し、第68回毎日映画コンクール日本映画大賞、第26回日刊スポーツ映画大賞作品賞などの、国内の多数の映画賞を受賞しました。 また、第86回アカデミー賞外国語映画部門日本代表作品に選出されるなど、日本映画としての魅力がつまった作品になっています。

ネグレクトの実態を映画化『誰も知らない』

実際にあった子ども置き去り事件を題材に、過酷な生活を強いられた兄弟を描いた物語。15年の構想期間を経て是枝裕和監督が映画化しました。 長男を演じた柳楽優弥がカンヌ国際映画祭の最優秀主演男優賞を史上最年少で獲得し、その名を世界に知らしめた作品です。 さらにネグレクトを繰り返す母親役を演じたYOUは、演技経験がほとんどない状態での起用であったものの、その自然体な演技が評価され、キネマ旬報ベスト・テンで助演女優賞、日本アカデミー賞で優秀助演女優賞を受賞するなど、役者としての大きな才能を開花させました。

世界でも絶賛!巨匠・小津安二郎の代表作『東京物語』

小津安二郎監督が家族や人生をしみじみと描き、名作映画『市民ケーン』や『めまい』などが1位を受賞してきた「世界映画史上ベスト作品」で第1位に輝くという快挙を成し遂げました。国内だけでなく海外でも高い評価を得ている傑作です。 田舎から東京へ出てきた老夫婦は子どもたちを訪ねますが、みなそれぞれに忙しく、親身になってくれたのは戦死した次男の嫁でした。 本作には、カメラを固定して人物を撮る「小津調」と称される独自の演出技法が取り入れられており、家族の姿が丁寧に描かれています。また、家族という人間にとっての一番最初の共同体が、経年によって少しずつバラバラになっていく様子が、穏やか且つ独特のトーンでつづられ、家族に伴う寂しさが映画を通して表現されています。

宮沢りえ主演の感動作『湯を沸かすほどの熱い愛』

第40回日本アカデミー賞で、「優秀作品賞」「優秀監督賞」「優秀脚本賞」「最優秀主演女優賞」「最優秀助演女優賞」といった様々な賞に輝いた中野量太監督の感動作。 宮沢りえを主演に迎え、余命僅かな主婦が、残った時間を使って家族のために奔走する姿を描きます。 いじめををきっかけに、学校を休みがちになっていた娘の安澄を説得したり、行方不明になっていた夫の一浩を連れ戻し銭湯を再開店させたりと、主人公の双葉は末期ガンを患っていることを感じさせないほどのパワフルさを発揮。人生の最後の一瞬まで家族への深い愛を貫く彼女の姿が、観客の胸を打ちます。 本作で監督・脚本を担当した中野は、この作品で商業用長編映画の監督デビューを果たしました。

ゲイの老人ホームを舞台にした人間模様『メゾン・ド・ヒミコ』

末期ガンを患うゲイの卑弥呼(吉田照男)は、ゲイのための老人ホームを作りそこで暮らしていました。娘の沙織はゲイとして生きていく道を選んだ父親を許せずにいます。そんな時、卑弥呼の恋人である春彦が老人ホームで働かないかと沙織に相談するのです。 同性愛というデリケートなテーマや老人問題も絡めながら、ゲイである父親を嫌悪する娘と、ホームで暮らす人々の生き様をあたたかく切なく綴ります。 監督を務めた犬童一心は、妻夫木聡主演のラブストーリー『ジョゼと虎と魚たち』や、樋口真嗣と共同監督を務めスマッシュヒットを記録した『のぼうの城』の監督としても知られています。本作の脚本を務めたのは『ジョゼと虎と魚たち』でも脚本を務めた渡辺あやです。

血の繋がらない我が子と父の物語『そして父になる』

2013年製作の是枝裕和監督による映画『そして父になる』。主演を俳優で歌手の福山雅治が務め、尾野真千子や真木よう子、リリー・フランキー、ピエール瀧、樹木希林などの豪華実力派キャスト陣が一堂に会しました。 出生から6年後に子どもの取り違えが発覚したふたつの家族の交流と葛藤を、是枝裕和監督の独自性が光る淡々とした映像と情緒的な雰囲気、胸に刺さる感情表現を用いて丁寧に描いています。 本作は第66回カンヌ国際映画祭にて審査員賞を獲得し、国内での劇場公開後は映画観客動員ランキングで2週連続で1位を記録するなど、大きな注目を集めました。

