2017年7月6日更新

『シャーク・テイル』がもっと面白くなる!トリビアを紹介

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シャークテイル

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海の世界をユーモアたっぷりに描いた『シャーク・テイル』

海底都市リーフシティを舞台に、勇敢にもサメを殺した魚として取り沙汰された主人公の小魚オスカーが思いもよらぬ事態に巻き込まれていく姿をコミカルに描いたアニメーション映画『シャーク・テイル』。今作は、ウィル・スミスやロバート・デ・ニーロ、アンジェリーナ・ジョリーら豪華キャストが携わったことでも話題を呼び、第77回アカデミー賞長編アニメ映画賞にもノミネートされました。 こちらでは、『シャーク・テイル』の制作裏話や作品にまつわる10のトリビアをご紹介していきます。

1. 公開前までタイトルが『シャーク・テイル』ではなかった?

映画制作段階では、元々作品タイトルが『シャーク・スレイヤー』になる予定でした。しかし、制作者のジェフリー・カッツェンバーグが「サメ殺し」を意味するこのタイトルが作品にはふさわしくないと感じました。 日本以上にレイティング制限が非常に厳しく、親も子供に見せて良い映画か判断するアメリカでは、タイトルも興行収入や観客動員を大きく左右する要素です。特に今作のようなアニメーション映画では主なターゲットであるファミリー層がタイトル次第で観ない、子供に観させないだろうとジェフリーは予想し、公開1年前という段階で急遽“サメの物語”という意味である『シャーク・テイル』タイトルを変更したのでした。

2. ハンス・ジマーが音楽を担当

プロデューサーのジェフリー・カッツェンバーグはどうしても今作を楽しんでもらえる作品にしたく、その白羽の矢に立ったのがこれまで『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズやクリストファー・ノーラン監督版『バットマン』シリーズ、『ラストサムライ』など数多くのヒット作の映画音楽を手掛けてきた代表的な映画音楽作曲家、ハンス・ジマーだったのでした。 実はこの二人は同じ作品に携わるのが初めてではありません。以前、ジェフリーがウォルト・ディズニー・カンパニー最高経営責任者であったとき、ハンスは『ライオン・キング』の映画音楽を担当していたのでした。

3. 実在するブランドをもじったユニークなブランド

作品内には、いくつかの“さかな界”のブランドが登場しています。例えば、サンゴ・コーラを意味する「コーラル・コーラ」は清涼飲料水の“コカ・コーラ”、準備という意味の「ガップ」と古い波が意味の「オールド・ウェイビー」は、それぞれ衣料品ブランド“ギャップ”とその傘下の“オールド・ネイビー”にまつわる名前です。 また、魚の王様の意味にである「フィッシュ・キング」はファスト・フード店の“バーガー・キング”から、礁ニュースが意味となる「ニューズリーフ」は新聞社の“ニューズウィーク”、をモチーフに名前がつけられています。

4. 短編小説が原案

『シャークテイル』は、オリジナル作品ではありますが、1897年に ケネス=グレーアムにより執筆された短編小説『おひとよしのりゅう』と類似する台詞や表現が度々登場しているそうです。 この小説は竜が恐ろしいものだといわれている世界で、竜と子供が絆を深める物語であり、1941年には同小説を原作にしたディズニーはじめてのアニメーション合成実写映画が公開されています。

5. 抗議を受けてキャラクター名が変更!

サメのギャングであるドン・ファインバーグは元々ドン・ブリッジと呼ばれていました。しかし、マフィアをモデルとしたサメを凶暴な存在だと表現した今作について、アメリカのイタリア市民団体がハリウッドお決まりのイタリア人はマフィアだという方程式は実際のイタリアに誤解を招く、と抗議しました。 それを受けて、ドリームワークス側が名前をドン・ブリッジからドン・ファインバーグという名前に変更となったのです。

6. 中には批判の声も・・・

2004年公開の映画では9番目の興行成績を残した今作ですが、批判的な声があったのも事実です。 例えば、主人公のオスカーは一般的には困った奴だと思われるタイプの性格をしているとされ、決して模範的な人物像だとは言えないキャラクターを主人公にした点や、無茶なコメディ展開が広がる点、またスクリーン上でキャラクターが死んだり、少々ダークな要素がある点などが、特に批判の対象箇所となり、作品を鑑賞した子供たちが怖がったという点でも批判を受けたそうです。

7. キャラクター同士も本人同士も、長年の仕事仲間

ロバート・デ・ニーロ演じるドン・リノと、マーティン・スコセッシ演じるサイクスは、長年仕事付き合いがあるという設定があります。 そして、実際もロバートとマーティンは度々共に映画製作に携わっており、1976年に日本でも公開された『タクシードライバー』や1990年に日本でも公開された『グッドフェローズ』などでも仕事を共にしており、今作ではそんな二人の関係性をキャラクターにも反映させているのでした。

8. 使用したパソコンの台数がすごい!

タツノオトシゴのレース競技の場面では、より立体感を持たせるために3DのCG処理を施したアニメーションが制作されましたが、この場面のために使われたパソコンの台数は優に1万6千台を上回ったそうです。 その台数を使って、キャラクターを立たせることができるそうで、相当な手間暇がかかっていることが分かります。

9. ドン・リノの右頬に注目!

街のボスであるサメ、ドン・リノの右頬にはほくろがあります。このほくろ、どこかで見覚えはありませんか?これは、声を演じたロバート・デ・ニーロの右頬骨あたりにあるほくろをモデルにしているのです。 他にも、アンジェリーナ・ジョリー演じるローラの唇はアンジェリーナのチャームポイントであるぽってりした唇ととても似ていたりするなど、キャラクターの表情や顔つきだけでなく、細かな特徴もキャラクターに反映させていることが分かります。

10. 随所に有名作のオマージュが!

今作は、様々な映画のパロディ要素が散りばめられています。例えば、総制作指揮を執っているジェフリー・カッツェンバーグが過去にいたディズニーの映画『ファインディング・ニモ』には、草食なサメを目指すサメが登場しますが、今作には最初から装飾のサメが登場します。 他にも、サメが登場するパニック映画の代名詞『ジョーズ』のテーマ曲をキャラクターが口ずさんだり、ドン・リノらの住処があのタイタニック号だったり、と様々な有名映画作品の要素を取り入れており、子供だけでなく大人も十分楽しめる作品となっています。