カトリーナ・バルフって…?
カトリーナ・バルフは1979年10月4日にアイルランドのダブリンで生まれました。7人家族で、父親は元アイルランド警察の巡査長。アイルランド出身初のスーパーモデルとして10年以上活躍した後、女優業へ転向しました。
第73回ゴールデングローブ賞のテレビシリーズ部門で主演女優賞にノミネートされるなど、今後の活躍も楽しみな彼女。雑誌『ピープル』で「世界で最も美しい50人」の1人になったこともある美貌と、芯の美しさが人々を魅了しています。
モデルとしての華麗な経歴
カトリーナは地元でチャリティの資金集めをしていたところをニューヨークのモデルエージェンシーにスカウトされ、19歳でパリへ向かいます。元々演劇に興味を持っており、ダブリン県立大学で音楽と演劇を学んでいましたが、モデルの世界を新しく楽しいものに感じたカトリーナは父親を説得して大学を1年だけ休学。ところが、そのままモデル業の波に飲まれ、約束の1年は延長されることになります。
シャネルやルイ・ヴィトンを始めとする有名ブランドでファッションショーのオープニングやクロージングを飾ったほか、各ブランドのショーでも活躍。ドルチェ&ガッバーナで12回、シャネルで8回、マーク・ジェイコブス等で7回、アルマーニやルイ・ヴィトン 等で5回…と挙げたらきりがありません。
また、カルバン・クラインやリーバイスなど多くの広告キャンペーンに登場し、『ヴォーグ』、『ELLE』、『ハーパーズ バザー』などの有名ファッション雑誌の表紙も飾っています。
ランウェイを歩いた回数もかなりのもので、2003年シーズンには96回にのぼり、キャリアの最高潮時には世界的モデルの上位20人に数えられていました。
初のランウェイでデヴィット・ボウイに遭遇!
カトリーナがスカウトされてすぐ立つことになったステージは、パリで開かれたKENZOの30周年記念ショーでした。それまでの30年間でKENZOのためにランウェイを歩いたモデルたちが集結した別世界に、カトリーナはとても混乱したと言います。
バックステージでイマンの次に並んでいた時のことを今でも覚えています。私は小さくて平らな靴を履いていて、顔を挙げればイマンとデヴィッド・ボウイがそこに立っている。とても畏怖の念に打たれました。何と言ってもイマンとデヴィッド・ボウイですから!出番が来て、私はイマンに続いてよたよたとキャットウォークを歩きました。とんでもないことですよね…ゴージャスなヒールを履いた彼女はまるでガゼルの様で、平らな靴の私は未熟な子供。いったい何が起こっているのか、酷いモナハン訛りの少女に分かるはずもありませんでした。
抜群のスタイルと美しい瞳
身長は177センチメートル。ファッション・ハウスに誉め称えられたバランスの良い体型で、様々な服を着こなして来ました。
まるで妖精のようなワンピースをまとったカトリーナ。
ドルチェ&ガッバーナによるオレンジのセットアップは強い女のイメージです。
おかっぱヘアも似合います!
これはスタイルが良くないと着られませんね…
こんなに刺激的なファッションも、ヘルシーでキュートに見えてしまうから不思議です。
観客のみならずカメラマンをも魅了する、ブルーの瞳が魅惑的。
モデルから女優へ
モデルとして大成功を収めていたカトリーナですが、モデル業にそれほどの情熱はなく、ある頃から俳優業に専念することを考え始めました。ニューヨークに住んでいた時には『プラダを着た悪魔』に端役で出演。2009年には拠点をロサンゼルスに移し、1年かけて演劇を学びました。その後徐々にメディアへの露出を増やしていきます。
『グランド・イリュージョン』
2011年にはJ・J・エイブラムス監督に強い印象を与え、『SUPER8/スーパーエイト』に主人公の母親役で出演。日本でもヒットを記録した『グランド・イリュージョン』ではマイケル・ケイン演じるキャラクターの妻役を演じました。2012年から2013年にかけて放送されたワーナー・ブラザースのウェブシリーズ『H+ デジタルシリーズ』では主役級の女性役に抜擢。しかし、この頃の役柄にはほとんど台詞が無く、カトリーナはユーモアたっぷりに当時を振り返ります。
彼(J・J・エイブラムス監督)が台詞もない私の事をすごく応援してくれたので本当に嬉しかったです。あの頃の私はまるでサイレント映画のビッグ・スターでした。それはもう、1920年代並に。みんな、"彼女は素晴しい!でも口を開かせるな!"といった感じで。
ドラマ『アウトランダー』で大ブレイク!