イケメンたちの大胆な演技に注目『帝一の國』

菅田将暉、野村周平、竹内涼真、間宮祥太朗、志尊淳、千葉雄大といった旬のイケメン俳優が多数出演した『帝一の國』。総理大臣になるという夢を持つ赤場帝一は、政界にコネを持つ超名門・海帝高校の生徒会長に立候補します。生徒会長になったあかつきには将来の内閣入閣が約束されますが、帝一の前には続々とライバルが現れるのです。 原作は、カルト的人気を集めカリスマとして支持され続ける漫画家・古屋兎丸による同名コミック。映画のキャッチコピーは「野心が、止まらない!!!」、「僕は、靴を舐めて、勝つ。」で、その独特の世界観と唯一無二の作品の存在感を発揮するワンフレーズとして、公開前から注目を集めました。 また、全5話のスピンオフドラマ『帝一の國〜学生街の喫茶店〜』も製作されるなど、様々な視点からファンを楽しませてくれます。

ネタバレ厳禁!邦画界奇跡の大ヒット作『カメラを止めるな!』

超低予算映画ながら、驚異的なヒット作となったのが上田慎一郎監督の『カメラを止めるな!』。ある廃墟でゾンビ映画を撮影していた日暮隆之たちは、突然本物のゾンビに襲われます。リアルな映像を撮れると思った日暮監督は「カメラは止めない!」と叫び、本当にゾンビに襲われているシーンをカメラに収めますが……。 最初から最後まで張り巡らされた伏線と、一気に謎が解き明かされていく爽快感あふれるストーリー展開が、病みつきになるとの声も多く、リピーターも続出。 たった数館から始まった小さな作品が口コミで広がり、ひと夏で日本中に大熱狂を巻き起こしました。

それぞれの視点で描く群像劇『桐島、部活やめるってよ』

バレー部のエース・桐島が突然退部したことがきっかけとなり、桐島に直接関係する生徒だけでなく間接的な繋がりの生徒にまで波紋が広がっていく本作。それぞれ悩みを抱える5人の登場人物の心理描写にフォーカスした作品で、悩みを隠したまま表面的に交わり、出来事が進んでいきます。タイトルになっている桐島は、映画には直接登場しません。 原作は、平成生まれの人気小説家の朝井リョウのデビュー作で、第22回小説すばる新人賞を受賞した同名小説。作品発表時、著者は現役の早稲田大学生であり、そのことも大きな話題を呼びました。 監督を務めた吉田大八をはじめ、キャストの神木隆之介や東出昌大、橋本愛らが複数の映画賞で監督賞や俳優賞を受賞するなど、多方面から高く評価された作品です。

卓球に打ち込む少年たちの熱すぎる物語『ピンポン』

人気漫画を宮藤官九郎の脚本で映画化し、卓球をこよなく愛する少年たちをスピード感溢れる迫力の映像で描いています。卓球部に所属する幼馴染のペコとスマイル。インターハイの地区予選で負けてしまったスマイルは、顧問のスパルタ指導のもと卓球の才能を開花させていく一方、落ち込んだペコは卓球の世界から離れてしまうのでした。しかし2人は思わぬところで再会するのです。 個性の強いキャラクターを見事に再現するのは、窪塚洋介、ARATA、大倉孝二ら。中村獅童の怪演も大きな話題となりました。原作は漫画家・松本大洋による同名コミックで、独特でスピード感のある絵のタッチと、繊細な感情表現が光るストーリー展開で多くのファンを獲得しています。 本作は第26回日本アカデミー賞で優秀作品賞、優秀監督賞、優秀脚本賞などを受賞するなど、評論家の間でも高い評価を獲得。また、2014年には原作の絵をほぼそのまま使用したアニメーション番組が放送されるなど、長きに渡って愛されています。

岩井俊二ワールドの秀作『花とアリス』

幼馴染みのふたりの少女と先輩の男子生徒とのいびつな三角関係を、岩井俊二監督独特の空気感の中で綴ります。中学も高校もバレエ教室も通学路も、いつも一緒にいた有栖川徹子と荒井花。しかし、花の初恋が2人の友情の形を少しずつ変えていくのでした。 本作は短編と長編の2パターンが存在し、劇場公開された長編バージョンは、ネット配信された短編バージョンを再編集したもの。アリスこと有栖川徹子を演じた蒼井優の幻想的なバレエシーンは必見! 2015年には実写映画版の前日譚である長編アニメーション映画『花とアリス殺人事件』が公開。絵コンテを基に実写映像を撮り、それをトレースしてアニメーション化する「ロトスコープ」という手法が用いられています。この作品も実写版と同様、監督・脚本を岩井俊二が務め、主人公ふたりの声優も鈴木杏と蒼井優が担当しました。

広瀬すず主演、競技かるたにかけた青春!『ちはやふる 上の句』

広瀬すず主演の映画「ちはやふる」シリーズは、競技かるたに青春をかけた学生たちを描いた作品。本作とその続編である『ちはやふる 下の句』が最初の2部作として制作され、その後2018年3月に完結編となる『ちはやふる 結び』が公開されました。 原作は2007年12月から連載中の人気同名コミックスで、競技かるたブームの火付け役となった作品。 劇中では、競技かるたを中心にしたスポ根的なドラマと、主人公と二人の幼馴染の三角関係の恋を描いた恋愛的なドラマが描かれています。 主演の広瀬すずの他にも、野村周平や新田真剣佑、上白石萌音など注目若手キャスト陣が脇を固めるなど、キャストの豪華さも話題となりました。

