おすすめ西部劇映画ランキング30【名作〜最新作まで!】

2017年8月2日更新

血沸き肉躍るガンファイトや、夕日をバックに哀愁漂う1対1の撃ち合い、町を守るべく闘うガンマンの死闘などなど、観る者の心をたぎらせる西部劇映画は、いつの時代も幅広い支持を得られるもの。ここではそんな、傑作と誉れ高い作品30本をランキング形式で紹介します。

血沸き肉躍る、おすすめ西部劇映画ランキング!

「西部劇」とは、19世紀後半当時の、まだ未開拓地とされていたアメリカ西部を舞台とした映画やドラマ、小説を指すと云われます(諸説あり)。厳しい自然を生き抜いていく上で発生した人同士の争いや恋愛を描きますが、初の西部劇映画とされる1903年の『大列車強盗』に代表されるように、銃や馬を伴ったアクション劇がその大半となりました。 荒くれ者を倒すガンマンの巧みな銃さばきや、広大な荒野を颯爽と馬で駆ける勇姿など、さまざまな観客を沸かせる要素にあふれた西部劇映画。 この記事では名作・傑作西部劇をランキング形式で紹介します。

30位:列車を襲う強盗団を描く世界初の西部劇映画【1903年】

強盗団が駅の電信室に押し入って列車を止めさせて社内に侵入し、乗客を客車から降ろします。乗客から金品を奪った強盗団は山の中へ逃げ込みますが、警官隊に追われ激しい銃撃戦となるのでした。 “発明王”ことトーマス・エジソンが率いるエジソン社が製作した正味12分のサイレント作品で、世界初の西部劇映画と云われています。本作ですでに西部劇に欠かせないカウボーイや拳銃、馬などが登場しており、ラストで強盗団リーダーが観客に向けて発砲するシーンは有名です。

29位:ワイアット・アープの知られざる一面を描くケヴィン・コスナー主演作【1994年】

1800年代のアイオワで生まれたワイアット・アープは、厳格な父の下で強さと正義を教え込まれ育ちます。やがてワイアットは成人して結婚するも、若くして妻を亡くしたショックで荒れた生活を送ることに。そこで父によって助けられた彼は保安官となり、アリゾナ州トゥームストーンへの移住を決めます。 『OK牧場の決斗』など、これまでに幾度となく映画化されてきた実在の保安官ワイアット・アープを主人公とした伝記映画。 1992年の大ヒット作『ボディガード』の主演ケヴィン・コスナーと脚本家ローレンス・カスダンが再タッグを組みました(本作でカスダンは監督も兼任)。過去のアープ登場作と異なり、幼少からの成長や家庭崩壊といった一人の男のドラマとして描いています。

28位:冬の山小屋で繰り広げられるダマしあいミステリー【2016年】

南北戦争終結から数年経った冬のアメリカ・ワイオミング。雪が降り注ぐなか進むとある駅馬車に、賞金稼ぎや女性犯罪者といった面々が次々と乗りこみます。やがて駅馬車は猛吹雪のため、道中にあった「ミニーの紳士服飾店」に立ち寄ることに。そこにいた胡散臭い男たちも含めた、合計8人の奇妙なやり取りが幕を開けます。 『パルプ・フィクション』のクエンティン・タランティーノ監督が、『ジャンゴ 繋がれざる者』に次いで製作した3時間超の西部劇映画。アメリカでは、往年の映画界では当たり前だった70ミリフィルム形態で上映されたことも話題に。音楽を巨匠エンニオ・モリコーネが担当し、87歳にしてアカデミー作曲賞を初受賞しました。

27位:OK牧場の決闘をアクション要素を高めて映像化【1994年】

保安官を務めていたワイアット・アープは、妻の療養のために兄弟が住むアリゾナ州トゥームストーンに引っ越してきます。そこで旧友のドク・ホリデイと再会しますが、町はカウボーイズと呼ばれるならず者集団が牛耳っていました。ワイアットは町を守るため、再び銃を手にします。 『荒野の決闘』や『OK牧場の決斗』でも題材となったワイアット・アープとドク・ホリデイの友情物語を、アクション要素を高めて製作した名作ウエスタン。他作品ではクライマックスに置かれることの多いOK牧場(コラル)での決闘を、中盤においているのが特徴です。

