歴史観を修正する!一度は観るべき日中戦争を舞台にした映画8選

2017年7月6日更新

昨今、日本に中国から多数の人々が渡航することで日本経済に大きな影響を与えています。しかし、政治的にはいまだに深い確執が残っているようです。そこで、今一度お互いの過去に目を向け、日中関係を考えてみる手段として厳選した映画をご紹介します。

日中関係を見直そう!日本人として観ておくべき戦争映画

戦争はお互いの立場や思想でそれぞれにとらえ方が違います。そのために戦後数十年たった今でも戦争の影響は様々なところに影響を与えています。日本人としての戦争の意義を今一度考えてみてはいかがでしょうか。

1.第二次世界大戦を舞台に、反戦と人間愛を描く(1959年)

Fumihiro_Yamanouchi 戦後70周年ということで。

第二次世界大戦のさなか昭和18年の満州を舞台に、己の良心に恥じぬよう生き抜いた男の数奇な物語です。 戦争の意義に疑問を抱いた梶と妻の美千子は召集免除を条件に老虎嶺鉱山に赴任してきましたが、あまりの劣悪な労働環境に脱走を試みるが失敗してしまいます。

そんな日々の中で、中国人の工人とも仲良くなっていくのですが、心無い現場監督の振る舞いに対抗したのを機に次々と処刑されてしまいました。。それを見かねた梶が軍に反抗してしまい、憲兵隊からの執拗なリンチにあってしまうのですが、愛する美千子に会いたい一心で自分の信念を貫きながら生き抜いていくのです。

この作品は五味川純平原作、小林正樹監督で全部で6部構成からなる大作。当時の映画の最長記録としてギネスブックにも掲載されました。昭和の名俳優仲代達矢が主人公の梶を好演しています。

2.終戦間近の中国を舞台に、愚連隊が活躍する日本版の西武劇(1959年)

Keimiyazato 岡本喜八のジャパニーズウェスタンと言ってもいい戦争活劇、肉弾もこの作品も戦争批判を汲み取ろうと思えばそこらの反戦映画よりも優れた描写はいくらでもうりますが ベタベタな反戦作品もずっと力強く心にのこります。

終戦間近の北支戦線を舞台に各隊のクズばかりを集めて結成された警備隊「愚連隊」の物語です。元軍曹の大久保の弟が心中したと知り、その死に疑問を抱いた大久保は入院していた病院を抜け出し、弟の死因の究明に奮闘します。

身元を偽り弟の身辺を調べていくうちに当時部隊長だった橋本中尉の犯行だということを突き止めます。橋本中尉は自分の不正が世の中に公になることを恐れ弟を心中にみせかけて殺害していました。大久保は橋本中尉に身元がばれてしまい殺害されそうになりますが、奇跡的に生き延びでいくのです。

監督・脚本は岡本喜八、主演は佐藤充、大隊長を三船敏郎というそうそうたるメンバーが手掛けた作品としてシリース化されました。当時は好戦的・反中国的と反感をかいましたが、『独立愚連隊西へ』が制作され、西武劇のような映画の先駆けとなった作品です。

3.満州への侵略から戦争の過程・原因を描こうとした超大作(1970年)

昭和初期の満州で起きた柳条溝事件、日中戦争、満州事変そして上海事変へと展開していく中で、関東軍と満洲との間に様々な人間模様が展開していきます。

新興財閥の伍代産業一族の波乱万丈な人生と満洲と朝鮮の関東軍に対する怒りの感情のぶつかり合いが3国の関係を複雑にしています。

この作品は『人間の條件』の作者でもある五味川純平が原作です。監督は山本薩夫で三部からなる超大作で、しかも出演者は浅丘ルリ子・吉永小百合・北大路欣也・高橋秀樹・石原裕次郎・三國連太郎という超豪華な面々揃いで、見応え十分の作品となっています。第25回毎日映画コンクール監督賞・美術賞、録音賞を受賞しました。

4.ブルース・リー主演のアジアで大ヒットとなった香港映画(1972年)

grace_diary 実は初めてみました。全体には「むかしの映画」という感じだけどやっぱりアクションはかっこいい!貴重な作品をスクリーンでみられて良かったです(2012/1/2@シネマート心斎橋)【2012年3本め】