少年少女が抱える狂気を赤裸々に描く『台風クラブ』

思春期の少年少女が抱える鬱憤や危うい感情を、相米慎二監督が狂気的に描いた衝撃作です。 男子生徒をプールに沈めて瀕死の状態にさせたり、女生徒を暴行目的で追いかけたり、台風接近の妙な高揚感とともに異常な行動に走る生徒たち。 主人公・三上恭一の恋人である高見理恵役を演じた工藤夕貴は、本作での体当たりの演技が話題となり、この作品をきっかけに注目を集めました。また、主人公のクラスの担任教師役を演じた三浦友和は、それまで強かった誠実で真面目なイメージからはかけ離れた、生徒に関心のない無責任な役柄を演じ、俳優としての幅を広げました。 映画『ラストエンペラー』などで知られるイタリアの映画監督のベルナルド・ベルトルッチは、本作を「創作意欲を刺激する作品」と称賛するなど、業界内でも高い支持を受けています。

人気作家・伊坂幸太郎の同名小説を映画化『アヒルと鴨のコインロッカー』

濱田岳と瑛太のダブル主演で、伊坂幸太郎の人気小説を映画化しました。 引っ越してきたばかりの椎名に、ある理由で本屋襲撃をもちかける隣人の河崎。物語が進むにつれ意外な事実と謎めいたタイトルの意味が判明します。若者たちの一風変わった友情に胸を打たれると同時に、伊坂マジックを堪能できる作品です。 原作者の伊坂幸太郎は本作に関して「この作品を映画化するのは難しい」とコメントしていました。しかし演技派キャストによる高い演技力と、張り巡らされた伏線を見事に回収するストーリー展開は高く評価され、長きに渡って愛される作品となりました。 本作の舞台となっている宮城県の仙台で、すべてのロケ撮影が行われました。

やんちゃ少年の青春物語『キッズ・リターン』

北野武監督の6作目にあたる作品です。 何かと問題を起こす高校生のマサルとシンジ。ひょんなことからシンジはプロボクサーの道を歩み、マサルはヤクザの世界での成功を夢見ます。それぞれ順調に進んでいたものの、思わぬ挫折を味わうことになるというほろ苦い青春ストーリー。 主要キャストを金子賢、安藤政信、森本レオなどの個性派人気俳優陣たちが務め、また、音楽監督をジブリ映画の作曲家として知られる久石譲が担当するなど、スタッフ陣の豪華さでも注目を集めました。 本作は第49回カンヌ国際映画祭で監督週間正式出品作品に選出され、第51回毎日映画コンクールでは日本映画優秀賞を獲得。シンプルなストーリー構成と、独自の存在感を放つ画面作りが高く評価されました。

思春期の心の闇をリアルに描いた話題作『リリイ・シュシュのすべて』

リリイ・シュシュというアーティストを崇拝する少年が主人公の本作。いじめや暴行、援助交際などに苦しむ14歳の行き詰った心を、印象的な音楽と岩井俊二監督特有の映像美でまざまざと描き出しています。 監督・原作者の岩井俊二がインターネット小説として掲示板に公開したものを基に、原作本と映画が制作されました。映画は架空の世界と現実の小説の世界が融合したつくりとなっています。 主演を市原隼人、その他にも忍成修吾、蒼井優が出演しており、キャスト陣の豪華さでも有名な作品。また、クラスのマドンナである久野を演じた伊藤歩は、役作りのために実際に頭を丸刈りにして後半のシーンの撮影に挑みました。

園子温監督による傑作邦画『愛のむきだし』

母を亡くした少年を中心に、愛を渇望する人々を生々しく描写した衝撃作。宗教問題、盗撮、バイオレンスなど、過激なテーマがてんこもりです。作中では過激なセリフが数多く登場するため、R-15指定となっています。 4時間弱という長丁場ですが、飽きさせない展開と満島ひかりらの体当たりの演技によって、あっという間に感じるかもしれません。 また満島ひかりの他にも、それまで演技経験がほとんどなかった人気音楽グループのAAAのメンバーである西島隆弘が主要キャストを務めるなど、配役の異色さからも注目を集めました。後の日本アカデミー賞女優で演技力の高さに定評のある安藤サクラも出演しています。 本作は、毎日映画コンクールで監督賞とスポニチグランプリ新人賞を獲得し、ベルリン国際映画祭でも上映されるなど、批評家の間でも高い評価を得ました。