26位:スゴ腕ガンマンと飲んだくれ保安官の絶妙コンビ【1965年】

ガンマンのコールは、水源の利権を巡って揉めていた牧場主ジェイソンに雇われ、テキサスの町エル・ドラドを訪れます。そこでは旧友のハラーが保安官を務めており、彼はジェイソン側に付いていたことで敵対する牧場主から命を狙われていました……。 名プロデューサーにして監督のハワード・ホークスが、ジョン・ウェインとロバート・ミッチャムを主演に配して製作した、ユーモア要素も含んだ西部劇。ウェインがお馴染みの巧みなガンマンを演じる一方で、アルコール依存症に陥った保安官役のミッチャムのコンビネーションが見どころです。

25位:銃使いの名手にされてしまった腰抜け歯科医の運命やいかに【1948年】

政府に捕らえられたお尋ね者の女性ガンマンのジェーンは、無罪放免の条件としてインディアン(ネイティブ・アメリカン)に武器を密売する悪党逮捕の協力を求められます。彼女は情報収集するには夫婦として行動すべきと判断、偶然出会った陽気な歯科医ピーターにすり寄って夫婦となり、彼をスゴ腕のガンマンに祭り上げます。 20世紀のアメリカを代表するコメディアンと称された、ボブ・ホープ主演のコメディ。劇中で彼が歌う主題曲「ボタンとリボン」は、劇場公開時の日本でも「バッテンボー」の歌として親しまれました。 女性ガンマンを演じたジェーン・ラッセルはセックス・シンボルとして知られ、マリリン・モンローとの共演作『紳士は金髪がお好き』でさらに人気を獲得します。

24位:父の仇を討つべく銃を手にした美女の執念【1995年】

西部開拓時代の荒れ果てた町リデンプションでは、町長のヘロッド主催による早撃ちトーナメントが開催されていました。参加者の中には一際目立つ美女のエレンもいましたが、実は彼女は、幼少時に父をヘロッドに殺されており、その復讐を企んでいたのです……。 『氷の微笑』での悪女役で一世を風靡したシャロン・ストーンが製作・主演も兼ね、サム・ライミがメガホンを取った西部劇。共演に製作当時まだ無名だったラッセル・クロウや、若手スターだったレオナルド・ディカプリオが名を連ねています。余談ですが、本作の製作には日本衛星放送(WOWOW)も出資しています。

23位:西部を開拓する一家の50年間を綴った一大叙事詩【1962年】

1839年、東部の農夫ゼブロン・プレスコットは家族を連れて、開拓民として西部に移ります。一家は、南北戦争やインディアンとの対立といった激動のアメリカを、世代を渡り生き抜いていきます。 とある一家がアメリカ西部を開拓していく1839年から1889年までの50年間を、全5話のオムニバス形式で綴った大作。ヘンリー・ハサウェイ、ジョン・フォード、ジョージ・マーシャルといった大御所監督を揃え、キャストもジェームズ・スチュアート、 グレゴリー・ペック、ジョン・ウェインといった西部劇でおなじみの豪華スターを配しています。

22位:セクシー&チャーミングなマリリン・モンローの魅力が満載!【1954年】

ゴールドラッシュに沸いていたアメリカ北西部の町の農場で新生活を始めたマットと息子のマーク。彼はある日、“帰らざる河”と呼ばれる急流河川で、マークを預けていた酒場の歌手ケイとその情夫がイカダで流されているのを発見します。マットは2人を救うも、逆に情夫から馬と拳銃を奪われてしまいます。そこにインディアンの襲撃を受け、マット親子とケイの3人は帰らざる河をイカダで下ることに……。 ロバート・ミッチャムとマリリン・モンロー主演で贈る恋愛西部劇。モンローの歌う表題曲「帰らざる河」(River of No Return)も大ヒットしました。酒場でのセクシーな赤いドレス姿や、中盤以降でのチャーミングなジーンズ姿など、さまざまなモンローの魅力が堪能できます。

21位:1万もの牛の大群を導くカウボーイ親子の旅路【1948年】

19世紀半ばのアメリカ西部。開拓者のダンソンはテキサス州のレッドリバーに向かう道中で、インディアンのコマンチ族の襲撃から生き残った少年マシューを養子として育てることに。それから14年経ち有数の牧場主となったダンソンは、成長したマシューとともに1万頭もの牛の大群をミズーリ州の市場へ運ぶロング・トレイルに出ます。 『暗黒街の顔役』、『ヨーク軍曹』のハワード・ホークス監督が、『駅馬車』のジョン・ウェインと初めて組んだ西部劇。危険かつ過酷なロング・トレイルを行うカウボーイの姿を、愛憎混じる親子ドラマと絡めて描きます。 ダンソン役のウェインと成長したマシュー役のモンゴメリー・クリフトは、撮影時は非常に不仲だったと云われています。

