香港定期船

Ferry to Hong Kong
イギリス
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「香港定期船」のスタッフ・キャスト

「香港定期船」の感想・評価・ネタバレ

  • changpian
    changpian 4 2013年5月18日

     500円DVDで。1959年のイギリス映画、香港とマカオでロケをしているが、大半はセットの船上シーン。だが、意外と楽しめる映画だった。不幸な過去を持つ飲んだくれのクルト・ユルゲンスが香港を追放処分になり、マカオにも上陸許可が出ないため、香港・マカオ間のフェリーから下船できず船上に住み続けることに。オーソン・ウェルズ演じる船長には煙たがられるが、海賊や台風を前にして果敢に立ち向かうことで自分を取り戻し、シルヴィア・シムズ演じる女教師と結ばれる、というストーリー。英米独中(香港)の俳優が共演している。  映画では、周璇の歌った「四季歌」が編曲されて使われていて、編曲者として王福齢がクレジットされている。歌詞も明るい内容のものに変えられているようである(普通話で歌われる)。ダンスのBGMとしてもこの曲が再度登場する。  香港側からは、粤劇~広東語映画のスター林坤山が端役で出演し、またキャセイ映画や『燃えよドラゴン』『女人四十』などにも出演した喬宏も海賊役で出演している。喬宏、まさに『空中小姐』で葛蘭と共演してスターダムに躍り出た時期であるのに、ちょっと扱いが悪過ぎないだろうか(いちおう、心の通った役柄ではあるのだが)。  この時期の香港で撮られたハリウッド映画には『一攫千金を夢みる男』『慕情』(共に1955)『スージー・ウォンの世界』(1960)があり、後二者は、西洋人男性と東洋人女性(『慕情』は正確には英中ハーフだが)の恋愛を描いている。本作は、西洋人同士の恋愛を描いており、その点では『一攫千金を夢みる男』と共通するが、『一攫千金を夢みる男』には、若き日の葛蘭が出演しているのに対し、本作では子供を除いて東洋人女性は登場しない。その点も含め、東洋がかなり脇に追いやられた映画だと感じる。ちなみに、本作では主人公と結ばれたシルヴィア・シムズだが、『スージー・ウォンの世界』では男性主人公に思いを寄せるものの受け入れられることはない役を演じている。

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