実話をベースにしたある青年のゆがんだ青春『青春の殺人者』

両親から愛され育ったはずの青年が、成り行きで父も母も手にかけてしまい、転落の人生を歩む様子を冷ややかにとらえた作品。 主人公役の水谷豊、そしてその恋人を務めた原田美枝子の熱演は、今も色あせることなく心に重く響きます。他にも、主人公の母親役を市原悦子、主人公の高校時代の同級生役を桃井かおりが演じるなど、個性派キャストの起用が特徴的。 本作は、1974年に千葉県で実際に起きた親殺し事件を基にした小説『蛇淫』を、大胆なアレンジを加えながら映画化したもの。また、若手実力派俳優の染谷将太や脚本家の野沢尚などから「特別な作品」として絶賛されるなど、業界内でも多くのファンを持つ不朽の名作です。

松岡茉優の怪演が光る一作『勝手にふるえてろ』

松岡茉優が主演を務めたラブコメディが『勝手にふるえてろ』。松岡演じる恋愛経験ゼロのOLが二人の男性の間で揺れ動く様を、非常にポップに描いているのが特徴です。 とはいえ、胸に刺さるような場面もあり、恋愛に対して消極的になってしまっている人には特にオススメしたい一本です。 原作は人気小説家・綿谷りさ著作の同名小説。綿谷は高校生時代にベストセラー小説『インストール』でデビューを飾り、19歳で『蹴りたい背中』を執筆し、同作で第130回芥川賞を最年少受賞したことでも話題を集めました。 本作のメイン公開劇場である新宿シネマカリテでは、ウェス・アンダーソン監督『グランド・ブタペスト・ホテル』をしのぐヒットを記録し、2018年3月時点で同館の歴代興行収入1位を獲得するなど、異例のヒットを飛ばしました。

悲しい負の連鎖から見出す希望『そこのみにて光輝く』

心に傷を負い仕事を辞めてしまった男と、家族を養うために想像を絶する状況下に置かれた女。ある時ふたりが出会い、一途に愛を貫く様を描きました。 恋に落ちるふたりを演じた綾野剛と池脇千鶴、池脇演じる千夏の弟役を務めた菅田将暉らの迫真の演技が光ります。 本作は、第2回三島由紀夫賞の候補作にも選出された佐藤泰志著作の同名小説を原作とし、また同著者の作品で実写映画化された作品『海炭市叙景』と『オーバー・フェンス』とともに「函館三部作」と称され、ファンの間で親しまれています。 第87回アカデミー賞外国語映画賞部門の日本代表作品に選ばれ、第38回モントリオール世界映画祭では最優秀監督賞を受賞するなど、国内外で高評価を獲得しました。

どこかノスタルジックな恋物語『ジョゼと虎と魚たち』

田辺聖子の同名短編小説の映画化です。妻夫木聡と池脇千鶴が主演し、平凡な大学生と足の不自由な少女とのアンバランスな恋を描きました。上野樹里や新井浩文などの後の人気俳優陣も多く出演しています。 繊細な心理描写に共感する声も多く、おもわず自身の恋愛の記憶が呼び起こされる秀作です。 監督を『メゾン・ド・ヒミコ』などの多数の作品で知られる映画監督の犬童一心が担当し、劇中の音楽を人気実力派バンドのくるりが手掛け、その独自の世界観も魅力的です。 第77回キネマ旬報では最優秀主演男優賞、第46回ブルーリボン賞では最優秀主演男優賞と最優秀主演女優賞にノミネートされました。

安藤サクラの体当たりの演技が話題に『百円の恋』

ハードなラブシーンやボクシングシーンも見事にこなした安藤サクラの熱演が光る本作。 引きこもりの怠惰な生活を送っていた32歳の一子が百円ショップで働き始め、冴えない日々を打開すべく、恋やボクシングに全力投球していきます。 第57回ブルーリボン賞と第88回キネマ旬報ベスト・テンで主演女優賞を獲得したほか、日本アカデミー賞では最優秀女優賞、最優秀脚本賞、優秀作品賞、優秀監督賞、優秀助演男優賞を受賞するなど、多数の映画賞を席巻。またこの年の米国アカデミー外国語映画賞では日本代表作品に選ばれました。 安藤は撮影のために短期間で大幅な体重の増減を実施し、そのストイックな役作りも大きな話題となりました。

横道世之介という愛すべきお人よし『横道世之介』

吉田修一の同名小説の映画化。大学進学のために上京した人のよい横道世之介と彼を取り巻く人々のエピソードが、後日譚となる16年後のストーリーを時折挿入させながら語られ、切なさと愛しさに満ち溢れた作品となっています。 主演を実力派俳優の高良健吾、ヒロインの与謝野祥子を吉高由里子が務め、その他にも池松壮亮や伊藤歩、余貴美子や井浦新などの演技派キャスト陣が集結した本作。 公式サイトには84名以上の著名人からコメントが寄せられるなど、派手な作品ではないものの多くの人々を虜にしています。主題歌は人気ロックバンドのASIAN KUNG-FU GENERATIONが担当しました。

