2017年7月6日更新

高橋留美子は仕事の鬼?常に第一線で活躍する天才漫画家に迫る8のこと

このページにはプロモーションが含まれています
うる星やつら

AD

1:漫画家デビュー作は『勝手なやつら』

 1957年10月10日に新潟県で生まれた高橋留美子。 生まれたのは曽祖父の高橋辰五郎が開業した新潟市中央区古町の産婦人科医院です。 辰五郎は明治時代に緒方洪庵の義理の孫、緒方正清について勉強していたそう。 父は俳人の高橋卯木です。 2男1女の長女で末っ子の高橋留美子は、小さい頃から兄の少年漫画を読んで育ちました。 自分で漫画を描いて投稿するようになったのはなんと中学生。『週刊少年サンデー』や『月刊漫画ガロ』などに投稿する傍ら、高校生のときの同級生で現在は漫画家になっている近藤ようこと漫画研究会を立ち上げたそうです。   この頃には筒井康隆の影響を受けてSF漫画を描き始めています。 しかし初めから順風満帆だったわけではなく『週刊少年マガジン』に投稿した作品は落選。一度は漫画家になるのを諦めたそうです。 高校を卒業後は日本女子大学文学部史学科へ進みます。在学中に今度はやはり現在漫画家をしている目白花子と、漫画研究会「(没)」を設立 。会誌『びびっと』を作って作品を発表し続けます。 大学1年生の終わり頃には劇画村塾に入学。小池一夫から「プロになれる」と認められ、特別研修生となりました。そして1978年、20歳でついに第2回小学館新人コミック大賞少年部門佳作を受賞。これが投稿作『勝手なやつら』だったのです。

2:初連載漫画『うる星やつら』が大ヒット!

  『勝手な奴ら』を発表した1978年に、『少年サンデー』で『うる星やつら』の短期集中連載が始まります。これが大好評となり、漫画家・高橋留美子の名が世間に広がることとなりました。 翌年には月刊連載に移行します。連載当初はまだ大学生だったため不定期でしたが、卒業と同時に週刊連載へ。その後1987年掲載の最終話まで作者都合による休載は無しというのだから驚きです。

3:高橋留美子原作漫画がアニメ化されすぎ!

『うる星やつら』【1981年10月14日~1986年3月19日】

 連載中にアニメ化された『うる星やつら』。1981年10月14日から1986年3月19日までフジテレビで放送されました。 宇宙から地球を侵略しにきたはずの鬼族の代表ラムと、高校生の諸星あたるのSFラブ・コメディです。 劇場版も6本、テレビシリーズの放送が終わった後も、OVAシリーズが作成されています。 かわいい女の子が大好きな主人公・諸星あたると、宇宙からやってきたトラ柄のビキニ姿のラムが織りなすドタバタコメディは今なお、多くのファンに愛されている作品です。

『めぞん一刻』【1986年3月26日~1988年3月2日】

 『うる星やつら』と並行して『ビッグコミックスピリッツ』で連載されたのが『めぞん一刻』。創刊号の1980年11月号から1987年の19号にかけて全161話が連載されています。 アパート一刻館の管理人音無響子と、住人の五代裕作のラブストーリーが中心の物語です。 これも人気となり、1986年3月26日からアニメが放送されました。

『らんま1/2』【1989年4月~10月】

 1987年に『うる星やつら』『めぞん一刻』の連載が終了 した高橋留美子は、夏からすぐ次の『らんま1/2』の連載を開始 。 高校生格闘家の早乙女乱馬は、実は水をかぶると女になってしまうという奇抜な設定。日常を描く格闘ラブコメというジャンルになっています。 子供にも楽しんでもらえるようギャグ要素を強めたこの作品もこれまた大ヒット。 1989年4月からフジテレビ系列でアニメ化されています。

『犬夜叉』【2000年10月16日~2004年9月13日】

 1996年に『らんま1/2』連載終了 すると、今度は『犬夜叉』の連載を始める高橋留美子。 戦国時代を舞台にした冒険活劇です。主人公は半妖の犬夜叉と女子中学生のかごめ。ギャグ要素を抑えシリアス路線です。 単行本第1巻から第36巻を元に、日本テレビ系列でアニメ化。2000年10月16日から2004年9月13日まで4年間放送されました。

『境界のRINNE』【2015年4月4日~9月19日】

 2008年に『犬夜叉』連載終了 。翌年に連載を開始したのが『境界のRINNE』です。 幼い頃に神隠しに遭った経験を持つ女子高生の真宮桜。霊が見える体質を周りに隠して過ごしていますが、クラスメートの六道りんねと関わったことで幽霊たちを成仏させることに。 1995年に累計発行部数1億部を突破するほど大人気となります。 これもまた2015年4月4日にNHKでアニメ化。2016年4月9日から第2シリーズも放送されているんです。

4:連載だけじゃない!シリーズ漫画『人魚の森』はOVA化

 こうして次々と新作を連載しすべてが大ヒット、アニメ化の高橋留美子ですが、『人魚シリーズ』と呼ばれる『週刊少年サンデー増刊号』、『週刊少年サンデー』に不定期掲載された読み切りもアニメ化されています。 1991年に『人魚の森』、1993年に『人魚の傷』がOVA化。2003年に『高橋留美子劇場 人魚の森』としてテレビアニメ化もされているんですよ。

5:高橋留美子は仕事の鬼?

 「仕事の鬼」と呼ばれることがあるという高橋留美子。とにかく筆が速いことで有名で、『うる星やつら』の1回分の原稿は16ページなのですが、たったの27時間で完成させたこともあるとか。 『うる星やつら』と『めぞん一刻』を同時連載していたときは、片方の原稿が片方の息抜きになると発言しました。 『らんま1/2』の原稿16ページは27時間は超えたものの2日で完成。『犬夜叉』も2日で描き上げたそうで、これは1ページがたった1時間で完成する計算です。

6:“るーみっくわーるど”って何?

 『うる星やつら』に元々ついていたキャッチコピーが「るーみっくわーるど」。 高橋留美子の愛称るーみっくから派生して、高橋留美子作品の総称をるーみっくわーるどと呼ぶようになりました。 後に高橋留美子の作品集のタイトルとしても採用されています。

7:高橋留美子の好きな漫画家

 好きな作品にはちばてつやの『あしたのジョー』、吉崎観音の『ケロロ軍曹』などをあげています。 好きな作家はちばてつや、諸星大二郎、花輪和一、吉田戦車、中川いさみ、伊藤潤二、手塚治虫、藤子不二雄、永井豪など。 小学生のときから池上遼一のファンでもあるそうです。

8:高橋留美子は結婚してる?

 2016年で59歳の高橋留美子。ご結婚はまだのようです。 高橋がデビューした頃はまだまだ女は結婚したら仕事を辞めるという観念が今よりも強かった時代。 結婚したら漫画が描けなくなるからしないと言っていたという話もあるようです。 ファンの中では、漫画の神様と結婚したんだという意見もあるみたいですね。確かにそのとおりなのかもしれません。