漫画『青の祓魔師』最新話まで全話ネタバレあらすじ＆感想！祓魔師目指す悪魔の子描く王道ダークファンタジー

『ジャンプスクエア』にて連載中の『青の祓魔師(エクソシスト)』はアニメ化もされた加藤和恵によるダークファンタジーバトル漫画です。 悪魔の血を引く奥村燐とその双子の弟・雪男を待つ運命とは？アニメのその後も含め、気になるあらすじを最新話までネタバレありで解説！お得に読む方法や見どころもあわせて紹介していきます。

神父・藤本獅郎(ふじもとしろう)に育てられた双子の奥村燐(おくむらりん)と雪男(ゆきお)は、悪魔の王・サタンが人間に産ませた子です。事情を知って育った雪男が史上最年少で祓魔師になる一方、燐は獅郎がサタンに殺されて初めて出自を知ります。こんな悲しい1巻、しんどい……。 燐は正十字騎士團・祓魔塾へ入り、祓魔師を目指すことに。ところがある日、燐は仲間を助けるためにサタンから受け継いだ青い炎を使ってしまい、処刑の危機に陥ります。 獅郎の友人メフィスト・フェレスのとりなしもあって処刑は逃れますが、燐は半年後の祓魔師認定試験合格という条件を出されました。

5巻から「京都・不浄王編」がスタート。元祓魔師・藤堂三郎太(とうどうさぶろうた)が「不浄王の左目」を奪取。残る右目を守るため、燐一行は勝呂竜士(すぐろりゅうじ)の父・達磨(たつま)が頭首を務める明陀宗(みょうだしゅう)へ向かいます。 藤堂は京都で右目も入手し、不浄王を復活させました。燐は自信をなくし降魔剣(こうまけん)を抜けなくなっていましたが、仲間たちの激励や明陀宗が召喚した上級悪魔・烏枢沙摩(ウチシュマー)の助力を得て、不浄王討伐を成し遂げます。ダメ親父に見えた達磨の活躍もかっこよかったです！ この戦いでは人知れず雪男の目にも炎が宿りました。しかし雪男はその秘密を1人で抱えてしまいます。

新学期が始まり燐たちが学園の七不思議騒動の解決に奔走する間、世界中で異変が起きていました。聖騎士アーサー・オーギュスト・エンジェルや四大騎士(アークナイト)のルーイン・ライト、メフィストらが対処にあたります。 黒幕・秘密結社イルミナティの総帥「光の王」ルシフェルが騎士團に宣戦布告すると同時に、実はスパイだった志摩廉造(しまれんぞう)によって神木出雲(かみきいずも)がさらわれる事態に。出雲自身が母との軋轢を乗り越えたこともあって成長を遂げ、無事に窮地を脱します。 騒動後、志摩は騎士團側との二重スパイであることが判明。志摩がまた仲間に戻ってきてくれてよかったです。

奥村兄弟によるシュナ捜索を経て、雪男はますます自分が何者であるかに囚われていきます。 一方でライトニングことルーインは16年前のサタンによる聖職者虐殺事件「青い夜」を調査。メフィストが秘密裏に「十三號セクション」で悪魔の王「八候王(バール)」のクローン生産をしていたことが判明します。 「時の王」サマエルであるメフィストによって悪魔の受肉の歴史が語られ、彼は兄・ルシフェルが肉体が朽ちると同時に人類諸共壊そうとしたため、それに対抗するために騎士團を設立したことが明かされました。 それを知った雪男は絶望に染まり自殺を図りますが、サタンに邪魔されて死ねません。

メフィストは何者かの凶弾に倒れ、人工虚無界の門(ゲヘナゲート)の制御を手放します。これにより普通の人間も悪魔が見えるようになり、世界が変わり始めます。 雪男はすべてを知るためにイルミナティに行くことを決意、燐はそんな雪男の前に立ちはだかりました。2人の衝突で降魔剣が折れ、刀に封印されていたサタンの心臓が開放されて燐は暴走状態に。なんとか自我を取り戻した燐は、「神隠しの鍵」を使って獅郎の過去を追体験していきます。 獅郎も実験体で作られた悪魔クローンの1体だったこと、サタン憑依体と燐の母・ユリとの関係、獅郎が燐を育てるに至った経緯などが明かされる過去編となりました。

イルミナティと合流した雪男は、その場に「氣の王」の眷属を呼び出し反旗を翻しました。 過去をすべて知った燐は雪男のもとへ。拳を交わして和解した2人は、サタンを憑依体に移して、祓魔師との全面戦争へ持ち込みます。雪男がここで初めて本音をさらけ出す姿が熱い！ 世界各国の祓魔師や有志の悪魔による対魔神封殺軍がサタンを迎え撃ちます。しえみは修行を終えて三賢者の1人として参戦。 封印は失敗するも、サタンの肉体は崩れていきます。なお物質に固執するサタンは大地を侵食し始め、そこから突然物語は2年後へ。燐がサタンとして君臨する姿が登場しますが、どうやらifの世界らしい……というところで29巻は終わります。

祓魔師や悪魔といった洋な世界観に、仏教や九尾といった和テイストが混ざり、うまく調和している独特な世界観が魅力です。ジャンプ作品らしいバトルも見応えがありますが、繊細な心理描写や人間ドラマの掘り下げ方が丁寧で、どのキャラにも感情移入できます。 作画もきれいで、描き込みも多め。服や装飾のこだわりもコマから伝わってきます。終盤のサタン戦を終えてもなお先の読めない展開が待っていて、続編アニメ化希望の声が絶えないのもうなずけました！