心に響くクライマックスのライブシーン『ソラニン』

浅野いにおの同名漫画の映画化です。会社を勢いで辞めてしまった芽衣子と、音楽活動が思い通りにいかない種田。原作の空気感を大切にしながら、人生において誰もが持つ夢や葛藤を丁寧に描き上げています。 また主人公の芽衣子の恋人で、バイク事故で急死してしまう種田成男役を高良健吾、芽衣子と種田と同じバンドでドラム担当のビリー役を、桐谷健太が好演。 人気ロックバンドのサンボマスターのメンバーとして活躍する近藤洋一も出演し、劇中、登場人物たちが実際に演奏する楽曲『ソラニン』に、ASIAN KUNG-FU GENERATIONがメロディーを付けるなど、音楽色の強い映画として若者を中心に人気を集めました。 芽衣子を演じた宮崎あおいが歌う真っすぐな「ソラニン」は必聴!

本屋大賞に輝いた衝撃作を映画化『告白』

湊かなえのベストセラー小説の映画化です。「私の娘がこのクラスの生徒に殺された」という教師の衝撃的な告白から始まるミステリー。愛娘の命を奪われた復讐劇でありながら命の尊さも切実に訴え、主演の松たか子の狂気的な演技が話題になりました。 監督を務めたのは、映画『嫌われ松子の一生』や『パコと魔法の絵本』、役所広司主演で小松菜奈のブレイク作でもある『渇き。』などの、独特な映像表現と大胆な色彩を放つ個性派作品で知られる中島哲也。 本作では監督の特徴でもある、明るくカラフルな色彩描写を封印し、モノクロの映像を多用するなど、全編を通してトーンを抑えた演出を取り入れています。これによって映画のテーマである少年犯罪やいじめ、復讐に纏わる重々しい雰囲気を存分に表現することに成功しました。 また、AKB48や相対性理論、Radioheadなどの多種多様なアーティスト陣による楽曲が、作品の混沌とした世界観を高めています。

人間の本性に迫る『怒り』

渡辺謙、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、広瀬すず、高畑充希、池脇千鶴、宮崎あおい、妻夫木聡ら主演級の俳優陣が多数出演した話題作が『怒り』です。 ある事件の容疑者と見られる男たちと、それを取り巻く人々を描いた群像劇で、豪華俳優陣の演技合戦が大きな見どころ。 本作は吉田修一の同名小説を原作としており、2007年の実際に起きた殺害事件から着想を得た作品です。 第40回日本アカデミー賞では最優秀助演男優賞をはじめとする多数の賞を受賞。その他にも日本映画界の各映画賞を席巻するなど、2016年を代表する邦画のひとつとなりました。また、第41回トロント国際映画祭や第64回サンセバスチャン国際映画祭に出品されるなど、日本国外からも高く評価されました。

横溝正史の小説「金田一耕助シリーズ」の映画化『八つ墓村』

かつて金に目がくらみ落武者たちを惨殺したという村で32人の男女殺戮が起こり、その後再び奇怪な連続殺人事件が発生したため、名探偵・金田一耕助が謎解きに乗り出します。 オカルト色に満ちた作風で、「祟りじゃ~」のセリフは流行語にもなり、山崎努の怪演も印象的な傑作ホラーです。 横溝正史作の人気小説「金田一耕助」シリーズを映画化した作品で、金田一耕助役を往年のスター俳優の渥美清が演じ、萩原健一や小川真由美、山崎努や市原悦子などの実力派俳優陣が脇を固めました。また、主人公の少年期役として、子役時代の吉岡秀隆が出演しています。 1979年にテレビ放送された際は、関東地区で34.2%という異例の高視聴率を獲得した人気作品です。

東野圭吾の直木賞作品を映画化『容疑者Xの献身』

福山雅治主演のドラマ「探偵ガリレオ」シリーズの劇場版です。「ガリレオ」の異名を持つ物理学者の湯川が完璧に細工された殺人事件の謎を解いていきますが、真実はあまりにも悲しいものでした。 容疑者となる石神役を務めた堤真一の演技が胸に迫ります。 主演の福山雅治の他にも、柴咲コウや北村一輝、渡辺いっけいや真矢みき、ダンカンが出演するなど、テレビドラマ版と同じく豪華キャスト陣の共演が注目を集めました。 原作は東野圭吾著作の同名人気推理小説で、「ガリレオ」シリーズ第3弾。第6回ミステリ大賞などの文芸賞を獲得し、「このミステリーがすごい!2006」では第1位に輝きました。

