ウインド・リバー

ウインド・リバー

Wind River
2017年製作 アメリカ 107分 2018年7月27日上映
rating 3.6 3.6
10 8

『ウインド・リバー』とは

『ボーダーライン』、『最後の追跡』で2年連続アカデミー賞にノミネートされた脚本家テイラー・シェリダンが、自らの脚本をもとに初監督を務めた。メキシコ国境におけるアメリカの麻薬戦争の実態に迫った『ボ-ダーライン』、テキサス州西部での富と貧困のぶつかり合いを描いた『最後の追跡』、そして3部作の最終編として位置付けられる『ウインド・リバー』は第70回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門にて監督賞に輝いた。主演に「アベンジャーズ」シリーズのホークアイで知られるジェレミー・レナー、共演に同じく「アベンジャーズ」シリーズのスカーレット・ウィッチで知られるエリザベス・オルセン、『ベイビー・ドライバー』のジョン・バーンサルが名を連ねている。

『ウインド・リバー』のあらすじ

未解決事件が多発するアメリカ中西部に位置するワイオミング州。そこにはネイティブアメリカンの保留地ウインド・リバーがあった。ある日少女の死体が発見される。第一発見者であり、少女の親友の父であるコリー・ランバートとFBIの新米捜査官ジェーン・バナーは捜査に乗り出すが、少女の死には不可解な点が多かった。そこで2人は少女の父に会いに行き、事件当日彼女が恋人に会っていたことを知るが、その後発見した新たな死体は少女の恋人だった。捜査を行う中で知るコリーの過去や不自然な言動の警備員たちとの対峙、そして明らかになる事件の真相とは。

『ウインド・リバー』のスタッフ・キャスト

『ウインド・リバー』の感想・評価・ネタバレ

  • s_p_n_minaco
    s_p_n_minaco 0 2018年9月25日

    雪に覆われ凍てつくネイティヴ・アメリカン保留地で起きた事件とその背景。はああ…と溜息しか出ない気持ちになるけれど、この何もない土地とそこに生きる人々を丁寧に物語り、FBI捜査官と同じようにその現実を目の当たりにしていく。奪われた者たち、奪った者たち、残された痕跡を追う者たち。抗うことを諦め生き抜くことしか許されないかのような場所で、せめてもの希望である子供の未来まで奪われた無力感。特に、現在進行形として各世代の姿を描いてるのが印象的だった。先住民と家庭を持った白人と被害者の父とのシンパシーは、事件だけでなく同世代の繋がりも感じさせる。そしてこの父の最後の姿と「教えられてないから適当にやってみた」という言葉が心に残る。 狩人ジェイミー・レナーは物語の案内人であり実質の主人公をあのギョロ目で静かに雄弁に演じて素晴らしいし、その諭し方が説得力に満ち満ちてるのだが、「すべてわかっている」彼はあらゆる場面で万能すぎるというか、やや神目線じみてるとは思う。FBI捜査官はその関係が単純に余所者VS地元民という構図になってないし、敢えて抑制されたキャラクターで、エリザベス・オルセンの貫禄も相まってとても良かった。容赦無く重い題材ながら、映画には先住民や女性に対しての敬意を感じるのが救い。

  • 錆犬

    2018/08/06 センチュリーシネマ

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