2019年1月19日更新

盲目の戦士チアルート・イムウェの秘密に迫る 「ローグ・ワン」以前の気になるエピソードも紹介

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チアルート・イムウェ ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー
© Avalon

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『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』の盲目の戦士チアルート・イムウェに迫る

世界中のファンの大きな期待に応えた「スター・ウォーズ」シリーズ続3部作の第1章『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)。翌2016年には、シリーズのスピンオフ作品『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』が公開されました。 本作は、2005年の新3部作最終章『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』と1977年の旧3部作第1章『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の間の物語です。 今回はそんな「ローグ・ワン」の中でも主要なキャラクターで、大人気となった盲目の戦士チアルート・イムウェについて紹介します。

チアルート・イムウェの基本プロフィール

チアルート・イムウェは、砂漠で覆われ、1年中冬であるジェダという衛星の出身。ジェダの首都にある“ウィルズの寺院”の守護者の一員になりました。この守護者たちは“気高き僧兵団”ともいわれ、厳しい鍛錬により、ザマ=シウォーというジェダ独自の武術を身につけています。 ジェダで帝国軍の支配に反発が起きたころ、チアルートは、友人のベイズとともにソウ・ゲレラの反乱勢力に加わりますが、その能力は過小評価されていました。 帝国軍に対するソウの攻撃はジェダの民間人にも大きな被害を与え、多くの子供が孤児になってしまいます。彼らのために、帝国軍の宇宙船から物資を盗む計画を実行したチアルートとベイズでしたが、仲間の裏切りにあってしまいました。ソウは彼らが調達した物資を使って、帝国軍に新たな攻撃を仕掛けようとしていたのです。 このことが原因で、2人はソウのもとを去りました。 その後チアルートはジン・アーソと出会い、“ローグ・ワン”の一員になったのです。

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チアルートを演じたドニー・イェンってどんな俳優?

ドニー・イェン
©EPN/Newscom/Zeta Image

チアルート・イムウェ役を演じたのは、中国出身の俳優ドニー・イェンです。 11歳の時に母国を離れ、アメリカのボストンに移住したイェン。著名な武術家である母親から武術を習っていた彼は、その才能を生かして1984年の香港映画『ドラゴン酔太極拳』で映画デビューを果たしました。 1992年の香港映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱』に出演し、香港のアカデミー賞に当たる香港電影金像奨で助演男優賞にノミネート。 90年代後半には『ドラゴン危機一髪 ’97』などで監督業にも進出します。2000年代に入ってからはハリウッドでもアクション指導とともに俳優としても活躍を見せ、2008年に主演した『イップ・マン 序章』では、アクションだけでなく演技も評価されるようになりました。 イェンは俳優としてだけでなく、アクションやスタントの指導者としても活躍。映画とキャラクターによってアクションを大きく演じ分けるスキルが最大の特徴です。

本作でチアルートを演じるにあたって、イェンは監督やスタッフ、ほかのキャストらと綿密に話し合いを重ね、キャラクターへの理解を深めていったといいます。 その結果、チアルートに関して映画では語られないバックストーリーが多く生まれたとか。そのなかには、彼が盲目になった経緯も含まれているそうですが、その内容を話すことは許されていないそうです。 またイェンは、やはり「ローグ・ワン」におけるアクションをみずからデザインしたということです。しかし、盲目のチアルートを演じるためにカラーコンタクトレンズをつけて演技するのは、普段とは勝手が違ったもよう。 それでも監督のギャレス・エドワーズは、アクションシーンの撮影で「この人、人間じゃないぞ!」と思ったと語っています。

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チアルートとベイズ・マルバスの友情

ベイズ・マルバス ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー
© Walt Disney Studios Motion Pictures

チアルート・イムウェには心の底から信頼できる親友がいます。それは、同じくジェダ出身のベイズ・マルバス。チアルートとベイズは共に“ウィルズの寺院”の守護者を務めていたことがあるのです。 温厚なチアルートと冷徹な性格のベイズは正反対のタイプですが、常に行動を共にし、戦闘ではお互いに助け合います。 チアルートがストームトルーパーの軍勢をひとりで相手にしていたときには、ベイズが援護射撃。「私に弾があたるところだったぞ」と文句をいうチアルートに対して、ベイズは「どういたしまして」と返すなど、軽口をたたき合う様子も微笑ましい2人。 そんな2人は、頑固なところもあるチアルートにベイズがあきれながらもついていく、ということが多いようです。

チアルートはジェダイなのか?

