2022年8月20日更新

『ドント・ブリーズ』ネタバレあらすじを結末まで解説!感想ありでラストシーンを考察

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ドント・ブリーズ
(c) 2016 Blind Man Productions, LLC. All Rights Reserved.

ある盲目の老人がもたらす恐怖を、緊張感と狂気たっぷりに描いたスリラー・ホラー映画『ドント・ブリーズ』。2016年の公開当時、SNSでは「この老人ヤバすぎる」「後半の展開がエグい!」と話題になりました。 本記事ではそんな『ドント・ブリーズ』のあらすじを、結末までネタバレありで紹介します。映画のネタバレを含むので未鑑賞の方は注意してください。

『ドント・ブリーズ』はどんな内容?

空き巣強盗を繰り返す3人の若者。次のターゲットにしたのは、地下室に大金を隠していると噂される盲目の老人宅。相手は目が見えないから楽勝だと甘く見ていた強盗は、その老人が鋭い聴覚を持っていたことで思わぬ展開を迎えます。さらにその老人の異常性が露わになっていき……。

映画の恐怖度は?

『ドント・ブリーズ』の恐怖度は70%。本作の悪役的存在の老人は、少しでも音を立てるとものすごいスピードで殺意を持ってやってきます。「音を出せない」「居場所がバレたら殺される」という緊張感に思わず息を止めてしまうはず。

また後半は老人のサイコパスな部分がむき出しになり、その不気味さにゾワゾワと鳥肌が……。ただグロ描写はあまりないので、ドキドキな娯楽作品として楽しく見られる人も多いでしょう。

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映画『ドント・ブリーズ』の作品概要

タイトル 『ドント・ブリーズ』
日本 公開日 2016年12月16日
上映時間 88分
ジャンル ホラー, スリラー, ショッキング
監督 フェデ・アルバレス
キャスト ジェーン・レヴィ, ディラン・ミネット, ダニエル・ゾヴァット, スティーヴン・ラング

『ドント・ブリーズ』耐性チェックリスト

チェックリスト

  • 「バレたら殺される」というハラハラの緊張感に耐えられる
  • ジャンプスケアも苦手じゃない
  • 精神的にくる胸糞展開に耐えられる

ハラハラするシーンや、老人が突然現れるジャンプスケア(観客を驚かせるための演出)が多いので、緊張感と驚きに耐える必要があります。 また後半で明かされる事実は精神的にキツく、胸糞展開が苦手な人はギブアップしてしまう可能性もあるでしょう。特に女性は、登場人物に感情移入しすぎないことをおすすめします……。

映画『ドント・ブリーズ』の感想・評価【ネタバレなし】

総合評価
3.5

吹き出し アイコン

30代男性

緊張感がすごくて、思わず自分も息を止めてしまった……。めちゃくちゃ汗かきました。カメラワークが良い意味で気持ち悪くて、それにより引き立てられた不気味さがとてもよかった。暗転した時の映像もグッド。最後まで飽きさせない展開で上手くできたスリラーだ!

吹き出し アイコン

20代女性

『クワイエット・プレイス』みたいな、音を立てたら死ぬ系ワンシチュエーションホラーだと思っていたら、まさかの展開に「うわー……」ってなった。気持ち悪いしかわいそうすぎる。自分なら死んだほうがマシかも。あと誰かと一緒に見てたら絶対気まずいだろうなと思った。

映画『ドント・ブリーズ』結末までのネタバレあらすじ

【起】一獲千金を狙う若者たちが目をつけたのは……

アメリカ・デトロイト。不良女子のロッキーは、恋人マネーと友人アレックスと3人で強盗を繰り返していました。ロッキーは養育を放棄した親元から妹を連れて逃げるために大金が必要で、マネーからある盲目の老人宅への強盗を提案されて話に乗ることに。 マネー曰く、元軍人である老人は交通事故で娘を失っており、その示談金として受け取った大金を地下に隠し持っているというのです。 根が真面目なアレックスは「大金の強盗は重窃盗罪になる」と拒否しますが、防犯セキュリティに詳しい彼は必要な存在。ロッキーに説得され、彼女に気のあるアレックスは参加を決意しました。

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【承】簡単な強盗のはずが予想外の展開に

真夜中に老人宅に靴を脱いで忍び込み、いつものように防犯アラームを解除。老人の部屋に催眠ガスを投げ込んで眠ってもらい、家の中を物色し始めます。やがてロックのかかった扉を見つけるも、開けられず、しびれを切らしたマネーが拳銃を取り出します。 銃を持っていることに驚いたアレックスは、この件からおりると言って去りました。マネーは気にせず銃を発砲。すると老人が起きてマネーのロッキーの元へ来て、声を出したマネーから銃を奪って彼を射殺しました。盲目の老人は、超人的な聴覚と腕力を持っていたのです。 予想外の状況に恐怖しながらも、隠れて息を押し殺すロッキー。発砲音が気になって戻って来たアレックスも隠れます。老人が金庫の中の金を確認して出て行ったため、ロッキーは金を回収しました。

