2016年6月4日更新 10,388view

ビオランテ、植物生まれのゴジラ怪獣についておさえたい8のこと

ゴジラシリーズの第17作にあたる『ゴジラvsビオランテ』に登場する怪獣がビオランテです。人とバラ、ゴジラの細胞が融合して誕生したビオランテとは、一体どんなキャラクターなのか8つの観点からご紹介します。

1:バラの花から生まれたバイオ怪獣、ビオランテ

ゴジラvsビオランテ

『ゴジラvsビオランテ』は1989年の年末に公開された日本の特撮映画です。ゴジラシリーズの第17作目で、平成ゴジラシリーズの原点『ゴジラ』の直接の続編にあたり、平成VSゴジラシリーズ第1弾の作品でもあります。この作品に登場するのが、今回ご紹介するビオランテです。

生物学者の白神源壱郎は、ゴジラ細胞をきっかけに起きたテロで娘の英理加をなくしてしまいます。なんとか娘の細胞だけでも生かそうと考えた白神はバラに娘の細胞を融合させますが、結果は失敗。その後瀕死状態になったバラを救うためにゴジラ細胞を融合させ、ビオランテが生まれました。

バラは英理加の細胞と融合させようと試みたものです。こうして図らずして人とバラ、ゴジラの細胞を持つバイオ怪獣となったのでした。ビオランテとなった今も、英理加の意識はほんの少し残っているようです。

2:名前の由来はバイオテクノロジー?

ビオランテ

作中では生みの親である白神が、北欧の神話に出てくる植物の精霊の名前から命名した、ということになっています。

『ゴジラvsビオランテ』の原作者である小林晋一郎は、ヴェルレーヌの詩の一節「秋の日の ヴィオロンの ためいきの……」から名前を取り、それまで怪獣の名前に付けられることがなかった「テ」を末尾に付けた、と打ち明けています。バイオテクノロジーを連想させるような名前になったのは偶然だったようです。

3:二つの形態を持つ

ビオランテ

ビオランテは、花獣形態と植獣形態という二つの形態を持っています。それぞれの形態の特徴を詳しく見ていきましょう!

花獣形態

ビオランテ 花獣形態

もともと普通のバラでしたが次第にゴジラ細胞の影響が出始め、壁を突き破ってどこかへ逃げてしまいます。その後芦ノ湖に大きく変貌したバラの花が出現します。これがビオランテの花獣形態です。

体長85メートル、体重は6万トンから10万トンほどで、大きなバラの花を付けているのが特徴です。

植獣形態

ビオランテ 植獣形態

ゴジラと戦った時に熱線のエネルギーを受け、それをきっかけに細胞の増殖が促進されて、ビオランテはより怪獣らしい姿へ進化を遂げました。植獣形態と呼ばれるこの形態はイノシシのような牙を持つワニのような頭をしています。

花獣形態の時よりもつるのような触手を数多く持ち、体格も体長が120メートル、体重が20万トンと一回りも二回りも大きく成長しています。さらに黄色の強酸性放射能樹液を操ってゴジラを追い詰める様子も描かれました。

4:ビオランテはコスパが悪い?

ビオランテ

ビオランテの植獣形態の造形物は3メートルにもなり、操演には身長100メートルのキングギドラを上回る32本のピアノ線が使われました。またキングギドラを5、6人の人数で操っていたのに対し、20人ものスタッフが動員されています。

「動物のパーツを植物的に構成する」というコンセプトに基づいて主に西川伸司と大澤哲三によってデザインされたビオランテですが、植獣形態の触手の多さや体格はとてもコストがかかるものだったようです。

5:熱いものが苦手なビオランテ

ビオランテ

ビオランテの花獣形態の時の弱点は、火や高熱に非常に弱いことです。もともと植物であったためそのような特徴に設定されました。先端に口がついた触手でゴジラと戦っている際、ゴジラが放った熱線で炎上してしまう様子が描かれています。ビオランテはそれをきっかけに黄金の粒子となって一度空に消滅してしまいました。

その後黄金の粒子は地上で一箇所に集まり、植獣形態を形作ります。植獣形態の時は熱線に当たって後頭部まで貫通するほどのダメージを受けますが、最終的には失っていた英理加による人間の心を取り戻し、自分の意思で再び黄金の粒子となり、宇宙に消えて行きました。

6:動けないのがウィークポイント?

ビオランテ

当初ビオランテの弱点は移動ができないことに設定されていて、立風書房の書籍『ゴジラvsビオランテ大百科』にも「ビオランテの弱点は、地上を動けないことだ。植物のように根をおろしているからだ。」と記されています。

しかし『ゴジラvsビオランテ』の撮影中に、特撮班の川北紘一が「動かないと迫力がない」と思い立ち、急きょ植獣形態のビオランテを操縦させて撮影を行いました。そのため、映画では動けないという弱点は花獣形態の時のみの弱点として描かれています。

1992年に放送された『冒険!ゴジランド』では、ゴジラ博士が「ビオランテの弱点は動けないこと」と説明し、出演者にビオランテが自力で移動していることを指摘されて返答に困っていました。

7:史上最大のゴジラ怪獣だった

『ゴジラvsビオランテ』

ビオランテの植獣形態の際の体重は20万トン。これは今までゴジラと戦った怪獣達でも最重量クラスと言えます。またその巨体ながら自力で移動ができるため、さすがのゴジラもうろたえているシーンがあります。

ちなみに身長が一番ある怪獣は150メートルのカイザーギドラ、全長が最もあるのは300メートルのFWマンダです。しかし120メートルもの身長を持ちながら重量もかなりあるビオランテは、やはり史上最大のゴジラ怪獣と言えそうですね。

8:ビオランテはスペースゴジラの元?

スペースゴジラ

そんな史上最大のゴジラ怪獣と言われるビオランテに、体格で勝っている唯一のキャラクターがいます。それがスペースゴジラです。飛行形態の際には全長250メートル、体重は72万トンもあり、ビオランテを凌駕しています。

1994年の『ゴジラvsスペースゴジラ』に登場するスペースゴジラですが、実はビオランテが元となったという説が作品の中で語られています。登場人物の権藤千夏は、宇宙に消えたビオランテの細胞がスペースゴジラを生み出すきっかけの一つになったのではないかと予想しました。

「宇宙凶悪戦闘獣」と呼ばれるスペースゴジラの誕生のきっかけとなったのが、英理加の心を持っていたビオランテのゴジラ細胞だったかもしれないと考えると、なんだか切ない気持ちになりますね。

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