39 刑法第三十九条
39 刑法第三十九条
rating 3.6 3.6
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『39 刑法第三十九条』のnoopyの感想・評価・ネタバレ

noopy

すごい!ものすごい映画です!!震えます。表現の最たる域に達しています。強烈なメッセージ一つで全て表現で作り上げています。迫真の演技、カメラアングル、光の全てを使って人間の深淵を表現しています。全編通して重層低音のように流れる陰鬱とした感覚。見る人がもういやだと思うくらいにじわじわとメランコリックなストレスを与えてゆきます。この映画で特に注目したいのは『誰が狂っているのか?』ということです。実は登場する全ての主要な人物が事実上『健常者』のはずなのですが、全ての登場人物が『異常』に映るように描かれているのです。誰が正常で誰が異常なのか、その判断を下すのは全て主観でしかないというこの映画の痛烈なメッセージを体現しています。 松本清張のような社会批判的メッセージを含んだサスペンスというのは昔からよくありましたが、その多くは犯行に至った原因が批判の対象であり、法廷や裁き方、人間性に言及していると言う点でなかなかの問題作ぶりだと思います。是非一度観ていただきたい一本です。