2017年7月6日更新

『北斗の拳』ジャギはお兄ちゃんとしてかっこよくいたかっただけなんだ!

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ジャギ

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ジャギのプロフィール

ジャギは北斗四兄弟の三男で、粗暴で自信過剰、拳法家でありながら武器や罠を仕掛けるなど勝つためには何をやってもいいという性格です。 ケンシロウにつけられた傷を隠すためのヘルメットと、わざわざつけた七つの傷を見せるための胸の空いたジャケット。この時代では貴重な銃を持っている姿が印象的です。 名前の由来は、原作者の武論尊によると邪悪の「邪」だそうです。

ジャギと北斗の家系図

ラオウ・トキ・ケンシロウがそれぞれ北斗宗家の家柄に生まれていますが、ジャギだけはまったく関係のない家に生まれています。幼少期に実家が火災にあい、偶然通りかかったリュウケンに拾われ伝承者候補としてではなく家族として迎えられています。 その後、ラオウとトキの兄弟が入門し先に伝承者候補となったため、リュウケンとの出会いは早かったのですが三男となりました。

四兄弟最弱の男

ジャギはケンシロウにあっさり倒されてしまったため、北斗四兄弟最弱とされていますが決してそうではありません。 才能がなければすぐ破門するリュウケンの道場に、ケンシロウが伝承者となるまで候補にいたのですからそれなりの才能はあったはずです。 例として、鋼鉄の扉をひしゃげさせるほどの力を持ち、ケンシロウとの戦いで突かれた秘孔も自分で解除したり、不意をついて銃口を突きつけるなど作中で一定の力をみせています。また、シンをたぶらかしてユリアを奪わせる、ケンシロウの評判を落とすために有名なセリフである「おれの名前を言ってみろ」と言いふらすなど、策略にも優れていました。 確かに拳王と呼ばれた長兄の「ラオウ」や天才的な才能を持った次兄の「トキ」、北斗神拳伝承者となった末弟の「ケンシロウ」といった周りが強すぎたため、影が薄く弱いと感じてしまうのです。

シンを狂わせたのはジャギだった!?

『北斗の拳』に登場する最初のライバルで、ケンシロウの恋人「ユリア」をさらった張本人、南斗六聖拳の一人「シン」。この「ユリア」を奪うよう促した原因がジャギの言動によるものと、ケンシロウとジャギの決戦で明らかにされました。 もともとケンシロウとシンの2人は、北斗と南斗と相反する武門であってもリュウケン存命時は親友同士で特に敵対してはいませんでした。しかし伝承者がケンシロウに決定した際、拳を封じようとしたリュウケンがラオウに殺され、ジャギもケンシロウを辞退させようと促しますが、半殺し状態にされます。何とか生き残ったジャギは、ケンシロウに対する恨みをはらす一環として親友だったシンに近づきます。 そして、ケンシロウでは甘すぎる性格の為にユリアを守っていけないからおまえが奪えと、いかにももっともらしいことをシンに囁きます。ジャギにとってはケンシロウが悔しがればよいと思っただけですが、その思惑がみごとにはまり「シン」が行動に移していってしまいました。

「兄より強い弟などいない」

「兄より強い弟などいない」というのは、ジャギが昔からケンシロウに対してもっていた思い込みであるとされ、ただ単に気に入らなかったのではないかとの見方が一般的となっています。 その理由として、修業時代からケンシロウを見下し卑怯な手で痛めつけていましたが、ケンシロウの兄に対する思いから手加減をされていました。実力差が開いていることを師父であるリュウケンから指摘されても受け入れることが出来ず、ケンシロウが伝承者に選ばれた時にはラオウやトキに伺いをたてています。 ラオウやトキの賛同を得られなかったため実力行使にでましたが、脅迫じみた言動がケンシロウの怒りに触れ顔面に秘孔を突かれます。顔面崩壊の危機に陥った所を金具やチューブで何とか進行を食い止めますが、実力で敗れたことを認めることができずケンシロウに対する恨みだけを募らせていきます。 その後、醜い顔を隠すため現在のような鉄仮面を被り、ケンシロウの評判がよいことを聞きつけると、わざわざ胸に7つの傷をつけてなりすまし悪逆非道の限りをつくしていきます。

