2023年11月17日更新

【ネタバレ考察・感想】『ゴジラ-1.0』の結末は?なぜ「生きて、抗う」なのかをあらすじから解説!

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『ゴジラ-1.0』(2023年)

日本を代表する特撮怪獣映画ゴジラの最新作『ゴジラ-1.0』が2023年11月3日に公開されました! この記事ではゴジラ70周年記念作品『ゴジラ-1.0』について、ネタバレあらすじや考察など、作品をより楽しむためのポイントを紹介していきます。

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『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』の作品概要

タイトル 『ゴジラ-1.0』
公開日 2023年11月3日
上映時間 125分
監督 山崎貴
キャスト 神木隆之介 , 浜辺美波 , 山田裕貴 , 青木崇高 , 吉岡秀隆

ゴジラ70周年記念作品となる『ゴジラ-1.0』は、日本版ゴジラとしては『シン・ゴジラ』(2016年)以来の制作で、通算30作目となります。 太平洋戦争が終結し、多くの都市部が消失した日本は“無(ゼロ)”と化していました。出兵するも、出撃直前で逃げてしまったことに後ろめたさを感じている敷島浩一(演・神木隆之介)。彼は帰国後、一人で赤子を育てる大石典子(演・浜辺美波)と出会います。 虚無と喪失のなかから人々が立ち上がろうとした矢先、巨大怪獣ゴジラが日本に上陸。戦争で“無(ゼロ)”となった日本の人々を“負(マイナス)”と突き落とします。

【ネタバレあらすじ】『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』

【起】生き延びてしまった元特攻隊員・敷島

太平洋戦争末期。特攻隊員の敷島は、零戦の故障で大戸島の守備隊基地に着陸します。しかしベテラン整備兵の橘は、戦闘機に異常がないことから敷島が特攻から逃げてきたことを悟ります。 その夜、巨大な恐竜のような生物が基地に襲来し、ある整備兵は、それが島の伝説にある「呉爾羅(ゴジラ)」ではないかと口にします。橘は敷島に零戦に搭載された砲弾で攻撃するように言いますが、怖気づいた敷島は攻撃できません。その結果、橘と敷島を残して部隊は全滅してしまいました。 1945年の冬、焼け野原になった東京に帰ってきた敷島は、隣に住む澄子から両親が空襲で亡くなったことを知らされます。厳しい生活のなか、彼は闇市で空襲中に託された赤ん坊・明子を抱えた典子と出会い、成り行きで共同生活をすることに。 やがて敷島は、米軍が残した機雷撤去の仕事に就きます。生き残ったことに後ろめたさを感じていた彼は、命の危険が伴う仕事を選んだのです。収入を得た敷島は家を建て直し、仕事を通じて知り合った秋津、野田、水島とも親しくなりました。

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ゴジラ✕『永遠の0』みたいな世界観。戦時を体験したことないけど、リアルな生活感と時代背景で、ただのゴジラ映画で終わらせない。

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映画の始まりが海上の画だったり、舞台が大戸島なことも「初代」オマージュ!

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【承】ゴジラ、東京を蹂躙。ゼロがマイナスへ。

1946年の夏、ビキニ環礁で行われた米軍の核実験によって被爆したゴジラはさらに巨大化し、放射線を放つようになりました。その後、米軍の船舶が被害を受ける事故が続発。ゴジラは日本に近づいているようです。 そんななか、敷島たちが乗る「新生丸」に、重巡洋艦・高雄が日本の海域に戻るまで、ゴジラを足止めするよう命令が下ります。ゴジラに襲われた彼らは、回収した機雷をゴジラの口の中に放り込み、機銃で撃って爆発させます。すると多少の効果はあったものの、すぐにゴジラの再生能力で傷は塞がってしまいました。 絶体絶命と思われたとき、高雄が到着しゴジラを攻撃。しかしゴジラが吐いた青い熱戦によって高雄は海の藻屑と消えてしまいます。 その後、典子は明子とともに自立するため、銀座のデパートで働き始めます。ある日、秋津たちと酒を飲んでいた敷島は、なぜ典子と結婚しないのかと詰め寄られ、「自分の戦争はまだ終わっていない」と答えました。 そんな折、ゴジラが銀座に上陸。典子の身を案じた敷島は彼女のもとへ駆けつけますが、ゴジラの放った熱線の爆風によって典子は吹き飛ばされてしまいます。 絶望した敷島は、秋津たちからゴジラ討伐作戦に誘われます。

