ハリウッド大注目の若手女優! シアーシャ・ローナンとは?
シアーシャ・ローナンは、1994年4月12日生まれのアイルランド人女優。 7歳の時に俳優である父親からの誘いで演技を始めた彼女は、9歳の時に地元アイルランドのテレビドラマでデビューしました。その後は、映画『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』のオーディンション落選を経て、2005年のアメリカ映画『I Could Never Be Your Woman(原題)』でハリウッドに進出しました。 そして、2007年の映画『つぐない』では、若干13歳でアカデミー助演女優賞にノミネート。2009年の映画『ラブリー・ボーン』では英国アカデミー賞の主演女優賞にノミネートされるなど、幼い頃から卓越した演技力が評価されています。
順調にキャリアを積み重ねる23歳
『つぐない』以降出演作が続き、作品ごとに異なるキャラクターを演じてきたシアーシャ・ローナン。現代の健気な少女を演じた後に、第2次世界大戦中のタフな少女をこなした彼女は、同じ殺し屋の役でもイマドキの若者から厳しい環境で育てられた少女まで180度違った表情を見せます。 成長するにつれて少女の役だけではなく、大人の女性も演じるようになった彼女は、アメリカで2018年11月に公開予定の映画『Mary Queen of Scots』では、悲劇のスコットランド女王メアリー・スチュアートを演じます。 また、2017年にはブロードウェイで上演された舞台『るつぼ』に出演し、活躍の幅は今後も広がっていきそうです。
シアーシャ・ローナンのファッションにも注目!
Brooklyn Best Actress nominee, Saoirse Ronan, has come a long way since her Atonement nomination in 2008. #Oscars pic.twitter.com/GhFKtuezkV
— FIDM (@FIDM) February 28, 2016
多くのハリウッドスターと同じくレッドカーペットやオフのファッションが注目される存在のシアーシャ・ローナン。 アルベルタフェレッティやバーバリーのドレスをティーンの頃から着こなしていた彼女。20代になるとカルバンクライインなどトップブランドのエレガントなドレスが似合う女性になりました。 オフではカジュアルな格好を好んでいるようで、ゴールデン・グローブ賞のプレパーティにはTシャツにジーパン姿で現れました。
シアーシャ・ローナンが激太り?
2014年頃、シアーシャ・ローナンが太ってしまったと話題になりました。この変化については様々な憶測が飛んでいましたが、実は主演作『ブルックリン』で1950年代の女性を演じるためでした。実は体重を増やす必要はなかったようですが、50年代ファッションを着こなすために体重を増やしたようです。 『ブルックリン』の撮影が終了しても、しばらくはふっくらとしたままでしたが、徐々に体重が落ちたようで、『レディ・バード』ではすっきりとしたフェイスラインを見ることができます。
見た目だけじゃなくて性格もキュート!
A round of applause for Saoirse Ronan taking home the award for Best Performance by an Actress in a Motion Picture - Musical or Comedy for her role in @LadyBirdMovie! #GoldenGlobes pic.twitter.com/fXm4pygZ41
— Golden Globe Awards (@goldenglobes) January 8, 2018
2018年1月17日に行われたゴールデングローブ賞の授賞式でミュージカル・コメディ部門の主演女優賞に輝いたシアーシャ・ローナンは、クールなブラックドレスとは対照的な満面の笑顔を見せていました。 そんな彼女は喜びのスピーチを始める前に客席の方を指差し、「母とFace Time(テレビ電話)で繋がっているの。だから、ハーイ!」と無邪気に喜ぶ姿を見せて、会場の笑いを誘いました。
シアーシャ・ローナンの主な出演作を紹介!
