2019年5月31日更新

【ネタバレ】映画『パラレルワールド・ラブストーリー』を時系列で解説&キャスト一覧

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【後半にネタバレあり】映画『パラレルワールド・ラブストーリー』、東野圭吾小説を実写化!

公開日:2019年5月31日

東野圭吾の恋愛小説『パラレルワールド・ラブストーリー』が2019年5月31日に実写映画化!原作は累計発行部数110万部を突破したベストセラー作品で、東野作品では珍しい本格恋愛小説です。 本作品を手掛けるのは映画『宇宙兄弟』や『聖の青春』の森義隆監督。そして気になるキャストは、Kis-My-Ft2の玉森裕太、吉岡里帆、そして染谷将太という期待大の組み合わせです。 今回は映画『パラレルワールド・ラブストーリー』のあらすじ、キャストを紹介!また、原作ネタバレを含みながら本作の注目ポイントを紹介。さらに、映画版の真相を時系列で分かりやすく解説します! ※この記事は結末までのネタバレを含みます。ご注意ください。

映画『パラレルワールド・ラブストーリー』のあらすじ

玉森裕太が2つの世界を生きる青年に!吉岡里帆、染谷将太との三角関係にも注目

脳の研究を行っている研究者・敦賀崇史(玉森裕太)は大学院生の頃、毎日乗っていた電車と並走する電車で津野麻由子(吉岡里帆)を見かけ、一目惚れをします。しかし、就職を機に麻由子を見かけることはなくなってしまいます。 そんなある日、同じ研究所で働く親友の三輪智彦(染谷将太)から彼女を紹介されるのですが、なんとその女性は麻由子でした。 一方で、崇史がある朝目覚めると自分の部屋で朝食を作っている麻由子の姿が。崇史の記憶の中では彼女は崇史の恋人であり、智彦の紹介で2人は付き合っていたのです。 2人の仲は順調で幸せを感じていた崇史ですが、やがてある疑問を持つように。それは、親友であるはずの智彦の存在を自分がないがしろにしていること、また、麻由子は智彦の恋人として自分に紹介されたのではなかったか?ということでした。 麻由子が「親友の恋人である」という現実と、「自分の恋人である」と言う現実。同時進行する2つの世界で、愛する女性と親友の間で翻弄されながら真実を求めた先にあるものとは……?

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主演キャストは玉森裕太。2つの世界で愛と友情に揺れる難役を演じる!

敦賀崇史/玉森裕太

パラレルワールド・ラブストーリー
©2019「パラレルワールド・ラブストーリー」製作委員会©東野圭吾/講談社

主役キャストを務めるのはKis-My-Ft2の玉森裕太。玉森はアイドルだけでなく、俳優としても活躍しており、2011年のドラマ『美男ですね』での主演を皮切りに、ドラマ『信長のシェフ』や『重要参考人探偵』に出演し、また映画『レインツリーの国』では映画で初めて主演を務めました。 難しい役どころを演じることになった玉森ですが、自身も「挑戦である」と語っているように、今回の作品は彼にとって大きな一歩となりそうです。

ヒロインを演じるのは吉岡里帆。異なる世界で2人の恋人に

津野麻由子/吉岡里帆

パラレルワールド・ラブストーリー
©2019「パラレルワールド・ラブストーリー」製作委員会©東野圭吾/講談社

ヒロイン・津野麻由子を演じるのは大活躍中の女優・吉岡里帆。麻由子は片方の世界では崇史の恋人で、もう片方の世界では智彦の恋人です。吉岡は本作品が玉森との初共演となります。 吉岡はドラマ『ゆとりですがなにか』や『カルテット』などに出演し、脇役ながらも多くの注目を集めてきた女優。そして2018年1月からはドラマ『きみが心に棲みついた』で連続ドラマ初主演を務め、女優として大きな一歩を踏み出しました。

染谷将太が玉森の親友兼恋敵に!天才肌の研究者を演じる

三輪智彦/染谷将太

パラレルワールド・ラブストーリー
©2019「パラレルワールド・ラブストーリー」製作委員会©東野圭吾/講談社

智彦は、崇史と同じ研究所で働く親友。崇史が2つの世界で揺れている一方で、智彦も突然姿を消してしまいます。そんな智彦を演じる染谷将太は、作品ごとに異なった表情を魅せるカメレオン俳優。 2017年公開の映画『3月のライオン』では特殊メイクで衝撃のぽっちゃり体型に変身し、注目を集めました。2018年2月公開の日中合作映画『空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎』では主役・空海を演じています。 独特な雰囲気を持つ染谷が、玉森、吉岡とともにどのような化学反応を起こしてくれるのか楽しみですね。