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戦火をくぐり抜けた銀座の街を容赦なく蹂躙するのがとても楽しかった!IMAXで観たので咆哮かっこよすぎた。

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ゴジラの恐竜っぽさや人を丸呑みする絵面は「ジュラシック・パーク」、海上での新生丸との追いかけっこは「ジョーズ」と似ているような?スピルバーグへのリスペクトも感じる。

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【転】ワダツミ作戦が始動、民間でゴジラ討伐を目指す

元海軍の兵士をメインとした民間のゴジラ討伐部隊が結成され、戦時中に兵器の開発に携わっていた野田は、「ワダツミ作戦」を発案します。 それは、ゴジラをフロンガスの泡で包み込んで一気に深海まで沈め、その急激な水圧の変化によってゴジラを倒すというものでした。さらに二次攻撃として、海中で大きな浮袋を膨らませゴジラを海面まで引き上げることで、急激な減圧によって息の根を止める作戦です。戦争を生き抜いた民間人たちは、ゴジラとの戦いを決意します。 一方、敷島は野田たちとは別に独自のやり方でゴジラに立ち向かうことを決めていました。野田にゴジラを誘導するための戦闘機を探してもらうと、彼は開発段階で終戦を迎え、実践で活躍することのなかった最新の戦闘機「震電」を見つけてきました。 敷島は機体の修復のために橘を探し出します。敷島は「震電」に砲弾を数多く搭載し、ゴジラの口の中へ“特攻”することを決めていたのです。

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「震電」出てきたのアツすぎる。その前に出てきた高雄や雪風もミリオタ的にはすごくうれしかった。

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調べたらこの年(1947年)に、アメリカが共産主義に対する「封じ込め政策」を明確化していた!どおりで自衛隊もまだ存在せず、GHQも助けてくれなかったわけだ。

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【結末】ワダツミ作戦開始、「生きて、抗う」ことはできるのか

ワダツミ作戦決行当日、ゴジラは予想より早く東京に上陸します。しかし戦闘機に乗った敷島は、ゴジラを相模湾沖まで誘導することに成功。 充分な深さのある海域まで誘導すると、野田の指示で2艘の戦艦がゴジラの周りを取り囲み、フロン爆弾を爆発させます。作戦通りゴジラは海底に沈み、動きが鈍くなりました。そして第二段階、浮袋でゴジラを浮上させようとしますが、装置がうまく働きません。 そこで一か八か、2艘の戦艦でゴジラを引き上げる作戦に変更。しかし2艘だけでは引き上げる力が弱く、誰もがあきらめかけたとき、水島が多くの民間の船を率いて加勢します。こうして引き上げに成功しますが、ゴジラは息絶えておらず、放射熱線を放とうとしました。 そこへ敷島の乗った戦闘機が飛来し、ゴジラの口の中に特攻。爆弾を爆発させ、ゴジラの頭を吹き飛ばすことに成功します。 野田や秋津が敷島の身を案じていると、空中でパラシュートが開きます。橘は戦闘機に脱出装置をつけていたのです。無事に帰還した敷島は、仲間たちに敬礼で迎えられました。

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最後の作戦、開始早々泣くのを我慢した。ゴジラの圧倒的強さを見せつけられつつ、それに立ち向かう日本人たちの姿に素直に感動させられた。

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【その後】真の終戦、再生へと向かう人々

家に戻った敷島は澄子から電報を渡され、明子とともに病院に向かいます。そこには典子がおり、重傷を負ってはいたものの、意識もはっきりしていました。 「あなたの戦争は終わりましたか?」と言う典子を抱きしめ、敷島は涙を流しながら頷きます。しかし典子の首には、黒いアザのようなものが浮き上がっていました。 一方、海中ではゴジラの肉片と思われるものが漂い、再生しようとしていました。

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光線強すぎて、典子生き残るのはリアリティなさすぎ!でも、首筋のアザのシーンで奇跡的に生きていたのは、ゴジラの再生能力と関係あるのかな?と思ったり。

【考察①】典子の首のあざはゴジラ化を暗喩?

