2019年9月29日更新

『ドラゴンボール』ヤムチャの名シーンと共に魅力を振り返る!噛ませ犬だっていいじゃないか!

ヤムチャ ドラゴンボール

鳥山明の人気作『ドラゴンボール』。孫悟空に立ちはだかる敵として登場し、仲間になった後も最終回まで登場していたヤムチャは、なんだか憎めないキャラクターです。彼の噛ませ犬っぷりを振り返りつつ、魅力に迫ります。

目次

ヤムチャの名シーンを振り返りながら、“人間臭い”魅力に迫る!【ドラゴンボール】

鳥山明の代表作『ドラゴンボール』。地球人やサイヤ人、そしてときには神様も巻き込んで繰り広げられるバトル漫画として連載終了後も根強い人気を誇っています。 今回は悟空の仲間のひとりであるヤムチャを徹底解説。ときには噛ませ犬と言われてしまうこともある彼の、愛すべき魅力に迫っていきます。ヤムチャが活躍した名シーンの解説とともにお楽しみください。

ヤムチャのプロフィールを紹介!最初は強キャラだった

まずはヤムチャのプロフィールをみていきましょう。彼が活躍した序盤のドラゴンボール探しの冒険から、中盤以降の活躍などを紹介します。

意外!?ヤムチャは悟空も苦戦する強敵だった

ヤムチャは原作の第7話で登場。当時のヤムチャは子分のプーアルとともに盗賊をしており、縄張りとしていた荒野では“砂漠の狼”として恐れられる存在だったのです。 悟空との初交戦でも、ヤムチャは互角ともいえるいい勝負をしていました。このとき悟空が空腹で力が十分出せなかったとはいえ、一般的な地球人に比べるとヤムチャもそれなりに強い人物であることがわかります。 最初こそ、悟空にとってはドラゴンボールを奪おうとする敵として描かれたヤムチャ。その肩書も盗賊だったことから、かなりの悪人という設定だったことがうかがえます。しかし、悟空の仲間に加わってからは、ハンサムで女性にモテる好青年の面が目立つようになりました。

悟空の1番古い仲間なのに、いつしか戦いからはフェードアウト

孫悟空はたくさんの仲間と出会いますが、武道家の仲間として1番古い付き合いとなるのがヤムチャです。ブルマやクリリンとともに、ヤムチャも最終巻まで登場しており、大事なメインキャラクターのひとりといえます。 本作の代名詞ともいえる技・かめはめ波も独学で習得しているヤムチャ。彼が地球人としては飛び抜けた戦闘センスを持っていることがわかります。天下一武道会がメインの頃は戦闘シーンもそこそこ描かれており、ヤムチャが活躍するシーンもありました。 しかし、悟空や敵の戦闘力が破格になってくると、次第にヤムチャが活躍する場面はなくなっていきます。かといって、悟空の親友にして地球人最強の座にはクリリンがいました。 なんとも半端な立ち位置になってしまったヤムチャは、襲来する敵と最初に交戦してはやられてしまう“噛ませ犬”的な描かれ方が目立つようになったのです。

ブルマにフラれたあたりから噛ませ犬キャラに……

ヤムチャは、当初若い女性が大の苦手でしたが、冒険のなかでこれを克服。そして悟空一行に加わっていたブルマと恋人になります。その後もブルマとの交際は続いていましたが、人造人間戦に備えて修行をしている間にブルマとは別れてしまいます。 しかも、その後ブルマが結婚相手に選んだのは、奇しくも自分が死ぬことの一因になったベジータ。胸中複雑だったかと思いますが、ベジータやブルマとも最後まで良好な友人関係を続けていたので、ヤムチャがいかにいい人であるかがうかがえます。 セル戦あたりから、ヤムチャは戦士としての出番が減り始めました。人造人間20号に遭遇してあっという間にパワーを吸い取られて瀕死、セルジュニアにやられて瀕死……と、出番はあってもあっという間に戦力外に。 序盤に主人公のライバル、しかも二枚目キャラとして登場したわりには、ちょっと不憫すぎる人生です。こういうところも、地球人で戦闘力もないいち読者はヤムチャに肩入れしたくなる要因なのかもしれません。

サイバイマン戦での名シーン!語り継がれる死にざま

壮絶なヤムチャVSサイバイマン

サイヤ人襲来編で、ベジータの手下たちと戦うことになった悟空陣。ヤムチャは天津飯についで2番手で登場しました。対戦相手はサイバイマン。このとき、サイバイマンの戦闘力は1200に対してヤムチャは1400ほど。実は戦闘力ではわずかにヤムチャが勝っていたのです。 戦いでは、ヤムチャがかめはめ波でサイバイマンを圧倒……したかのように見えました。しかし、負かしたはずのサイバイマンに突然抱きつかれるヤムチャ。 そしてそのままサイバイマンを振りほどくことができず、ヤムチャは自爆に巻き込まれて死んでしまうのでした。このときのうずくまったような姿で倒れる姿は、フィギュア化されるほど有名なシーンのひとつです。

