続編『ちはやふる -結び-』が公開決定!2018年の傑作映画になりそうな予感!【ネタバレ注意】

2017年7月6日更新

続編製作が決定した映画『ちはやふる』。2016年最高の邦画との呼び声も高い本作の続編は2018年に公開されるようです。清原果耶や佐藤勇斗らフレッシュなキャストを迎え、公開される続編『ちはやふる 結び』に期待ができる理由を愛を持ってお届けします。

映画『ちはやふる』続編決定!タイトルは『ちはやふる -結び-』

2016年、大ヒットした映画『ちはやふる』の続編が決定しました。続編『ちはやふる 結び』は2018年に公開されるようです。

前作は2部作で公開され、大きな期待をかけられた本作でしたが公開後直前の興行収入は振るわず。10億円を下回るのではという予想も多く見られました。しかし素晴らしい映画であることがクチコミで伝わり、『ちはやふる』のメインターゲットとなる中高生が春休み入りをしたこともあって、『上の句』は13億9000万の興行収入を記録するヒットとなりました。

『上の句』のヒットを受け、『下の句』公開初日に続編の製作が発表。舞台あいさつ時にサプライズで知らされた広瀬すずは涙を流していました。今回は、映画『ちはやふる』続編決定を最も喜んでいる映画メディアciatrが、続編に期待できる理由を愛を込めてお届けいたします。

前作『ちはやふる』で素晴らしい演技を魅せたキャストたち

綾瀬千早/広瀬すず

広瀬すず

映画『ちはやふる』を観た人は口をそろえて、千早役は広瀬すず以外にありえなかったと言います。カルタの練習でできた水ぶくれを切開して撮影に臨むなど、気合の入ったエピソードからも、綾瀬千早というキャラクターに本気で向き合っていたことがわかります。

『上の句』のラストシーンをワンカットで演じ(スローモーションの涙はCGではないそうです)、『下の句』のクライマックス、しのぶとのカルタシーンもCGを使わずにカメラの位置にぴったりと札を飛ばすなど、撮影現場ではスター性を遺憾なく発揮していたようです。

真島太一/野村周平

野村周平

本作のプロデューサー北島直明は、ドラマ『若者たち2014』の演技を観て、野村周平にオファーを出したそうです。イケメンではない太一を期待してのオファーだったとのことですが、当初の役作りでは少しカッコつけた太一を演じようとしていたようで、小泉監督に「かっこつけなくていいぞ!」と言われ、現在の太一が出来上がったそうです。

綿谷新/新田真剣佑

真剣佑

(C)2017 映画「チア☆ダン」製作委員会

千早と太一の幼馴染である綿谷新を演じたのは千葉真一の息子・新田真剣佑。役者としての経験値が少ないという不安要素があったようですが、撮影前に単身福井で暮らし、かるた練習に励むなど徹底した役作りを行い、見事、新を演じ切りました。特に、『下の句』のラストは見事と言うほかなかったです。

若宮詩暢/松岡茉優

松岡茉優

予想以上に素晴らしかったのが松岡茉優。キャスト発表時は広瀬すずと並んで、ちょっとイメージが違うのではないかという声も聞かれましたが、ふたを開けてみれば完璧にしのぶでした。かるたを払う鋭さから言葉遣いまで、まさにしのぶそのもの。『下の句』からの登場でしたが、圧倒的な存在感でした。

続編『ちはやふる 結び』の追加キャストが発表!フレッシュな面々

清原果耶

続編に出演する追加キャストが発表されました。前作から2年後を描く続編。本作には映画オリジナルキャラクターとなる準クイーン我妻伊織が登場します。広瀬演じる綾瀬千早のライバルとなるようです。

またフレッシュな新入生役にはダンスボーカルユニットM!LKの佐野勇斗、ドラマ『デスノート』ニア役で話題をさらった優希美青が出演。佐野が演じるのは競技かるた部に新たに入部する筑波秋博。また優希は野村演じる太一に一目惚れしたことを理由に、筑波とともに競技かるた部の一員となります。

さらに原作漫画ではキーパーソンとして登場する競技かるた界の名人・周防久志には賀来賢人が抜擢。プライベートでは榮倉奈々と結婚し、2017年夏には一児の父になる予定です。

『ちはやふる 結び』撮影中の取材で明かされた真剣佑改名の由来

世界で活躍するアクション俳優・千葉真一の息子として「真剣佑(まっけんゆう)」という名前で活動していた真剣佑。 そんな彼が2017年5月に事務所を移籍したタイミングで改名したことを発表しました。本名が“前田”にも関わらず改名後の苗字は“新田”となったため、ネットでは話題になっています。 実は新しい名前“新田”の由来は本作『ちはやふる』で演じた綿谷新から取っていたのです。真剣佑は幼少期をハリウッドで過ごしており、日本に来てすぐの作品である本作に相当の思い入れがあるよう。 監督を務めた小泉徳宏は、『ちはやふる』に縛られずに様々な作品に出演してほしいと新田真剣佑に対する思いを明かしました。

原作キャラクターの実写再現の高さに感動!