ゴジラを倒したのち、病院で再開した敷島と典子。涙と安堵の中、抱き合う2人ですが、典子の首筋には何やら怪しげな黒いあざが。このあざは、単純にゴジラの熱線(放射線)を浴びたことへの後遺症なのでしょうか。 そもそも、原爆と近しいゴジラの熱線を近距離で喰らって、生きているのは、いくら映画といえど、できすぎています。『小説版 ゴジラ-1.0』では、典子の首のあざについて「這い上がってきた」と形容されていて、放射線よりも生物的な後遺症が暗喩されています。 そこで考えられるのは、熱線を喰らったとき、何らかの形でゴジラの細胞(通称:G細胞)が典子に付着した可能性です。これならば、典子が生き延びることができたのも、ゴジラの超再生力のおかげ、と説明がつきます。 実際に、歴代ゴジラ映画の1つ、「ゴジラ対ビオランテ」は、植物がG細胞を取り込んだ結果、怪獣化するというシナリオ。G細胞が典子の体内に残っているとすれば、首のあざはゴジラ化が進んでいる伏線なのかもしれませんね。

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【考察②】人々は最後なぜゴジラに敬礼したのか?

ワダツミ作戦を経て、ゴジラの討伐に成功した人々。崩れ行くゴジラを見て敬礼を始めた彼らに戸惑った人も多いのではないでしょうか。敷島に対しての敬礼かとも考えられますが、ノベライズ版では「ゴジラに向かって」敬礼したと明記されているのです。 ここで注目したいのが、作戦に参加した多くの人々が、兵士として戦争を経験していること。戦争で多くの仲間を失った一方で、自らの手で人を殺めてもいるはずです。彼らは、戦争という場において、一人の人間が加害者にも被害者にもなりうることを理解していたのです。 だからこそ、ゴジラに対しても、ただの「敵」、加害者とは捉えず、人間による核実験の被害者としての側面も理解し、敬礼をしたと考えられます。

【考察③】ラストシーンは初代『ゴジラ』に繋がるのか

『ゴジラ』(1954年)
©Embassy Pictures Corporation/Photofest/Zeta Image

1954年に公開されたシリーズ1作目『ゴジラ』は、終戦から9年後、人々の生活もようやく安定してきたころを舞台としています。そして今回の『ゴジラ-1.0』は、まさに終戦直後の1945年ごろが舞台となっています。 1作目と時代設定以前の出来事を描く大きな挑戦でしたが、本作のエンディングでは、ゴジラ復活を示唆するようなシーンがあったため、その後ゴジラが再び日本に上陸して、1作目のような物語が展開されてもおかしくはないでしょう。 もちろん1作目は人類が初めてゴジラに対峙する様子を描いているので、人々の反応などはきれいにつながるとは言えませんが、ゴジラの基本設定は共通しています。

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【感想①】生き延びてしまった人の「終戦」を描く映画

「僕の中の戦争がまだ終わっていない」という敷島の発言。彼は、特攻隊員としての任務を放棄し、その先の大戸島でも、ゴジラを目前に逃げてしまったという自責の念を戦争後も抱え続けていました。 その結果、敷島は、仲間は死んでいったのに自分だけが生き残ってしまったという、後ろめたさに折り合いをつけることができず、戦争は終わったと実感できなかったのではないでしょうか。 しかし「死ぬために戦う」戦時中ではなく、未来を向いて「生きるために戦う」ゴジラとの戦いで、彼は自らの信念に従って大きな決断をし、行動しました。そうすることで、自分の中の戦争を終わらせることができたのかもしれません。 ワダツミ作戦に参加した多くの人々も、生き残ってしまった事への罪悪感、「自分の中の戦争」が終わっていなかったのでしょう。だからこそ、ゴジラが海に崩れ落ちていく時に、敬礼をしていたのではないでしょうか。

お上や政府ではない......。「民間人」が戦後を支えるという自負

生き残った者たちの「終戦」を描く映画として、本作には復興への伏線が多く見られます。特に、ワダツミ作戦を主導したのが、有志の民間人であったことは、戦後の日本を民間人が支えていく礎になっているのではないでしょうか。 ワダツミ作戦を通して人々は、なにもない"負(マイナス)"の状況を、自分たちの力で"正(プラス)"に好転させる経験をしました。この経験から、これからの日本を自分たちが支えていくという自負が、人々の間に芽生えたはずです。