命を操作できる死神のノート『DEATH NOTE』

人気漫画『DEATH NOTE』の実写映画化です。名前を記入するだけで命を奪うことができる死神のノートを手にし正義の名のもとに殺人を繰り返す秀才の青年・夜神月と、一連の死亡事件を捜査する名探偵・L(エル)の駆け引きを描きました。 原作から抜け出たような完璧なLを演じた松山ケンイチの出世作となっています。 同年には続編にあたる『デスノート the Last name』、2008年にはスピンオフ作品である『L change the WorLd』が公開されました。その後も2015年にテレビドラマ化し、劇場版『デスノート Light up the NEW world』が公開されるなど、多岐に渡って映像化されています。 2017年にはアメリカとカナダで撮影されたリメイク版、Netflixオリジナル映画『Death Note/デスノート』が全世界に配信されるなど、国際的な人気を誇っています。

日本ホラー映画の火付け役『リング』

鈴木光司の同名小説を映画化しました。 それを観ると一週間後に死んでしまうという「呪いのビデオ」を取材するテレビディレクターが、自身もその呪いに巻き込まれることになり、恐ろしいビデオに込められた事実を探っていきます。 本作は邦画ホラーブームの先駆けともいわれており、挿入歌がヒットするなど、一大ムーブメントを巻き起こしました。その後も数々の関連作品やスピンオフ映画が公開されたほか、ハリウッド版リメイク版が製作されるなど、世界的に高い人気を誇っています。

行き過ぎた愛情表現の行方『オーディション』

村上龍の同名小説の映画化です。新作映画のオーディションに応募してきた女性の中から再婚相手を決めようと考えた男が、あるひとりの女性に心を奪われたことにより、おぞましい恐怖体験をすることになります。 三池崇史監督によるあまりにも残酷な描写に、海外の試写会では退出者が続出するほか、ショックで病院に運ばれた人もいたという衝撃作です。 また、マッド・デイモン出演の映画『ディパーテッド』のワンシーンで使われた他、アメリカの人気ミュージシャンのマリリン・マンソンから絶賛され、監督の三池崇に電話でリメイク版への出演を希望するなど、国外からも支持を得ています。

「全員悪人」でお馴染みのヤクザ映画『アウトレイジ』

北野武監督の「アウトレイジ」シリーズ。過激な暴力描写と、「全員悪人」というキャッチコピーでシリーズ一作目から大きな話題を呼び、三部作が制作されました。 北野武監督が主演を務め、椎名桔平や加瀬亮、三浦友和や國村凖などの豪華出演陣が話題を呼びながらも、バイオレンスな表現からR15指定となった作品。 「バカ野郎」「この野郎」というセリフが飛び交うたけしワールドは全開で、監督のファンなら見逃せないシリーズになっています。

実在の広島抗争を題材とした任侠映画『仁義なき戦い 広島死闘篇』

深作欣二監督の代表作である『仁義なき戦い』シリーズの2作目です。村岡組と大友組の対立に、広能組組長・広能昌三も巻き込まれる形で大きな抗争へと発展していきます。 本作では菅原文太演じる広能昌三が脇役となり、千葉真一が務めた大友勝利の突き抜けたキャラクターが際立ちました。 メインキャストの千葉真一は常にサングラスを着用したり唇を裏返して糊で貼り付けるなど、役に合わせて徹底した演技を模索し、台本にない芝居を多数取り入れるなど、役者魂が光る作品です。

物議を醸しながらも各映画賞を総なめにした衝撃作『バトル・ロワイアル』

高見広春の同名小説の映画化です。新しい法律の下、無人島に閉じ込められ殺し合いをさせられることになった中学生らの混乱と友情を、容赦ない暴力表現とともに描きました。 生徒役には約6000以上の応募があり、その中から主人公の七原秋也役に藤原竜也が大抜擢されました。またその他主要人物を塚本高史、柴咲コウ、栗山千明、山本太郎、安藤政信、高岡蒼甫などが演じ、最終的には42名の生徒役が決定しました。 本作を鑑賞していたクエンティン・タランティーノが栗山千明のバイオレンスな演技を気に入ったのをきっかけに、栗山は『キル・ビル Vol.1』に出演。『バトル・ロワイアル』でのワンシーンをオマージュしたシーンを自ら演じました。

逆刃刀に誓った流浪の剣士『るろうに剣心』

和月伸宏の漫画の実写映画化です。かつて「人斬り抜刀斎」と呼ばれた緋村剣心が、二度と人を斬らないと心に決め流浪の旅を続ける中で、様々な事件に遭遇し人々を守るために剣をふるいます。 主演の佐藤健のほかにも、武井咲や吉川晃司、蒼井優や青木崇高、綾野剛や窪田正孝、江口洋介、香川照之などの豪華キャスト陣が脇を固めました。 第36回日本アカデミー賞では武井咲が新人女優賞を獲得し、第1回ジャパンアクションアワードではスタントやアクションに関する賞を複数受賞し、国内の映画賞で多くの記録を残しました。特にアクションシーンへの評価が高い作品です。

