2017年7月6日更新
映画『エンド・オブ・ザ・ワールド』は最高のSFロマコメ。その魅力を徹底紹介【ネタバレ注意】
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SFロマンス映画『エンド・オブ・ザ・ワールド』とは?
ベネット・ミラーがメガホンをとった2015年公開の映画『フォックスキャッチャー』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたスティーヴ・カレルと、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズや『プライドと偏見』への出演で知られている女優キーラ・ナイトレイが共演したSFロマンスコメディ映画『エンド・オブ・ワールド』。
あと21日で崩壊する地球を舞台に、残された日々を人々はどう過ごすのか、そして主人公のドッジは、ヒロインのペニーは誰とどの様に過ごすのかに注目の作品です。
今回はそんな本作のあらすじやキャストなどをネタバレありでまとめてご紹介していきます。
『エンド・オブ・ザ・ワールド』のあらすじ
地球に小惑星が衝突することによって、21日後に地球が滅亡してしまうことが判明。それを知った人々は「残された時間を使って生きたいように生きる人」と、「いつも通りの日常を過ごし続ける人」とに分かれていました。アメリカに住んでいる会社員ドッジ・ピーターソンは後者の人間で、混沌とした中でも会社へ出勤し、保険会社の営業マンとして仕事をこなす日々を送っています。
そんなある日、ドッジの自宅に号泣している隣人が現れます。彼女はペニーという女性で、両親が住むイギリスへ向かうつもりが飛行機に乗り遅れたため、地球滅亡までに家族に会うことができなくなり悲観に暮れていました。そんなペニーは翌日、自分の家に誤送されてきたドッジ宛の手紙を彼に渡します。差出人オリヴィアはドッジの過去の恋人であり、「ドッジに会いたい」という内容。彼はペニーを連れてオリヴィアの住むデラウェアを目指すことにしました。
デラウェアへ向かう道中、2人は様々な人の助けを借りて目的地へと到着するのですが、ドッジはオリヴィア家の前まで行くものの彼女と再会せず、その代わりに20数年来の絶縁状態であった実父フランクと再会してわだかまりを解消します。そして、ドッジは父親にペニーをイギリスへ連れて行ってくれと頼み、眠っているペニーはフランクの自家用ジェット機でイギリスへと向かうのでした。
自宅へ戻ったドッジは、小惑星の衝突が予定より早まり、今夜地球が滅亡することを知るのです。自宅で最期の時を迎えようとしていた時、イギリスへと向かったはずのペニーがドッジの前に現れます。ドッジがペニーとの旅を通じて本来会いに行こうとしていたオリヴィアではなく父親と会うことを決めたように、ペニーも最期の時を家族のもとで迎えるのではなくドッジと過ごすことを決めたのでした。
そして二人はそれぞれの最期の瞬間を、お互いの目を見つめあいながら迎えます。
『エンド・オブ・ザ・ワールド』を彩るキャスト
ドッジ・ピーターソン/スティーヴ・カレル
今作で主人公ドッジを演じたのは、アメリカ人俳優のスティーヴ・カレル。彼は、大学卒業後にシカゴにあるセカンド・シティというコメディ劇団に所属し、様々な舞台に出演していました。そして、1999年から2005年まで社会風刺をコミカルに描いたニュース番組『ザ・デイリー・ショー』にレポーターとして出演したことで広く知られます。
1991年には、日本でも同年に公開された映画『カーリー・スー』で映画俳優デビューし、その後も『ブルース・オールマイティ』や『奥さまは魔女』、『リトル・ミス・サンシャイン』などへ出演。2015年に日本でも公開された『フォックスキャッチャー』のジョン・デュポン役で第87回アカデミー賞主演男優賞にノミネートされました。
ペネロープ・ロックハート/キーラ・ナイトレイ
本作のヒロインであるペネロープは、有名ハリウッド女優のキーラ・ナイトレイが演じています。
イギリスロンドン出身の彼女は、1995年に『ア・ヴィレッジ・アフェア』で映画女優デビュー。1999年にはナタリー・ポートマン演じるパドメ・アミダラの影武者として『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』に出演したことで名が知られるようになりました。
その後、ジョニー・デップ主演の大人気シリーズ『パイレーツ・オブ・カリビアン』や大人気ラブコメディ『ラブ・アクチュアリー』等へ出演。また、2006年に日本でも公開された文芸映画『プライドと偏見』では第78回アカデミー賞主演女優賞に、2015年公開ベネディクト・カンバーバッチが主演を務めた『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』では第87回アカデミー賞助演女優賞に其々ノミネートされており、名実ともに人気ハリウッド女優の一人としてキャリアを築いています。