瑞沢高校かるた部

上白石萌音

瑞沢高校かるた部の5人は、『上の句』『下の句』と観た後では、この5人以外考えられないと言っても過言ではないキャスティングとなっていました。

大江奏役の上白石萌音は原作のイメージにぴったり。メインキャストの中で最も原作に近いのは上白石と言えるでしょう。肉まん君役の矢本悠馬は本作の重要な要素である笑いを担っていました。特に『下の句』の「焼かれた」シーンでは毎回場内が沸いていました。

机君役の森永悠希は原作とはちょっと違うテイストの存在感のある演技を披露。原作より癖が強い味のあるキャラクターになっていました。

北央高校かるた部

北央高校のドS部長須藤を演じた清水尋也は1999年生まれと、意外にもメインキャラクターで最年少(広瀬すずは1998年生まれ)。小6の頃から原作のファンだったと語る清水は、『上の句』『下の句』ともにストーリーの重要な転換点に登場。終始機嫌の悪そうなドSオーラを放っていました。

ヒョロ役で出演した坂口涼太郎はこの役を演じるために生まれて来たのではないかと思えるくらい、まんまヒョロでした。容姿だけでなく演技も素晴らしかったです。

これだけメインキャストがしっかりしていれば、続編もストレスなく観ることができるでしょう。2017年春に撮影されるとのことで、唯一の心配は年齢ですが、そもそもヒョロを演じる坂口涼太郎や肉まん君を演じる矢本悠馬は1990年生まれですので、1年くらいはあまり変わらないのではないでしょうか?

監督を務める小泉徳宏の魅力から映画『ちはやふる』を考察

いきなり監督、と言われてもピンとこない方もいるかもしれませんが、映画の出来は監督で決まると言っても過言ではありません。どれだけいいキャストをそろえても、監督の腕が悪ければ、映画としてはよくないものになってしまう可能性が高いです。

その点、本作の監督である小泉徳宏は、『タイヨウのうた』『ガチ☆ボーイ』などの良作を世に送り出してきた信頼のおける監督なのです。1980年生まれ、まだ30なかばと若い監督ですが、これからの邦画界をリードしていくひとりと言えるでしょう。

では、小泉監督は具体的にどこが優れているのか3つほど書かせていただきますと 1:構成力 2:音楽 3:新人俳優の発掘、育成 になるかと思います。

構成力

タイヨウのうた

小泉監督の非常にわかりやすい強みとして「構成力」が挙げられます。『タイヨウのうた』『ガチ☆ボーイ』そして本作『ちはやふる』といずれもラストは感涙必至。なぜラストで感動させられるかと言うと、そこまで丁寧にセリフや伏線を積み重ねてきたからなんですね。くわえて、緩急のつけ方も上手く、笑いのセンスがあるのも強みです。

笑いで緩ませて、ラストの演出で泣かせる、言葉にするとシンプルですが、この王道とも言える構成の良作をコンスタントに生み出せるというのは圧倒的な強みと言えるでしょう。

音楽

カノジョは噓を愛しすぎている

劇伴(作中の音楽)には強いこだわりがあるという小泉監督。実際、『タイヨウのうた』『カノジョは嘘を愛しすぎてる』といった、音楽を中心にすえた映画を成功させてきました。

では、具体的にどういったこだわりを持っているかというと、「相反する要素」を盛り込むようにしているとのことです。嬉しいシーンには不安を、悲しいシーンには望みを、というように心がけているようです。本作『ちはやふる』は百人一首の物語であることから、普通に作ろうとすれば「和」を意識した音楽になってしまうかもしれませんが、主題歌を担当するPerfumeに象徴されるように、デジタルな要素も多く含まれています。

また、「観ている人の感情よりも一歩遅れて入れる」ということも意識しているようです。あの感動はそういった意識から生まれているんですね。

新人俳優の発掘、育成

『ちはやふる』

小泉監督はこれまで、『タイヨウのうた』のYUI、『カノジョは嘘を愛しすぎてる』の大原櫻子といった新人を発掘してきました。両作を観ていただくと、それぞれ演技が拙いところはありながら、勘の良さと独特な魅力を持ち合わせた女優であったことがわかります。

