『キングコング対ゴジラ』で期待する10のこと
ゴジラVSキングコング、新作映画で実現!
米レジェンダリー・ピクチャーズが、キングコングの起源を描く新作映画『コング:スカル・アイランド(原題) / Kong: Skull Island』の製作を、ユニバーサル・ピクチャーズではなくワーナー・ブラザースと進めることになったことが明らかになりました。 レジェンダリー・ピクチャーズは、2013年にワーナーとのパートナーシップを終了し、ユニバーサルと本作を手掛けることになっていたのですが、『GODZILLA ゴジラ』を共に製作したワーナーと再び手を組むことで、日米二大キャラクターの共演を実現させようと計画しているようです。 2018年公開予定の『GODZILLA ゴジラ』続編の後、2020年に『ゴジラVSコング(原題)』が公開予定です。 そんなゴジラVSキングコングに期待する10のことをこれからご紹介したいと思います。
⒈ 世界的に知名度がある
キングコングとゴジラの対決がコンセプトとして成り立つ理由のひとつは、認知度があるということです。オリジナルの『キングコング』は当時全ジャンルの映画を圧倒するモンスター映画で、精巧な映像や仕掛けで観客の度肝を抜いた革命的な作品でした。アクション、冒険、ロマンスなどがすべて詰まったストーリーにより、観客はキングコングというキャラクターをよりリアルに感じることができたのです。 また、キングコングはゴジラというキャラクター制作に大きな影響を与えたそうで、キングコングがいなければゴジラは生まれていなかったと言っても過言ではありません。 そしてゴジラも世界的に知名度を上げ、両者は"よきライバル"としてマスコット的存在になっていきます。また、日本製のゴジラとアメリカ製のキングコングということもあり、「日本とアメリカ、どちらのモンスターが勝利するか?」と言われることもあるそうです。 1962年に『キングコング対ゴジラ』が公開されていますが、この対決は単なる対決ではなく、"映画史の伝説である二大モンスターの対決"なのです。
2.新たなキングコングが見れるかもしれない
よく考えてみると、身長だけでもゴジラはキングコングの2.5倍超もあるのに、その2頭がどのように対決するのか...疑問に思うところですよね。。しかし答えはシンプルで、キングコングをスケールアップすればいいわけです! 2017年公開予定の『コング:スカル・アイランド』では、おそらくアン・ダロウを手に握りしめながら恐竜と闘い、エンパイア・ステート・ビルに登るようなキングコングではなく、ゴジラと互角に闘えるようなよりパワフルで巨大なキングコングが期待できるかもしれません。 そのほかにも、同作では1頭ではなく年齢もサイズも違う様々なキングコングの登場や、ゴジラ同様、核兵器により巨大化したキングコングといった設定も考えられます。
3.スケール圧巻のスペクタクル
巨大モンスター映画の一番重要な部分は、スペクタクル(壮観)です。登場人物やストーリーもある程度重要ではありますが、見どころはやはりモンスターの対決シーンで、多くの観客はそこに期待しています。 オリジナルの『キングコング対ゴジラ』のキングコングの見栄えは、その当時は素晴らしいものだったと思いますが、今見ると、デザインは最悪ですし、演技も決してよくありません。同作から50年以上が経過し、映像のクオリティも当時と比較できないほどのレベルになっているため、新作ではそのスペクタクル感やクオリティのある映像を観客に提供しなければなりません。 また、ゆっくり動くゴジラが、瞬時に動くキングコングにどう立ち向かうのか、そして観客の期待に応えるために、それを映像でどう表現するのか。観客はこれまでに見たことのない対決を期待しているのは間違いありません。
4.製作にはリスクが伴う...
レジェンダリー・ピクチャーズとワーナーが、ゴジラをビッグスクリーンで蘇らせることは大きな賭けだと思う人もなかにはいるでしょう。1998年の『GODZILLA』は批評的にも商業的にも大失敗に終わるなど、"ゴジラ=安っぽいB級映画"と連想する人は意外に多く、彼らにゴジラそのものを売り出すことは容易ではないことが伺えます。 また、巨大モンスター映画というジャンルは10年前のピークを境に下降しているのもリスクが高い要因かもしれません。2013年に公開された『パシフィック・リム』は新しい要素が加わったモンスター作品ではあったものの、アメリカ国内では失敗に終わっています。 しかし、2014年の『GODZILLA ゴジラ』は幸運にも世界的に大ヒットを受け、ワーナーとレジェンダリーは2018年に続編の公開を予定していることを発表しています。この成功の力を借りて、『コング:スカル・アイランド』がヒットすることを祈りましょう!
5.映画界に新たな風を吹き込むかも?
