映画『リベリオン』について知っておきたい10のこと

2017年7月6日更新

第三次世界大戦後の世界で、再び戦争が起こることを防ぐために感情を持つことを禁止された国家を舞台にしたSF映画『リベリオン』。本作をより楽しむための知られざる事実10選をご紹介します。

映画『リベリオン』は感情を持つことが禁止された世界が舞台のSFアクション

『リベリオン』

『リベリオン』は2002年公開のアクション映画です。舞台は第三次世界大戦が起こった後の世界に誕生した架空の国家リブリア。そこでは争いを避けるため、人々は薬の服用により感情を持つことを禁止されていました。

しかし、感情を持ってしまった人間を取り締まる捜査官でもあったジョン・プレストンは、ある日を境に自ら感情を取り戻してしまい、現状の政府に反発していきます。

劇場公開直後は不発に終わったものの、徐々に口コミで人気が広がっていった本作をより楽しむための10の事実を紹介します。

1.ワイヤーアクションは使われていない

『リベリオン』

© 2002 - Miramax - All Rights Reserved

世間一般の人々の噂に相反して、本作では一切ワイヤーアクションが使われていません。重力を無視したようなアクションも全て、実際に人が行っています。

バイクに乗ったまま宙返りをするというシーンも、ワイヤーを使わずにトランポリンを使用して撮影されたそうです。

2.子犬の鳴き声の正体は?

ジョンは、自身の感情を抑えきれなくなっていく中、感情を誘発する存在として禁止されていた子犬と触れ合うことでより政府に反発感情を抱いていきます。

この子犬の犬種はバーニーズ・マウンテン・ドッグでした。しかし、劇中で使われた鳴き声などは子犬のものではなく、犬の声をまねた俳優のものが使用されていました。

3.物語が進むにつれて激しくなる暴力描写

『リベリオン』

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劇中ではストーリーが展開するに従って、だんだんと暴力描写が激しくなっていく演出がなされています。

最初の方のシーンでは、たくさんの人が銃で撃たれているにもかかわらず、血が流れるような演出はありませんでした。しかし進展するに従ってだんだんと血が流れるようになり、クライマックスに近づくにつれ一発撃たれただけでもかなりの流血が描かれるようになります。

これは、徐々に感情を取り戻していく主人公達に観客も感情移入をし、だんだんと暴力に敏感になっていく効果を狙ってのことでした。

4.プレストンの妻は二人いた

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主人公のプレストンは、妻が感情違反を起こし処刑されてしまった過去を持っています。このプレストンの妻を演じた女優は2人存在します。

最初に証拠映像として登場する妻はアレクサ・サマーという女優が演じていましたが、後に彼女が逮捕されるシーンではマリア・ピア・カルゾンという女優に変わってしまっています。

その為エンディングでは、サマーが「ビビアナ・プレストン」、「カルゾン」が”プレストンの妻”という風にクレジットされました。

5.感情抑制剤に関するトリビア

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劇中で、リブリアに住む人たちが感情を抑制する為にプロジアムという薬を服用していますが、この薬はもともと「リブリウム」という名前でした。

しかし、リブリウムという名称は実際に抗不安薬の名前として登録されており、急遽精神安定効果のある薬品であるプロザックとバリウムを組み合わせたプロジアムという名前に変更されたそうです。

6.監督は劇中に3回登場している

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『リベリオン』の監督であり脚本家のカート・ウィマーは劇中に3回登場しています。

1回目は、オープニングで感情違反者たちを取り締まる特殊捜査官であるグラマトン・クラリックが、ガン=カタと呼ばれる架空の戦闘術を披露している所に混ざって登場しています。

2回目は、プレストンが妻が逮捕された時のことを回想するシーンで、彼に逮捕をほのめかす政府の役人の声をウィマーが演じています。

3回目の登場は、反乱者達が集う倉庫を捜査官達が襲撃し、反乱者の一人が柱に投げつけられるシーンです。ウィマーはそこで、顔を両手で覆って情けない感じで身を守っている人物を演じています。

7.主人公のプレストン役に関するトリビア

クリスチャン・ベール

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カート・ウィマーは、2000年公開の『アメリカン・サイコ』で2面性をもった殺人鬼パトリックを演じているクリスチャン・ベールを観て、彼を『リベリオン』の主役にと考えていたそうです。

しかし当初ベールの都合がつかず、代わりに主人公プレストン役としてドミニク・パーセルがキャスティングされましたが、最終的にベールが出演できることとなり、パーセルの役は反乱軍のシーマスに変更になりました。

8.『リベリオン』とは正反対のキャラクターを演じていたクリスチャン

『アメリカン・サイコ』

『アメリカン・サイコ』でクリスチャン・ベールが演じたパトリックは、人間らしい感情を一切持っていないものの、それを隠し普通の一般市民として暮らしている人物です。

対して『リベリオン』で彼が演じたプレストンは、だんだんと人としての感情を取り戻していく人物で、『アメリカン・サイコ』とは真逆のキャラクターを演じています。

9.メアリー・オブライエンの名前の由来

エミリー・ワトソン

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エミリー・ワトソン演じるメアリー・オブライエンという女性は、感情違反者と認定され尋問を受けますが、それをきっかけにプレストンが感情を揺さぶられることになる重要な役どころです。

このオブライエンという名前は、作家ジョージ・オーウェルの『1984年』という小説に由来しています。『1984年』は『リベリオン』と同様に感情統制が取られた社会をテーマにしており、オブライエンというのは作中に登場する官僚の名前です。

10.ガン=カタは二種類あった

『リベリオン』

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映画の殺陣指導をしているジム・ヴィッカーと監督のカート・ウィマーは架空の戦闘術であるガン=カタに対してお互い違ったイメージを抱いていました。

ウィマーは、ガン=カタをより滑らかな動きに重点を起き、流れるような動作の武術にしたかった一方で、ヴィッカーは空手のように型にきっちりと嵌った力強い武術をイメージしていました。

最終的に映画はヴィッカー流のガン=カタで撮影されましたが、ウィマーは自信が理想としたガン=カタを2006年の作品『ウルトラヴァイオレット』で表現したと言っています。