2016年現在でこそ知名度の高い広瀬すずですが、『ちはやふる』の主演に決まったのは『学校のカイダン』に主演する前、つまり女優としてはほぼ無名の時でした。小泉監督曰く「なぜだか分からないけど大丈夫だっていう確信」があったとのこと。なぜだか分からない確信で広瀬すずを発掘できてしまうのは、もはや天性の嗅覚としか言えません。

また、広瀬に対し、1点アドバイスをしたようです。それは「声の出し方」。小泉監督が広瀬本人に聞いたところ、自分でも違和感があったようで、監督はボイストレーニングを提案。結果、広瀬すずは現在の魅力的な声を手に入れたとのことです。

もしかしたら、今後、小泉映画に出た俳優はブレイクする、と言われるようになるかもしれませんね。

小泉監督の力量は『上の句』『下の句』で完璧に証明されましたので、続編にも期待ができると言えるでしょう。

原作マンガが素晴らしい!

ちはやふる

どれだけ監督やキャストが良くても、原作が面白くなければ、面白い物語にはなりえません。原作漫画『ちはやふる』は2017年3月現在34巻まで出版されていますが、勢い衰えることなく、面白いストーリーが展開されています。

映画『ちはやふる』は時系列的には5巻までを描いていますので、まだまだ面白いストーリーが残されていることになります。名人は登場するのか?ほかの強豪校は登場するのか?後輩は?恋のゆくえは?など続編で描くべきエピソードは充実しているので、あとは何に絞って描くかということになるでしょう。

ちはやふる2巻

本作が男女ともに愛される理由として、少年漫画的な要素をふんだんに盛り込んでいるということが挙げられます。出版社は違いますが、少年漫画雑誌を代表する「週刊少年ジャンプ」のキーワード「友情」「努力」「勝利」といった要素がすべて含まれており、カルタシーンも少女漫画的な繊細な心情描写だけでなく、迫力あるアクションをもって描かれています。

裏話になりますが、原作『ちはやふる』の担当編集者である冨沢絵美はA級のカルタ選手。高校2年生の時にA級になったという、まさにカルタに青春をかけてきた冨沢が、末次由紀にカルタ漫画を提案したことで本作は生まれました。そんな冨沢は、映画のカメラテストや役者のカルタ指導などにも協力しています。

また、冨沢の弟の奥さんはクイーンとのこと。『ちはやふる』の魅力のひとつにカルタのリアリティというものが挙げられますが、担当編集者がカルタに現在進行形でどっぷり浸かった環境にいることから、今後もカルタ愛に満ちたストーリーが展開されていくことに期待が持てます。

最後まで面白いであろう原作漫画は、映画の続編に期待が持てる理由のひとつと言えるでしょう。

実写映画ならではのアレンジが素晴らしい!

ちはやふる小説

へたなアレンジは原作ファンの反感を買いますが、本作のアレンジには納得したファンが多かったのではないでしょうか?おそらく最大の要因は原作へのリスペクトがあること。原作ファンが観れば、小泉監督をはじめとするスタッフが原作をしっかりと読み込んできていることがわかるかと思います。

時系列的には原作5巻までのストーリーになっていますが、細かな要素は原作20巻くらいまでから少しずつ取られています。そして、それらが違和感なく、ほとんど完璧に組み合わされているのです。

脚本も担当した小泉監督は、早い段階で2部作にすることを提案。『上の句』はコミカルなスポ根もの、『下の句』は深い人間ドラマにしようと考えたそうです。結果、狙いは見事にはまり、『上の句』では『ちはやふる』の中心にある面白さを十分に表現し、『下の句』では「なぜカルタをやるのか?」ということを、原作20巻くらいまでの要素をかき集めて見事に描いていました。

推測になりますが、当初、続編製作の予定はまったくなく、小泉監督は2部作で『ちはやふる』のすべてを描こうとしたのだと思います。そこから逆算して、最も大きな改変である「新の祖父の死」の時系列変更がなされたのでしょう。あの改変には必然性がありました。

大胆なアレンジを必然性をもって行うのは、原作へのリスペクトと深い理解なしにはできないことです。2008年ごろから原作のファンで映画化を思い描いていたという小泉監督。きっと続編でも素晴らしいアレンジを決めてくれることでしょう。

期待の続編『ちはやふる 結び』は2018年公開!

期待せずにはいられない映画『ちはやふる』は2017年春に撮影予定。完結編として製作されるとのことです。『上の句』『下の句』を繰り返し観ながら、首を長くして待つことにしましょう。