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新しい映画鑑賞「応援上映」が話題!アニメ映画だけじゃない応援上映の魅力を徹底紹介!

2017年8月10日更新

2016年公開のアニメ映画「キンプリ」の異例の大ヒットによって知られるようになった「応援上映」。それ以降、応援上映という映画鑑賞のスタイルは日本の映画界で急速に広がってきています。知らないと乗り遅れる?応援上映の変遷や魅力について見ていきましょう!

応援上映が話題!あなたはもう体験済み?

2016年に公開されたアニメ映画『KING OF PRISM by PrettyRhythm』、通称「キンプリ」が異例の大ヒットとなり、マスコミに大々的に取り上げられたりSNSを中心に口コミが拡散したことでその名が知られるようになった「応援上映」。 映画館では通常、映画は静かに見るもの。ケータイの電源オフはもちろん、おしゃべりや飲食の音にも充分配慮するように注意喚起がされています。 しかし応援上映はこれとはまったく逆。みんなで一緒になって大騒ぎして楽しむことを映画館側が推奨する、新しい映画鑑賞のスタイルなんです。 キンプリの成功例を皮切りに、アニメ映画以外でも続々と開催されている応援上映。あなたはもう体験しましたか?

応援上映とは?

コスプレOK!声援OK!光り物・鳴り物OK! 応援上映とは、観客が一緒になって盛り上がるイベントです。声援・サイリウム持ち込み・コスプレ等が可能であることから、映画をライブのように楽しむ観客参加型の上映スタイルであると言えます。 スポーツやコンサートなどにおいてライブ映像を全国各地の映画館で上映する「ライブビューイング」は2000年代初めから普及してきていたものの、通常の映画においてこのような試みがなされることは日本ではほとんどありませんでした。 しかし2009年の映画『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』において、立川シネマシティがスタンディング・歓声OKの「ライブスタイル上映」を実施し、連日満員となる大成功を収めます。 それ以降、アイドルアニメ映画における「チアリング上映」や、アクションやホラー映画での「絶叫上映」、近年では『シン・ゴジラ』における「発声可能上映」など、様々な呼称を用いた応援上映が実施されるようになりました。

アニメ映画「キンプリ」で話題に!

じわじわと裾野を広げていた応援上映ですが、マスコミに大々的に取り上げられたりして一躍有名になったのは2016年公開の「キンプリ」においてです。 応援上映を前提に作られたこの映画。あえて台詞の後に間を開けるなど、観客が掛け合いやツッコミ、アフレコを入れられるようになっている、まさに応援上映のための映画といえます。 「キンプリやばい」「今日もキンプリキメてきた」など絶賛する口コミが大量発生したことで話題となり、何十回と通うリピーターも現れるなど急激に観客を増やし、異例のロングラン上映となりました。

この大ヒットを受け翌年2017年6月に公開された続編『KING OF PRISM -PRIDE the HERO-』(通称キンプラ)は、公開2週間で興行収入2億円を突破。すさまじい勢いで劇場に観客が詰めかけました。

応援上映の起源は『ロッキー・ホラー・ショー』?

応援上映の元祖と言われているのが、1975年公開のイギリスのロック・ミュージカル映画『ロッキー・ホラー・ショー』です。 当初はあまりヒットしませんでしたが、公開1年後にアメリカで始まったレイトショーにて伝説は始まります。コスプレをした観客たちがお約束のツッコミを叫んだりヤジを飛ばすのは当たり前。紙吹雪を飛ばすわ水鉄砲を打ち合うわ、果てはスクリーンの前に飛び出していって俳優のモノマネをし歌い踊るといった、通常の映画では考えられないカオスな風景が定着するのです。 製作側がまるで意図していなかったにもかかわらず、自然発生的にこのような観客参加型のエンターテインメントが生まれたことは、映画史上まれにみる珍事だったと言えます。 しかしながらこうした伝説は『ロッキー・ホラー・ショー』をカルト・ムービーの金字塔へと押し上げ、公開後40年たった今でも世界中のどこかの映画館で上映されており、さらなる熱狂的リピーターを増やし続けているのです。

マサラ上映なる、なんでもありのインド式の映画鑑賞も!

欧米流が『ロッキー・ホラー・ショー』なら、インド流の応援上映のスタイルは「マサラ上映」といえます。 マサラ上映とはミュージカル仕立ての映画が主流のインド独特の楽しみ方で、通常の応援上映では禁止されることの多い紙吹雪やクラッカーもOKなんです。黙って映画を観ているなんてできず劇中の歌とダンスに合わせて歌ったり踊ったり、あらゆる小道具を使って全身で感情の高まりを表現します。 この圧倒的映画体験を日本にも取り入れようと、「マサラ上映」という名前も日本人がつけ、2000年初頭からマサラ上映は行われてきました。 近年ではインド映画以外にもマサラ上映が取り入れられ、兵庫県の塚口サンサン劇場での『ガールズ&パンツァー 劇場版』においても、劇中の砲撃に合わせてクラッカーが大量に鳴り響くなど大盛り上がりを見せました。

『アナと雪の女王』では一緒に歌うシング・アロング上映も♪

2014年日本公開のディズニー・アニメーション映画『アナと雪の女王』では、「シング・アロング」と呼ばれる歌詞字幕付きの上映が行われました。 「シング・アロング(Sing-Along)」とは、歌詞の字幕がついた本編上映に合わせ、観客が一緒に歌うことができる上映方式のこと。海外では頻繁に実施されていましたが、シャイな日本人には向かないと思われてきました。 しかしアカデミー賞主題歌賞を受賞し日本でも大流行した「Let It Go」をみんなで歌えるとあれば来客も見込めるはずと、約85館と限定的ながらシング・アロング上映が行われたのです。 「“みんなで歌おう♪”歌詞付き」版と銘打ったこのイベント。概ね好評を博したものの、一部「ほとんど歌っている人がいなかった」などの声もあり、輸入型のシング・アロング上映が日本で根付くのはまだまだ先かもしれません。

まるでライブ!話題作も応援上映で鑑賞できる!

2017年になってからは全国各地で続々と応援上映が開催されています。 『忍びの国』『銀魂』『名探偵コナン』『HiGH&LOW』『無限の住人』『帝一の國』などなど。 まるでアイドルのライブやお祭りのように、コスプレをしサイリウムを振り声援を送る……熱狂的なファンを持つ作品は応援上映に多くの人が詰めかけます。その様子がSNSなどで拡散されることで、新たに作品に興味を持つ人が増えるという好循環が起きています。 製作者側はこのような現象を受け、応援上映を積極的に取り入れ、広報するようになりました。 応援上映は今後ますます広がっていくものと思われます。

参加型、体験型エンタメが流行に!

自由に大声を出せる解放感と、会場の皆が同じ映画を観て一緒に盛り上がる一体感。そして映画に参加しているんだという充実感や非日常の体験がもたらす高揚感が応援上映の魅力です。 SNSの普及により、どんな事でもリアルタイムで発信することが日常となった2010年代。これまで情報を受け取るだけだった消費者は、それだけでは飽き足らず、急激に参加型のエンターテインメントへと流れていっています。 若者を中心に映画館離れが進む中で沸き起こった応援上映という体験型・参加型の映画鑑賞スタイルは、映画館復興の切り札になるのではないかと注目されています。 観客が主役の応援上映がこれからどのように進化していくのか。今後の展開に目が離せません!