ジャギの拳法

ジャギといえば、含み針や銃を使う卑怯なやつとの印象が強いですが、ちゃんと北斗神拳もつかいます。作中では3つの技が確認されています。

北斗千手殺

原作の「41話」、1984年~1987年にフジテレビ系列で放送されたアニメ版「30話」で披露されていた技。まだ修業時代の組手で使用し、上空から無数の突きを繰り出します。 本来は複数の秘孔を突く技でしたが、秘孔の箇所をケンシロウにかわされてしまったため物理的な技となり大したダメージをあたえませんでした。 リュウケンが教えていないジャギオリジナルの技で、「ありえない」といわれてしまいました。

北斗羅漢撃

原作の「43話」、アニメ版「32話」で「北斗神拳の真髄を見せてやる」と言って披露された技で上下左右と腕を高速に動かすことで残像を作り、無数の突きを繰り出します。 外伝作品でリュウケンから、兄弟より遅れをとっていたジャギに対する救済策として伝授されたとされています。作中では含み針もプラスして使用しましたが、ことごとくかわされました。

南斗聖拳

原作の「44話」、アニメ版「32話」で披露されていた技。原作やアニメで特に名前はありませんでしたが、ゲーム版で「南斗邪狼撃」となっています。 自分の北斗神拳が効かないと悟ったジャギがケンシロウを驚かすためにつかいました。不意をつかれたケンシロウの頬をかすり、石像を破壊せずに貫けるほどの正確性はありましたが、「スローすぎる」、「シンの足元にも及ばない」とけなされてしまいました。 なぜ南斗聖拳がつかえるかは作中で明らかにされていませんが、シンとの交流があったことから技を盗んだか実は奥義の「水影心」を会得していて学習したなど様々な憶測を呼んでいます。

ジャギのファンは意外に多い?

ジャギは『北斗の拳』に登場する悪役の中で1・2を争うほどの人気で、ファンの間ではアミバやハートに並び「様」付けで呼ばれています。 ケンシロウたちの兄弟とは到底思えないほどの強烈な風貌、「おれの名前をいってみろ」といった数々の名言、シンをそそのかした策略、伝承者争いで明らかな実力不足での当て馬感など、ジャギに対する同情と羨望の両極端さが理由です。 また、芸能界でも『北斗の拳』ファンが多くいます。その一人が「ケンドーコバヤシ」です。2013年1月31日放送のテレビ朝日系列のバラエティトーク番組『アメトーク』の北斗の拳芸人で、ジャギのコスプレをして熱く語っています。 さらに原作者の武論尊と原哲夫の両名もジャギがお気に入りで、ジャギがいなかったらラオウとトキもいなかったと語っています。

ジャギの声優は誰?

ジャギの声はアニメ版とゲーム版で様々な方が演じていますが、今回はアニメ版の二人を紹介します。

戸谷公次

1984年~1987年にフジテレビ系列で放送されたアニメ版では、戸谷公次が演じていました。低音ボイスが魅力的でサブキャラの演技が光っていましたが、2006年に多臓器不全で逝去されました。代表作として、『機動戦士Zガンダム』のカクリコン・カクーラー役、『聖闘士星矢』の山羊座のシュラ役が有名です。

デビット伊東

2007年に発売されたOVA『真救世主伝説 北斗の拳『ユリア伝』』では、デビット伊東が担当しています。1966年生まれの芸人兼俳優兼実業家で、ヒロミとミスターちんとのトリオ「B21スペシャル」の一人として有名です。2016年現在では、ラーメン店「でびっと」の経営者と俳優の2足のわらじを履いています。 ヒロミ曰く解散していないそうなので、「B21スペシャル」での活躍にも期待したいですね。