チアルート・イムウェは、フォースを使用できるジェダイではありません。 しかし、彼は銀河系のあらゆる生命をつなげるエネルギーであるというフォースを信じており、ジェダイの存在も信じていました。僧侶でもあるチアルートですが、熱狂的なまでにフォースを信奉していたといえます。 常にフォース、フォースと唱え、その存在を信じないベイズにあきれられていたチアルート。しかしその信念の強さから、ジェダイほどではないものの、なにかしらフォースとのつながりを得られていたのでは、とも考えられます。

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チアルートの名言を紹介!

「我はフォースと共にあり フォースは我と共にある」

チアルートがいつも呪文のように唱えているこのセリフ。フォースを信じ、憧れているともいえる彼のキャラクターがよく表現されています。 ベイズはそんなチアルートにあきれていますが、その友情は決して揺らぐことはありません。

「私はなにも恐れない。すべてフォースの意思だ」

ストームトルーパーたちとの戦いに向かったときにチアルートが言ったこのセリフ。 ほとんど宗教的な信仰に近いほどフォースを強く信じている彼は、その信念によりいつも冷静でいられるのでしょう。

「目隠しをするのか?私は盲目だぞ」

ソウ・ゲレラの手下に捕らえられ、ローグ・ワンの面々は目隠しをされてしまいます。そんななか、同じく目隠しをされそうになったときの一言です。 たしかに必要ありませんが、相手からすれば盲目を装っている可能性もあると思われたのかもしれませんね。

「大丈夫、お前がいるから」

惑星イードゥーで、チアルートはジンの後を追っていきます。ベイズが彼に「行くのか?気をつけろよ」と声をかけたときに返したセリフです。 つまり「一緒に来い」という意味で、ベイズはあきれ顔をしながらも彼についていきました。

「フォースを探せ。そうすればいつでも私を見つけられる」

チアルートが息を引きとる直前にベイズに言った一言。ベイズはこの言葉でフォースを信じるようになりました。 最期までフォースを信じつづけたチアルート。ベイズとの固い絆もこのセリフからもうかがい知ることができます。

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【ネタバレ】チアルート・イムウェの最期

帝国軍が開発中の究極の兵器“デス・スター”の設計図を盗むため、それが保管されている帝国安全管理施設がある惑星スカリフに潜入したローグ・ワンの面々。 ジン、キャシアン、K-2SOが奪取計画を実行する間、チアルートやベイズら残りのメンバーは施設周辺で陽動作戦を展開します。しかし、設計図のデータを送信するには帝国の宇宙ステーション“シールド・ゲート”を破壊する必要がありました。そのことを施設に潜入した仲間に伝えるためには、通信回線のスイッチをオンにしなければいけません。 多くの仲間が命を落とすなか、チアルートはフォースに守られてゆっくりと戦場を歩き、スイッチを入れることに成功。しかし、回線を開いた直後の爆発によって重傷を負ってしまい、ベイズの腕の中で息絶えたのでした。

チアルート・イムウェはアクションも言動もかっこいい

「ローグ・ワン」のキャラクターのなかでも、高い人気を獲得したチアルート・イムウェについて紹介しました。 その高い戦闘能力やフォースへの信仰、ベイズとの友情など、魅力溢れるチアルートは、世界中の観客を熱狂させたのです。 チアルートを演じたドニー・イェンは、当初出演に乗り気ではなかったのだとか。作品が中国市場にアピールするためや、自身のアクションだけが求められているのではと懸念したためです。 しかし、俳優として、演技の実力が買われて出演依頼が来たことに納得し、また自身の子供たちの後押しもあり、出演を決めたとのこと。 彼の実力なしでは、これほど観客を魅了するキャラクターにはならなかったでしょう。 ぜひその勇姿を確認してみてください。