『スーパーマン』レックス・ルーサーは天才ヴィラン?歴代俳優や最新作での活躍をネタバレ解説!
『スーパーマン』レックス・ルーサーは何者?
スーパーマンのヴィランといえば、レックス・ルーサー、と言われるほどの人気・実力を持ったヴィラン。天才的な頭脳で、一代で大金持ちとなった経営者です。自分が最も賢く、先頭に立つ人間でなければ我慢なりません。しかし、スーパーマンという存在がルーサーを脅かします。 スーパーマンへの嫉妬は憎悪へと転換され、天才的頭脳を持ってヒーローを陥れようと対峙するのです。メカやロボットの開発、ヴィラン軍の結成、魔法のような技術など、多彩な戦い方とその執念深さで何度でもスーパーマンの前に立ちはだかります。
『スーパーマン』(2025)ではレックス・ルーサーをニコラス・ホルトが演じる
DCユニバースの記念すべき劇場1作目『スーパーマン』(2025)のメインヴィランは、もちろんレックス・ルーサー。演じるのは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のニュークスや、「X-MEN」のビースト役を演じたニコラス・ホルトです。 ルーサーが作った異空間・ポケットユニバースでは、スーパーマンの誹謗中傷を書き込む大量の猿を雇い、自身を怒らせた元カノを檻に入れるなど、ルーサーの執着や高いプライドといった、偏った内面が色濃く映されていました。
『スーパーマン』(2025)のレックス・ルーサーをネタバレ

レックス・ルーサーは、スーパーマンが独断で国際紛争を止めた一件を糾弾。スーパーマンの秘密基地「孤独の要塞」に侵入し、スーパーマンでさえ出来なかった両親の遺言メッセージの復元に成功します。 「地球征服」を促す衝撃的な発言を発見、世間に公表し「侵略者」のスーパーマンを自らが作った異空間・ポケットユニバースに連行しました。しかし、スーパーマンは脱出に成功。ルーサーは異空間の扉を再び開き、地球に亀裂を生じさせます。 スーパーマンとの最終決戦。ルーサーは「地球に突然現れて、(その能力だけで)チヤホヤされる」ことへの嫉妬が憎悪のもとだと語ります。しかし、スーパーマンは「いつも失敗ばかりだが、それが人間というもの。そして、それこそが私の最大の強さ」と一蹴。 ルーサーは敗北し、さらにテレビで自身が紛争の裏取引に関わっているというニュースを見て、涙を流すのでした。
レックス・ルーサーを演じた歴代俳優は?
『アトムマン vs スーパーマン』(1950) | ライル・タルボット |
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『スーパーマン』(1978) , 『スーパーマンII』(1980) , 『スーパーマンIV』(1987) | ジーン・ハックマン |
『スーパーマン リターンズ』(2006) | ケヴィン・スペイシー |
『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(2016) , 『ジャスティス・リーグ 』(2017) | ジェシー・アイゼンバーグ |
『スーパーマン』(2025) | ニコラス・ホルト |
2016年3月公開の『バットマンvsスーパーマン:ジャスティスの誕生』でジェシー・アイゼンバーグが熱演。2006年公開の『スーパーマン リターンズ』では名優ケヴィン・スペイシーが演じていました。 ここからは、レックス・ルーサーとはいったい何者なのかご紹介したいと思います。
レックス・ルーサーの知られざる15の事実を解説
1.両親から絶縁された!?
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— Batman v Superman (@BatmanvSuperman) April 11, 2016
レックス・ルーサーはスモールヴィルに住む温かい夫婦のもとに生まれ、愛情を目いっぱい注がれて育ちました。しかし、レックスが悪の道に進み犯罪に手を染めるようになると両親は息子の行動を恥じて関係を断ちました。 両親はスモールヴィルを離れた上、名字まで変えてレックスとの縁を切っています。名字はアナグラム(つづり換え語)を使い”Luthor”から”Thourl”に変更しています。
2. レックス・ルーサーがスキンヘッドになった意外な理由!?
