『ブレードランナー2049』前日譚となるショートフィルムを徹底解説!
『ブレードランナー2049』の前日譚となる3つの短編映画を公開!
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『ブレードランナー』の舞台となったのは2019年。そしてその続編となる『ブレードランナー2049』の舞台はそのタイトルにあるように2049年。その2作の空白の13年間の出来事を説明する3つのショートフィルムを公開すると制作会社であるワーナー・ブロスとソニー・ピクチャーは発表し、そのうちの2編が公開されました。
第一弾は『2036: ネクサス・ドーン(原題)』
まず冒頭で登場したドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は『ブレードランナー』以後、『ブレードランナー2049』の舞台である2049年までに起こったキーとなる出来事を描く3つの短編映画の作成を尊敬する二人のアーティストに依頼したと語っています。 2017 年8月に公開されたその第一弾となる『2036: ネクサス・ドーン』はジャレッド・レト演じる盲目の科学者ネアンデル・ウォレスに焦点を当てて描いています。 タイトルの”ネクサス・ドーン”とは、“ネクサスの夜明け”という意味です。
『2036: ネクサス・ドーン(原題)』のあらすじは?
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立法府の議員達の待つ部屋に手を引かれた盲目の科学者ネアンデル・ウォレスが入ってきます。彼に付き添って手を引くのはレプリカントと見られる大男。 議員がウォレスに対し、飢餓を救ったウォレス社の功績に対し礼を言うのですが、ウォレスは暗にレプリカントの必要性を言及。議員はレプリカントの禁止法、廃止は議題でないといい、レプリカントの開発を求めるウォレスにその危険性を説きます。 そこでウォレスは自分のレプリカントは客が支払う分だけ長く、そして短く生き、ただ服従する存在だと言います。そして自分に付き添ってきた男を自分が作ったエンジェルだと紹介します。 ウォレスは次々とこのレプリカントの男に命令し、その従順さを証明します。「武器を探せ」と言われガラスのボトルを割って武器を作り、「頰を切ろ」の命令で自分の頰を切る男。そしてさらに「自分の命か、私の命か、どちらかを選ぶのだ」という命令に男はなんの躊躇もなく自分の首を切って倒れてしまうのでした。 恐れおののく議員達を前に、ウォレスは今この場で自分たちの決断で世界をよりよくするか、それとも破壊してしまうかが決まると決断を迫ります。
監督は『ブレードランナー』の生みの親リドリー・スコットの息子、ルーク・スコット!
本作を監督したのは『ブレードランナー』を製作指揮をした巨匠リドリー・スコット監督の次男ルーク・スコット監督。 父親であるリドリー・スコットが監督した『エクソダス:神と王』(2014)や『オデッセイ』(2015)でセカンド・ユニットの監督として参加した後、2016年に『モーガン プロトタイプL-9』で監督デビューしました。
第二弾は『2048:ノーウェア・トゥ・ラン(原題)』
新しいレプリカントの製造を示唆したウォレスを描いた『2036: ネクサス・ドーン』から12年後を描く第二弾の『2048:ノーウェア・トゥ・ラン(原題)』。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのドラックス役で知られるデイヴ・バウティスタが演じるレプリカント、サッパーに焦点が置かれており、監督は前作に引き続きルーク・スコットが務めています。 タイトルの“ノーウェア・トゥ・ラン”とは”どこにも逃げる場所はない”、という意味。
『2048:ノーウェア・トゥ・ラン(原題)』のあらすじは?
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アウトローのレプリカント、サッパー・モートンは繁華街で商売をする知り合いの少女に彼のお気に入りだという小説「権力と栄光(The Power and the Glory)」を手渡します。そして無法者の神父が人間でいることの意味を知ろうとする物語だと説明します。 その後、レプリカントのヒルを売りに持ち込んだ店主から安く買い叩かれ、失望しながら店を出たモートンは、少女が暴漢達に連れ去られようとしているところに出くわします。 多くの人が見る中で思わず暴漢達を倒してしまったモートンは後悔しながらその場を逃げるように立ち去るのですが、その際に自分のIDの証拠となる書類を落としてしまいます。それを拾った男はあるところに電話をし、モートンの居場所を告げるのでした。
少女に手渡した「権力と栄光」の本が意味することは?
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自分のお気に入りだと言って少女に手渡した一冊の本、「権力と栄光(The Power and the Glory)」。 モートンは無法者の神父が人間であることの意味を知ろうとする話だと少女に説明しますが、このことはモートンが彼自身のことを話しているようでもあり、彼の苦しい立場を暗示しているようでもあります。もしくはレプリカントのことを語っているのか。はたまた人間のことを語っているのか。悲しい話ではないのかと尋ねる少女に無言でモートンは立ち去ります。 たった6分という短い映像ですが、ここには様々なことが語られ、本編へと繋ぐ伏線も描かれているのです。
最後の第三弾はなんと日本人監督によるアニメーション!
『ブレードランナー 2049』の前日譚を描くショート・フィルム3部作の最終作となる第三弾は、なんと『カウボーイビバップ』で海外でも評価を得ている渡辺信一郎監督によるアニメーション映画『ブレードランナー ブラックアウト2022』であることが発表され、その予告編が公開されました。 映画の制作スタジオであるAlcon Entertainmentから直接オファーを受けたという渡辺監督。アニメ監督をするにあたって最も影響を受けた作品が『ブレードランナー』ということもあって快諾したそうです。 タイトルの”ブラックアウト”とは”停電”という意味です。
『ブレードランナー ブラックアウト 2022』の気になるあらすじは?
Prohibition has begun. Learn more at https://t.co/gJGij8at1j. #RoadTo2049 #BladeRunner2049 pic.twitter.com/SEioiRMZjN
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2022年。アメリカ西海岸で原因不明の爆発によって大規模の停電が発生し、数週間にわたって都市機能がストップ。貿易や金融市場は破綻、食料の供給もストップし混乱状態に陥ります。 停電の原因はレプリカントであるとの噂が流れ、避難の矛先はレプリカントに向けられます。
ヴィルヌーブ監督が尊敬する渡辺信一郎監督とは?
ヴィルヌーヴ監督が『ブレードランナー 2049』の前日譚を描くショート・フィルムの作成を依頼したという尊敬する二人のクリエーターのうちの一人である日本人のアニメ監督、渡辺信一郎監督とはどんな人物なのでしょう。 1994年に『マクロスプラス』で監督デビュー。この作品の制作スタッフが再結成した1998年から1999年にテレビ放映され、2001年には映画にもなったSFアニメ『カウボーイビバップ』はそのスタイリッシュな映像や音楽センスが日本国内だけでなく海外からも評価を得て大ヒットしました。 その後『サムライ・チャンプルー』をはじめ、近年では『坂道のアポロン』、『スペース☆ダンディ』などを手がけています。
前日譚最終章『ブレードランナー ブラックアウト 2022』公開は9月26日!
【⏲あと4⃣日】
— 映画『ブレードランナー 2049』公式 (@bladerunnerJP) September 21, 2017
渡辺信一郎監督による『#ブレードランナー2049』の前奏アニメ『#ブラックアウト2022』のキャラクター画像が到着❗
9/26(火)20:49の世界解禁まであと4日❗ pic.twitter.com/uhzxxc1oOJ
『ブレードランナー 2049』の前日譚を描く3部作の最終章『ブレードランナー ブラックアウト 2022』は9月26日に公開される予定です。 空白の30年間をこの3つのショートフィルムで埋めた後は本編の10月27日の日本公開を待つばかりです!