20位:名誉回復に焦りすぎた司令官がもたらす悲劇【1948年】

南北戦争で失策したサースデイ将軍は、階級を大佐に下げられた挙句にインディアンとの紛争が絶えないアパッチ砦の司令官に任命されます。彼は将軍への復位を狙うあまり、部下に激しい訓練を課して大尉たちと衝突を重ねるのでした。やがてインディアンの襲撃が激化してきたのを受け、サースデイは大尉の進言を聞かずに殲滅作戦を計ろうとします……。 『駅馬車』や『荒野の決闘』のジョン・フォード監督が、1876年6月にモンタナ州で発生したアメリカ陸軍とネイティブ・アメリカンとの戦い(リトルビッグホーンの戦い)をモデルに映画化。名誉回復を求めすぎた司令官が、敗軍の将となっていく様が描かれます。

19位:棺桶を引きずったガンマンが大暴れ!荒唐無稽の名作マカロニ・ウェスタン【1966年】

メキシコとの国境に近い村では、元南軍少佐の一派とメキシコ独立運動の立役者となった将軍一派が争っていました。そこに棺桶を引きずったガンマンのジャンゴが現れ、荒くれの少佐一味を一掃してしまいます。その腕を見込んだ将軍は、ジャンゴにメキシコ政府が隠し持つ黄金奪取への協力を仰ぎますが……。 『続・荒野の用心棒』という邦題ですが、『荒野の用心棒』とは物語はおろか製作者もキャストも関連性はありません。フランコ・ネロ演じるジャンゴの荒唐無稽な闘いぶりは、マカロニ・ウェスタンのイメージ付けに影響を与えました。特にラストの墓地での死闘は、「そんなバカな!」と言いたくなること請け合いでしょう。

18位:西部に嫁いだ娘の葛藤と自立を描く青春ドラマ【1956年】

第一次世界大戦が終結して間もない1920年頃。アメリカ東部の名家で育ったレスリーは、テキサスの大牧場主ビックに見初められ結婚、一緒に暮らすこととなります。レスリーは新天地での生活に思いを馳せるも、ビックが暮らす西部は生まれ育った東部とはあまりにも違いがあり……。 女性の社会的地位や人種差別など、今なお通じる社会問題を描いた青春ドラマ。西部の生活に戸惑う娘を好演したエリザベス・テイラーもさることながら、彼女に思いを寄せる若者ジェットを演じたジェームズ・ディーンにも注目。彼は本作撮影終了直後に、24歳の若さで夭折してしまいます。

17位:ビリー・ザ・キッドを中心とした若きガンマンたちの復讐と青春【1988年】

1878年のニューメキシコ州リンカーン郡では、イギリス人牧場主タンストールと冷酷なマーフィ一味が争っていました。ある日タンストールは追われていた若者ビリー・ザ・キッドを助け、若者たちによる自警団(レギュレーターズ)の仲間に加えます。しかしマーフィの策略でタンストールが殺害され、レギュレーターズは復讐を誓います。 実在した伝説のアウトロー、ビリー・ザ・キッドを中心に、実際に起きたリンカーン郡戦争を映画化した西部劇。レギュレーターズの若きメンバーに焦点を当てた青春ドラマ的要素が受けて大ヒットし、続編も製作されました。

16位:名作西部劇『勇気ある追跡』をコーエン兄弟流にリメイク【2010年】

牧場主の父親を雇い人のチェイニーに殺されてしまった14歳の少女マティは復讐を誓い、隻眼の連邦保安官コグバーンに追跡を依頼します。そこにテキサス・レンジャーのラビーフも加わり、チェイニーを探す3人の奇妙な旅が始まるのでした。 『ノーカントリー』でアカデミー作品賞を受賞したジョエルとイーサンのコーエン兄弟が、ジョン・ウェイン主演の『勇気ある追跡』をリメイク。もっとも彼らは、「リメイクというよりチャールズ・ポーティスの同名原作小説を映画化した」と語っており、内容的にも原作により忠実となっています。特にラストの顛末は原作そのままです。