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その他の豪華キャスト一覧

小山内護/筒井道隆

小山内は崇史が所属する研究所の教官。崇史に対して「麻由子は〇〇の恋人だと思っていた」という予想を告げ、その発言が崇史にも影響を与えることとなります。 小山内を演じるのは筒井道隆。筒井は映画やドラマだけでなく、舞台にも多数出演している演技派です。また、2016年には本作の監督・森義隆が手がけた映画『聖の青春』にも出演しています。

桐山景子/美村里江

景子は崇史と同じ研究室に所属している研究員。崇史がある疑問を景子に投げかけた際、彼女のある一言によって崇史はある考えを思いつくこととなります。 景子を演じるのは美村里江。美村は2018年3月27日に、今までの芸名“ミムラ”から現在のものに変更しています。その理由は、公式によると「①本家ムーミン“ミムラ姉さん”の知名度がぐんと上がったため②大河ドラマ台本の役名・出演者一覧を見て本来の日本名の大切さを感じたため③公私の自分がニアリーイコールになったため」だそう。 美村は2019年5月には、テレビ朝日開局60周年記念ドラマ『白い巨塔』に出演していました。

篠崎伍郎/清水尋也

篠崎は崇史たちの後輩研究員であり、智彦の研究に非常に関心を持っています。しかし、ある時に研究所から姿を消し、その真相は分からないままとなっています。 篠崎を演じるのは清水尋也。清水は『渇き。』(2014年)や『ソロモンの偽証』(2015年)、「ちはやふるシリーズ」(2016-2018年)などの話題作に次々出演している、今注目の若手俳優です。 2019年には本作の他に『貞子』、『ホットギミック ガールミーツボーイ』と言った映画作品に出演します。

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柳瀬礼央/水間ロン

柳瀬は崇史と同じ研究室に所属する後輩研究員。篠崎とも仲が良く、智彦の様子や研究室の違和感について崇史に相談します。 柳瀬を演じるのは、水間ロン。中国出身で、中国語を話すことができます。 水間は、遠藤憲一ら名バイプレイヤーが揃ったドラマ『バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~』にも出演しており、若手ながら名バイプレイヤーとしての道を歩み始めていると言っても過言ではないでしょう。

岡田夏江/石田ニコル

夏江は崇史の遊び仲間で、崇史と共に智彦の彼女を紹介された人物でもあります。 夏江を演じたのは石田ニコル。本業はモデルであるものの、ドラマ『ファースト・クラス』で演じた悪女役で注目を集め、2019年には『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』でフィギュアスケート選手の役を演じました。

須藤隆明/田口トモロヲ

須藤は智彦の研究室に所属する研究員。智彦が行っている研究を支援しており、物語において重要な人物でもあります。 須藤を演じたのは田口トモロヲ。田口はドラマ『バイプレイヤーズ 〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら〜』にも出演していた、言わずと知れた名バイプレイヤー。2019年4月からは山下智久主演のドラマ『インハンド』 に出演しています。

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【原作ネタバレあり】『パラレルワールド・ラブストーリー』で注目すべき3つのポイント

1.「パラレルワールド」の意味

パラレルワールド・ラブストーリー
©2019「パラレルワールド・ラブストーリー」製作委員会©東野圭吾/講談社

タイトルにもあるように、まず注目すべきは「パラレルワールド」について。パラレルワールドとは、ある世界と並行して存在する、もう1つの世界のこと。本作では「①麻由子が智彦の恋人である世界」と「②麻由子が崇史の恋人である世界」の2つの世界をパラレルワールドとしています。

しかし、本作が指す「パラレルワールド」とは単なる異なる世界のことではありません。正しくは「崇史の記憶」に関係しているのです。 崇史は麻由子と恋人関係にある際に突然、智彦の存在や、麻由子が智彦の彼女である記憶が頭に浮かんでいきます。これは全て同じ世界で起こったことであり、「①麻由子が智彦の恋人である」ことが過去に起こったこと、「②麻由子が崇史の恋人である」ことが現在の崇史に起きていることなのです。 では、なぜ麻由子は2人の恋人になったのでしょうか……?次の見出しで紐解いていきます。

2.麻由子は誰の恋人なのか?

