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映画『美しい星』のあらすじ・キャスト・原作ネタバレ紹介【『桐島』の吉田大八監督新作】

2017年7月6日更新

三島由紀夫の作品の中でも異色の存在である小説『美しい星』が、2017年に実写映画化されます。三島作品の映画化もさることながらキャストも話題になっている注目作である映画『美しい星』についてご紹介します。

『桐島』の吉田大八監督最新作、映画『美しい星』

2012年に公開され話題をさらった映画『桐島、部活やめるってよ』でメガホンを取った吉田大八監督の最新作が2017年5月26日に公開されます。映画『美しい星』は、三島由紀夫の長編小説を原作とする作品で、宇宙人一家の大杉家を中心に描かれるSFストーリーです。

三島作品の中でも極めて異色なこの『美しい星』が、スクリーンのなかでどのように表現されていくのか、早くも注目と期待が集まっています。

『美しい星』のあらすじ

『美しい星』ポスタービジュアル

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埼玉県の旧家、大杉家は実は家族全員が宇宙人。ある日空飛ぶ円盤を目撃したことにより、自分たちが宇宙人であるということを確信しました。核兵器実験が盛んに行われ、滅亡へと進んでいる人類を救うべく使命感を持って生きる大杉家の人々に対し、宮城県には人類滅亡を望む宇宙人一派が。彼らは大杉重一郎を敵視しており、激しい対立と静かな戦いが始まるのでした。

映画『美しい星』の主要キャスト・大杉家の人々

大杉重一郎(父・火星人)/リリー・フランキー

宇宙人一家、大杉家の大黒柱、大杉重一郎を演じるのはリリー・フランキーです。長年天気予報士として担当コーナーをも持っていますがなかなか当たらないことで有名です。

リリー・フランキーは、俳優としての活動の他に、小説家、イラストレーター、ミュージシャンとしてマルチな活動を行っています。1994年ごろから情報誌でコラムなどの連載を始め、その後ミュージシャンとラジオ番組を担当したり、イラストを発表したりと多才ぶりを発揮。2005年に小説『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』を発表、この作品はドラマ化、映画化、舞台化された大ヒット作品となりました。

大杉一雄(長男・水星人)/亀梨和也

大杉家の長男である水星人の一雄は、亀梨和也が演じています。

1998年にジャニーズ事務所に入所後、2001年にKAT-TUN結成、2005年のドラマ『ごくせん』に出演し、人気と知名度を得ます。同年の出演ドラマ『野ブタ。をプロデュース』では共演の山下智久とユニットを組み、シングル曲『青春アミーゴ』を発表、主題歌を手がけました。

大杉暁子(長女・金星人)/橋本愛

『美しい星』橋本愛

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一雄の妹であり、金星人である暁子を演じるのは橋本愛です。

映画『桐島、部活やめるってよ』にも出演していた橋本愛は2009年ごろから芸能活動をスタートさせました。ファッション雑誌『Seventeen』でモデルとしての活動を開始。2010年には映画『告白』に出演して注目を集め、2013年のNHK連続テレビ小説『あまちゃん』の足立ユイ役でお茶の間の人気と知名度を得ました。

大杉伊余子(妻、母・地球人)/中嶋朋子

大杉重一郎の妻であり、一家の母である大杉伊余子を演じるのは中嶋朋子。

ドラマ『北の国から』に出演し、黒坂蛍役で有名子役となった中嶋朋子は、これまで数々の有名作や話題作に出演してきました。1990年公開の映画『つぐみ』、1991年の『ふたり』で演技力に注目が集まり、2005年の『ベロニカは死ぬことにした』、2013年の『東京家族』、2014年の『小さいおうち』などの話題作でも独特の存在感を発揮しています。

大杉家の人々を取り巻く一癖も二癖もある人々

黒木克己/佐々木蔵之助

一雄をスカウトしたことで、一家に関わることになる謎に包まれた弁護士秘書を佐々木蔵之助が演じます。

2017年は『3月のライオン』や『花戦さ』に出演するなど、常に人気作品に出演している人気俳優です。大学在籍時代に「惑星ピスタチオ」の旗揚げに参加し、社会人になってからも劇団を立ち上げるなど舞台を中心に活躍しました。

今野彰/羽場裕一

重一郎が天気予報士として出演している情報番組のメインキャスターを務める今野彰を演じるのは羽場裕一です。

鷹森紀一郎/春田純一

一雄を金星人とは知らずに議員として一雄をスカウトする国会議員の鷹森紀一郎を春田純一が演じます。

中井玲奈/友利恵

重一郎が担当する天気コーナーのアシスタントを務める中井玲奈を友利恵が演じます。なんと、2人は怪しい関係なんだとか。

竹宮薫/若葉竜也

『美しい星』若葉竜也

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金沢を活動拠点とするアーティストの竹宮薫を演じるのは若葉竜也。劇中で橋本愛演じる暁子が彼に一目で恋に落ちます。