モンスターがビルを破壊しまくって対決する映画が、目新しくて斬新な作品だと思う人は今や少ないと思います。ましてや最近の映画といえば、アメコミのスーパーヒーローや10代向けのラブコメ、またはリメイクかリブートばかりで、斬新さを求めるのは不可能に近いかもしれません。 『ゴジラVSキングコング』もリメイク、リブートのジャンルに含まれるわけですが、ほかのキャラクターと比べて、この2頭は視聴者から過小評価されており、特に怪獣映画は長期間主流な映画ではありませんでした。 この理由を踏まえると、『ゴジラVSキングコング』はある意味斬新で、このタイプの作品が好きな人もアメコミファンに比べると少ないため、ハリウッドのメインストリームで見れるのは素晴らしいことだと解釈できます。
6.オリジナルから50年という長い年月が経過している
1962年のオリジナル『キングコング対ゴジラ』では、激しい戦いを繰り広げた後、ゴジラの熱線とキングコングの放電がぶつかり合い、両者は海へ落下。そしてキングコングは浮上しファロ島に帰っていきますが、ゴジラは姿を見せることなくエンディングを迎えます。 拍子抜けしそうなこのあっけないオチもあってか、50年という時を経て、再対決が期待されているのですが、まずそもそも「なぜ50年も待たなければならなかったのか」ということ。 『スパイダーマン』は数年に一度はリブートされているのに、なぜ『キングコング対ゴジラ』は半世紀もの間一度も製作されなかったのでしょうか?しかし、逆に言えば、だから同作は今リメイクとして製作するにふさわしい映画なのかもしれません。 もちろんリスクは伴いますが、新世代に新たなジャンルとしてアピールできるビッグチャンスであることは間違いないでしょう。
7.モンスター・シネマティック・ユニバースが誕生するかも?
1970年代初め以降、ヒット映画の製作方法は大きく変化しました。今や、マーベル・シネマティック・ユニバースの批評的かつ商業的成功もあり、全スタジオが自分たちのシネマティック・ユニバースの制作に力を注いでいます。 冒頭でもお伝えしましたが、『コング:スカル・アイランド』の制作はレジェンダリー・ピクチャーズ、配給は当初ユニバーサルが行う予定でしたが、ワーナーに変更されました。そして、レジェンダリーとワーナーは、ゴジラ関連作品の権利を所有することになったわけですが、そうすると、マーベルのように、今後モンスター・シネマティック・ユニバースが誕生するかもしれません。 また、『GODZILLA ゴジラ』(2014)の成功により、東宝はワーナーとレジェンダリーに、今後の続編にキングギドラ、ロドン、モスラを使用する権利を許可しました。もし、『コング:スカル・アイランド』、『ゴジラVSキングコング』が成功を収めれば、今後『キングギドラVSキングコング』や『モスラVSキングコング』のような作品も見れるかもしれません。
8.ライバルなのに最後には同盟を結ぶ!?
キングコングとゴジラの対決だけでも見どころ十分ですが、今日の映画業界は、クロスオーバー作品がヒット作の基準として成り立っています。そのため、ワーナーとレジェンダリーは、『ゴジラVSキングコング』として終わらせるのではなく、フランチャイズ化する見込みで進めているようです。そうなると、両者が敵対するという話を変えていかなくてはなりません。 業界関係者によると、レジェンダリーのCEOトーマス・タルは、キングコングとゴジラを対決した後にタッグを組ませたい意向を示しているそうです。両者は単なるモンスターではなくキャラクターです。最初は憎みあっていた両者が、次第に分かち合い、協力していくというストーリーは、キャラクターや物語構成の発展に大きく影響するものです。 この構想はモンスター映画の新たなバージョンとして、大変素晴らしいストーリーになると思いませんか?
9.新たなる脅威となるモンスターが出現するかもしれない
先ほどご紹介したように、もしキングコングとゴジラが協定を結ぶとすれば、何か理由があるはず...それはもしかすると、すべてを恐怖に陥れる巨大な力を備えたモンスターが襲来してくるのかもしれません。 ゴジラは過去に、巨大モンスターに立ち向かうため、敵対している多くのキャラクターたちとチームを組んでいます。これはキングコングとゴジラが今後将来協力する可能性が暗示できますし、DCコミック原作の『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』のような作品になることも考えられます。 ワーナーとレジェンダリーはキングギドラ、ラドン、モスラの使用権を獲得しているので、全怪獣たちが集結するモンスター映画も今後可能になります。 しかし、ゴジラとキングコングの脅威となるものとは一体どんなものなのでしょうか?全く新しいオリジナルのモンスターが登場するかもしれませんね。
10.これは始まりにすぎない
これまでにご紹介した内容を踏まえると、『ゴジラVSキングコング』には未知なる可能性が秘められています。ゴジラやキングコング単体のリメイクはこれまでに製作されたものの、モンスター映画は長い間忘れられたジャンルであり、50~60年代の絶頂期以降人気は振るいませんでした。 しかし、今後公開・製作予定のモンスター作品がすべてを変えてくれるかもしれません。また特殊効果などの映画製作の技術も時代と共に大きく進化したこともあり、両者の復活劇を描くには絶好のチャンスです。 キングコングとゴジラは昔では考えられないほど、大スケールになり、現実味のある性格や個性が見れるようになりました。2014年の『GODZILLA ゴジラ』は序章に過ぎず、今後のモンスター映画に大きく期待できます。 怪獣映画は長い間人気から遠ざかっていましたが、ゴジラVSキングコングの映画が成功すれば、再びその人気は蘇るかもしれません!
舞台は現代!あのキャラクターが再登場する?
今作は現代が舞台となるようです。また、ストーリーは『ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ(原題)』の続きとなるようで前作に登場した2つのキャラクターが『キングコング対ゴジラ』にも再登場するようです。果たしてそれは人間なのか、それともモスラかキングギドラの2体なのか……!?
監督のアダム・ウィンガードが映画の結末を語る!?
今作の監督を務めるアダム・ウィンガードが、今作の結末を示唆するような事を公言しました。それというのも、「今作で勝者が決まる」というもの。曖昧なものにさせずに、勝者をはっきりさせるという事にこだわっているようです。ゴジラとキングコング、果たしてどちらが勝つのでしょうか!?