『つぐない』(2007年)
イアン・マキューアンのベストセラー小説『贖罪』をキーラ・ナイトレイとジェームス・マカヴォイの主演で映画化した『つぐない』。真実とは異なる証言によって引き裂かれてしまった恋人たちの悲劇と、その証言をしてしまった少女が生涯を通じて苦悩する様子を描いたビターな作品です。 この作品でシアーシャ・ローナンが演じたのは虚偽の証言をしてしまった少女ブライオニー。自分が想いを寄せている使用人に気持ちが伝わらないじれったさや、その使用人が自分の姉と愛し合っている姿を目撃してしまい動揺する姿を繊細に演じています。 シアーシャ・ローナンはこの演技でアカデミー賞やゴールデングローブ賞の助演女優賞にノミネートされ田だけではなく、ラスベガス映画批評家協会賞で助演女優賞を獲得しています。
シアーシャ・ローナンが注目を浴びた『ラブリー・ボーン』(2009年)
アリス・シーボルトの同名小説をピーター・ジャクソン監督の手によって映像化した映画『ラブリー・ボーン』。死んで幽霊となってしまった少女が家族と友人たちの生活を見守りながら、途中で気づいてしまったあることを阻止するために奮闘する物語です。 シアーシャ・ローナンが演じたのは序盤で殺されてしまう主人公スーザン。家族や友人たちと会話することができないながら、家族にサインを送り続ける健気な少女を演じています。 物語の結末自体には賛否両論あったものの、シアーシャ・ローナンの演技に対する評価は高く,英国アカデミー賞の主演女優賞候補になる他、放送映画批評家協会賞などで若手俳優賞受賞を受賞しています。
『ハンナ』(2011年)
『ハンナ』は、元CIA職員の父親に徹底して暗殺技術を叩き込まれた少女ハンナと、ハンナを執拗に追うCIA捜査官との攻防を描いたアクション・サスペンス映画。 シアーシャ・ローナンが演じたのは殺し屋の少女。可憐な少女らしさが目立ったこれまでの作品とは異なり、冷酷な殺し屋を演じきり、見事なアクションも披露しました。
『ビザンチウム』(2012年)
『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』でニール・ジョーダン監督が、約20年ぶりにヴァンパイア映画に挑戦したのが本作『ビザンチウム』。各地を渡り歩いて暮らすヴァンパイアの母娘クララとエレノアの逃亡劇と成長を描く人間ドラマです。 この作品でシアーシャ・ローナンが演じたのは、娘のエレノア。200年近く生きてもなお、他人の血を飲まなければ生きていけないという自分の宿命について思春期の少女のように悩むヴァンパイアを好演しています。
シアーシャ・ローナン主演作『ザ・ホスト 美しき侵略者』(2013年)
『トワイライト』シリーズでおなじみのステファニー・メイヤーのSF恋愛小説『ザ・ホスト』を映像化した本作品。「ソウル」と呼ばれる人間に寄生する宇宙からの侵略者と、寄生されていないレジスタンスたちの戦いと、ひょんな事から1つの体で共存してしまったレジスタンスの少女とソウルとの人間ドラマを描いています。 レジスタンスの少女メラニーと、メラニーに寄生したソウルのワンダの2人をシアーシャ・ローナンが演じています。同じ体を共有する2人の対話と、それぞれが他の男性に惹かれていく様子を見事に演じ分けています。
『わたしは生きていける』(2013年)
少女デイジーは、まだ見ぬ3人の従兄弟と夏を過ごすために単身アメリカからイギリスに渡ります。次第に3兄弟と打ち解けたデイジーは楽しく暮らしていましたが、ある日第3次世界大戦が勃発し、デイジーと兄弟たちは離れ離れになってしまいます。デイジーは、愛する長兄のエディと再会するために、荒廃した世界を旅することになります。 この作品でシアーシャ・ローナンが演じたのは、作中で大きく成長した少女デイジー。複雑な家庭環境のせいで反抗的で、寂しがり屋だった少女が3兄弟との交流で明るくなります。巻き込まれた戦火の中で度々危険と対峙しながら、タフになり、生き抜いていく様子を見事に演じています。
個性的な少々を演じたシアーシャ・ローナン『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014年)