長谷部収/坂口辰平

重一郎が出演する情報番組のアシスタントディレクター、それぞれの星人に目覚める重一郎たち家族になんやら絡まってきそうなオカルトマニアです。

栗田岳斗/藤原季節

暁子ならばきっといける!とミスコンに誘う大学生・栗田岳斗は藤原季節が演じます。

丸山梓/赤間麻里子

伊余子が通うお料理教室の生徒仲間の丸山梓を演じるのは赤間麻里子です。 いかにも裕福そうな麻里子。そんな彼女は伊余子に怪しげなビジネスに彼女を誘います。

主題歌は平沢進の「金星」に決定!

『美しい星』

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映画『パプリカ』や『千年女優』など、今敏監督作品に多く音楽を提供し、その独特の世界観を彩っていることでも有名な平沢進。1980年代に独特の音楽性で当時の音楽シーンに衝撃を与えたロックバンドP-MODELのボーカルです。

今回は、彼がソロに転向する際のデビュー曲となる「金星」を俳優の若葉竜也と樋井明日香が歌います。

楽曲提供者の平沢自身はこのようにコメントしています。

自分が演奏し、歌った楽曲がスクリーンから流れてくるのを聞くのは慣れていますが、今回のような経験は初めてです。 奇妙で得体の知れない現実感を味わいました。まるで知らない国で迷子になり、自分の庭に埋めたはずの種が知らない民家の窓辺で花咲いているのを目撃したような感じです

「金星」が作品の中で重要な鍵を握っていると言われていることからも、どのようなシーンで使われているのか注目です。

映画『美しい星』のみどころ

『美しい星』若葉竜也、樋井明日香

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三島由紀夫の作品の中でも異色の物語である小説『美しい星』を現代的な設定に大胆に脚色したと言われる映画『美しい星』。見どころはなんといっても、そのストーリーや設定、表現のおもしろさです。

これまでも登場人物の細かな心理や主人公を取り巻く人間関係の微妙なところを独特のタッチで表現してきた吉田大八監督作品なので、今回も宇宙人一家を取り巻く世界がどのように描かれるのか非常に楽しみですね。

メガホンをとる吉田大八監督について

2007年、『腑抜けども悲しみの愛を見せろ』で初めて長編映画のメガホンを取った吉田大八。2010年の『パーマネント野ばら』では、田舎の漁村で生きる女性たちの姿を生き生きと描き、2013年の『桐島、部活やめるってよ』では高校生の日常を舞台に、現代の若者の心情を鋭く浮き彫りにしました。

代表作となった『桐島、部活やめるってよ』

原作は、朝井リョウの第22回小説すばる新人賞を受賞したデビュー作。学園の人気者である桐島が部活をやめたという事実を軸に、その波紋がそれぞれの生徒たちに奇妙に拡がっていく様を描いた青春群像劇です。若手注目俳優が多数出演していることも注目されました。

『桐島、部活やめるってよ』は、日本アカデミー賞を始め数々の映画賞に輝き、6ヶ月間に渡る長期間上映がされるなど、話題のヒット作となりました。

期待の吉田大八監督が、三島由紀夫の作品をどのように映像化するのか、公開が待ち遠しいですね。

三島由紀夫の名作・原作『美しい星』のネタバレは?

映画『美しい星』は、三島由紀夫の原作『美しい星』に新たな舞台設定などを付け加えたものです。

原作『美しい星』は1962年に出版された小説。三島文学は、SF要素などを取り込むことは少ないですが、この作品では例外として取り入れられているのが特長です。また、SF要素の中にも三島らしい”冷戦”や”核兵器”など、政治的な意思が隠されています。

原作『美しい星』は、埼玉県に住む家族4人は空飛ぶ円盤を見たことから「自分たちは宇宙人である」ということに目覚め、彼らは自分は宇宙人であるということを自負しながらも周囲の地球人には隠しながら生活していました。

人類は助けるに値するものなのか、それとも助けるまでに値しないものなのではないか。宇宙人という立場から人間を見直し、人間の美しいもの、汚いものを改めて考えさせられる作品です。

主人公・大杉重一郎は物語の最後に癌を患います。彼は宇宙人として愚かな人間を助けようとしていた最中の出来事でした。そんな時、宇宙からの声を聞き病院を脱出し、地球を去ることを指南されます。

しかし、自分がいなくなった時の人間はどうなってしまうだろうか。思い悩んだ結果「人間ならばどうにかするだろうと」、重一郎たちは地球を飛び立つのでした。

映画『美しい星』は2017年5月に公開

公開前から話題のリリー・フランキー主演による映画『美しい星』は2017年5月26日に公開されます。ぜひ不可思議な物語を映画館で!