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【感想②】現代にも通じる「反戦」のメッセージ

本作のゴジラは、戦争の傷痕や原爆を思わせる要素が多く盛り込まれており、それに立ち向かう民間の人々の戦いが描かれています。 戦時中、徴兵された者は「お国のために死にに行く」という考えが支配的だったのに対し、本作でゴジラと戦う人々は、自分の意志で未来のために戦い、そして生き残ることを目指します。野田の発案したワダツミ作戦も「誰も死なせない」ことを目標としていました。 戦時中に特攻から逃げた敷島は、ゴジラ討伐で死ぬ覚悟を決めていましたが、典子や橘の言葉で生きることを選びました。 ここには世界各地で戦争が続く現代にも通じる、戦時中とのはっきりとした対比が描かれており、反戦の強いメッセージが見て取れます。

『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』の感想・評価

ゴジラ−1.0
ゴジラ−1.0』の総合評価
4.5 / 2人のレビュー
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30代男性

めちゃくちゃ良かった。予想をはるかに上回る傑作。映画館で観る醍醐味も味わえるし、人間ドラマも胸熱。死ぬための戦争ではなく、生きるための戦争。最近涙腺が緩くなったな……。

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40代男性

初代ゴジラのオマージュを踏まえつつ、『ゴジラの逆襲』を思い起こさせた。ゴジラ映画というより、邦画の一要素にゴジラを入れた感じ。ゴジラの造形はかっこいいけど、出てくるシーンが少なくて、ゴジラを観たい自分としては少し物足りなかった。

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【小ネタ】劇中の胸熱すぎるオマージュを解説

破壊シーンの随所に感じる初代へのオマージュ

本作でゴジラが最初に日本本土に上陸したとき、ゴジラは品川沖から銀座に向かいました。これは、1作目『ゴジラ』(1954年)に初代ゴジラが通ったのと同じ道筋です。銀座の街並みや国会議事堂を破壊するシーンなども、1作目のオマージュとなっています。 またゴジラが銀座を襲撃したときには、ゴジラが放射熱線を発した後にキノコ雲があがり、黒い雨が降るなど、原爆を思わせる描写がありました。やはり初代と同じく、ゴジラを核の恐怖の具現化として描いています。

劇中のBGMには「平成」シリーズの名曲が!

本作のゴジラの登場シーンでも、やはり伊福部昭によるゴジラのテーマ曲が使用されています。ゴジラといえば誰でも頭に浮かぶあの曲です。この楽曲には、ゴジラに立ち向かう人々のテーマという意図があり、そのメッセージもしっかりと踏襲されていますね。 そのほかにも、「平成」シリーズの『ゴジラVSキングギドラ』(1991年)や『ゴジラVSモスラ』(1992年)の楽曲も使われていますので、ゴジラマニアほど楽しめるのではないでしょうか。

史実?戦闘機「震電」は実在するのか?

ワダツミ作戦のときに敷島が搭乗した「震電」は、実在した戦闘機です。劇中で語られているとおり、太平洋戦争末期に日本海軍が試作したもので、最高時速約740km以上の高速戦闘機として計画されていました。1945年6月に試作機が完成、8月に飛行実験を行いましたが、実戦で使われることはなく終戦を迎えました。 山崎貴監督は、「震電」は実写映画でこれまで一度も映像化されていなかったため、ぜひ登場させたかったと語っています。 また同作戦に使われた雪風や、中盤に登場した高雄も実在した駆逐艦です。

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「1.0(マイナスワン)」のゴジラの基本情報

『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』のゴジラの能力

本作に登場するゴジラは、作中でその体長や能力が変化しています。 大戸島に上陸したときは体長15mほどでしたが、ビキニ環礁の実験で被爆し、体長50mほどに巨大化。体重は、約2万tになりました。また当初、口から吐き出すのはただの熱線でしたが、被爆後は放射線をおび、核兵器のような強い破壊力を持つようになります。 ゴジラの出現理由は不明ですが、攻撃されれば反撃に出るようです。

新作のゴジラと似ているゴジラは?