レックス・ルーサーといえばスキンヘッドの頭がお馴染みのキャラクターですが、元々は赤毛のカールヘアーでした。彼がスキンヘッドになった理由はミスがきっかけだったと言われています。 スーパーマンのコミックを担当していたジョー・シュスターはタイトなスケジュールに追われ、アシスタントを雇うことになります。そのアシスタントの一人が新聞のコミック欄でレックス・ルーサーを担当、なぜか髪型をスキンヘッドに描いてしまったそうです。 スキンヘッド頭の手下をレックス本人と勘違いしたという説が有力なようです。
3.アメコミキャラクター屈指のリッチマン!
レックス・ルーサーはアメコミ史上屈指の財力を持つキャラクターです。登場したコミックから推測すると、ブラックパンサー(約5000億ドル)、アイアンマン(約1000億ドル)、バットマン(約980億ドル)に次いで4番目にリッチなアメコミキャラクターです。 航空、石油、テクノロジー、銀行、ホテルなど様々なグループ会社を抱えるレックス・コープのトップであり、レックス・ルーサーの総資産は約750億ドルだと言われています。
4.レックス・ルーサーの絶叫マシンが存在する!?
アメリカにはDCコミックのキャラクターをテーマにした絶叫マシンがたくさん存在しています。 カリフォルニア州バレンシアに位置するシックス・フラッグス・マジック・マウンテンというテーマパークにレックス・ルーサーをテーマにしたスカイフォールが誕生しています。 2012年にオープンした「レックス・ルーサー:ドロップオブ・ドゥーム」の大きさは約122メートル、ニュージャージー州のマシンに抜かれるまで世界一大きなスカイフォールとして認定されていました。
5.キャプテン・アメリカのヴィランと合体していた!?
90年代、DCコミックとマーベルコミックのキャラクターをミックスさせて新たなキャラクターを生み出していた時期がありました。その時、スーパーマンはキャプテン・アメリカと合わさり、スーパー・ソルジャーというキャラクターが生まれました。 スーパーソルジャーの相手役として、レックス・ルーサーはレッド・スカル(キャプテン・アメリカのヴィラン)と合わさり、グリーン・スカルというヴィランが誕生しました。
6.アマゾン族のボディガードがいる!?
レックス・ルーサーは巨大企業の社長です。彼ほどの財力があれば、望むものはほぼ全て手に入るでしょう。そんな財力を活かしてアマゾン族の戦士を雇っていたことがあります。 マーシーとホープという2人のアマゾン族の戦士はレックス・ルーサーに武術を教えたり、ボディガードとして活躍していました。レックスはスーパーマンとワンダーウーマン(アマゾン族の戦士)の関係を羨ましく思っていたのかもしれません。
7.初登場コミックのプレミアが凄い!?
1940年、レックス・ルーサーは“Action Comics #23.”で初登場を果たします。“Action Comics #23”は状態が悪いもので約400ドル、新品の状態になるとその価値は約20万ドル(約2000万円)に達するそうです。
8.スクラップからタイムマシンを作れる!?
シルバーエイジの時期、DCコミックのキャラクターの能力はインフレ気味だったことで知られています。もちろんレックス・ルーサーも例外ではありませんでした。 メトロポリスの刑務所に投獄されていた時、レックス・ルーサーは電球、バネ、懐中電灯、段ボールなどスクラップでタイムマシンを作り出しました。また、時計、ペーパークリップ、銅線、アスピリンで作ったタイムマシンでヘラクレスを呼び出し、脱獄を試みたこともあったようです。
9.ジャスティス・リーグのメンバー!?

DCコミックのリブートシリーズ“New 52”の中でスーパーマンの宿敵レックス・ルーサーはヒーローとして活躍しています。このシリーズでは自分の分身に打ち勝ち、スーパーマンの命を救っています。その後、レックス・ルーサーはなんとジャスティス・リーグに加入していました。 悪役がまさかのジャスティスリーグ入り!今考えると驚きのエピソードです。
10.元々はスーパーマンのファンだった!敵対するきっかけは髪……!?