『ダージリン急行』のウェス・アンダーソン監督が、レイフ・ファインズを筆頭としたオールスターキャスト出演で制作された作品。架空の国の高級ホテルのコンシェルジュのグスタヴ・Hが、ホテルのオーナーの殺人事件の犯人とされてしまったことから始まる冒険を描いています。 グスタヴ・Hの相棒となるベルボーイ、ゼロ・ムスタファの恋人アガサを演じているのがシアーシャ・ローナンです。ホテルの菓子職人であるアガサはホテルと同じ色のお菓子を作るだけではなく、グスタブ・Hの冒険に手を貸します。 とびっきりキュートなシアーシャ・ローナンを堪能することができます。
『ブルックリン』(2015年)
1950年代にアイルランドからニューヨーク・ブルックリンにやってきた移民の少女の青春を描いた作品。『ハイ・フィデリティ』や『アバウト・ア・ボーイ』の原作者で脚本家としても活躍するニック・ホーンビィが本作の脚本を手がけました。 シアーシャ・ローナンは、アイルランドの田舎町から期待を胸にニューヨークという大都会にやってきた主人公エイリシュを熱演しています。都会で自信を無くしかけたエイリシュが、勉強をしていくうちに自信を身につけ、外見も華やかになっていく様が見事に表現されています。 アイルランド移民の両親のもとニューヨーク・ブロンクスで生まれ、幼少期にアイルランドに渡ったシアーシャ・ローナンと、主人公エイリシュとの間の境遇には似たところも多く、演じる際には苦悩もあったようですが、その熱演は評価され、アカデミー賞やゴールデングローブ賞の主演女優賞にノミネートされました。
『ゴッホ 最期の手紙』(2017年)
「ひまわり」「星月夜」「郵便配達人ジョゼフ・ルーラン」などで知られる画家のフィンセント・ファン・ゴッホの死の真相を。フィンセントから弟テオに宛てた手紙を託されたジョゼフ・ルーランの息子アルマンが、ゴッホの死の謎を解き明かしていくミステリーアニメ。俳優が演じた実写映像をもとに作成された約6万5000枚の絵画をアニメーション化したことで話題になりました。 この作品でシアーシャ・ローナンが演じたのは、フィンセント・ファン・ゴッホの恋人と思しき女性マルグリット。ゴッホの作品「ピアノを弾くマルグリット・ガシェ」のモデルでもあります。 シアーシャ・ローナンの繊細な表情の演技はゴッホと同じタッチの油絵でも再現されています。
シアーシャ・ローナン、アカデミー賞ノミネート作『レディ・バード』(2017年)
『フランシス・ハ』などの出演で知られる女優グレタ・ガーウィグが監督・脚本を手がけた作品。グレタ・ガーウィグ初の単独監督作でもあります。 アメリカ・カリフォルニア州サクラメントの閉塞感のある片田舎に暮らすカトリック系の女子高生クリスティンが高校生活最後の年に友人やボーイフレンド、家族や将来のことについて思い悩み、揺れ動く様をコメディタッチに描いた作品で、第75回ゴールデングローブ賞作品賞を受賞しました。 シアーシャ・ローナンが演じる主人公クリスティンは、自分の名前を「レディ・バード」と称する風変わりな女子高生。ゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞した演技に注目です。 日本では2018年6月公開予定です。
シアーシャ・ローナン、ついにアカデミー賞受賞なるか?
Saoirse Ronan's stylist has hinted at her Oscar gown, and we're absolutely intrigued.https://t.co/hIiDXJhJOb pic.twitter.com/oEwuKogf7Y
— DailyEdge (@dailyedge) March 2, 2018
『レディ・バード』で3度目のオスカー候補となったシアーシャ・ローナン。 アカデミー賞の前哨戦とも言われているゴールデングローブ賞の主演女優賞に輝きましたが、主演女優候補にはゴールデングローブ賞ドラマ部門で同じく主演女優賞に輝いたフランシス・マクドーマンドの姿も。また、注目作『シェイプ・オブ・ウォーター』のサリー・ホーキンスや、『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』でトーニャ・ハーディングを熱演したマーゴット・ロビー、『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』で史上最多の20回目のノミネートとなったアメリカを代表する女優メリル・ストリーブなどの豪華な顔ぶれが揃っています。 誰が受賞してもおかしくないアカデミー賞主演女優賞。果たしてシアーシャ・ローナンは3度目の正直となるでしょうか?