パラレルワールド・ラブストーリー
©2019「パラレルワールド・ラブストーリー」製作委員会©東野圭吾/講談社

「ラブストーリー」とタイトルに含んでいる通り、恋愛要素も本作で注目すべきポイント。その中で最大の謎は「麻由子は結局、誰の恋人なのか?」ということです。

原作では「麻由子は智彦の恋人である」ことが真実。麻由子は智彦と付き合っていましたが、そこに崇史が介入してきたのです。崇史は大学院時代に麻由子のことを知っており、彼女に恋をしていました。しかし、次に麻由子と再会した際に、彼女は智彦の恋人となっていたのです。 自分の想い人が親友の彼女であることに対し、崇史は“友情”と“恋愛”を天秤にかけました。そして選んだのは“恋愛”。麻由子にどんどんアタックし、肉体関係を結び、彼女の心さえも奪っていきました。 しかし、崇史と麻由子は実際には恋人ではありません。それは「消えた智彦」にも関係しています。

3.智彦はどこへ消えたのか?

3つ目の注目ポイントは「片方の世界では智彦の存在が、ないがしろにされていること」。麻由子が崇史の恋人である世界では、崇史の親友であるはずの智彦の存在を崇史が忘れているのです。

しかし、片方の世界で「本当に智彦がいない」のではなく、単純に「崇史の記憶から消えているだけ」なのです。まず、恋人の麻由子の心が崇史に向いていることを知った智彦は、3人の仲を保つために自分自身の記憶を改編。「麻由子は崇史の恋人である」という記憶を自分に定着させ、全てが上手くいくようにしたのです。 しかし智彦はここで目を覚まさず、スリープ状態に。そして、「智彦はアメリカ本社に行った」という設定のまま、バイテック社の中で保管されます。一方で、智彦の希望によって(智彦が麻由子と交際していた1年間の)崇史の記憶も改編されます。そして「崇史は麻由子の恋人である」という偽の記憶を定着することとなるのです。 ここで麻由子は記憶を改編せず、崇史の監視役として恋人役を演じることをバイテック社から任ぜられます。そうして、崇史にとって麻由子は自分の恋人という認識であり、智彦の存在も1年分消えてしまっている、という訳です。

【映画ネタバレあり】正しい時系列を画像付きで紹介!

パラレルワールドラブストーリー
©ciatr

大学院時代

崇史は大学院生時代、自分が乗る電車と並行で走る電車に乗っていた女性に一目惚れをします。彼女とはたまに目が合っており、卒業式の日にある挑戦に出るのです。それは、彼女が乗っている電車に乗るというもの。 そして当日崇史は挑戦に出たものの、彼女はそこにはいませんでした。しかし、向こう側の電車を見るとなんと彼女の姿が。慌てて電車を乗り換えたものの、崇史は彼女に会うことができないまま卒業することとなります。

バイテック社入社1年目、麻由子と再会

崇史は卒業後、親友の智彦と共にバイテック社に入社。そして、智彦の彼女を紹介されます。親友の初めての彼女がどんな人なのか楽しみにしていた崇史でしたが、そこに現れたのは電車の彼女でした。 動揺を隠せない崇史に対し、“麻由子”と名乗った彼女はまるで初対面のように接するのでした。

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3人の時間が増える

恋愛初心者の智彦は、女性の扱いに慣れている崇史を連れ3人でレストランを訪れます。 この時、崇史は智彦からある研究についての話を聞きます。それは、篠崎に光照射をした結果「自分の小学校の担任は若くて背の高い女の先生だった」と答えたというもの。真実は「太った中年の男の先生」であったのにも関わらず、間違った情報が正しい記憶として定着したと言うのです。 その後、店員の提案によって3人はポロライド写真を撮ることに。崇史は麻由子への気持ちを抑えようとしていましたが、智彦の手が麻由子の腰に回っている姿を見て嫉妬心を燃やします。 その後、崇史は麻由子と会社でバスケをしている際に、窓から手を振ってきた智彦を無視。足が不自由な智彦が出来ないことを行い、段々と智彦との関係が崩れていくのでした。 また一方で、智彦も自身の研究に没頭し始め、周囲から心配されるようになっていました。