15位:スゴ腕ガンマンに間違われた映画スターは村を救えるのか?【1986年】

1916年、メキシコの村サンタ・ポコは、悪党エル・ワポ一味に牛耳られる日々を送っていました。そこで村娘のカルメンは、村を救ってくれるガンマンを探しに町に出た際に、3人の正義のガンマン“スリー・アミーゴス”が活躍する映画を観ます。アミーゴスを本物のガンマンと誤解したカルメンは救いを求める電報を打つも、それを新作映画のオファーと勘違いした3人は……。 スティーヴ・マーティン、チェビー・チェイス、マーティン・ショートといったコメディ俳優が出演の爆笑西部劇。物語のプロットこそ『荒野の七人』を元にしていますが、映画スターが主役というのがポイント。銃の名手でもないアミーゴスがいかに村を救うのか?気になった人は是非とも本編を。

14位:元奴隷の黒人ガンマンが極悪白人どもを皆殺し!【2013年】

南北戦争間近の1858年のアメリカ南部。黒人奴隷となっていたジャンゴは、賞金稼ぎのドイツ人シュルツに助けられます。ジャンゴに銃の才能を見出したシュルツは彼をガンマンとして育てていくことに。そんななか2人は、行方知れずだったジャンゴの妻ブルームヒルダが冷酷な白人キャンディの家にいることを知り、彼のもとに向かいます。 『パルプ・フィクション』のクエンティン・タランティーノ監督が、過去の西部劇映画にオマージュを捧げたウェスタン。ジャンゴ役にジェイミー・フォックス、シュルツ役にクリストフ・ヴァルツ、そして極悪人キャンディをレオナルド・ディカプリオが演じるなど、キャスト陣の競演も見ものです。

13位:歌あり、恋あり、友情ありの王道ウェスタン【1959年】

テキサス州の南端にしてメキシコ国境近い町リオ・ブラボーで、保安官チャンスは殺人を犯した男ジョーを逮捕します。ところがジョーの兄にして町を牛耳るネイザンは弟の釈放を求めて殺し屋たちを雇い、町を封鎖する暴挙に。孤立したチャンスはアル中の保安官助手に足の不自由な老人、そして町を通りがかった早射ちが得意な若者だけを味方に、一味に立ち向かいます。 プロットがいささか『真昼の決闘』と似ていますが、これは本作の監督ハワード・ホークスと主演のジョン・ウェインが、『真昼の決闘』の内容に不満を感じたゆえの対抗心で製作したと云われています。もっともそうした背景を抜きにしても、歌や恋愛やガンファイトが詰まった王道西部劇として楽しめる作品となっています。

12位:ワイアット・アープ&ドク・ホリデイの友情を描く史実劇【1956年】

1881年のアリゾナ州の町トゥームストーン。町の嫌われ者となっていた元歯科医のドク・ホリデイは、偶然町に来た保安官ワイアット・アープに助けられたことで友人となります。そんな中、ワイアットの兄で同じく保安官のヴァージルと悪名高いクラントン一家の抗争が激化し、アープ兄弟たちはOK牧場での決闘に臨むことに。それを聞きつけたドクは結核を患いながらも……。 1881年10月26日に実際に起こった銃撃戦を描いた西部劇映画を代表する1本。 ここでいう「OK牧場」とは集めた牛を柵で囲ったスペースを意味し、俗に言う「牧場」とは違います。本作の監督ジョン・スタージェスは出来自体に不満を持っており、約10年後に『墓石と決闘』でセルフリメイクしています。

11位:賞金稼ぎを追い求める2人の男の冒険と決闘【1965年】

共に凶悪殺人犯のインディオを追っていることを知った、モンコとモーティマーの2人の賞金稼ぎ。彼らは賞金を山分けすることを条件に一緒に行動するも、その道中では互いに反目しあうばかり。一方、賞金首のインディオが牢獄から脱獄したことで、3人の相対する時が近づきつつありました。 『荒野の用心棒』で、全世界にマカロニ・ウェスタンブームを巻き起こした監督セルジオ・レオーネと主演クリント・イーストウッドが再び手を組みました。モンコ役のクリント・イーストウッドは『荒野の用心棒』と同じ扮装をしていますが、物語の関連性はありません。モーティマー役のリー・ヴァン・クリーフのシブい演技も大きな魅力となった一作です。