インディーズが誇る究極のバイオレンス映画『狂い咲きサンダーロード』

暴走族がはびこる街「サンダーロード」。新しい暴走ルールに反抗した「魔墓呂死」のジンが、対立組織から惨い仕打ちを受け不自由な体にされながらも、復讐のために戦いを挑むというバイオレンスが満載の物語です。 劇中歌として泉谷しげるの楽曲をはじめする、さまざまなアーティストのロックミュージックが使用されています。 アクション映画を得意とする石井岳龍監督が大学時代に製作した自主映画ですが、全国公開されカルト的な人気を誇る名作と言われています。 本作で石井監督はブルーリボン賞を受賞し、第4回日本アカデミー賞と第5回報知映画賞、第2回ヨコハマ映画祭では主演の山田辰夫が各新人賞を獲得するなど、日本の多くの映画賞で華々しい成績を残しました。

日本映画を代表する黒澤明作品『七人の侍』

時は戦国時代、野武士の襲来に生活を脅かされていた貧しい百姓たちが腕利きの浪人7人を雇い、ともに命をかけて戦う様を描きました。 また、2016年にはアントワーン・フークアが監督を務め、デンゼル・ワシントン、イーサン・ホーク、クリス・プラット、イ・ビョンホンなどの実力派人気俳優が集結したリメイク版『マグニフィセント・セブン』が公開され、日本でも話題になりました。 撮影中、撮影の邪魔になりそうな電柱を、黒澤明監督の「どかせ」の一言で本当に撤去するなど、黒澤明にまつわる伝説が数多く生まれた作品となりました。

臆病者と呼ばれた天才パイロットの真実『永遠の0』

百田尚樹の大ベストセラーの映画化です。特攻隊として散ったという祖父の真の想いを、祖父の人生を追う孫の視点で紡ぎ上げます。山崎貴監督の巧みなVFXが臨場感を高め、岡田准一や三浦春馬らの心打つ演技も印象的な感動作。 日本アカデミー賞で最優秀作品賞、最優秀主演男優賞、最優秀監督賞、最優秀撮影賞など、11部門で賞を獲得し、その他にも報知映画大賞や毎日映画コンクールなどの国内の多数の映画賞を授賞。さらには第16回イタリア ウディネ・ファーイースト映画祭にてグランプリであるゴールデン・マルベリー賞を受賞するなど、国際的にも高い評価を得ました。 全国430館で上映され、8週連続で興行収入1位に輝き、そのため異例のロングラン上映が実施されるなど、大ヒットを記録しました。

大島渚監督による不朽の名作『戦場のメリークリスマス』

舞台はジャワ島の日本軍捕虜収容所。戦争映画ですが戦闘シーンはなく、極限状態に置かれた男たちの間で生まれた奇妙な形の愛と友情を描いた物語です。 坂本龍一とデヴィッド・ボウイのキスシーンや、坂本龍一が担当した主題曲も話題に。主題曲は英国アカデミー賞作曲賞を獲得し、第36回カンヌ国際映画祭に出品された際は、グランプリ有力作品とささやかれるなど、国際的にも高評価となった作品です。 デヴィッド・ボウイと坂本龍一のみならず、ビートたけしやジョニー大倉、内田裕也などの異色の個性派キャストの共演でも大きな話題を呼びました。

大日本帝国が最期を迎える日を忠実に再現『日本の一番長い日』

半藤一利の綿密な取材を参考に、1945年7月26日のポツダム宣言発表から玉音放送の同年8月15日までを丁寧に再現しました。戦争の愚かさを浮き彫りにした史実に基づくストーリー、三船敏郎をはじめとする重厚なキャスト陣の熱演など、後世に語り継がれるべき名作です。 本作の製作会社である東宝の中では、「ヒットよりもこの作品を作ることの意義を重視したい」という声が挙がるなど、スタッフ陣の強い思いのもとに製作された作品。脚本を担当した橋本忍は本作について「スタッフ全員が外れると思ったのに、大当たりを取った」と語っています。 また2015年には本作と同タイトルで、役所広司や本木雅弘、堤真一や松坂桃李などの豪華キャスト陣と原田眞人監督による、リメイク版が公開されました。