【転】逃げ込んだ地下室で目にした驚愕の光景

なんとか合流したロッキーとアレックスは、外へ続く扉がある地下室へ行きます。マネーの死体を片付けていた老人は、脱ぎ捨てられた靴の数からあと2人の侵入者がいることに気付きました。 地下室へ下りた2人は驚愕の光景を目にします。そこには1人の女性が拘束されていたのです。その女性は、老人の娘をはねて殺したシンディでした。 扉から出ようとしたアレックスは、先回りしていた老人に撃たれます。銃弾のひとつがシンディの顔に当たって死に、それに気付いた老人は泣きながら「ベイビー」と嘆きました。

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【結末】衝撃的な事実と、ロッキーの運命

老人はブレーカーを落として電気を消します。2人は老人の姿が見えなくなり、音を立てずに逃げることも困難に。2人はなんとか地下室から出るも、アレックスが襲われ植木ばさみで刺殺されます。続いてロッキーも殴られ、首を絞められました。 ロッキーが目を覚ますと、地下室で拘束されていました。そして老人から、シンディが自分の子をお腹に宿していたと明かされます。老人はロッキーに「償ってもらう」と言って冷凍した自分の精子を取り出し、スポイトを持ってロッキーに近づきます。 そこへ死んだと思われたアレックスが現れ、老人を拘束。脱出しようとすると、アレックスは追いかけてきた老人に射殺されてしまいます。再び拘束されたロッキーでしたが、防犯アラームを作動させて老人の聴覚を奪い、老人にとどめを刺して脱出に成功しました。 ラストシーン。妹とともに街を出るロッキーは、駅でニュースを目にします。そこでロッキーは「盲目の老人宅に2人組が押し入り正当防衛で殺された」と報道されていること、そしてその老人は生きており、すぐに退院できることを知るのでした。

【考察】ラストシーンをどう解釈する?

ロッキーが街を出るラストシーン。老人のニュースを見たロッキーは、不安げな表情で列車乗り場へ向かいます。それは殺したと思っていた老人が生きていて、しかも正当防衛で罪には問われないことを知り、彼がロッキーのことを追いかけてくるかもしれないと思ったからでしょう。 強盗は「2人組」で「被害はない」と報道されていることから、恐らく老人がそう証言しており、ロッキーの存在を警察に隠していると捉えられるのです。ロッキーは老人の家から逃れられたようで、そうではないのではないでしょうか。 画面の中心を歩くラストシーンは、ロッキーが道の真ん中を老人に引きずられる冒頭シーンとどこか重なります。彼女はこれからも、見つからないように息を潜めて(Don't breathe)生きていかなくてはならないのだと思わされる結末でした。

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【解説】家族で見るには気まずいスポイトシーン

『ドント・ブリーズ』の後半には、衝撃的なサプライズが待っています。それは、老人が娘を殺したシンディを監禁し、娘の代わりとなる自分の子を妊娠させていたということ。しかもシンディを殺された老人は、ロッキーを妊娠させようとスポイトに精子を入れて近づいてくるのです。 もちろん本物ではないでしょうが、その白い液体がはっきりと映るのでかなり気持ち悪い……。狂気的なこの行動は老人の深い悲しみを表現していて、映画としては素晴らしいと思えるものの、家族と一緒に見るとただただ気まずくなってしまうことでしょう。 フェデ・アルバレス監督が、本作の前に手がけたリブート版『死霊のはらわた』(2013年)とは対照的な、血が少なくサスペンス要素の強いオリジナルストーリーの映画を作ろうと考えた結果、このような展開の本作が誕生しました。

【解説】『ドント・ブリーズ』の元ネタは?実話?

本作はフェデ・アルバレス監督とロド・サヤゲスの共同執筆によるオリジナル脚本です。しかし実は、元ネタなのではないかと噂されている事件が存在します。 それは2012年にアメリカで、17歳の女性と18歳の男性が64歳の男の家に押し入り、射殺された事件。犯人の男はのちに「彼らが武装しているかと不安に思ったから発砲した」と述べましたが、男は2人を待ち伏せて地下室に入るのを待ったり、嘲笑しながら死ぬまで何度も発砲したりしていました。 犯人は有罪判決を受け終身刑に。そしてこの事件は、自宅保有者が自分の身や財を守るために殺傷能力のある武器が使用できる「キャッスル・ドクトリン」というに法律に関する議論を巻き起こしました。 劇中でもマネーが拳銃を持ち込んでいることに気付いたアレックスが、この法律について言及しており、テーマのひとつになっていると捉えることもできます。断定はできませんが、実話の影響を受けている可能性も考えられますね。

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映画『ドント・ブリーズ』のネタバレ解説を読んで理解を深めよう

緊張感と狂気がたまらない映画『ドント・ブリーズ』。ハラハラするホラー映画は大勢で見るのも楽しいですが、本作はちょっと気まずいシーンがあるので注意が必要です。 またラストシーンについて自分なりに考察してみるのもおすすめ。気になった方や耐性チェックリストをクリアした方はぜひ視聴してみてください!