カトリーナが大ブレイクを果たしたのが、英米合同製作のテレビドラマシリーズ『アウトランダー』。彼女が演じるのは1743年にタイムスリップしてしまった看護師のクレアです。密偵の疑いをかけられた彼女は、困難な時代を生き抜くためにスコットランドの戦士ジェイミー(サム・ヒューアン)と結婚することにしますが、タイムスリップする前の1945年で結婚していた夫フランクの祖先であり、フランクそっくりな男が現れて…。
カトリーナは激動の時代を懸命に生き抜く主人公を熱演。"すべての女性の憧れ"とも言われる女性像を見事に体現し、サターン主演女優賞(テレビドラマ部門)を受賞。ゴールデングローブ賞主演女優賞(テレビドラマ部門)にもノミネートを果たしました。
アイルランドの雄大な自然を切り取り、衣装や音楽の細部までこだわり抜かれたこのドラマ。話題を呼んだ期待の若手サム・ヒューアンとのラブシーンは「テレビシリーズ史上、世界で最も美しいセックスシーン」と称され、大人の女性を中心にドはまりしてしまう人が続出しているのだとか。ぜひチェックしてみてくださいね!
映画『大脱出』でシルヴェスター・スタローン、アーノルド・シュワルツェネッガーと共演!
ドラマ『アウトランダー』への出演が決定し、大きな注目を浴びた2013年9月。続く10月には出演作である『大脱出』がタイミングよくアメリカにて公開。シルヴェスター・スタローン、アーノルド・シュワルツェネッガーW主演の本作で、彼女はミステリアスなCIAの弁護士役を演じました(もちろん台詞もあります!)
スタローンとシュワルツェネッガーがとてもフレンドリーに接してくれたそうで、カトリーナは物が言えないほど驚いたと語っています。それにしても、女優としての本格デビュー2年目にしてここまできてしまうのだから流石ですね。
成功しても飾らない人柄
これだけの成功を手にしている彼女ですが、ユーモアのある飾らない性格が人気を集めています。けして高慢になることなく、"アイルランド出身初のスーパーモデル"と称されるのが苦手だそうで、「墓標にそう掘られない事を願います」と言っているほど。
また、『アウトランダー』で相手役を務めるサム・ヒューアンと、人気ドラマ『ワンス・アポン・ア・タイム』でフック船長を演じているコリン・オドナヒューがツイッターで繰り広げたバトルに参加したことでも話題になりました。
2015年の春、米国「E! Online」が行ったファン投票による「アルファメール・コンテスト」の最終戦で一騎打ちになったサムとコリンは、"勝者は相手のコスチュームを着てステージに立つ"と誓いを立てていました。結果1位となったサムがフック船長のコスプレを披露したのですが、続く秋にもサムが勝利。
カトリーナ・バルフの2016年
カトリーナは日本で2016年6月10日に封切られた『マネーモンスター』に出演しています。ジョージ・クルーニーやジュリア・ロバーツらと共演を果たし、重要な役所を演じている彼女。『アウトランダー』のシーズン2も2016年4月22日からHuluで配信スタートしています。
生まれ持った美貌よりも、自分の「やりたいこと」を追い続ける芯の強さが演じた役柄と重なり、女性に前向きなメッセージを与えてくれるカトリーナ。今後もどんな作品に出演するのか楽しみですね!