1909年清朝末期の上海を舞台とする復讐劇です。中国武術の達人ホ・ユアンが開いた道場「精武館」にブルース・リー演じるチェンという少年が通っていました。しかし、ある日、師匠のホ・ユアンが急死してしまいます。

その死を不審に思ったチェンは、いろいろと調べていくうちに日本柔術道場を開いている鈴木という人物が師匠のホ・ユアンの死に関与していると確信。そして犯人が精武館にスパイとして潜り込んでいた料理人のティエンであることを突き止めるのです。

直ぐにチェンは虹口道場に乗り込み、鈴木を倒し師匠の復讐を果たしました。しかし、日本人を殺害した罪に問われ警官隊の銃弾に倒れ二度と起き上がることはありませんでした。

『ドラゴン危機一髪』に続くブルース・リー主演2作目にして興行記録を2週間で塗り替えた空前の大ヒット作。主人公が中国人を侮辱する看板を次々と破壊していくシーンが中国では有名なキャラクターとなりました。

5.日中戦争を背景とした中国50年を描いた香港・中国の合作映画(1993年)

Koichiro_Uematsu 京劇映画だと思ったら歴史映画だった!映像もきれい。

1925年ごろの中国は貧困から京劇養成所の入所させられる子供たちがとても多かった時代でもありました。その頃、小豆子と小石頭も同じような理由で京劇養成所に入り親友になりました。二人はお互い切磋琢磨しながら成長し「覇王別姫」の最高コンビとして有名になるまでになりました。   そんな矢先、小石頭が結婚してしまいます。ひそかに小石頭に好意を抱いていた小豆子は愕然としてしまい京劇をすることをあきらめてしまいました。それから間もなく北京が日本軍に占領されてしまいます。

もめ事を起こした小石頭は日本軍に連行されてしまいます。小豆子は小石頭を助けられたら別れてもいいという小石頭の妻の言葉を信じて釈放に向けて協力することにしました。しかし、小石頭が釈放されると二人は小豆子の前から姿を消してしまいました。

1949年に日本軍が撤退し共産党政権が樹立したことを機に二人は再び京劇の舞台に立つのですが、小豆子は再び京劇役者を辞めてしまいます。

時は過ぎ、1977年二人は最後の「覇王別姫」を演じるため懐かしい学校の体育館を訪れます。そして演じ終わると小豆子は自ら命を絶ってしまうのです。

李碧華の同名小説が原作で日中戦争・文化大革命を背景に近代中国の50年を描いた作品です。「覇王別姫」とは項羽と虞美人を描いた京劇として有名な作品です。この作品は第46回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞しました。

6.第二次世界大戦多選下の日本兵と中国人の友情と悲劇の物語(2000年)

southpumpkin 観ようによっては反日映画というか、戦時中支配する側だった日本兵が登場するので意見の言いにくい映画です。しかしあくまで映画的クオリティだけ言えば非常に面白く、もっと広く観られても良い作品なのではないでしょうか。有名な反日映画に比べてそれほど際だったものはないですね。歴史的言及に対して沸点の高い人であれば観賞に堪えうると思います。 胸くそ映画としてなかなかの破壊力を持っています。白黒の映画なので観づらさはあるものの、後半のカタルシスはそれを一掃します。香川照之が相変わらず香川照之なのでそこも注目です。
tsubo 香川照之すごい迫力w(゜o゜)w 隊長も怖いし。 後半からラスト衝撃でーす!!(´д`|||)

時は第二次世界大戦末期、中国のある村に住んでいるマーという男のところに「私」と名乗る男が2つの麻袋と2つの指示を残して立ち去っていきました。麻袋の中には日本兵と中国人が入っていました。そして2つの指示とは、大みそかになったら取りに来るのでそれまでは日本兵にばれないようにすることと、尋問をしておくようにということでした。

ほどなくして尋問をしましたが、日本兵は「自分を殺せ」というばかりで、中国人は日本兵の言葉をうまく通訳してその場をしのいでいましたが、その年の大みそかになっても「私」は現れませんでした。村人たちは2人の殺害をマーに任せるのですが、実行に移すことはせず、村人にかくれて助けることにしました。