電車の話をする

以前智彦から麻由子の誕生日プレゼントの相談をされた崇史は、「そんなの自分で決めろよ」と智彦を責める一方、自分は麻由子にリングをプレゼント。また、自分の気持ちを告白します。 「受け取れない」と店を出る麻由子を追いかけ、「あの日のこと覚えているんだろ」と電車で自分たちが同じ時間を共有していたことを告げます。しかし、麻由子の返事は「覚えていない」というものでした。

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おかしくなる篠崎

ある日会社の食堂である異変が起こります。篠崎が以前智彦が話していた実験によって、段々と混乱していき、「俺は東京出身だ」と叫びながら錯乱状態に陥ってしまったのです。篠崎は智彦とその教官である須藤によって連れて行かれ、そのまま姿を消します。 実は篠崎は実験によってスリープ状態となり、ある場所に保管されていたのです。そのため、篠崎は「誰にも行き先を告げず、突然辞めた研究者」として皆の記憶に残っていたという訳です。

崇史、麻由子と結ばれる

智彦の様子もだんだんと豹変していき、周囲もその異変に気づき始めたある日、崇史の家を智彦が訪れます。そして智彦は「君は麻由子が好きなのか?麻由子は君が好きなのか?」と尋ねます。それに対し、崇史は思わず「そうだよ」と返答。 智彦が帰った後、崇史は麻由子の家を訪れ、彼女を無理やり押し倒します。初めは必死に抵抗していた麻由子でしたが、徐々に崇史を許していき、とうとう2人は結ばれるのでした。

智彦、スリープ状態に

崇史と智彦はアメリカ本社へ行くこととなり、その送別会の日、崇史は智彦から「研究室に来てくれないか」というメッセージを受け取ります。崇史が研究室に入ると、そこに真っ白な空間と沢山のコードが繋がった機械が目の前に。 それは智彦がずっと研究していた「人の記憶を改ざんする」ことが出来る機械だったのです。そして、智彦は「麻由子との思い出を消すために、自分の記憶を改ざんしてほしい」と崇史に頼み、同時に「君にも十字架を背負ってもらうよ」とデータチップが入った懐中時計を渡します。崇史がふたを開けると、ふたの裏面には智彦と麻由子の写真が。 その後、記憶の改ざんを行っている途中にシステムがエラーを起こし、智彦はスリープ状態になってしまいます。

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崇史、記憶改ざん

崇史は慌てて須藤教官を呼ぶものの、彼にも原因が分からず。智彦は清水と共にある部屋で保管されることとなります。 そして、「記憶の改ざんについての研究」という米国も絡んだトップシークレットを知ってしまった崇史も、記憶を消すことに。しかしその中で麻由子への強い想いが作用し、崇史は「麻由子は自分の恋人である」と間違った記憶を正しい記憶だと定着させてしまったのです。

麻由子と同棲

そのため麻由子は須藤教官から、「崇史の恋人として共に生活をし、彼を監視してほしい」と頼まれます。こうして、2人は恋人として過ごすこととなり、物語は過去と現在を行ったり来たりしながら進んでいくのです。

ラストシーンは一体どうなる?物語は衝撃の結末へ……

恋人として麻由子と生活を共にする崇史でしたが、ある日、自分の親友であったはずの智彦の存在をすっかり忘れていたことに気づきます。そこから徐々に記憶を取り戻して行き、篠崎と同じように混乱状態に。家にあった麻由子との写真を全てなぎ倒し、外へ飛び出していきます。 そして、智彦の研究室の目の前で意識を飛ばし、目覚めた時に須藤教官から懐中時計の存在を知らされ、一度家に戻るのです。 ここで麻由子が下した決断は「全てを元に戻すこと」。また「自分たちの唯一の思い出は、電車で同じ時間を過ごしたことだけだ」と言い、他を全て忘れることに。 その後智彦は目を覚まし、2人の友情関係は元に戻ります。そして時は経ち、崇史が智彦と電話しながら渋谷のスクランブル交差点を歩いていると、ある女性とすれ違います。 崇史は振り返り、また彼女も同じく振り返っていました。

映画『パラレルワールド・ラブストーリー』は2019年5月31日公開!

2つの世界が次々と繰り返される『パラレルワールド・ラブストーリー』。108分間のパラレルワールド体験から目を離さないでください!