現代の日本社会にゴジラが現れたら『シン・ゴジラ』

数ある日本の「ゴジラ」シリーズの中で、初めてフルCGで製作された作品です。ある日、海上に謎の巨大生物が現れ、成長しながら東京・神奈川を破壊していきます。 従来の「ゴジラ」シリーズで重視されていた、ゴジラと自衛隊の戦闘シーンよりも、日本政府の会議の様子やネット上での国民の反応、会見の模様といった日常的でよりリアリティーのあるシーンが多く含まれている本作。そのため、人間たちの心理描写や日本社会の仕組み、災害時の政府の動き方などが丁寧に描かれています。 長谷川博己や石原さとみ、高橋一生や市川実日子、竹野内豊や高良健吾などの豪華なキャスト陣の出演も話題となり、またピエール瀧や前田敦子、KREVAなどのさまざまなジャンルの俳優たちのカメオ出演にも注目が集まりました。

大人も感涙する傑作アニメ映画『クレヨンしんちゃん オトナ帝国の逆襲』

国民的人気アニメ『クレヨンしんちゃん』の劇場版の9作目です。大人たちの心を惑わし、懐かしい時代へと時間を戻そうとする謎の組織の企みを阻止するために、嵐を呼ぶ幼稚園児・しんちゃんらが果敢に立ち向かうというストーリー。 昭和30年代から40年代という大人も楽しめる要素が存分に盛り込まれ、親子で楽しめる名作です。 本作で監督を務めた原恵一は、「あのような形でつくることで『クレヨンしんちゃん』ではなくなる自覚があったが、それでもいい映画を作りたいという気持ちが勝った」と本作についてコメントしており、その言葉通りテレビシリーズ版や過去の劇場版からはかけ離れた、異彩を放つ作品だという評価も多く見受けられました。 なお本作は、1999年放送の「母ちゃんと父ちゃんの過去だゾ1」の回を原型としてつくられています。

デジタル世界で繰り広げられるひと夏の戦い『サマー・ウォーズ』

憧れの先輩・夏希に誘われ夏希の田舎にやってき男子高校生・健二が、思いがけず発生したサイバー攻撃から世界を守るため、得意の数学を活かし立ち向かっていきます。デジタル世界でのバトルと、アナログ的な田舎のあたたかい家族の対比が秀逸です。 本作は、第42回シッチェス・カタロニア国際映画祭でアニメーション部門 最優秀長編作品賞、第41回星雲賞メディア部門に輝くなど、国際的にも高く評価されました。 また、本作は学生たちの夏休み期間中にたびたびテレビ放送され、その際は多くの人々が同じシーンでSNS上に作中の名セリフを書き込むなど、ファンの間では夏の風物詩として親しまれています。

押井守監督渾身の一作『うる星やつら ビューティフル・ドリーマー』

人気アニメ『うる星やつら』の劇場版の2作目。主人公・あたるが通う友引高校の「学園祭の前日」がループするという不可思議な現象が起こり、住人は次々と姿を消し、街は荒れ果てていきます。 ラムとあたるのラブコメディという元々の『うる星やつら』のスタイルから完全に脱し、アニメにおける不変の時間軸に一石を投じた押井守監督こだわりの作品です。 興行収入は前作を下回ったものの、雑誌『キネマ旬報』内の読者選出ベスト・テンで第7位にランクインするなど、作品の内容に関しては高い評価を獲得しました。 画期的なアイディアと斬新な設定が施された本作は、当時の多くのクリエイターに大きな影響を与え、本作の2年後に製作された『うる星やつら4 ラム・ザ・フォーエバー』は、夢をテーマにした作品となっています。

邦画史を変えた社会現象アニメ映画『君の名は。』

東京の少年と飛騨の山奥に住む少女が夢の中で度々入れ替わる不思議な現象を通じて惹かれ合い、定められた運命に立ち向かっていく感動作。 日本における歴代興行収入ランキングで『千と千尋の神隠し』、『タイタニック』、『アナと雪の女王』に続いて第4位にランクインし、世界での興行収入は約400億円にも及び、『千と千尋の神隠し』の約300億円を抜いて日本映画歴代1位となりました。 2016年の夏休みシーズンに合わせて本作は劇場公開されましたが、連日館内は超満員を記録。そのため、異例のロングラン上映となり、一部劇場では翌年の2017年8月11日まで上映が行われたことも話題になりました。

大友克洋監督が自身の同名漫画を自らアニメ映画化『AKIRA』

荒廃した近未来都市・ネオ東京が舞台。超能力者の少年「アキラ」をめぐる軍とゲリラの壮絶な戦いに、暴走族の主人公らが巻き込まれていくというストーリーです。世界中に多くのファンを持つ人気作であり、「オリンピックを翌年に控えた2019年」という予言めいた設定にも驚かされます。 芸能山城組が手掛けた本作の音楽は、劇伴の域を越えた独自性の高い音楽であるとして反響を呼び、高い評価を獲得しました。 本作は日本国内のみならず、アメリカやイギリス、フランスなどを中心とした世界各国で注目と人気を集め、今もなお世界に多くのファンを持つ日本の名作アニメーション映画として、世界的に愛されています。

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