2017年7月6日更新

映画『ブルーに生まれついて』あらすじ・キャスト【イーサン・ホーク主演】

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『ブルーに生まれついて』

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映画『ブルーに生まれついて』

激動のジャズ50年代を駆け抜けた白人の名トランペッター、チェット・ベイカーの苦闘の時代に焦点を当てた『ブルーに生まれついて』が、いよいよ2016年11月26日に日本公開されることが決定しました。チェット・ベイカーを見事に演じきったイーサン・ホーク、監督ロバート・バドローの話題作を紹介します。

『ブルーに生まれついて』あらすじ

1950年代、ストレートなトランペットと甘く中性的な歌声でウェストコーストジャズ界の寵児となった青年チェット・ベイカー。しかしドラッグに溺れジャズシーンの没落とともに落ちていく影、それでももう一度トランペッターとして輝こうと苦悩する繊細な天才は、、、。 瞬間か永遠か、チェットの存在そのものをかけた決断とは。 シャープな映像と静かな熱を帯びたウエストコーストジャズが、甘さの中にクールな輝きを添えています。

『ブルーに生まれついて』キャスト

チェット・ベイカー/イーサン・ホーク

主人公チェット・ベイカーを演じるのは、名作『今を生きる』、『ガタカ』などに出演し、『トレーニング・デイ』(2001年アントワーン・フークア監督作)、『6才のボクが、大人になるまで。』(2014年リチャード・リンクレイター監督作)で2度のアカデミー助演男優賞にノミネートされた、演技派イーサン・ホークです。本作では栄光を経験したドラッグ依存者で、破滅的であり、天才でもあるというとてもセンシティブな役どころに挑んでいます。 『ブルーに生まれついて』はリアルなウエストコーストジャズ界に生きるひとりのミュージシャンの表と裏が描かれていて、時代に憑依したイーサン・ホークの演技は最大の見どころの一つではないでしょうか。 50年代のファッションに身をつつんだ彼のファッションや、イーサン自身の歌声も堪能でき、ファンならば必見!の映画となっています。 実はイーサン・ホークには、本作の脚本を受ける以前に『6才のボクが、大人になるまで。』のリチャード・リンクレイター監督ととチェット・ベイカーの映画化企画を立ち上げていたという経緯があったそうです。しかしその企画自体が頓挫してしまったため、今作を演じる思いは並々ならぬものがあるようなのです。

ジェーン/エレイン/カルメン・イジョゴ

破滅型人間チェット・ベイカーの恋人ジェーン/エレイン役を、カルメン・イジョゴが演じています。『ネゴシエーター』、『パージ:アナーキー』などに出演するイギリス人女優です。 『グローリー/明日への行進』(2014年エイバ・デュバーネイ監督作)での演技は高い評価を得ています。

チェットの父/スティーヴン・マクハティ

ロバート・バドローが以前に監督し、本作の雛形となった短編映画『The Deaths of Chet Baker』にチェット・ベイカー役として主演したスティーヴン・マクハティ。本作ではチェットの父親役を演じていて監督のこだわりを感じます。 70年代から活躍するベテランですが、若い頃はイーサン・ホークに顔がよく似ています!

『ブルーに生まれついて』監督はロバート・バドロー

本作の監督を務めるのは、以前多くのジャズフィルムを手がけてきたロバート・バドローです。チェット・ベイカーに対しては、かつてその謎の死を主題に短編(『The Deaths of Chet Baker』)を録ってなお、メガホンを取るほどの心酔ぶりを発揮している監督です。 端正ですが、官能的な世界観を作り上げ、イーサン・ホークとの最高のコンビネーションをみせています。また50年代のジャズ界における黒人優位、マイノリティとしての白人スターという、特殊で複雑な構造がしっかりと描かれているのも見どころです。 本作では監督以外にも脚本、製作も担っています。

イーサン・ホークの歌唱シーンがかっこよすぎる!

YouTubeにて公開された『ブルーに生まれついて』特別映像では、チェット・ベイカーを演じるイーサン・ホークの、しんみり切なくて格好いい歌唱シーンが収録されています。 冒頭から始まる3分弱の歌唱シーン。恋人を皮肉りながらもそばにいて欲しい気持ちを綴った特徴的な歌詞に、イーサン・ホークの絶妙な声音が胸にジーンと響きます。 歌いながら視線を合わせるチェット・ベイカーとジェーン。歌を聴きながらジェーンが表情を変化させる様子も素晴らしく、作品の深みを感じさせられますね。

チェット・ベイカーについて

1929年オクラホマ州イェール生まれ。10代でカリフォルニアに移り住んでから、あのビバップの神様チャーリー・パーカーに見出され頭角を表し、50年代クールジャズを象徴するトランペッターへと上り詰めていきました。 チェットのトランペットは優雅で官能的なのが特徴で、生まれ持った天才性を感じさせるものでした。そして彼のもう一つの魅力である無邪気で甘い歌声とハンサムな顔立ちは、ジャズ界きってのアイドルと称され、1950年代の人気はマイルス・デイヴィスをも凌ぐほどだったそうです。 しかし、その人気と並行するようにチェットはドラッグに溺れ、喧嘩や逮捕で演奏もままならなくなるほどのトラブルを頻繁に起こすようになってしまいます。これは彼の繊細な才能ゆえの代償なのでしょうか。 本作では、そんなチェット・ベイカーの苦悩の時代、今ではジャズ界の謎となってしまったその最後までに焦点が絞られています。

Chet Baker - Born to Be Blue