フランク/マーティン・シーン
主人公ドッジが長年絶縁状態だった父親フランクを演じたのが、俳優のマーティン・シーンでした。
アメリカのオハイオ州出身の彼は、父親の反対を受けながらも俳優を志し、1956年にテレビドラマ『The Edge of Night(原題)』で俳優デビュー、1967年には『ある戦慄』で映画俳優デビューしました。その後、テレンス・マリック監督の『地獄の逃避行』やフランシス・フォード・コッポラ監督の『地獄の黙示録』、スピルバーグ監督作『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』など数多くの映画に出演してきました。
最近では、マーク・ウェブがメガホンをとった『アメイジング・スパイダーマン』シリーズで主人公ピーター・パーカーの養父ベン・パーカー役でも知られていますが、その活動幅は映画業界に留まらず、テレビドラマ『ザ・ホワイトハウス』ではアメリカ合衆国大統領のジェド・バートレット役を演じており人気を獲得しています。
監督は女優としても活躍するローリーン・スカファリア
SFロマンス・コメディではありながらも、一般的なそれのイメージとは少々異なる世界観を描いたこの『エンド・オブ・ザ・ワールド』は、脚本家で女優のローリーン・スカファリアによって製作されました。
アメリカのニュージャージー州で生まれ育った彼女は1999年に映画『Big Helium Dog(原題)』で女優デビューし、その後も短編映画『Bullet in the Brain(原題)』や『Unbound(原題)』、2015年には日本でも公開されたSFスリラー映画『ランダム 存在の確率』に出演しています。
一方で、脚本家の顔を持つ彼女は、2008年に全米公開された『キミに逢えたら!』で脚本家デビューし、短編映画『1045 Mercy Street(原題)』や長編のラブコメ映画『The Meddler(原題)』でも脚本家として作品制作に参加しています。
まだ若干38歳である彼女ですから、今後の更なる活躍から目が離せない監督、脚本家なのではないでしょうか。
映画『エンド・オブ・ザ・ワールド』の感想・評価を紹介!【ネタバレ注意】
あるある設定を上手く利用した良作
ririri511
3週間後に小惑星が地球に衝突して人類が滅亡する!というアルアル設定を上手く利用した斬新な作品でした。
まず、もうすぐ地球が終わるってのにパーティーやドラッグで騒いだりして開き直ってる人々や最後までリア充したい人達などの描写が面白い(笑)
でも後半はお笑い無しでロードムービー要素有りの、ラストは今日まで生きてこれて良かったなぁ~って感じです。
スティーブ・カレルもキーラ・ナイトレイも最高でした。
切ないSFロードムービー
deracine3301
地球滅亡。超王道のSF設定をベースに紡ぎ出される切なすぎるロードムービー。感情移入して見てしまいました。これが初監督作品とは思えない出来でした。
ロードムービー好きにはおススメしたい作品です。
音楽も最高!
igagurichan
「もし無人島に1つだけ持って行くのなら」「もし明日死ぬとしたら何を食べるか」この映画はそんな「もし自分だったら?」を考えせられる映画だった。
世界が終わると決まってから出会った2人の、それまでの2週間を描いたロードムービー。奔放で、はすっぱなキーラ・ナイトレイがファッション含め可愛く、スティーヴ・カレルもお得意の堅物男役なんだけど、最初と最後で顔付きが全然違う!
こんな状況にならなかったら絶対に惹かれ合わなかった2人だろうけど、終焉の絶望を重点にしないで心の変化をロマンチックに魅せているのが良かった。全編に流れる音楽もとてもいい!Beach Boys!!
最愛の人と犬と。スイートでビターなエンド。
nieve822
地球滅亡まであと21日。暴動の夜、2人は旅に出る。The Beach BoysのWouldn't it be niceから始まり、とにかく選曲が素晴らしい!もうすぐ世界が終わるというのに、そんな雰囲気は全くなく静かに時が流れる。たとえ世界が終わろうと、いつも通り生活するのが1番なのかも。自分だったらどうするだろう?
キーラ・ナイトレイが素晴らしい!
o325
小惑星衝突により地球滅亡まで3週間に。妻に出て行かれ無気力状態の男が隣人の女性と出会い、、、
地球最後の日を知ってしまった人類の行動なんか意外と見ごたえあると思います。やはり別れ、出会い、にはドラマが生まれますね、選曲も良かった。エンディング中良い映画観ちゃったなーと長い事余韻に浸れました。
しかし何といってもキーラ・ナイトレイが秀逸です!奔放ながら涙もろい表情豊かな女性で可愛らしかったです。今まで特別印象に残っていなかったけど今作はよかった!“はじまりのうた”への期待が俄然高まります。