異世界冒険ファンタジーの傑作!アニメ『十二国記』を今見て欲しい!

2018年1月20日更新

多くのファンが続編を待ちわびている大人気アニメ『十二国記』。陽子をはじめ個性的なキャラクターたちのその後は、やはり気になるところです。第1シリーズの魅力を改めて振り返りながら、新シリーズの見所を占ってみましょう。

『十二国記』、ダークな異世界ファンタジーの傑作にハマる!

『十二国記』は古代中国に似た異世界を舞台に、主人公・陽子をはじめとする個性的なキャラクターたちが、それぞれに苦難と葛藤の中で成長していく冒険ファンタジー小説。作者はホラー小説の名手としても知られる小野不由美です。 異世界に生きる者たちの生き様や人の心に巣食う闇など、彼女が執筆した「東京異聞」や「屍鬼」に共通するダークサイドなエッセンスを盛り込みながら、ファンタジーとしての爽快感や痛快感もたっぷり。なによりもその壮大な世界観が、大ヒットの理由でしょう。 アニメ化されたのは、2002年から2003年にかけて。こちらも多くの新たな『十二国記』ファンを生み出しましたが、続編は十数年経っても音沙汰なし。とはいえ小説版ではしっかり「その後の陽子たち」を描いた続編が発行されています。 アニメ化熱望!のエールとともに、新シーズンでも気になる『十二国記』の見所を、一部ネタバレ込みでご紹介しましょう。

アニメ化された4つのエピソードをおさらい【①:第1話〜第21話】

アニメ化された原作は、長編が「月の影 影の海」「風の海 迷宮の岸」「風の万里 黎明の空」「東の海神 西の滄海」の4つの物語です。短編の「書簡」と「乗月」は、この4つの物語の間に箸休め的に放送されました。

「月の影 影の海」(第1話〜第14話)

ごく平凡な女子高校生がある日、見知らぬ異世界へと連れて行かれます。そこにあったのはまるで戦国時代の中国のような文化を持ち、人間だけでなく仙人や妖魔など人外の者たちも生きる国々でした。 罪人のように扱われ怪物たちに命を狙われながら旅を続ける中で、少女は信じられる友に出会い、やがて自分が王になるべき宿命を背負っていることを悟ります。

「風の海 迷宮の岸」(第15話〜第21話)

十二の国が存在する異世界。天帝が作り上げた現実世界とは異なるさまざまな理をめぐる物語が、ひとりの少年の宿命とともに描かれていきます。主人公は、神が生んだ霊獣、麒麟です。 次元を超えた嵐に巻き込まれた挙句に現実世界で生まれ落ちた少年は、自分が王を選ぶ役目を背負わされた麒麟であることを知ります。未知の世界で重責に苦悩しがらも、少年はついにひとりの男を王として選ぶのでした。

アニメ化された4つのエピソードをおさらい【②:第23話〜第45話】

「風の万里 黎明の空」(第23話〜第39話)

陽子は、ついに慶国の王となります。しかし景麒との関係は少しギクシャク、官吏たちからも信頼されていません。王として不甲斐ない思いばかりが募る陽子は、身分を隠して街で生活し、人々の生活や国が抱える問題に向き合おうとします。 そんな中、州のひとつで圧政と不正に対する内乱が勃発。陽子はそれを解決するために、決起した集団に単身加わります。そこで彼女は祥瓊と大木鈴に出会うことに。やがてこの乱を通して、国政を揺るがす大きな不正が明らかになっていきます。

「東の海神 西の滄海」(第41話〜第45話)

延王・尚隆が即位して十数年が経った頃の雁国。少しずつ豊かさを取り戻す中で、延麒・六太はかつて友人となった更夜と再会します。国が荒れていた頃に親に捨てられた更夜は魔物に育てられ、今は州候である斡由のもとで任官していました。 やがて斡由は「民のため」と謳って王制に反旗を翻し、更夜を使って六太を軟禁します。その切実な想いは六太にも伝わりますが、逆賊であることに変わりはありません。内乱は悲劇的な結末を迎えますが、尚隆と六太は誰もが等しく幸せに暮らす国を作ることを、改めて決心するのでした。