『ゴジラ-1.0』のゴジラは、西武遊園地にあるアトラクション「ゴジラ・ザ・ライド 大怪獣頂上決戦」に登場するゴジラに似ていると、ゴジラファンの間で評判になっています。 実はこのライドのゴジラも山崎貴が監修しており、基本的なデータを使い回したか、作者が同じであることでその癖が出たのか、といった背景があるのではと指摘する声があがっています。

ゴジラの火傷痕の理由は核実験?

ゴジラのオリジンは、「水爆実験で飛散した放射性物質を浴び、突然変異した生物」とされています。 『ゴジラ-1.0』でも、ゴジラはビキニ環礁の水爆実験によって被爆しています。ゴジラの身体は原子爆弾によって焼き尽くされ、放射性物質が体表の奥深くまで紛れ込んだために、ゴジラの再生能力でも表皮には傷が残り、元に戻ることはできなかったのです。

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ワダツミ作戦とは?ゴジラ討伐の仕組みをネタバレ解説

野田の発案した「ワダツミ作戦」は、水圧の急激な変化によってゴジラを倒す作戦です。 まず、2艘の戦艦の間に渡したワイヤーにフロン爆弾を多く設置し、そのワイヤーをゴジラに巻きます。そして爆弾を爆発させて発生したフロンガスの泡でゴジラを包み、海水より重いガスが沈む原理でゴジラを海底に引きずり込みます。このときゴジラの体にかかる水圧が急激に上昇し、ダメージを与えられると野田は考えました。 さらにその後、大きな浮袋でゴジラを海面まで引き上げ、今度は急激な減圧によって息の根を止める作戦です。 いくら深海からやってきたゴジラといえど、これほどの急な水圧の変化には耐えられないと仮説を立てたため、この作戦を実行することになりました。 しかし劇中で秋津が指摘しているとおり、この作戦はどの工程も穴があり、一か八かの作戦でした。実際ゴジラを浮袋で海面に引き上げる工程はうまくいきませんでしたが、その場の機転と水島の助太刀でなんとか実行することができました。

『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』の出演キャスト

敷島浩一役 神木隆之介
大石典子役 浜辺美波
水島四郎役 山田裕貴
橘宗作役 青木崇高
野田建役 吉岡秀隆
太田澄子役 安藤サクラ
秋津淸治役 佐々木蔵之介

『ゴジラ』新作の監督・脚本・VFXは山崎貴

今作で監督・脚本・VFXを一手に担うのは山崎貴。 『ジュブナイル』(2000年)で映画監督としてデビュー。『ALWAYS 三丁目の夕日』(2005年)では第29回日本アカデミー賞監督賞を含む16部門を受賞し、その地位を確固たるものとしました。 今作について「怪獣映画の本丸に攻め入る恐ろしさと興奮に幾分震えています」と語っており、作品にかける並々ならぬ決意を表明。これまでの作品で発揮してきた監督やVFXクリエイターとしての手腕がどう発揮されるのか、映画ファンの注目が集まっています。

前評判の「ゴジ泣き」ってどういう意味?

「ゴジ泣き」とは、『ゴジラ-1.0』の監督・山崎貴が手掛けた『STAND BY ME ドラえもん』(2014年)のキャッチコピー「ドラ泣き」にちなんでつけられたものです。 監督の作風から、『ゴジラ-1.0』も感動路線になるのではないかと予測されたため、この言葉が生まれました。しかし予告編が公開されると、逃げ惑う人々の悲鳴や破壊される街などのショッキングな映像から、そうした予測は間違っていたと判断する人が増えました。 今では「予告編を見て、感動ではなく恐怖でゴジ泣きした」といった反響が相次いでいます。

『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』を映画館でお得にみる方法は?

auスマートパスプレミアム

『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』を映画館でお得に観たいひとにはauスマートパスプレミアムがおすすめ。通常2000円のところ、auスマートパスプレミアムに入れば、1100円で『ゴジラ-1.0』を劇場で観ることができます。(auマンデイ利用時) 映画だけでなく、TELASAの対象作品もお得に観られるほか、漫画や音楽もお得に利用できます。月額548円で始められ、携帯キャリアがauでなくても利用できるので、ぜひ使ってみてくださいね。

『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』を観る前に知っておきたいこと

①そもそもゴジラはどういう怪獣?