“ヤムチャをしやがって……”ネタにされるけど熱いシーン

ヤムチャはこの後、海王星で修行をしながら悟空たちの戦いを見守ります。そして戦いが終わった後、ナメック星の神龍によって生き返るのでした。 ネタとして扱われがちなこのシーンですが、実はヤムチャの思いやりが感じられる名シーンでもあります。彼は2番手で戦おうとしたクリリンを制して先に戦いました。 なぜなら、すでにこの時点で1度死んで生き返っていたクリリンが、万が一もう1度死んでしまうと生き返れないことを知っていたのです。 クリリンをかばって死んだことを考えて、もう一度あのうずくまったシーンを観てみると……。“噛ませ犬”どころかすごくかっこいい死に様にみえてくるのです。

ヤムチャがいなければ悟空は死んでいた?意外な活躍エピソードを一挙紹介

ヤムチャがいないとその後のストーリーが大きく変わっていたかもしれない。そんなシーンが実はいくつかあるのです。ここではヤムチャがいたから状況が好転した、ヤムチャがいないとヤバかった……そんな場面を振り返っていきます。

ブルマをピンチから救って悟空も助けた

ある日街にやってきたガラの悪そうな男たちに目をつけられたブルマ。その場は、悟空が一撃で男たちを倒して事なきを得ます。しかし、この男たちのボスは触ったものを全て人参に変えてしまうというウサギ団のボスだったのです。 この戦いで悟空はピンチを迎えます。人参に変えられてしまったブルマが人質にとられてしまったせいで、存分に力を出すことができなかったのです。そんな悟空のピンチを知ったヤムチャは、相棒のプーアルと共にブルマを救い出しました。そのおかげで、悟空もようやく攻撃できるようになりウサギ団のボスを倒せたのです。 ヤムチャがいなければ、悟空は今ごろ人参だったのかもしれません。仲間のピンチと聞いて駆けつけ、しょうがないと言いながらもしっかり助けるヤムチャ。口ではキザなことばかり言う彼ですが、実際はかなり仲間思いであることが伝わる初期のエピソードです。

大猿悟空を沈めた

物語序盤のドラゴンボール探しの旅のクライマックス。敵の本拠地であるピラフ城で満月を見た悟空は大猿に変身してしまいました。この頃の悟空はまだ大猿になっても理性を保つ修行をしていないため、理性を失い敵も味方も関係なく大暴れしてしまうのです。 ここでヤムチャとプーアルが大活躍。ヤムチャはドラゴンボールを奪うために悟空たちを尾行していたため、大猿の弱点が尻尾であるという情報も知っていたのです。ヤムチャはプーアルに巨大なハサミに変身してもらい、暴れまわる大猿の尻尾を切り落としました。 このピラフ城での一件以来、ヤムチャは悟空たちの仲間となりブルマと付き合い始めることに。ドラゴンボールにまつわる最初のクライマックスで、ヤムチャは主人公のライバルというポジションに恥じぬ大活躍をしていたのです。

『転生したらヤムチャだった件』が話題に!ファンが唸る“ヤムチャあるある”

「少年ジャンプ+」に掲載された『転生したらヤムチャだった件』は、ヤムチャが主人公となった『ドラゴンボール』の外伝。いわゆる異世界転生もので、平凡な高校生が転生したらあの『ドラゴンボール』のヤムチャだったというストーリー。 ヤムチャとして生きることになった主人公は、原作の顛末を知っているというのがこの作品の面白いところ。なんとか生き延びて、ブルマ一筋を貫こうと原作の知識を総動員させてアレコレ対策を練っていきます。 ヤムチャは異世界転生ものにありがちな、主人公のチート的な強さも持っていません。生き残るために、先の戦いを見据えて修行を増やすなど、地道な努力で対応していきます。地球人である読者も、ヤムチャと一緒になって『ドラゴンボール』の世界に転生したような気分を味わえる作品です。 これを読んでから原作に戻ると、ヤムチャを違った視点で追えて、また違った面白さが見つかるでしょう。

ヤムチャは人間味あふれるキャラだからこそ味がある

なにかとネタにされてしまいがちなヤムチャですが、仲間思いだったり自分の実力を考えて非戦闘要員に回ったりする思慮深い一面も持っています。そしてなにより、人間離れした力が当たり前の『ドラゴンボール』の世界において、読者にとってとても親しみやすいポジションにいてくれるキャラクターです。それこそが、出番は多くなくてもこれだけ愛されている理由なのでしょう。