普通の女子高生が王様に!重い展開があるから盛り上がる

陽子が十二国の異世界に連れてこられる「月の影 影の海」では、前半はほぼ鬱展開オンリーな苦難の物語が続きます。執拗に妖魔に襲われ、ともにやってきた同級生の杉本と浅野とはウマが合わず、異世界に生きる人々から差別されたり騙されたり。 そんな艱難辛苦のエピソードが続くからこそ、中盤以降に芸人一座や楽俊、そして延王・尚隆や延麒・六太との出会を通して変化していく陽子の姿がひときわ魅力的に浮かび上がってきます。 王となる宿命に戸惑いながらもどんどん強くなっていく陽子は、「風の万里 黎明の空」でようやく自信を取り戻し、内政の立て直しに本腰を入れることに。小説版の続編「黄昏の岸 暁の天」では戴国の危機を巡って活躍するなど、さらなる成長ぶりを見せてくれます。

半獣の好青年、楽俊と陽子の「関係」がやっぱり気になる

陽子が変わる大きなきっかけとなった存在が、楽俊でした。普段はネズミの姿をした「半獣」と呼ばれる人間ですが、獣の姿とは裏腹に理知的で優しく、人間不信に苦しむ陽子の気持ちを穏やかに包み込み癒してくれます。 アニメでは雁国の大学へと入学し優秀な成績を納めている姿が描かれていて、その将来はかなり有望視されているようです。 官吏として王に仕えるのだとすると、生まれ故郷の巧国に戻るのが順当。しかし王が不在の状態では任官もままならないハズ。延王がそのまま雁国の官吏として登用する可能性も高いでしょう。けれどファンとしてはやはり、陽子のもとで辣腕を振るってもらいたいもの。 実務だけではなくさまざまな意味で、彼女を支えて欲しいですね。

過酷な運命を乗り越えて出会った二人の娘たちの活躍

「風の万里 黎明の空」は陽子の物語であると同時に、祥瓊と大木鈴というふたりの少女が生きる道を見つけ出す物語でもあります。 かつて王の娘として何不自由なく生活していたにも関わらず、反乱で地位も名誉も家族も失った祥瓊。十二国に流され、海客として仙女から陰湿ないじめを受け続けてきた大木鈴。ともに自らの不遇を呪いづつけてきたふたりは、陽子と出会ったことで居るべき場所を手に入れたのでした。 内乱の後、彼女たちは陽子のもとで働くことになりました。「黄昏の岸 暁の天」では祥瓊が執務をサポートする女史として、鈴が衣服などの世話をする女御としてそれぞれ頑張っているようです。固い絆に結ばれた三人の様子もまた、新シリーズでどのように描かれるのか楽しみです。

オープニングから壮大な世界へ!『十二国記』の音楽の魅力

『十二国記』では音楽もまた、大河ドラマさながらの壮大なスケール感を感じさせるものでした。オープニングテーマ「十二幻夢曲」のほか、作中の楽曲を担当したのは、日本や香港、韓国など世界で活躍している作曲家の梁邦彦。のちにやはりNHKが制作したファンタジー『彩雲国物語』の音楽も手がけています。 幼い頃からさまざまなジャンルの音楽に親しんできたという彼は、オーケストラだけでなく民族楽器やシンセサイザーといった多彩な音源を駆使して、深みと広がりのある音楽世界を作り出したそうです。 一方、エンディングテーマ「月迷風影」を歌ったのは、歌手の有坂美香。「十二幻夢曲」に歌詞をつけたバージョンも熱唱しています。新シリーズが始まるとすれば、このふたりが再び盛り上げてくれることになるのでしょうか。

『十二国記』の続編が制作されるとしたら描かれるであろうエピソードは?

小説版の続編「黄昏の岸 暁の天」では、時系列的には「風の海 迷宮の岸」から「華胥の夢」を経て、泰王と泰麒が姿を消すことになる事件が明らかになります。さらに「魔性の子」の後、戴国と泰麒を巡る物語が続きます。 陽子は延王・尚隆と延麒・六太とともに、姿を消した泰麒を十二国に連れ戻して戴を安定させようと奔走します。 切なさという意味では物語の中でも1、2を争う泰麒のその後のエピソードには、興味津々。さらに凛々しく成長した陽子の王様らしい活躍や延王と延麒との交流まで、さまざまな意味で盛りだくさんな展開が期待できることでしょう。