10位:真昼に無法者たちと単身一人で闘う保安官【1952年】

1870年のアメリカ西部で、小さな町を守る保安官ウィルは新妻エイミーと結婚式を挙げ、幸せの絶頂にいました。ところがその直後、かつてウィルが逮捕した男フランクが保釈され、正午到着の列車で手下を連れて報復に来るという知らせが。ウィルは町民に協力を求めるも、恐怖におののく彼らはそれを拒むのでした。意を決したウィルは単身で真昼の決闘に臨みます。 それまで恐怖心を持たないヒーローが主人公の西部劇映画が多かった中、本作では死を恐れる普通の人間を主人公としているのがポイント。脚本家のカール・フォアマンは、製作当時のアメリカを席巻していた赤狩りになぞらえて執筆したと云われています。

9位:流れ者と牧場主の2人の男が綴る傑作男泣き映画【2007年】

アリゾナの片田舎で苦しい生活を送っていた牧場主ダンはある日、町で強盗団ボスのベンの逮捕現場に遭遇します。ベンをユマ行きの列車が出発する3日後の午後3時10分までに駅まで連行することになるも、彼の部下が襲ってくるのは明白。そこでダンは、報酬目当てにベンの護送役に名乗りを上げます。 犯罪小説の大家エルモア・レナードの原作を1957年に映画化した『決断の3時10分』を、ジェームズ・マンゴールド監督がリメイク。2000年代製作の西部劇映画としては興行的にも内容的にも高い評価を受けました。父親としての誇りを息子に教えようとするクリスチャン・ベール扮するダンの姿は、同じマンゴールド監督のアメコミヒーロー映画『LOGAN ローガン』にも通じます。

8位:アカデミー賞受賞、クリント・イーストウッドが放つ「最後の西部劇」【1992年】

1880年のアメリカ・ワイオミング。かつて強盗や殺人でその名を轟かせていたウィリアム・マニーは、今では2人の子供と暮らしていました。そんなある日、彼の異名を聞きつけた若いガンマンが賞金稼ぎの話を持ちかけてきます。困窮した生活を変えるべくマニーは再び銃を手にし、元相棒ネッドとともに賞金首が住む町へと向かいます。 『荒野の用心棒』、『夕陽のガンマン』などの一連の西部劇に出演してきたクリント・イーストウッドが、「キャリア最後の西部劇」と銘打ち、これまで得てきた西部劇のエッセンス全てを注ぎ込んで製作した傑作。アカデミー賞で作品、監督を含む4部門を受賞するなどの高い評価を受けました。

7位:実在した2人の若き銀行強盗を綴った青春劇【1969年】

冷静沈着なブッチ・キャシディと早撃ちの名手サンダンス・キッドの強盗コンビは、南米ボリビアへ行く夢を描いていました。列車強盗をするさなか、2人はサンダンスの恋人エッタとの平穏な日々を過ごすうちに足を洗おうと考えます。しかし、被害を受け続けていた鉄道会社が、私立の警備団ピンカートン社を雇って2人の抹殺を企てます。 実在した若きアウトロー、ブッチとサンダンスの生涯をジョージ・ロイ・ヒル監督が瑞々しく描いた、西部劇にしてアメリカン・ニューシネマの名作。ヒル監督とポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの主演コンビが再度組んだ次作『スティング』は、見事アカデミー作品賞を獲得しています。

6位:4人の無法者 vs 200人の軍人!滅びゆく男たちを描く名作西部劇【1969年】

20世紀初頭のアメリカで、バイクを中心とする強盗団“ワイルドバンチ”は、銀行強盗に失敗したためにメキシコに逃げることとします。そこで彼らは、メキシコ政府のマパッチ将軍の依頼で、アメリカ軍から武器を強奪することにしますが……。 『ゲッタウェイ』、『ガルシアの首』などで知られるバイオレンス映画の巨匠サム・ペキンパー監督が放った西部劇。監督お得意の“滅びゆく男の美学”を、ウィリアム・ホールデン、アーネスト・ボーグナイン、ウォーレン・オーツといった名優たちで描きます。ラストでのバンチ4人と200人超のメキシコ政府軍との銃撃戦は必見です。

