2019年2月26日更新
マハーシャラ・アリが凄すぎた。『グリーンブック』『ムーンライト』で最高の演技を披露した黒人演技派俳優を紹介
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マハーシャラ・アリのプロフィール
1974年にカリフォルニア州オークランドで生まれたマハーシャラ・アリは、ニューヨーク大学で演技を学びます。
スロースターターな俳優デビュー
2001年のテレビドラマ『女検死医ジョーダン』で本格端役デビューという、20代後半からの遅いスタートとなりましたが、それ以降はテレビドラマシリーズに多数出演していきます。
なかでも、SFドラマ『4400 未知からの生還者』では、念動力を持つ空軍パイロットのリチャード・タイラー役でレギュラー出演し、最初の注目を浴びました。
2010年頃から芸名を「マハーシャラ・アリ」に変更
マハーシャラ・アリは、俳優デビューから2009年頃までは本名でもある「マハーシャラルハズバズ(Mahershalalhashbas)・アリ」を名乗っていました。この名は聖書に出てくるヘブライ語で「戦利品へ急行せよ」を意味し、キリスト教の聖職者だった母親に名付けられたのだとか。
しかし2010年頃から、現在の芸名に改名しています。
デヴィッド・フィンチャー監督に見いだされたマハージャラ・アリ
マハーシャラ・アリが映画で初めて大きな役を得たのが、2008年のデヴィッド・フィンチャー監督の『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』です。
本作でアリは、老人のような赤子「ベンジャミン・バトン」を育てる女性クイニーの夫であるティジーという役に抜擢され、見事期待に応える好演を見せます。
このフィンチャーとの出会いが、後々彼のキャリアを大きく変えることに。
『ハウス・オブ・カード』のロビイストのレミー・ダントン役で注目される
そして2013年から、かのデヴィッド・フィンチャーが製作総指揮を務めた政治ドラマである『ハウス・オブ・カード 野望の階段』にて、ロビイストのレミー・ダントン役に抜擢。一気に注目度を高めました。
このドラマはシーズン4に突入していますが、レミーは変わらず重要キャラとして活躍しています。
『ムーンライト』でついにアカデミー助演男優賞を射止める
Tomochika_Nakano
女性の同性愛は何作か観てきたけど男性は初めて。終始暗めの雰囲気。男性同士だけど好きな人に会うときは乙女心があり、髪を整え、ドキドキして、うつむいちゃう。そんな仕草がグッとくる。自分の思うように生きて他人に左右されない人生、フアンの言葉が最後まで心に残った。
フロリダ州マイアミを舞台に、アイデンティティを模索するアフリカ系少年シャロンの成長を描いた第89回アカデミー賞作品賞受賞作『ムーンライト』。
この作品でマハーシャラ・アリはドラッグディーラーのフアン役で見事アカデミー賞助演男優賞を獲得しました。
フアン役での演技が高い評価を受ける
『ムーンライト』でマハーシャラが演じたフアンは、少年期のシャロンの父親的存在となるメンター的な存在です。ドラッグディーラーという違法な仕事に就きながら、彼の進むべき道を指南するという複雑な性格の役どころを見事に演じきったアリは、業界から圧倒的な評価を得ることに。
SAG賞での感動的なスピーチが話題に
Mahershala Ali of @moonlightmov #sagawards pic.twitter.com/q9txL6fW8R
— SAG Awards® (@SAGawards) 2017年1月30日
そんな『ムーンライト』の演技で第23回全米映画俳優組合賞(SAGアワード)の助演男優賞を受賞したマハーシャラ・アリの受賞スピーチが話題となっています。
「母がキリスト教の聖職者にもかかわらずイスラム教に改宗したが、これまで以上にお互いを理解でき愛するようになった。愛は育むものであって憎しみあうことではない。」
これは、特定のイスラム国家からの入国を禁じるトランプ政権に対する痛烈な反論、そして異教徒間での共生を示唆する感動的なスピーチとして評価されました。
抜群のスタイルも魅力的なマハーシャラ・アリ、日本のコミックの実写映画化作品『アリータ:バトル・エンジェル』にも出演
『ムーンライト』で様々なメディアに引っ張りだことなったマハーシャラ・アリですが、2017年2月にはアパレルブランド「カルバン・クライン」のキャンペーンで、モデルとして下着のみのショットを披露。セクシー俳優としても脚光を集めています。
今後はNetflixで放送中のドラマ『ルーク・ケイジ』や、映画では日本の人気SFコミック『銃夢』の実写版『アリータ:バトル・エンジェル』への出演が予定されており、より一層の活躍が期待されます。
『グリーンブック』で2度目のアカデミー賞助演男優賞受賞!
2019年3月1日日本公開の映画『グリーンブック』でアカデミー賞助演男優賞を受賞しました。 1960年代、黒人差別が色濃く残るアメリカ南部を舞台にした、黒人ピアニストとイタリア系白人運転手のロードムービーで、黒人ピアニスト「ドン・シャーリー」をマハーシャラ・アリは演じています。 フライドチキンをフォークで食べたがる上品なドン・シャーリーが、ヴィゴ・モーテンセン演じる粗暴な白人運転手とのやりとりを通じて、少しずつ変わっていくさまが丁寧に演じられているのが非常に魅力的です。 『グリーンブック』は作品賞、脚本賞も同時に受賞している良作。マハーシャラ・アリや主演のヴィゴ・モーテンセンファンはもちろん、世代を問わず多くの人に愛される作品です。