レックス・ルーサーはスーパーマンの天敵としてお馴染みのキャラクターですが、昔はスーパーマンを敵対視していませんでした。 1960年代に発表されたコミックでレックスのバックストーリーが語られたことがあります。その時はスーパーマンのファンである人物として描かれていました。 しかし、不運な事故によって状況は変わります。火を消すためスーパーマンが放ったビームが化学薬品にあたり、レックス・ルーサーの頭にかかってしまったのです。 この事故によって、まだ毛が生えていた頭も一生毛の生えない状態になってしまいました。なくなった毛の恨みは相当根深かったようです。
11.ジーン・ハックマンは頭を剃ることを拒否していた!?

1978年に製作された映画『スーパーマン』でレックス・ルーサーを演じたのはジーン・ハックマンでした。 今作の監督リチャード・ドナーはハックマンに髭と頭を剃ることを要求していました。しかし、ハックマンはそれを拒否しただけにとどまらず、ハゲつらを被ることさえも拒否したそうです。 困った監督はエキセントリックなへアスタイルにするという苦肉の策でレックス・ルーサーを表現しました。ちなみに、映画の最後に一度だけヘックマンはハゲづらをかぶって撮影することに了承したそうです。
12.初めて原爆を使ったキャラクター!?
“You're psychotic.”
— Batman v Superman (@BatmanvSuperman) March 15, 2016
“That is a three-syllable word for any thought too big for little minds.” #LexLuthor pic.twitter.com/25VLYIJiFG
レックス・ルーサーはコミック史上初めて原子力爆弾を使用したキャラクターだと言われています。1944年に制作されたエピソード"The Battle of the Atoms"で“アトミック・ボム”という名の手榴弾をスーパーマンに投げつけていました。 このエピソードは戦時中の検閲にかかり、発表されたのは1946年“Superman #38.”でした。
13.レックス・ルーサーのフルネーム!?
“Action Comics #23”で初登場した時、レックス・ルーサーは単に“ルーサー”と呼ばれていました。1940年代のコミックヴィランにとって、フルネームでないことはそれほど珍しいことではありませんでした。 しかし、後にルーサーにはアレクサンダー・ジョセフ・レックス・ルーサーというフルネームがあることが明らかになりました。フルネームを覚えてる人は相当なファンといえそう…!?
14.4回オスカーを獲得している!?

1978年『スーパーマン』でレックス・ルーサーを演じたのはジーン・ハックマン、2006年ブライアン・シンガー監督『スーパーマン・リターンズ』ではケヴィン・スペイシーでした。 ジーン・ハックマンは『フレンチ・コネクション』(1971)でアカデミー主演男優賞、『許されざる者』(1992)で助演男優賞を獲得しています。ケヴィン・スペイシーは『ユージュアル・サスペクト』(1995)でアカデミー助演男優賞、『アメリカン・ビューティー』(1999)でアカデミー主演男優賞を獲得しました。 ”レックス役”俳優はオスカー像を4つも所有しているのです!
15.トム・ハンクスがレックス・ルーサーを演じる可能性があった!?
当初、今作のレックス・ルーサー役は1978年『スーパーマン』のようにベテラン俳優をキャスティングする予定だったそうです。有力候補だったのが『プライベート・ライアン』(1998)や『ターミナル』(2004)などで知られるトム・ハンクスでした。 しかし、スタジオはレックス・ルーサー役に若手俳優を起用する方針に転換。代表作『ソーシャルネットワーク』などで知られるジェシー・アイゼンバーグが演じることになりました。
スーパーマンの宿敵レックス・ルーサーは憎らしいけど愛さずにはいられない!
スーパーマンの宿敵であるレックス・ルーサーを解説しました! 嫉妬から来る憎悪で生身の人間であるルーサーが、メタヒューマンのスーパーマンに挑み続けていると考えたら、なんとも愛さずにはいられません。最新作でニコラス・ホルト演じるルーサーに惹きつけられた方も多いのではないでしょうか。 ルーサーが大活躍の映画『スーパーマン』(2025)を未視聴の方は、ぜひチェックしてみてください!