2000年カンヌ国際映画祭で審査員特別グランプりを受賞しました。当時、フィルムの持ち出しに国務院広播電影電視行政部門の審査と批准が必要でしたが、批准を待たずにカンヌへ持ち出してしまったため、中国での上映が禁止されたり映像物の販売の禁止の処分を受けてしまいました。

出演者には中国人の中で一人だけ日本人の俳優香川照之が参加しています。

7.戦争によって人生を変えられた武闘家・葉門が主人公のカンフー映画(2008年)

tanaka 久しぶりにいいカンフー映画に出会えた
puchipuchigumi 強くて心優しいが、武術に打ち込みすぎるのを良く思っていない家族。 それが日露戦争によって、日本軍に対して怒りと信念を溢れんばかりに出すようになり、妻も寄り添うようになる。 そういったドニー•ウェンの演技も見事であり、要所での迫力あるアクションシーンもまたかっこいい。 ブルース•リー唯一の師匠というのも、納得してしまう。

外国から見た日本軍を見られるという意味でも、興味深かった。 大分悪者として描かれていて、どこまで現実かは分からないが、しっかりと受け止めなければならない歴史なのかもしれない。

1930年代の中国・広東省が舞台です。武術家が多いことで有名なこの地に道場破りが現れました。武術家が次々と倒されていく中で、最後の切り札としてイップマンに助けを求めました。案の定、彼は易々と道場破りを倒し一躍ヒーローになりました。

そんな中、日中戦争が開戦してしまい、それまでの裕福な暮らしは一変し貧しい暮らしを強いられることになります。それでも運が良く仕事に就くことができました。そこで日本兵に中国武術を教えてほしいとの要請を受けます。しかし、彼はその要請を断ってしまいます。

この作品は実在する武術家・葉問を主人公として大ヒットとなり、第28回香港電影金像奨の最優秀作品賞を受賞しました。ドニー・イェン、サイモン・ヤムと並び池内博之が出演しているのも見どころです。アクション指導にはジャッキー・チェンと共演も多いサモ・ハン・キンポーが担当しています。

8.戦争がもたらす悲劇を描いた映画(2010年)

Naoko_Kanehira 前から観たかったけど踏みとどまっていた映画シリーズのひとつ。 戦時中の軍人による婦女暴行。知ってはいたけど、あのような状況が実際にも遠からずあった事実なのだと思うと…。 寺島しのぶは東京タワーやヘルタースケルターくらいしか観てこなかったけど、この映画がずば抜けて寺島さんの魅力が表れていると思う。そしてこのような内容でこう言うのも何ですが、とても綺麗でした。
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江戸川乱歩の芋虫 のように戦争へ行き四肢を失い会話をすることのできなくなった兵隊が 妻の元へ帰ってきて 妻の心情や、夫の心情を戦争の状況とからめて進んでいくストーリー 戦争のことだけでなく、当時の男女の関係なども描写されており 当時の日本の風潮は今とは程遠いものなんだなぁと感じました

1940年、日本のある村に住む黒川久蔵は日中戦争に徴兵され四肢を失い、声も失った姿で帰還しました。新聞では「不死身の兵士」と書かれ、村では「軍神様」と崇められました。

妻のシゲ子はこれから先の不安と絶望から無理心中を図ります。しかし、久蔵の生に触れることで思いとどまり久蔵を献身的に世話をする決心をするのです。それから5年後、戦地で自分が犯した罪を思い久蔵は毎晩うなされるようになります。その姿を見ていたシゲ子も徐々に気性が激しくなっていきました。

そして、1945年8月15日、終戦に喜ぶシゲ子とは裏腹に、久蔵の心は死へと向かっていくのでした。

『ジョニーは戦場へ行った』と江戸川乱歩の『芋虫』をモチーフにした作品です。2010年ベルリン国際映画祭にて寺島しのぶが最優秀女優賞を受賞しました。元ちとせが歌う主題歌「死んだ女の子」が一層戦争の悲惨さを伝えています。