5位:「シェーン!カムバック!!」の名セリフも有名の西部劇【1953年】

南北戦争終結後の西部で、悪徳牧場主ライカーに悩まされていた農民のジョー家族の前に、ふらっと現れた流れ者の男シェーン。彼はジョーの息子ジョーイや妻マリアンといった周辺人物と交流を深めますが、ライカーの嫌がらせは次第にエスカレートしていきます。見かねたシェーンは、ついに単身ライカー一味に立ち向かうのでした……。 ラストのジョーイのセリフ「シェーン!カムバック!!」があまりにも有名な西部劇のクラシック。シェーン役のアラン・ラッドは、実際に早撃ちパフォーマンスが得意な俳優として人気を博しました。ちなみに息子のアラン・ラッドJrは、20世紀フォックスやMGMといった映画会社社長を歴任する大物となっています。

4位:西部劇の原点!本質が全部詰め込まれたクラシック【1939年】

1880年代のアメリカ西部、アリゾナからニューメキシコへと走る駅馬車には、娼婦やならず者、保安官といった面々が乗車していました。途中、銀行家や脱獄囚リンゴ・キッドといった乗客も加わりさまざまな人間関係が交差する中、馬車を狙うアパッチ・インディアンの襲撃も受けつつ、彼らは目的地へと向かいます。 映画の神とも称されるジョン・フォード監督が、ジョン・ウェイン主演で製作した西部劇の原点ともいえる作品。「駅馬車」という邦題は、後に映画評論家となる淀川長治が映画配給会社の宣伝部員時代に付けたもの。クライマックスでのアパッチ・インディアン襲撃と決闘シーンは、今なお見ごたえ十分です。

3位:隠された大金をめぐって繰り広げられる三つ巴の死闘【1967年】

南北戦争末期のアメリカで、賞金サギを働くブロンディ(善玉)とトゥッコ(卑劣漢)コンビはある日、南軍が20万ドルという大金を隠し持っているという情報を得ます。同時に、その大金を狙っていたエンジェルアイ(悪玉)も動きだしたことで、3人は三つ巴の争いへと発展することに……。 監督セルジオ・レオーネ、主演クリント・イーストウッド、音楽エンニオ・モリコーネのトリオが放つ、通称「ドル箱三部作」の第3弾。邦題こそ『夕陽のガンマン』の続編となっていますが関連性はありません。会話の少なさや遠景ショット、人物の目や手などへの極端なクローズアップといったレオーネ独特の演出が際立っています。

2位:黒澤明の『用心棒』を見事に翻案したマカロニ・ウェスタンの傑作【1964年】

2つの無法者グループが対立していた19世紀のニュー・メキシコのとある町に、ジョーと名乗る謎の男が現れます。彼の腕っぷしを見越して、2つのグループは用心棒に引き入れようと画策しますが、ジョーはのらりくらりとかわします。そのうちにグループ抗争は混迷を極めていき……。 黒澤明監督の『用心棒』を無断翻案して製作されたイタリア製西部劇、いわゆる「マカロニ・ウェスタン」のハシリとなる1本。黒澤サイドから盗作だとして訴訟沙汰になるトラブルも起きましたが、主演を務めたクリント・イーストウッドは本作で映画スターとしての地位を確立しました。

1位:悪党から村を救うべく立ち上がった七人のガンマン【1961年】

メキシコのとある小さな村では、毎年収穫物を略奪に来るカルヴェラ率いるならず者たちに怯えていました。そんな状況を打破すべく村人はガンマンを雇って闘うことを決意、アメリカで冷静沈着なクリスや、早撃ちの名手ヴィンといったガンマンと出会います。 しかしクリスは、村を救うにはあと5人のガンマンがいると主張し、仲間を探すのでした。 黒澤明の『七人の侍』を翻案した、西部劇の傑作中の傑作。ユル・ブリンナーやスティーヴ・マックイーン、ジェームズ・コバーンやチャールズ・ブロンソンなどといった錚々たるキャストが揃いました。2017年には本作のリメイク『マグニフィセント・セブン』も製作されています。

決して途絶えることのない西部劇映画に今後も注目

時代が進むにつれ、製作されるペースが減ってきているのが現状の西部劇映画。それでも決して途絶えることなく、2000年代に入っても『3時10分、決断のとき』や『ジャンゴ 繋がれざる者』といった傑作が作られています。逆に言えば、今後作られる西部劇映画は製作ペースが減っている分、余計に質の高い内容のものとなる可能性が高いと言えます。 西部劇映画が途絶えないのは、巧みなガンファイトから醸し出されるカッコよさもさることながら、銃に懸ける人間たちの情熱がストレートに伝わるからでしょう。そんな西部劇映画に今後も注目です。