「怪獣王(キング・オブ・モンスターズ)」として知られるゴジラは、その作品の多くで「ビキニ環礁の水爆実験で飛散した放射能を浴びて変貌した生物」とされています。 初期の作品には、人間の身勝手な環境破壊によって生まれた巨大怪獣ゴジラが上陸し、破壊の限りを尽くすことで人間に復讐するという社会的なメッセージの強い作品が多くありました。

②ゴジラと人間の関係性は?

さきほど紹介したとおり、ゴジラは人間が自ら生み出した災厄であり、人間が立ち向かうべき“敵”のようなポジションで描かれている作品が多くあります。 一方、ゴジラがほかの怪獣と戦う「平成VSシリーズ」や「モンスターバース」シリーズでは、ゴジラは人間を襲うことはしませんが、これは人間など眼中にないだけで、“味方”というわけでもありません。 「ミレニアム」シリーズなどを手掛けた脚本家の三村渉は、ゴジラは台風や津波のような自然そのものと解釈しており、人間がゴジラを慕ってもゴジラが襲ってくるときはあり、その理不尽さがシリーズの魅力だと語っています。

歴代ゴジラのざっくりあらすじ

ゴジラ作品は日本版・海外版合わせて、これまでに35作品も公開されてきました! ここからは特に有名なゴジラシリーズ3作品をピックアップして紹介します。

『ゴジラ』(1954年)

『ゴジラ』(1954年)
©︎ TOHO FILM / All Star Picture Library / Zeta Image

太平洋で多数の船が沈没する事件が発生するなか、生き残った人々の証言で浮かび上がる怪獣の存在。 古生物学者の山根博士らが発見したゴジラという怪獣は、やがて東京に降り立ち街を火の海に変えていきます。成すすべない人々が絶望するなか、山根博士の愛弟子である芹沢博士がゴジラにも対抗しうる恐るべき発明をしてしまいます――。

初代『ゴジラ』の感想・評価

ゴジラ
©︎ TOHO FILM / All Star Picture Library / Zeta Image
ゴジラ』の総合評価
4.5 / 2人のレビュー
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30代男性

モノクロで描かれるゴジラの迫力は怪獣映画よりもホラーに近い恐怖感を感じました。今見るともちろん粗っぽい場面はありますが、それでも色褪せない演出やストーリーのすばらしさを感じることができます。

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40代男性

ビジュアルや音楽など、いつ観ても素晴らしい作品だと思います。特撮映画の先駆けであっただけでなく、戦争や原子力に対する風刺作品としてもすぐれた社会的意義のある一作。今なおゴジラが語り継がれることを納得させられる作品でした。

『シン・ゴジラ』(2016年)

『シン・ゴジラ』
(C)2016 TOHO CO.,LTD.

東京湾アクアラインで崩落事故が発生し、政府は原因究明に動き出します。内閣官房副長官の矢口蘭堂は原因を追究するなかで、海底に存在する巨大生物の存在を察知。 その存在を誰もが一笑に付すなか、巨大生物は陸地に現れ街を破壊していきます。政府は様々な方法で駆除を試みますが、怪獣はどんどんと成長し手が付けられない状態に。現代日本を舞台に怪獣VS人間の、リアリティ溢れる戦いが繰り広げられます。

『GODZILLA ゴジラ』(2014年)

『GODZILLA ゴジラ』(2014年)
© Warner Bros./Photofest/Zeta Image

突如起こった地震により倒壊した原子力発電所。その15年後、原発跡地に造られた研究施設では地震の原因となった大きな繭の調査が進められていました。そこから羽化した謎の怪獣ムートーは海上で米軍などと次々に交戦。 そしてムートーの前に、巨大怪獣ゴジラが現れます。怪獣たちに立ち向かうため核兵器を使おうとする人間。怪獣と人間たちによる、世界の命運をかけた最終決戦が幕を開けます。

『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』ネタバレから絶望と再生を体感せよ

山崎貴版『ゴジラ-1.0』は2023年11月3日、ゴジラの日に公開されました! 日本版ゴジラとしては記念すべき30作目となる今作。新たなゴジラと戦争を生き延びた人々の戦いを、ぜひ劇場で目撃してください!